アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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263話 並行世界の王都観光

 

 

そんなこんなで広い広い王城を抜け城下町の入り口まで来れた訳だけど、想定以上に喧騒が凄くて少し気が滅入る

 

 

「あれ? どうしたのコンちゃん、急にポンポン ペイン?」

 

「いえ、単純に聴力が高い為 少し気が滅入っているだけです」

 

「あ〜 なるほど、四つも有るから あたしの2倍聞こえる訳だね〜」

 

「そんな所です」

 

 

私達の世界より40年程先を行くコチラの文明レベルでは普通に自動車が走り、人口も多いのか私の高性能狐耳へダイレクトアタックしてきて気が滅入っている事にシャナが気付き、私を心配してきたので軽く説明すると手を打って納得する

 

脳味噌が良い具合の湯加減っぽいのに、人の機微には気付けるのか こやつ はモテるタイプだな、うん

 

そんな訳で以前 対グレゴワール用に製造した高性能耳栓を装着してどうにかする、我ながら良い仕事をしたと思っている

 

 

「行きましょうか」

 

「レッツゴー」

 

 

私の準備も整ったのでシャナへ合図を送ると、彼女は元気よく手を突き上げて前進を開始する、おかしいなぁ 少なくとも30代後半から40代半ば の筈なんだけど、無邪気が過ぎる 下手したら私の方が精神年齢が高いかも知れない

 

まぁシャナは私より明らかに背も胸もデカいのだけれど

 

 

「とりあえず此処が商業区、カヅキおばさんが来て以降 平民も貴族も隔てる物が無くなったから平民区域とか貴族区域とか 無くなったよ」

 

「なるほど、それは素晴らしいですね」

 

「まぁより正確に言うと、第1次統合騒乱で侯爵家の半分と他貴族合わせて3分の1を含むリューネ人口の3割ぐらいが犠牲になったから、そんな事を気にしている場合でも無くなったと言うのもあるし、第2次統合騒乱以降は不正をしていた人間が謎の病死をするって怪事件が多発してね? 更に隔たりが無くなったんだよね〜」

 

「・・・なんという事でしょう」

 

 

シャナに案内され自動車が安全運転で往来する道を横目に歩道を歩き商業区へ到達した事をシャナが告げてきたので相槌を打つと、聞いてもいない事情をペラペラと喋り始め、反応に困ってしまう

 

コイツ、どんな感情で私に事情説明しているんだろうか? いや、マジで

 

 

「裏事情は兎も角、ここがリューネとは思えない光景ですね」

 

「あーやっぱり? 約40年前にはコンビニとか無かっただろうしね?」

 

「そうですね」

 

 

意図的にシャナが説明した裏事情から話を逸らす為に、敢えて私の知るリューネと違う事を口にすると、シャナは 軽く頷きながら言ってきたので相槌を打つ

 

建物自体は昔のままの物を使用し、居抜き?して展開しているらしい様々な店を見て 改めて凄いな と思う

 

 

「この辺り・・・というか旧王都中心は観光地も兼ねて建物自体は そのままに内装だけリホーム?していたりするんだ〜 外苑部はコンちゃんも知る近代日本って感じでマンションとかあるよ」

 

「観光地ですか、それは相当な価値が生まれそうですね」

 

「そうだね〜 かなり有るよ、特に日本の学校に人気だね」

 

「日本、ですか」

 

 

思ったより賢いらしいシャナの説明を聞き、彼女の言葉に違和感を感じ 無意識に反芻する

 

シャナの言い方では、日本が有る様に聞こえてしまったからだ

 

その事を追求しようと口を開こうとした瞬間

 

 

「これはお姉様、平日の昼間に この様な場所にいらっしゃるとは 暇なのですか?」

 

「あ〜 アンナだ、やっぴー」

 

「・・・シャナ? 彼女、凄く睨んできていますよ?」

 

 

シャナと同じ金髪で目付きの鋭い女性が出会い頭にシャナへと毒を吐くが、当のシャナは我関せず自分のペースを崩さずに軽い調子で挨拶する、コイツ 胆力が凄いな

 

 

「えー? アンナは目付きが少し悪いから これが通常だから大丈夫だよ?」

 

「お姉様、此方の獣人は? どこで拾ってきたのですか? この様なふざけた布面を着けていますが」

 

「この子? この子はね コンちゃん、諸事情でシンクの家に食客になる予定なんだけど、準備が終わるまで外出する事になったから、王都を案内してる所なんだよね」

 

「結構 この布面は気に入っているのですよ? 一目で狐の獣人だと理解出来るでしょう?」

 

「なるほど、事情は理解しましたが・・・貴女の感性は理解が及びませんね」

 

「そうですか、残念です」

 

 

シャナによるフォローになっているのか分からないフォローを華麗にするーしたアンナが、私についてシャナへ尋ねると 彼女は意気揚々と 上手くボカして説明を行い、慣れている様子でアンナも頷き 私の布面について触れてきたが、これだけデカデカと狐と書いて有れば 一目で狐と分かるインパクトの有るデザインだから 結構 私は気にしているのだけど、どうもアンナにはハマらなかったらしい、無念

 

そんな訳で改めてアンナを観察してみる、身長自体はリューネの平均値ぐらいで シャナに比べて 胸のボリュームが劣っている

 

まぁ正直、比較対象のシャナがデカ過ぎるだけだと思う、多分 アンナは平均よりは上っぽい・・・多分

 

そういえば私の周りに居る女性陣は大体 平均より大きい人ばかりだ、我が兄貴分 ルークの妻(暫定)であるティアとか、いずれは義母となるベアトリーチェとか、あとルーティも

 

やっぱり外国系は遺伝的に胸が大きくなりがちなのだろうか?

 

 

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