私が茶葉をすり替えた事もバレずにガルシアの最後の晩餐(笑)の準備が整ったので、お嬢様方に 紅茶の おかわりを淹れて回って仕事をしているフリを続ける
「今度、ナズナ様とデートする事になりましたのよ」
ガルシアは ご機嫌にありもしない嘘を平然と口にし、内心 イラっとしてしまう、もちろん表情には出さないよ? センセイに そう教えられているからね? 擬態していなければ尻尾と狐耳に感情が出ていたかも知れないけど
「まぁ、ナズナ殿下はとテスタロッサ嬢 ご結婚される筈では?」
「火遊び、は、あのナズナ様はあり得ませんわね? 愛した女性には一筋なお方と もっぱらの噂ですもの」
友人達も、ガルシアの言い分に疑問を覚えている様で 口々に疑問をていする
そんな友人達に ガルシアは 更に自慢げに言い放った。
「テスタロッサ嬢の束縛に、ウンザリしているそうですの。四六時中傍にいられて、鬱陶しいとも仰っておりましたわ だからこそ、私のような女性が良いと仰ってくださって・・・」
キャー と女性特有の甲高い歓声が庭に響く、まるで恋バナで盛り上がっている女子会だ・・・いや その通りなのか? うん
ナズナが誠実な人間である事が広く認知されている事は嬉しい限りだが、事実と異なる事が幾つか有る事については訂正したい
ナズナは私が四六時中傍にいて鬱陶しいと思っていない、寧ろ 彼が私を放そうとしないから、私が鬱陶しいと感じる時が有るぐらいだ
私は結構 1人の時間を大切にしたいタイプだからね、まぁ 分身出来るから1人の時間を満喫してはいるけれども
きゃっ きゃっ と恋バナ(笑)に盛り上がっている女子会(仮)を見ているのも飽きて来たし、そろそろ良いタイミングだろうと思い ティーポットを持ったまま擬態を解除して、
ちょっとした術式を使ってメイド服からルーチェが選んでくれた令嬢服へ換装もする、今の私はフルアーマー令嬢と言う訳だ
「ふふ、随分と楽しそうな お話をされている様ですね? 私にも詳しくお聞かせください」
「何かしら、メイドの分際で私に話かけ・・・な、なななっ なんで貴女が此処にいますの!!? カヅキ・テスタロッサ!!」
ティーカップが空になったガルシアに新しい紅茶を淹れながら尋ねると私に気付くまで数秒がかかり、ガルシアは驚きの声を上げ 友人達は 驚きのあまり声すら出ない様子だ
あとちゃんとフルネームで呼べよガルシア
「皆様 ごきげんよう、改めて・・・随分と楽しそうな お話をされていますね? 私にも詳しくお聞かせください、ね? ルーチェ・ガルシア子爵令嬢?」
「ひっひぃぃぃっ ごめっっごめんなさっ」
私が魔力を撒き威圧しながら笑顔で尋ねると、ガルシアはガタガタと震えながら謝罪してくるが、私は まだ謝罪を要求していないので
「ガルシア子爵令嬢でなくても構いませんよ? 先程の話を改めて話してくださる方は? 正直に答えてくれたガルシア子爵令嬢以外の方は一切責任を問わないと約束しましょう」
ガタガタ震えて役に立たないガルシアから蛇に睨まれた蛙 状態の友人達へと視線を移し告げると、辿々しく 先程の話を ありのまま 教えてくれる、まぁそりゃ真実をゲロする方が賢い やり方だ
何せ私は侯爵令嬢、彼女達は所詮は下位貴族の子爵 又は 男爵令嬢だ。家格が違いすぎるし、非が
「み、皆様?!?! 違っ、違いますの!!アレはただの戯言でしてっ!!」
「ほう、戯言? ならば不敬罪になりますよガルシア子爵令嬢、ナズナ様の名誉を貶めるような発言なのですから・・・もちろんケジメは つけて貰えますよね? 」
「ケジメ、ですの?」
裏切られたガルシアは軽く絶望した様な表情をしながら言い訳を並べ始めたので、一刀両断して笑顔で責任を取る様に言うと 彼女は震えながら聞き返してくる
「貴女がナズナ様の名誉を貶めた事への謝罪ですよ、私が愛し生涯尽くすと決めているナズナ様のお母上であるリン様の出身の
「あ、あの、ご、ごめんなさい!! ごめんなさい!! 謝ります、謝りますから!!」
ケジメの付け方を提示するとガルシアは 今にも泣き出しそうな表情で許しを乞い始める、両方 嫌とはワガママな奴だな
「謝って許してもらえるのは幼い時までですよルーチェ・ガルシア子爵令嬢、つい出来心で なんて言い訳も不要です。私は今 途轍もなく 怒っています、貴女はよりにもよってナズナ様の名誉を汚したのです。それを・・・貴女は 理解していますか? あぁ・・・理解している訳がありませんよね? 理解していたら両方 嫌とワガママを言う訳が無いのですから・・・ねぇ?」
「ひぃぃぃぃ」
笑顔を保ったままガルシアに圧を掛けて説明してやると煩わしい悲鳴をあげて話にならない
そういえばガルシアの親父は どうにせよ 謀反を企てた罪で死罪になるから潔く腹を召させた方が苦しまずに死ねるか?
それもまた温情かも知れない?