アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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287話 終わり支度

 

 

なんやかんやベアトリーチェ への報告を済ませ 絶妙に感に障るクロエの態度に肩パンで 分からせて、褒賞のアレコレをナズナとベアトリーチェに丸投げしたが どうにか報告会は終了を迎えた

 

それから卒業試験を受けて相変わらず主席をキープするナズナと 奇しくも同点 次席となった私とチャールと言う成績で学生生活の幕を閉じる事となった、チャールが少し悔しそうにしていたが リリウムが慰めてくれるだろう 多分

 

卒業式まで約2週間、退寮まで約3週間、次の使用者へ引き渡しまで約4週間、ダールベルグ学園は貴族学校と言う事で部屋がギリギリと言う事は無いが多く余っている訳でも無いので、しっかりと掃除をさせて貰うとしよう、飛ぶ鳥跡を濁さず とも言うしね? 私は狐だけど

 

 

「ま、私はチートだから掃除が楽チンなんだけどね」

 

「相変わらず常識外の方法で掃除をしているな? カヅキ」

 

「流石に片手でソファを持ち上げて箒なりモップはやり辛いので」

 

「カヅキさん、そうじゃ無いと思います」

 

「はて?」

 

 

大掃除の為に令嬢服より着慣れているメイド服を着て2尾残し1尾分身を7体出して家具を動かしたりして徹底的に掃除をしていると、暇を持て余し私を観察していたナズナとブリジットからツッコミが来る

 

まぁ普段から掃除しているから、そこまで汚れてはいないけどね?

 

それに私にはインベントリがあるから、アイデースで荷物を取り込んで引っ越しするのも容易だから、気合いを入れてする必要もあまりないけど、まぁ こう言うのは気分だから良しとしよう

 

 

「清掃業者が入るから、本当はしなくて良いんだぞ?」

 

「自分で使った部屋なのですから、自分で掃除するのが当然、日本には『飛ぶ鳥跡を濁さず』と言う言葉が有りますし、私の方が綺麗に出来る自信が有りますから」

 

「・・・そうかもな」

 

「ははは・・・」

 

「否定は出来ない・・・かもですね」

 

 

私を観察していたナズナが少し呆れた様に言ってきたので、もっとらしい事を言ってやると なんとも言えない表情になって、ブリジットは苦笑 ルルは少し呆れた様に納得した表情をする、君ら 少し失礼ではないかね?

 

それから文字通り マンパワーで大掃除を完了させ、残り日数は退去後に入る業者に任せられる程度になるだろうと言う所になった

 

元々 掃除炊事洗濯等の家事全般が嫌いでは無いので、別に苦ではないしね? うん

 

そんな訳で大掃除を終えて 少しゆっくりしよう と言う事になり、ナズナの部屋で ルルの淹れてくれた紅茶を飲む、なかなか腕を上げたな ルル

 

 

「あと数日で卒業式ですね」

 

「そうだな」

 

「なかなか愉快な学生生活だった気がします」

 

「はは、確かにな」

 

 

紅茶を飲み呟くとナズナが相槌を打ったので続けると彼は笑う

 

約3年間の学生生活が もう間もなく終わりを迎える、最初はテスタロッサでメイドをしていた小娘が 王太子の護衛として重用され、侯爵令嬢となり 王太子婚約者となっている、何というシンデレラストーリーだろうか?

 

 

「まさか王太子婚約者となるとは予想していませんでした、最初は3年経ち卒業したらテスタロッサに帰る つもりでしたから」

 

「卒業後は応相談、そう言う契約だったからな。契約期間自体も半分ぐらいで白紙になったな?」

 

「ふふ、そうですね? 」

 

 

想定外の事態だったが、私は後悔していないし 現状に満足している

 

確かにテスタロッサ に戻る事は出来ないが、それはメイドとしてだから 侯爵令嬢として帰る事は出来る、これからもベルファさんと色々と悪巧みをしていきたいからね

 

 

「あぁそうだ カヅキ、今年は去年と同じ轍は踏まない様に、しっかりと準備しているから安心してくれ」

 

「同じ轍? 何の準備を?」

 

「卒業パーティ用のドレスの事だ、去年は母上の遺品を急遽 使わせて貰っただろう?」

 

「あぁ そういう」

 

 

ナズナが何か思い出した様で言って来たのだが、よく分からなかったので聞き返すと ちゃんと説明をしてくれて理解する

 

貴族の色々に疎い私と、何かと忙しくて忘れていたナズナにより引き起こされた珍事件だったなぁ

 

ユキヤの助言で、彼等の実母である リンの遺品である着物の1つを 急遽 私用に合わせて貰い卒業パーティに出席した

 

まぁ去年はあくまでもナズナの付き添い?だったから良いけど、今年は卒業生(しゅやく)だから 去年の様に小手先の急拵えが出来ない訳だ

 

私としては去年と同様にリンの遺品である和服を着て出席するのも良いと思うが、やはり貴族のマナー? 習わし的にはキチンとナズナが私にドレスを贈る事が大切らしい

 

因みにドレスの採寸は冬休みに城へ戻った時にした、丁度 シャルロットが居る世界線へ突入した日の事だ

 

そういえばドレスのデザインも何とかもをナズナとベアトリーチェに投げっぱなしだったから、どんなドレスになってるか知らないな? 当日の楽しみにしておくとしよう

 

卒業式にはベルファさん & センセイ(りょうしん)も参列する筈だし、プレセアとルーチェを派遣して貰う事にしよう

 

建前上 私の専属使用人だし、2人なら私のヘアセットも着替えの補助も慣れてるしね?

 

ブリジットも普段なら大丈夫だけど、流石にパーティ用だと荷が重いからね、すまない ブリジット

 

 

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