俺からの圧を浴びて情け無い鳴き声を上げてビビりまくってるテカテカ縦ロールは、助けて欲しそうに 俺の隣に立つナズナへ目線を向けるが一切反応しない
この様子だと相当嫌われているな、こりゃ
「ふ、ふん、今日の所は見逃してさしあげますわ! 行きますよ」
「お嬢様、そんなに急がれますとお転びに・・・」
「良いから早くいらっしゃい!」
そんな訳で振り上げた扇を下ろし、テンプレなセリフを吐いてメイドを従え尻尾巻いて逃げていく、その背中を見て
「はぁ・・・ヴィオレッタがすまん」
「貴方が謝る事もありませんよ、私は私の仕事をしたまでですし」
「そうか」
「はい」
ナズナが溜め息を吐き俺に謝罪してきたので、そう言うと少し肩の力を抜いた様に見える、割と苦労人なんだなナズナは
そんな訳で俺達が遊んでいる間にユキヤの指示で荷物を下ろして、王城のメイドさんが俺のトランクケースを持って待機していた
「あぁ、それは俺の隣の部屋へ搬入してくれ、専属護衛であるカヅキの荷物だからな」
「かしこまりました、ナズナ殿下」
「カヅキです、以後お見知りおきを」
「はい、よろしくお願いします」
メイドさんに気付いたナズナが指示を出したので、一応名乗って礼をとる、顔を合わせるだろうし挨拶は大切だからな
「カヅキ、ひとまず俺と来てくれ」
「はい、言われずとも」
俺を見てナズナが言い了承の意を返したが、なんだか齟齬が発生している様な気がするが、まぁ大丈夫だろう多分
そんな訳で即応の位置に付きナズナに付いていくと、王城とあって煌びやかな装飾や調度品が並んでいて、見ていて少し楽しいが その分死角が多いので夜間とか面倒だろうな、と思う
まぁ俺にはマップ機能とかがあるし、あたり関係ないけども
そんなこんな浮かない表情のナズナに追従して謁見の間に到着し、扉を守護する衛兵に目配せして扉を開けさせ、中に入る
右に文官らしき人達、左に武官らしき人達が整列し完全武装の近衛兵が国王の左右斜め前に4名控えている、ザ・ファンタジー謁見の様相を呈している
「親父、先程戻った。彼女が俺の専属護衛のカヅキだ」
「無事戻ったか、今日は身体を休めると良いだろう」
なんかナズナの声色にトゲを感じつつ様子を伺っていると、国王がナズナへ言うのを眺めていると、ナズナ合図をしてきたので
「お初にお目にかかります国王陛下、ナズナ王太子殿下の専属護衛を拝命致しましたカヅキと申します」
「ふむ、選考資料は読ませて貰ったが姿絵は無かったからな、見目麗しいな・・・」
「おい親父、俺の専属護衛だ粉をかけようとするな、不愉快だ」
「ナズナは手厳しいな・・・そんなに睨むな、分かった もう下がって良いぞ」
「懸命な判断だ、行くぞカヅキ」
「はい殿下、陛下 御前失礼いたします」
国王へ礼をとり名乗ると、俺を値踏みする様な気色悪い目線を向けて気色悪い事を口にしたので、ナズナが睨みながら釘を刺す、その眼は視線だけで人を殺せそうな程に鋭い
そんなナズナの視線と言葉に国王は折れて俺達に下がる様に言ったので、俺達は謁見の間を後にする
「本当あの糞親父め、女好きにも限度って物が・・・」
「心中お察しいたします」
「すまない、愚痴ってしまった」
「いえ、お気になさらず」
ナズナは本当に忌々しそうに愚痴を吐露し殺意に近い怒気を垂れ流し、俺のフォロー?の言葉を聞き、謝罪してきたので気にしないで良いと伝えておく、気持ちが分からない事もないしな、うん
それから暫く歩きナズナが、部屋の前で立ち止まり振り返って
「俺は これから溜まった書類仕事を消化を始める、お前はカナリアについていけ、学園生活の準備がある」
「準備? かしこまりました」
「頼んだぞ? カナリア」
「はいはーい、お任せ下さい。ナズナ殿下」
少し面倒くさそうな表情をして説明をした後、扉脇に控えていたカナリアへ指示を出し俺を預けた後、そうそうに執務室へ入っていく
「んじゃ行こうかカヅキちゃん」
「よろしくお願いします、カナリアさん」
「はは、気楽に行こうよ。私 歳下からタメ口でも気にしないタイプだからさ〜」
「私も気にしないタイプですが、公私は分けろとメイド長に教育されていますので悪しからず、因みにカナリアさんはお幾つで?」
相変わらずコミュ力 お化けなカナリアの陽キャパワーを浴びながら案内されつつ そんな事を言う、これは間違いなく俺が歳下だと思ってるなコヤツ
狐耳含めて漸く160台に乗るかどうかの俺は例に漏れず幼く見えるらしい、無念
「私? 私は今年15歳だよ」
「そうですか、参考までに私は今年18歳になりますよ」
「ひょっっ、いや、すんません、ナマ言って すんません」
「気にしてませんよ、くふ」
事実を述べると、面白いバグり方をしたので笑いそうになるのを我慢してポーカーフェイスを維持する努力をする、ヤバいめちゃくちゃ面白い
これまでネタバラシした中で1番面白いまであるバグり方だ
すまないカナリア、気にしてないのは本当だけど、面白すぎで笑いが漏れてしまった