アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

39 / 268
39話 ダールベルグ王立学園へGO

 

 

 

バグったカナリアを宥めて友好を深め、どうにか通常状態に戻す事に成功し、私とナズナの学園生活の準備を済ませてる為に、俺の制服の採寸をさせられた

 

メイド服で良いとゴネてみたがカナリアと仕立て屋のお姉さんの圧に屈してしまい、制服を作成されてしまった

 

いつの間にか圧に屈する程、弱くなってしまった様だ、俺は

 

そんな訳で3週間程、城に滞在する事になり 自分で敷いた転移門でテスタロッサに帰還して封印術の更新したりして過ごした

 

ナズナは俺の作った料理が口に合って良かった、気に入って貰えたら作り甲斐があるからな

 

 

「それではユキヤ、留守を頼む」

 

「任せて下さい、父さんの監視はキチンとしておきます」

 

「カナリア、オリヴィエさん、また夏季休暇に」

 

「うん、いってら」

 

「お気をつけて」

 

 

今期からナズナが入学するダールベルグ王立学園は、所謂 金持ち・貴族学校で全寮制らしい、通常の街の3つ分ぐらい広い王都の東側に位置していて、王城から馬車で片道2時間ぐらい掛かる

 

王都広くね? と思ったが、王城は(まつりごと)の中枢、各種政務に携わる文官・武官 それら公務員が働いている

 

その公務員には、当然妻帯者がいるし子供がいる家庭もある、そうなれば食料や嗜好品の需要が生まれ、連鎖に連鎖を重ねて需要と供給の循環が発生し、人が増えに増え とんでもない広さになった訳だ

 

 

王城を王都の中心に据え、拡張が続いているのだから恐ろしいものだ

 

 

そんな訳で王都東部外縁に位置するダールベルグ王立学園へと向かい馬車が動き出す

 

 

「始まりますね」

 

「あぁ・・・少し政務から離れられて肩が軽い気がする」

 

「心中お察しします」

 

某親父のせいで、なかなかに多忙だったナズナは少し疲れた表情で言い窓から外を眺めていたので、少し同情してしまう

 

 

「まぁ愚痴っても仕方ないな・・・カヅキ、その制服似合っているぞ」

 

「ありがとうございます、ロングタイプのスカートで助かりました」

 

「ん? スカートは それが通常じゃないのか?」

 

「膝上のタイプもありますよ、殿下」

 

「そうなのか?」

 

 

ナズナに社交辞令で褒められたので、何気なしに言ってみるとナズナはポカンとして言う、その様子を見て あーコイツは王子様だもんなー と納得する

 

テカテカ縦ロールの服装を見て予想するに、この国の貴族令嬢は基本はロングスカートがデフォルトで、脚を晒す事はないのだろう

 

テスタロッサではミニとは言わないが、膝丈のスカートとか普通に売っていたから、存在はしている

 

まぁ私も持ってはいるしね? 初期服とか着せ替え人形にされた時の服とかな

 

 

「そういえばカヅキ、俺は お前の私服を見た事無い気がするのだが?」

 

「それはそうですよ、着てませんから」

 

「そうか、気のせいではなかったか」

 

「そもそも、貴方の前に立つ時は仕事中ですので仕事着を着ているのが当たり前では?」

 

「それもそうだな」

 

 

マジマジと俺の制服姿を観察してきたナズナが質問をしてきたので、疑問に答えるとすんなり納得する

 

正直、分身が出来るので寝ずの番とか余裕でこなせるし、万全の体制で仕事を全う出来ている

 

御者も自分で賄えるし、本当に分身は便利だ。自分自身だから裏切りの心配もないしな

 

 

「ん? 得物を変えたのか?」

 

「えぇ、ツッカーでは閉所での取り回しに難があると判断しまして、3分の1程、刀身を縮めた物を用意しました」

 

「なるほど、手間をかけてすまない」

 

「問題有りません、仕事道具を揃えるのも仕事の内です」

 

 

レイピアとスティレットの中間ぐらいの長さの取り回しを重視した新しい得物 ツッカーローアに気づいたナズナに説明をする

 

俺は比較的コンパクトボディの為、閉所や人混みの中とかだと、このぐらいの半端な刀身の得物が使いやすいし、より筋切りがし易い様に改良してあるので、形状もエピロックに近く頑丈に作ってある

 

 

「願わくば仕事で使用する機会が訪れない事を願うばかりです」

 

「確かにな、お前へ払う給金が無駄になる事が平穏の証でもあるからな」

 

「そうですね」

 

 

俺の言葉に、ナズナは静かに頷き同意する

 

ナズナも俺と同じ考えで嬉しい事だ

 

 

「殿下、例の婚約者様は入学するのですか?」

 

「アレは隣街のサザンクロス女学院に在籍しているから、俺達の入学する学園にはいない、安心してくれ」

 

「かしこまりました」

 

 

俺の質問から危惧していることを予想したナズナが答える

 

いやぁ、あのテカテカ縦ロールが居なくて良かった、ウッカリ殺しちゃったら証拠隠滅する為に少し手間だったしな

 

ほら、返り血ってシミになったら中々落ちないからシミ抜きが大変なんだよ

 

やっぱカッとなって衝動で殺すと面倒が多いから、感情的にではなく理性的に殺さなきゃな、うん

 

 

「仕事ぶりに期待しているぞ、カヅキ」

 

「ご期待に添える様に務めさせていただきます」

 

「殺しは最小限にな」

 

「もちろん分かっています、死は救済と言いますから」

 

「俺と認識に齟齬が有りそうだが・・・まぁいいか」

 

 

ナズナの期待に答えると改めて口にすると、そんな事を言われたので俺の見解を述べると、絶妙な表情になったナズナが言う

 

 

下手人を簡単に死なせて楽にさせる何てヌルい事はしない、絞れるだけの情報を取って苦しみ抜いた先、殺してくれと 懇願して初めて救済()を与えるか考えるべきだからな

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。