アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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237話 王暦507年度 学園祭 7

 

 

一度深呼吸し息を大きく吸い旋律を奏で

 

 

「耳を澄まし聴いて 闇の彼方から 遠く小鳥の歌が響く 嵐止んだことを報せるアリアが」

 

 

ゆっくり とピアノの旋律を奏でて光のアリアを歌う、光のアリアはGOD EATER 2と言うドラマチックハイスピードアクションゲームに登場する葦原(あしはら)ユノと言う少女が歌う曲だ

 

生前、ドハマりして何周もした私 お気に入りのゲームに出てくる曲だけに、私は かなり光のアリアが好きなのだ 特に人類滅亡の危機に抗い綱渡りで日々を生活している世界の中で、希望の光を灯してくれる歌と言う事が気に入っているポイントなので、こんなの歌うしか無いだろう?

 

 

「未来はあなたを見捨てない 勇気の断片(かけら)があれば 」

 

 

慣れない 弾き語りなので 本来より 少し ゆっくりした旋律を奏で歌う

 

最終局面で ユノと主人公(プレイヤー)が感応現象を起こし、世界滅亡エンドを回避する場面は、涙無くしては見れない程に感動してしまうシーンだ、なんなら私は見るたびに泣いている

 

そんな訳で光のアリアを歌いきり息を吐き 肩の力を抜く、前座なら2曲ぐらい披露した方が良いのかも知れないが、光のアリアは7分弱と言う長さの曲だし、準備期間が短かったので1曲で限界だった

 

私がグランドピアノから客席の方へ向くと、控えていたブリジットがエスコートして椅子から立つ手伝いをしてくれたので降りて観客へ お辞儀をする

 

 

「とても良い演奏ありがとうござました、ご来場の皆様 カヅキ・テスタロッサ様へ 暖かい拍手を今一度お願いします」

 

 

スタンディングオベーションの中、傍に寄っていたセレスティアが司会進行をし、場を盛り上げてくれたので もう一度 お辞儀をしてから グランドピアノをアイデースでインベントリへ収納し、ブリジットへエスコートしてもらいステージから退去する

 

とりあえず、私の仕事は終了したので あとは心置きなく学園祭を楽しむ事にしよう

 

そんな訳で目立つステージ衣装を一刻も早く脱ぐ為に控え室へ行くと、プレセアとルーティがスタンバっていて、ブリジットに門番を命じ ゴスロリ仕様ステージ衣装をキャストオフして貰う、あぁ身が軽い

 

 

「相変わらず肌が綺麗で羨ましいわ」

 

「同意、これで何もしてない とか羨まし過ぎる」

 

「すみませんね、私 長命種らしくて まだ幼体期っぽいんですよね」

 

「くっ・・・羨ましい」

 

「ねぇ知ってる? 吾妻(あずま)では人魚の肉を食べた者は不老不死を得るって言われているらしいわ」

 

「人魚の・・・肉」

 

「私は人魚では無く、霊狐ですよ〜」

 

 

ステージ用に施されたメイクを落として貰い、私の肌が羨ましいと言うプレセアとルーティに言うと、ルーティが とんでもない事を言い出して プレセアが少々 目付きが危なくなったので釘をさしておく

 

 

「いや、待てよ? 私の血肉に不老不死の効果が有れば わざわざ 研究する必要は無くなる? ふむ・・・プレセア、試してみますか?」

 

「え? いやいや、流石に 自分可愛さに友達は食べないから、ね?」

 

「そうですか? 私は別にルーティでも構わないのですよ? あー でも血肉を与えて うっかり死んでしまったら私も悲しいので、まずは動物実験からでしょうか」

 

「うんうん、私は それが良いと思うなー うん、絶対 その方がいい」

 

 

よくよく考えると、プレセアに私の血肉を食べさせて不死はともかく、不老を獲得する事が出来れば 私の目的の1つが完遂出来る事に気付いたので、プレセアへ提案するが 冗談だったらしく拒否されてしまった

 

その事で少し冷静になったので、最初から人体実験をする訳には行かないと判断し、まずは動物を用いた実験をする事にする

 

私の血肉に不老不死のチカラが有るとして、接種したモノが無事と言う保証はない、強大過ぎて 接種者が爆発四散する可能性もある訳だしね? うん

 

 

昔 読んだマンガに、そんな描写があったんだよね

 

 

「数年以内に不老薬を造るつもりなので、期待していてください」

 

「期待しないで待ってるわ」

 

「不老薬より先に旦那見つけなきゃ」

 

「そうね、屋敷務めだと安定して収入があるけど 出会いが少ないのが数少ないデメリットよね」

 

「確かに」

 

 

私のメイクを落として羽織りを持ってくるプレセアへ言うと、そんな話をする

 

確かに外へ出る機会が少ないかも知れない、領兵と結婚する面々も居るが職場恋愛をする者は少ないかも

 

その辺りはセンセイも気を利かせて お見合いをセッティングしてくれたりしないかな? 無理かな?

 

 

「私が輿入れする時に着いてきます? プレセア、ルーティ」

 

「輿入れに? ふむ、一考の余地があるわね」

 

「確かに」

 

「あぁ正しくは卒業後、ですが」

 

「ふむ」

 

「ふむふむ」

 

 

2人へ私なりの提案をすると、プレセアとルーティは考え始める

 

私について来た場合、出会いを得る可能性 及び 賃金が上昇する その代わり 今以上に退職する事が難しくなったりするかも知れない

 

多分、今以上に忙しくもなるだろうしね?

 

とはいえ、私的には2人が居てくれると助かる、信用信頼しているし 友人として心を許せるからね

 

あと将来、乳母としての役割も期待できる、多分

 

 

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