そんなこんなで口先八丁でマーテルを言いくるめてティアリーとフラムベルグが私に随行し
なんだかんだと時間が掛かってしまい、陽も沈んでしまう時間となっていたので、マーテルが手配した馬車でホテルまで送迎して貰い、どうにか解放された、いやはや疲れたなぁ
馬車を降りてホテルのエントランスロビーに入ると、笑顔だが目が笑っていないカーンが待ち受けていて、当然の様に説教が始まった
あぁ誰かに説教をされたのは随分と久しぶりだなぁ なんだか新鮮な気持ちになる
そんな反省も何もしない私を察してか、カーンの 説教は約2時間程かかり、なかなか新鮮な体験をする事が出来た
そんなこんな翌朝も毎日のルーティンをこなし、カーンによる監視を受けながら午前中を修学旅行へ費やし、昼過ぎにリューネへと転移魔法陣で帰国し、やはり身体に合わず犬ドリルをしたり逆立った毛を整えたりした
帰国後にレポート提出をする事になったが、持ち前の小賢しい脳味噌とティアリー&フラムベルグからの証言を入れて伝承では語られていない内容を盛って提出してやった
それから程なくして冬休みが始まったので早々にダールベルグ学園からトンズラしてナズナと共に王宮へと帰還した翌日、ナズナも私もお気に入りの
そんなウッキウキなベアトリーチェに誘拐(笑)された私は、被服室なる部屋へと到達し
「さぁ カヅキちゃん、此処に有るのは いずれ全て貴女の物になるわ、好きな物を選んで頂戴!!」
「あの・・・ベアトリーチェ様? 話が全く見えませんし、別に私は服には不自由していません、よ?」
「
「あら、ごめんなさい?」
私を床に下ろして鼻息荒く興奮したまま言うベアトリーチェへ 説明要求し、ナズナも注意をするが 全く反省する様子もなく 疑問系での謝罪をしてくる、本当に この人は自由人だな
「この被服室には歴代の正妃が着ていたドレスが納められているの、ウェディングドレスやパーティードレスなど、多種多様な ね?」
「なるほど、だから 防汚や対劣化の魔法式が仕組まれているのですね? これは・・・クロノス系統ですか」
「凄いわね? 見ただけで分かるのね?」
「これでもテスタロッサ家の娘ですから」
「いや、それは関係ないんじゃないか?」
一旦 落ち着いたベアトリーチェにより説明がされたので、室内を見渡すと衣服に対して高度な魔法がかけられている事を指摘すると、手放しに褒められたので謙遜すると、ナズナがツッコミを入れてくる ややこしくなるからスルーして欲しかったなぁ
そんな訳でルンルンなベアトリーチェにより、着せ替え人形タイムが開催された訳だが
「困ったわね、カヅキちゃん に合うドレスが無いわ」
「平均値から大分 小さいですからね 私は」
「小柄な上に細いからなぁ カヅキは、尻尾の分もあるし」
「仕方ないわね、デザインや色の見本にすると割り切りましょう、カヅキちゃんのウェディングドレスはフルオーダーメイトにしましょうか」
「それしかありませんね、義母上」
「あっれー? ウェディングドレスを着る当人である私を置き去りにして話が進んでいくぞぉ?」
女性でも平均身長が170㎝前後のリューネで推定身長が150㎝の私には歴代正妃のドレスは どれも大きく、手直ししなければ着れない状態で様子を伺っていると、当人である私を放置してベアトリーチェとナズナが話を進めて行ってしまう、無念
その後、私を置き去りに熱いディベートを繰り広げるベアトリーチェとナズナを見ていて、なんだか精神的に疲労してしまったので 空気を吸いに一旦 席を外す旨を2人に告げたが、聞いているか不安になったので 苦笑しているルルへ伝言を頼み、ブリジットを伴って被服室を出る
「物凄い熱量でしたね?」
「家屋火災なら全焼クラスでしたね」
「ははは・・・」
被服室を出て少し歩いて距離が離れた頃、ブリジットがコソっと呟いたので 冗談っぽく熱量を揶揄すると苦笑して誤魔化されてしまう、無念
実際の所、着る本人を置き去りにしてディベートされても困ってしまうのだが、言って聞く様な人間では2人共 ないし 放っておいてもウェディングドレスのデザイン画が作られる筈なので焦る必要もない、多分
ベアトリーチェに気に入られている事は理解しているが、あそこまで熱を入れる事なんだろうか? と思わなくも無いが 私が言った所で聞き入れるわけもないしね?
2人が楽しそうだから放置して、私は気分転換に散歩をしよう そうしよう