アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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242話 修学旅行 1日目 夜なのだ

 

 

その後もリリウムとチャールの痴話喧嘩(仮)を見守ったり、聖女伝記が販売されていたので購入したりして 色々見て周り、大聖堂から少し離れた場所に有るレストランで昼食を摂り、また観光という名の勉強をして行った後 宿に向かう、なかなか充実している修学旅行だ

 

大聖堂を観光していた時に、なんだか透き通る女性の声が聞こえた気がしたけど、多分 私達以外にも観光客がいたのだろうし 聖堂なら修道士や修道女が居て不思議は無い 多分 メイビー

 

そんな訳で宿へ到着した訳だけど、流石は貴族学校が修学旅行に使用するだけある高級ホテルで、かなり広い土地に絢爛豪華な見た目の建物が建っている

 

 

「下手な貴族の屋敷より広そうですね」

 

「確かにな? 流石にテスタロッサ邸やテレジア邸よりは狭そうだが」

 

「侯爵家で敷地内に訓練場や実験場まであるテスタロッサ邸を比較対象にするのは如何な物かと」

 

「確かに、少しズレてますね ナズナ殿下」

 

「でも子爵家 邸宅よりは広いかも知れないですね? ナズナ殿下」

 

「うむ・・・学園を卒業したら、視察に出た方が良いかも知れないな」

 

「ふふ、お供します。貴方様」

 

「あぁ」

 

 

宿を見上げながら会話をしていると、ナズナが少しズレた事を言ったので 揶揄うとナズナは神妙な表情をして そんな事を呟いたので 同行すると伝えると力強く頷く

 

 

「ナズナ殿下、そろそろ お部屋へ 幾ら殿下が丈夫とはいえ、冬風は お身体に障ります」

 

「む? トゥビーか、分かった。 そろそろ行こう」

 

「そうっすね? 俺等以外は皆んな中に入ってますし」

 

「こう言う時、自前の毛皮は重宝します」

 

「ふふふ〜 同室の私は おこぼれがあるもんねぇ〜」

 

 

半自立稼働させていた2尾分身(トゥビー)がナズナへ声を掛けて中へ入る様に促すと、ナズナは素直に従い室内へと入る

 

獣人 かつ 布面をしていて不審な装いのトゥビーに イチャモンをつける馬鹿タレが居るかと思ったが、流石にテスタロッサ家所属 かつ ナズナ 及び 私の使用人だからか、そんな奴は居なかった

 

私の事が気に入らない連中は居ても、流石に王太子の専属使用人兼任に手を出す愚かさはないみたいだ、良かった 良かった

 

そんな訳でトゥビーの言葉によりエントランスへ入ると、清潔かつ綺麗で一目で高級と分かる調度品が見える

 

 

「ナズナ殿下、チャール様、お2人の お部屋はコチラになります」

 

「あぁ分かった、だが 少し待ってくれ」

 

「かしこまりました」

 

 

トゥビーがナズナとチャールを部屋へ案内しようとすると、トゥビー に待ったをかけたナズナが私の方を向き

 

 

「また夕食の時になカヅキ、ブリジットが居るとはいえ リリウムは 何をするか分からない、気をつけてくれ」

 

「えぇ〜? 酷いですよ ナズナ殿下」

 

「ふふ、分かりました 貴方様」

 

「カヅキちゃん、リリーに襲われたら死なない程度にガツンとやって良いから、つーか そろそろ1回ガツンとやってくれない?」

 

「チャールも酷いわ、流石に私も泣いちゃうわよ?」

 

 

何を言い出すかと思えば 真剣な表情で変な事を言い出したので微笑み返しすと、チャールもチャールで そんな事を言ってくる なに? 私の貞操の危機が来てるん? いやまさかね?

 

その後、三文芝居が終わり ナズナ & チャールをトゥビー、私とリリウムはリリウムの侍女が部屋まで案内してくれる

 

部屋は3階で内装はシンプルだが高級感の有る とても良い物だ

 

 

「あ、ベッドが横並びね」

 

「そうですね、一般的なツインルームかと」

 

「そうね、ふむふむ マットレスも かなり質が良いわ」

 

「材質が全く分からないですが、程良い反発力で良いですね」

 

 

制服の上から着ていた外套をブリジットに渡してクローゼットへ掛けてもらう、届かない訳ではないが私には少し高いからね

 

 

「カヅキちゃん、夜景が綺麗よ」

 

「綺麗ですね? まだ そんなに遅い時間では有りませんが、冬だから暗くなるのが早いですから、夕食前でも 大分 綺麗な夜景が見れてますね」

 

「そうね、ああ・・・コレが記録出来たら良いのに」

 

「出来ますよ? カメラ持ってきてますから」

 

「え?」

 

「え?」

 

 

ルームツアー?をして部屋の窓を開けて外を見ると、まだ18時を少し過ぎた頃だが真っ暗になっていて夜景が綺麗に見える、もう少し遠くから見れたら100万ドルの夜景とか言えるのかも知れない とか下らない事を考えていると、リリウムがポツリと呟いたので 答えると なんか少し間抜けな表情で私を見てきた、なぜ?

 

 

「カメラって、物凄い貴重品で 侯爵家でも入手が困難って言われてる幻の魔導具だよね?」

 

「そうなんてすか? 簡易的な物ならテスタロッサ家で試作品を製造してありますし、テストも兼ねてます・・・2個程 譲りましょうか? どちらにせよ現像は必須ですけど」

 

「本当に?! 是非!!」

 

「では未使用品を」

 

 

リリウムは恐る恐ると言った様子で尋ねてくる、サンクロードにおいてカメラは かなり貴重品だ

 

カメラ本体を製造する事自体は技術的には難しくないが、ネガフィルムは そうじゃなく テスタロッサやテレジアの様に機械工学系の知識を持つ化学や科学知識も多用しなければならないので、大量生産が かなり難しいし 管理も気を使う代物なのだ

 

そんな中、簡易版でもカメラが有ると言うのは リリウムとしても予想外だった様で物凄い食い付きがあったので、制服のポケットから出すフリをしてインベントリから 写ルンです を取り出しリリウムに渡す

 

実験の協力者は多い方が良いしね、うん

 

 

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