アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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267話 並行世界で待機期間

 

 

そんなこんなでツルギと友好を深めていると、彼の部下らしい男性が入店してきてツルギに耳打ちすると、ツルギは頷き 『まだ仕事が残っているから(意訳)』と席を立ち店員に注文していた豆を持って退店していく、結構忙しいようだ

 

ツルギを見送った後、いつまでも喫茶店に居座るのも迷惑なので残りを飲んで私達も退店しシャナの案内で王都散策を開始し 色々と差異を見て勉強をする、物を持って帰る事は出来ないので記憶しておく 残念ながら 写るんです は試作品だったので在庫切れしてしまっているのである、無念

 

そんな訳で夕方まで王都散策をしてシャナにテレジア邸へ送ってもらい、しばらくの寝床を確保する事に成功する、テスタロッサ家でメイドをしていた時の使用人部屋より豪華な部屋を用意して貰えたのは感謝しておこうかな?

 

それから 当たり前の様に客室にユニットバスが備え付けて合ったので風呂に入り1日の汚れを落とす、今更ながら墜落した時の汚れが結構あったようで流れて行く水に色がついているのが見える

 

 

「はぁ・・・なんか疲れてるから洗うの面倒になってきたな・・・」

 

 

色々あって疲労している為か散髪をせずに放置してきた髪や文字通り毛の塊である尻尾を洗う事が億劫になってきたので少しボヤく、こういう時にブリジットが居てくれたら 喜んで手入れをしてくれるのだけど、残念ながら居ないので、頑張って地力で洗う事にしよう そう決意して丁寧に洗っていく

 

どうにか苦行第1段階を遂行して身体を拭いてからユニットバスを出ると、ベッドに先程までは無かった寝間着が置いて有ったが 濡れた犬状態なので苦行第2段階 乾燥フェーズ をパンイチの状態で開始する

 

 

「マージで面倒くさい、大型乾燥機に入って乾燥したいぐらい面倒くさい」

 

 

特大の独り言を呟きつつ、尻尾乾燥魔法を使い尻尾を乾燥させる事 小1時間、ようやく苦行の全行程が終了したので 用意された寝間着に袖を通して早々に就寝し気付くと朝だった、自分が思っていたより更に疲れていたようだ

 

そこそこ広い部屋の中で軽い自重トレーニングをしてシャワーを浴びてサッパリした後、身支度を整えてインベントリから私服を取り出して着る

 

こちらの季節が春から初夏の間ぐらいの様なので、春秋用の物をセレクトしたので、昨日より幾らかは過ごし易くなる事だ 多分

 

そんな訳で部屋に朝食が運ばれてきたので有り難く頂戴し、フカフカの高級ソファに座り アキカがオススメされて借りたハードカバーを開いて読み始める、暇だしね うん

 

 

「おはよう! コンちゃん!!」

 

「朝から元気な様で」

 

「へへへ、無病息災が座右の銘だからね!!」

 

「貴女、嫌味を言われていても気付かないタイプですか」

 

「え? 何か言った?」

 

「いえ、何も」

 

 

客室の扉を破壊する勢いで開けて入ってきたシャナに、ハードカバーから目を逸らさずに嫌味を言ってみたが、効果がなかった

 

ほんの少し、シャナの 能天気さ というか 鈍感さ が羨ましく感じる

 

 

「それで? 貴女は暇なのですか?」

 

「えぇ〜 酷いよ〜 コンちゃん」

 

 

ハードカバーを読みながらシャナ へ言うと、愉快な反応をしてくれるので少し癖になりそうだな、自制しなければ

 

 

「あたし はコンちゃんが暇してると思ったから来たのに〜」

 

「それは ありがとうございます、しかし 見ての通り 読書していますので」

 

「ぶーぶー」

 

「豚ですか?」

 

 

なんというか 気遣いは有り難いが、1度読み始めてしまうと 動き出すのが面倒になるのが私なので、話半分ぐらいでシャナと会話をする と 年齢不相応な言動でシャナが反応する

 

これでいて推定2児の母親、それも成人した子供の居る大人というのだから不思議な物だ

 

 

「テレジア邸の庭が綺麗なんだよ? 芝生の広場的な場所もあるし」

 

「はぁ・・・仕方ありませんね、行きましょう」

 

「全く〜 コンちゃんは素直じゃないな〜」

 

「はいはいわろすわろす」

 

 

シャナの様子から推測するに、私が折れるまでゴネそうなので 早々に私が折れて ハードカバーに栞を挟んでインベントリ へと仕舞い シャナに適当な返事を返し、ソファから立ち上がると シャナは私の手を引いて意気揚々と客室を出ていく

 

そんな訳で 半ばシャナに引き摺られる様に庭(仮) への道を歩いていると、当然の事だが 使用人の姿がチラホラ見え 時々 すれ違う、やはり王弟の家だからか それなりの家格の様だ

 

通常なら公爵、最低でも侯爵だから 当たり前と言えば当たり前だろうか?

 

侯爵家のテスタロッサも、100人単位で使用人がいるし 領兵を含めたら数千規模になるかも知れない

 

テスタロッサ領って、結構 広大な領地だったりするしね? うん

 

そんなこんなでシャナに引き摺られて移動する事 数分、目的地に到着したらしく シャナが立ち止まる

 

全く困った奴だ、悪い奴ではないが 少々 脳筋の所がある様で 後先 考え無い奴なのである まる

 

真夏じゃなくて日差しが優しくて良かった、正直 真夏だったら私が焦げる所だった、残念ながら インベントリに愛用の麦わら帽子を入れていなかったので、対策が出来ないのである 無念

 

 

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