アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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235話 王暦507年度 学園祭 5

 

 

そんなこんな万が一の事態を防ぐ為に防御力の高いゴスロリ衣装を身に纏い、なんかキラキラと装飾されたパンプスの様な靴を履く、靴底が薄い事は不幸中の幸いだな、うん

 

そんな事を考えていると、控え室の扉がノックされブリジットが対応しているのが聞こえ

 

 

「あの・・・ターニャさん? ナズナ殿下が お戻りになりまして、入室を求めています」

 

「既に衣装を着ていますし、構わないでしょう。入室を許可します」

 

「分かりました、どうぞ ナズナ殿下」

 

「あぁ」

 

 

入り口に背を向けている上にセンセイが入り口と重なっているので、声でしか そんなやり取りを確認出来ないが、どうやらナズナが戻ってきて控え室へ入室した様だ

 

 

「もう少しで終わりますから、大人しくしていて下さい ナズナ殿下」

 

「分かっている、邪魔はしない」

 

「そうですね、今 ターニャの邪魔をしては 五体無事とはいかないかも知れませんねぇ」

 

「何か?」

 

「いえいえ、なんでも ありませんよ ターニャ」

 

「なら、良いのです」

 

 

センセイは すかさず入室してきたナズナへ釘を刺すと、相変わらず胡散臭そうな声色で茶化すベルファさんの声も聞こえ、センセイの冷えた声が聞こえる

 

どうやらナズナと一緒に控え室へ戻ってきたらしい

 

 

「よし、これで良いでしょう」

 

「ありがとうございます、お義母(かあ)様」

 

「ふふ、構いませんよカヅキ、私がしたくてしていますからね」

 

 

最後に両狐耳飾りを装着して着飾り終えたセンセイが満足そうに言うので、お礼を言うと 嬉しそうに私の頭を撫でる

 

 

「これはこれは、カヅキが元々 美少女とはいえ 流石はターニャです、カヅキの初舞台に最適ですね」

 

「そうでしょう? 私が誰よりもカヅキを知っていますから」

 

「ふふ、ありがとうございます お義父(とう)様」

 

 

漸く動く事を許された私は椅子から立ち上がり振り返ると、ナズナが口を開く前に ベルファさんがニコニコとしながら称賛してくる、この人も この人で 私を過大評価してるんだよなぁ まぁ愛されてるとは思えるから良いけどさ?

 

と言うか、そろそろ弟妹の1人ぐらい 仕込んでくれて良いんだが、そんな気配は無いか? 無念

 

 

「ふむ、流石はターニャだな? カヅキを誰よりも知っていると断言する程の実力がある、カヅキの様な婚約者を持てて俺は世界一幸せな男だ」

 

「ふふ、大袈裟ですね 貴方様」

 

「そうですよナズナ殿下、貴方は もっとカヅキを婚約者と出来た幸せを噛み締め日々感謝した方が良いのです」

 

「お義母様も大袈裟です」

 

 

ベルファさん に続いてナズナがセンセイの手腕を称賛して、私を褒めてきたので軽くツッコミを入れてみるが効果は感じられない

 

そんな茶番をしていると有志で生徒会に協力している生徒がやってきて、ステージ脇での待機をお願いされたので返事をし

 

 

「それでは 行って参ります、貴方様 お義母様 お義父様」

 

「あぁ、行ってこい」

 

「私達も会場で見ていますからね」

 

「楽しんできてください、カヅキ」

 

「はい」

 

 

3人へ軽く挨拶をすると、そんな事を言われたので返事をしてブリジットにエスコートして貰いステージの方へ向かうと

 

 

「おや? セレスティアさん、こんにちは」

 

「お姉様、こんにちは。 本日は よろしくお願い致します」

 

「はい、精一杯務めさせて頂きます」

 

 

ステージ脇へ到着すると 何やらスタッフと打ち合わせをしていたライトグリーン色の髪をした少女がいたので、解散したタイミングで声を掛けておく、予定ではセレスティアが司会をする筈だからね

 

 

「今日の お姉様も素晴らしいです、普段の お姉様も もちろん 素晴らしいですが、今日は普段の数十倍素晴らしいです」

 

「ありがとうございます、しかし 一旦 落ち着いて頂けますか?」

 

「あぁすみません、思わず興奮してしまいました」

 

 

最初は良かったが、急にエンジンが掛かった様で早口で私を賞賛する言葉を興奮しながら言って来たので、一旦 落ち着かせる そうしないと圧が凄いからね

 

 

「そういえば歌唱大会には優勝賞品がありましたね? 今年は何なんですか?」

 

「有志から提供されました毛布です」

 

「毛布、ですか? え? 毛布?」

 

「はい、この世に2つと無い逸品です。交渉は困難を極めたと聴いています」

 

「そんなに珍しい毛布なんですね?」

 

 

出番までステージ脇から離れる訳には行かないので世間話程度に、歌唱大会の優勝賞品を尋ねると、予想に反して毛布と言われてしまい 少し困惑してしまう

 

こう言う時の賞品は、旅行券とか ◯◯1年分とか パジェロとか、そう言う物だと思っていたので、本当に驚いている

 

だが、セレスティアの話を聞く感じ 相当 珍しい毛布らしいので 貴族令息 令嬢の生徒達には逆に珍しくて良いのかも知れない

 

 

「その毛布は 何処にあります? なんか興味が出て来ました」

 

「それなら、厳重に保管する為にアタッシュケースへ入れてあります、見ますか?」

 

「ぜひ、お願いします」

 

 

歌唱大会の優勝賞品になる程の毛布が気になり、セレスティアへ尋ねると 毛布へ対する扱いとしては過分すぎる厳重さで保管されているらしく、ますます興味が湧く

 

私としても、寝具は拘る時は拘りたいので、良い品だったら提供者を紹介してもらって、毛布を購入出来ないか相談してみよう

 

 

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