アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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257話 並行世界で出会う 2

 

 

私1人の独力では どうしようもない事で気を揉むのを止めるべく 深呼吸をしてシャルロットへ目を向けると 私の尻尾をモフって御満悦だった

 

やはり老若男女 モフみには勝てないらしい

 

 

「コンちゃんの尻尾、モフモフで良いわねぇ」

 

「冬や気温の低い時期は良いですが、夏場は地獄ですよ?」

 

「あらあら、気温一定化の術式が有ってもかしら?」

 

「術式が有ってもです、見ての通り 熱吸収をしやすいので」

 

「ふふ、なるほど。理解したわ」

 

 

こちらにいる立花(わたし)も、私同様 純日本人基準の黒髪をしているのだろうが、私は立花と比較しても熱吸収する面積が広い事が確定している

 

狐耳に尻尾が9つ、幾ら衣服に気温一定化の術式を組み込んでいるとはいえ、狐耳や尻尾自体が陽に照らされて熱を帯びる事を完全には対処出来ていないのだから

 

いや本当、焦げてないか気になるぐらいには熱を帯びるからね、うん

 

 

「それでアナタ、あたしに何か用? 」

 

「ん? あ、あぁ、そうだった。 魔法の構築式でマリアが相談したい事があるそうだ、もう俺では理解出来ない次元でな すまないが相手をしてやってくれないか?」

 

「あら、そう? でもコンちゃんを 1人には・・・」

 

「シャルロット様、どうぞ お気になさらず。元より私はイレギュラーですし、どうにでもします」

 

「でも・・・」

 

「母様〜? グンジョウにコキ使われる可哀想な次男のシンクでっすよ〜っと?」

 

 

ひとしきり私の尻尾をモフッたシャルロットがナズナへ 用事が有ったのでは? と尋ねると、ナズナは思い出した様に手を打ち 用件をシャルロットへと告げ、彼女は私を見て 申し訳なさそうに言う

 

確かに、呼び出している手前 自分に用事があるからと 放り出すのは気が引けるのだろう とか思っていると、シャルロット 及び グンジョウと同じ髪色の髪をした美青年が ダルそうに現れて 『 どう言う状況? 』と言った表情でサロン内を見渡す

 

にしても、このシンクと名乗った?美青年、なんで寸分も狂わすグンジョウと同じ魔力波形をしているのだろう? 仮に双子だろうと 指紋が違う様に 少しは差異が発生する筈なのだけどな?

 

 

「シンク? どうしたの?」

 

「いや、グンジョウが カヅキおばさん の異世界同位体を保護して、なる早で送り返せって言うから迎えに来たんだよ、なに? なんかあった?」

 

「いえ、これが渡りに船と言うやつね」

 

「わっつ?」

 

 

シャルロットがシンクへと尋ねると、彼は 此処へ来た目的を口にしてシャルロットはウンウンと頷きながら言うが、シンクには伝わっていない まぁ当然の事だろう

 

 

「ごめんなさいシンク、コンちゃん の事は貴方に任せるわ。それじゃあコンちゃん、また」

 

「はい、シャルロット様。また」

 

「ちょいちょいちょい、どーゆう事? 母様? 母様〜?」

 

 

1人状況の飲み込めていないシンクを置き去りにシャルロットは シンクに私を任せて使い魔とヒナ そしてナズナを伴ってサロンから退室していく、判断が速い

 

 

「えぇぇ・・・え? なんこれ」

 

「ではシンク様、参りましょう」

 

「あ、はい」

 

 

あまりに置き去りにされて困惑しているシンクへ 移動を勧めると、なんとも簡潔な返事が返ってくる、まぁ当然と言えば当然かな? うん

 

 

「お勤め お疲れ様です、私はカヅキ・タンザナイト・テスタロッサと申します。どうぞ コンとお呼びくださいますよう 」

 

「これはどうも、俺はシンク よろしくコン」

 

「はい」

 

 

やれやれ と言った仕草でシンクは動き出したので、軽く自己紹介をしておく そうしないと何か面倒だからね

 

 

「兄様、コンをよろしくね? なる早で返さないと、さらに面倒が増えるかも」

 

「なんだヘンリ いたのか? お前の 予言めいた言い回し、やめてくれ フラグしか立たねー」

 

「それは ぼく ではなく邪神(うえ)に言って欲しいな」

 

「そーだな」

 

なんか存在を忘れていたヘンリがヌルッと現れて、そんな事を言ってくる 今 何か謎の読み方をしなかったかな? 気のせい?

 

そんな訳でシンクに先導されて どこでもドア を使ってシャルロットの邸から別の邸へと移動をする

 

 

「ようこそ我が家へ」

 

「はい、暫く お世話になります」

 

「はへぇ〜 あのカヅキおばさん と同位体にしては礼儀がしっかりしてんだなぁ」

 

 

私が侯爵令嬢の礼を取るとシンクは何か珍しい物を見るかの様に言って頷きながら言う

 

 

「なにか?」

 

「いや すまん、俺達の認識だとカヅキおばさんって基本的に めちゃくちゃ偉そうな人だからさ? 」

 

「そうなんですね?」

 

「だから、同位体の アンタが礼儀正しいから 驚いてしまったって訳さ、気に障ったならすまん」

 

「そう言う理由なら構いませんが、猫を被るのを辞めましょうか?」

 

「いや、そのままで頼む。なんかやり難くなりそうな予感がするからな」

 

「かしこまりました」

 

 

シンクの邸の中を進みながら説明をされ、一応の納得をしたので被っている猫を脱ごうか提案すると却下されてしまった、無念

 

まぁ仕方ないか、おそらく私と立花は喋り方が似ているのだろうからね? シンクからしたら、知っている顔に狐耳と尻尾が生えている珍妙な場面な訳だから、脳がバグらない様にするには 私が猫を被っているのが1番だろう、多分

 

 

 

 

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