アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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243話 修学旅行 2日目 誘われて聖具殿

 

 

聖堂入り口を守衛する警備員に止められない様に平然を装って聖堂へ侵入し、声の主が居ると思われる場所へと移動をする

 

 

「観光名所だからか、観光客が多くて良い目隠しになりますね」

 

「あぁ、だが どうする? お前の言う声の主は、あの立ち入り禁止と書かれた扉の先じゃないのか?」

 

「もちろん 突破しますよ? 私は光姫、光学迷彩は得意なのです」

 

「光学迷彩? なんだそれは」

 

 

観光客に紛れて聖堂内を進み、この先 関係者以外立ち入り禁止と記された扉の前までやってきて呟くと、なんとも察しの良いナズナが相槌を打ってきたので答えると、不思議そう尋ねてくる

 

まぁ当然の事だろう、概念的に存在しないし

 

 

「時間が無いので至極簡単に言うと、姿を透明にする魔法です」

 

「なるほど、それを使い声の主の場所まで行く訳だな?」

 

「理解が早くて助かります、その通りです」

 

 

やはり賢く察しの良いナズナは、私の簡略化した説明で作戦を察してくれたので頷き

 

 

「さて・・・貴方様? この先は私1人で行きたいと思うのですが?」

 

「ダメに決まっているだろう?」

 

「ですよね・・・光学迷彩の特性上、使用対象が少なければ少ない程良いのですが・・・」

 

「ふむ・・・ルル、ブリジット、すまないが お前達は此処で留守番だ」

 

「・・・仕方ありませんね、カヅキさん は私達では足元にも及ばない程に強いですし」

 

「私、本当 建前の護衛ですからねぇ〜 居ても足手纏いになりますから、大人しく留守番します」

 

「よし」

 

 

私がナズナを軽く見上げて尋ねると、彼は断固として同行を譲るつもりが無い様なので、光学迷彩の特性を理由にするが 強情にも護衛2名を留守番させる事を決定する

 

うん、よし では無いのだが、仕方ない

 

 

「可能な限り音は立てない様にしてください、光学迷彩は姿を隠せても音は遮断出来ませんから」

 

「あぁ分かった」

 

「では お2人 行ってきます」

 

 

ナズナの返事を聞き、ルルとブリジットに言い光学迷彩を展開し立ち入り禁止の扉から侵入して声の主の元へと移動する

 

聖堂らしく、修道士や修道女が往来していたりする廊下を息を殺しながら進んで地下へと降りる事 3階、魔法のランプにより照らされた廊下の先に、聖具殿と記された如何にもな部屋を発見するが 当然の様に警備員が立っていて、彼等をどうにかする必要があるし、声の主の声が頭に響いて目が回りそうだ

 

 

「大丈夫か? 」

 

「えぇ、まだ大丈夫ですが・・・いい加減気分が悪くなってきました」

 

「そうか、急がないとな」

 

「そうですね」

 

 

曲がり角の壁に張り付いて様子を伺って作戦を考えていると、ナズナに心配されたので答える、本当 急がないと ゲロ吐いてしまうかも知れない

 

正直な所、警備員を無力化するだけなら簡単だ。アイデースに引き摺り込んで監禁すれば良いだけだならね?

 

でも、今回は可能な限りステルスミッションで行かないと、下手したら国際問題に発展してしまう可能性が非常に高い

 

ナズナが居るから、どうにか出来るだろうけど リューネはスェッドに安くない借りを与えてしまう事になるだろう

 

 

「仕方ない、少し手間だけど・・・影識神 走狗(まうす)

 

 

手印を組み 影識神を召喚して走らせる、今回 召喚した走狗は ネズミ型の式神で、小さくすばしっこいので隠密行動に向いているのだ

 

そんな訳で数十秒で廊下を進み切り、物理的制約を受けない影と言う事で固く閉ざされた扉をすり抜け室内へ侵入を果たしたので、転移門を使用して私達も聖具殿への侵入を完了する

 

 

「う・・・」

 

「大丈夫か?」

 

「辛うじて、しかし光学迷彩は 維持が無理そうです」

 

「分かった、無理するな」

 

 

頭の中に直接響く声に三半規管が過剰に反応したのか眩暈に似た感覚を覚え、光学迷彩を維持出来なくなってしまった事を報告すると、ナズナが私を支えてくれる 優しい

 

 

「聖具殿と言うだけあって、聖気を放つ代物ばかりです」

 

「聖剣や聖槍、聖杖と言う訳だな」

 

「そうですね」

 

 

それなりに広い聖具殿の中を導きのまま進み、埃1つない綺麗な保管ケース 恐らくガラス製を見ながら呟く

 

そんなこんなで進み、宝具殿の最奥へと到達すると これまでの聖具とは一線を欠く程の膨大なチカラを感じる 2振りの剣が安置されている台座までやってくる

 

 

『我等を扱うに足る人、見つけたり』

 

 

緋色の剣と蒼色の剣、その美しさに見惚れていると 突如として呼んでいた声とは違う男の声が聞こえ、私とナズナは2人して膝を着いてしまう

 

なんだ? 今のは? そんな事を考えている内に、けたたましい 警報が鳴り響き かなりやばい状況になってしまった

 

 

「貴方様、一旦 撤退しましょう」

 

「あぁ、分かった」

 

「では・・・え? 転移門が作れない?」

 

「マズイな・・・」

 

「貴様ら何をやっている?!」

 

「ここを聖具殿と知っての狼藉か、不法侵入者め!!」

 

 

私が転移門を作成出来ずに困惑していると、警報により聖具殿へ突入してきた警備員がバチバチにブチギレながら参上し、私達を半包囲し逃げ場を塞いで言う

 

これは本当にマズイ、油断していたな 全く 聖具殿なのだから転移対策がされていても不思議じゃない事も分かるだろうに、私はバカだ

 

 

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