1分も待たずに扉が開かれ、執務室へと入室する事が出来たので軽く見渡すと、落ち着いた調度品に加えて、重厚な机が2つ 2m程の感覚を開けてL字に配置されていて、私から見て正面 12時のデスクに蒼髪で少々 不健康そうな匂いがする美青年、9時方向 デスクに黒髪の美女が座っていて なんだか 物凄い怪訝そうな表情をしている、特に黒髪の美女が
「え、えーっと? ヘンリ、僕に急用との事だったけど・・・なに?
カヅキおばさん、また何かした感じ? 実験に失敗して狐と融合した〜 とか」
「アオ、落ち着いて? ヘンリが今更 ママが その程度の事故をしたぐらいで、わざわざ
「確かに、それもそうだね ユエ」
黒髪の美女 改め ユエからアオと呼ばれた蒼髪の美青年が、ヘンリ に困惑しながら質問をし ユエから 落ち着く様に言われて 謎の納得をしている
すんごい言われようで、コチラの私が何をしているのか 納得のいく説明をして欲しい所なのだが、今 口を挟むと面倒くさそうなので成り行きを見守る事にしておく
「それで、ヘンリ 僕への急用って?」
「小1時間前にヴェスタから啓示があって、なんやかんやで迷い込んできた並行世界の カヅキおばさん を保護したんだ」
「並行世界の? なるほど、いやぁカヅキおばさん なら急に狐耳と尻尾を生やしてきたりしそうだから、その可能性まで思い至らなかったよ」
「ママだもんね、その程度の事なら日常茶飯だもの」
改めてアオがヘンリ へ尋ねると ヘンリは淡々と答える、なんだか 気になる事を言っていた様な気がするけど、今 聞く必要は無いから聞かなかった事にするとして、コチラの私は とんだやべー奴の様で なんだか嫌だ
そんな事を考えていると、アオの表情が引き締まり
「ヘンリがヴェスタ神から啓示を受けた以上、その子が並行世界のカヅキおばさん であると言う事は疑う余地は無い、問題は これから どうするか? だね? 」
「今更 並行世界からの遭難者ぐらい、暫く保護する方向以外ないんじゃない? アオもシンクもシャナちゃん も装置で迎えに行って帰って来れた訳だし、送り帰すだけなら そう難しくは無い筈」
「ん、グンジョウ兄様、手配をお願い」
「分かった、僕だけじゃ手が回らないからシンクも巻き込む事にしよう」
真剣な表情のアオが言った言葉にユエがそう言い、ヘンリが アオをグンジョウと呼び 手配をお願いしている
いや待て、この美青年の名前はアオじゃないのか? もしかして グンジョウが本名? ワンチャン アオが名前でグンジョウがミドルネーム的な? ないか
「おっと ごめん ごめん、放置してしまったね?」
「いえ、お気になさらず」
アオが放置されている私を思い出し様で謝罪してきたので、社交辞令を入れて謙遜しておく
「それじゃぁ仕切り直して・・・自己紹介から 僕はグンジョウ・デルフィニウム・ブリリアント、リューネ王国 現国王でヘンリの兄だよ。よろしくね」
「ユエ・タチバナ・ブリリアント、アオ・・・グンジョウの妻であり、コチラの貴女の娘、よろしく」
「改めて ぼく はヘンリエッタ・ルピナス・ブリリアントだよ」
「ご丁寧な ご挨拶 誠に有難う御座います、
ただの優男な美青年と言う訳でも無い様でアオ 改め グンジョウがキチンと名乗りをし、ユエとヘンリも続いたので 私も最上位の敬意でキチンと礼を尽くす必要があると判断し、猫を被り カーテシーをしてグンジョウへ頭を下げる
すると、ユエから 『あのママが頭を下げてる』とか言ってるのが聞こえた気がしたが、私は お前の母では無い
「テスタロッサ? カナメではなく? あー並行世界って、そんなのもアリなのか・・・」
「急にどうしたの? アオ」
「ユエも知っての通り 母様はテスタロッサ家の養子に入っているんだけど・・・その子はテスタロッサと名乗っただろう? だから、母様と似たルートを辿っているか、そもそもリューネが獣人の国 と言う並行世界だと思ってね?」
「あぁ〜 なるほど、お義母様と おな・・・じ・・・あれ? え? 嘘・・・」
グンジョウはメガネを外しデスクに置いて天を仰ぎ見る様にして うわ言の様に呟くと、ユエが心配そうに彼へ問い グンジョウはユエへ説明を行い、それを受けてユエの表情が驚愕に染まる、なんで?
「え? 嘘・・・あのママとお義父様が? え? 結婚する未来なの? えぇ?!」
「信じ難いけれど、これが現実なんだ。何というか・・・想像が難しいよね」
なんか知らないけど、謎に盛り上がっている2人を見守る事にする、とてもじゃないけど 口を挟む雰囲気ではないしね?
2人の様子を見る限り、コチラの私と コチラのナズナは仲が悪い可能性が出てきてしまった
まぁ 私では どうしようも無い事は確実なので放置しておく事にしような?
あれ? そういえば、シャナは帰還している筈だから シャナから私達の世界について聞いていないのだろうか?
いやぁ あのシャナだし 碌な報告とかしてなかったのかも知れないなぁ
なんかレポートとか提出しないタイプっぽいし