賊1号の心をへし折り吐かせるだけ情報を吐かせて、死なない程度に治癒をして2人目、3人目と賊1号と同じ様に死なない様に痛め付け治癒し殺さずに情報を搾り取り、賊の生存者全ての尋問を完了するのに丸々3日が掛かってしまった
まぁ途中休憩と睡眠が入ってるから、仕方ないと思う
そんな訳で、センセイとベルファさんが情報の精査をして統合された報告書?を応接間でナズナへ渡し読ませている、なぜか俺も召集されてるのは何故?
「はぁ・・・バカだバカだ と常々思っていたが、本当に救い様の無いバカだ」
「全くもって、その通りですね」
「・・・心中 お察しします」
尋問が長くなったので、ナズナは初日以降は来賓室で休養して貰っていたので、報告書を読んで頭が痛そうに溜め息を吐き呟き、ベルファさんが それに同意し、俺はナズナに同情する
「賊の証言から判断するに、王位継承権を狙った
「裏取は今からですが、あの状況で約20名の人間が口裏を合わせるのは無理でしょう、なので暗殺は確定です」
「はぁ・・・」
ベルファさんの言葉を聞きナズナは溜め息をつき天を仰ぐ、本当に同情の余地しかない
リューネと言う国は、正妃の産んだ王子にしか王位継承権を与えない
そして現国王であるライラントは、女好きで沢山の側妃と愛妾を後宮に住まわせ子供を産ませている
約40名の王位継承権の無い王子・王女の誰かが、今回の暗殺計画の黒幕である事が確定している訳だから、ナズナには同情してしまう
俺もリューネの法律に詳しい訳では無いからアレだけど、正妃の子供が王位継承権を得られる訳だから、ナズナを暗殺しても自分の母親が正妃じゃないと継承権を獲得出来ない筈なんだよな・・・
「あの、現正妃ベアトリーチェ様か 御子であるハルト様が黒幕の可能は・・・?」
「ありえん、
「その御子のハルト様は1歳ですからね、不可能ですね」
「なるほど、失礼致しました」
「構わん、この情報なら当然浮かぶ候補だからな」
賊から得た情報から1番怪しい人物を口にしたが、真っ向から否定される
正妃ベアトリーチェは別にして、1歳児に暗殺計画を立案は不可能だしな
となると、ナズナを暗殺した後にユキヤかハルトの摂政に成るって算段とか?
その可能性も十分有るな、継承権を持っていなくても国王の血を継いでいる王子・王女だ、摂政をしている間に動いて法改正なり何なりをすれば良い訳だ
「・・・ハルト様を次代の王とし、摂政の地位に座る算段だったかも知れませんね」
「なるほど、直接 王位を狙うよりは まだ可能性はある、か」
「その可能性もありますね、カヅキ よく気付きましたね? 偉いですよ」
ベルファさんはソファから立ち上がり、控えている俺の頭を撫でて褒めてくるが、俺が言わなくてもベルファさんなら分かっていた事だろう
「まぁ良い、暗殺計画は露見し賊は俺達の手の内、しかも口封じされない場所に監禁中、焦る必要はないしな」
「そうですね、悠長にしてはいられませんが焦る必要はありませんね。ターニャ? あとどの程度で黒幕まで辿り着けそうですか?」
「あと1週間あれば」
「分かりました、では2週間後が決着の時ですね」
少し疲労の色が見えるナズナが言い、ベルファさんがセンセイへ尋ねるとセンセイはサラッと答える
なんだろう、センセイって何者なんだろう?
サンクロードに転生したら草の者だったのかな?センセイは・・・いや、前世の頃から謎の情報網とコネを持っていたっけ、センセイ
「そう言う訳ですから、あと2週間 当家で過ごして下さいね? ナズナ君」
「それは助かるが・・・」
「仕方無いですよ、馬車も馬も全部ロストしてしまった訳ですから。長距離転移を可能にする転移門も今は整備中で使用出来ませんから」
「それは・・・そうだが」
「ナズナ君、まだまだ貴方は若いのですから、こう言う時は私の様な大人を頼りなさい。ほらカヅキを撫でて癒されるのも良いですよ?」
「・・・最後ので台無しだ、ベルファ」
物凄く良い事を言いながら俺の尻尾をモフっているので、色々と締まらないベルファさんに、ナズナがツッコミを入れる
でも、尻尾のモフみを知っているからか、ナズナの目線が俺の尻尾とベルファさんを行き来しているのが感じ取れたので、1本もいでナズナへ手渡す
「そういえば、前もしていたが痛くないのか?」
「痛かったらしませんよ殿下」
「それもそうか・・・いや、どんな仕組みなんだ?
「なんといいますか・・・出来るから?」
「納得できん」
「そう言われましても・・・・」
ナズナの質問に答えると、そんな質問をされてしまい返答に困ってしまう
何故なら、俺自身も仕組み・理屈を良く理解している訳では無いからだ、出来るから出来ている そう言う感覚的な話なので、そうとしか説明が出来ないのである
すまんな、ナズナ