ナズナがチャラ男チャールへ言い知れぬ恐怖を与えて閉口させて数分経たずに入学式が始まり、テンプレートなお偉いさんの祝辞と言う長話を聞き流しつつ過ごす、これはこれで学園生活だなぁと実感はあるし まぁ良いか
そんな訳で長い長いお偉いさんの長話を乗り越えてナズナの出番になり、壇上へ上がるナズナを見送りつつマップで危険因子の様子を見つつ影識神をナズナの影へ仕込んでおき、不測の事態へ備えておく
ナズナの新入生代表挨拶も お偉いさんに負けず劣らずソコソコ長いもので軽く睡魔と戦いそうになったが、どうにか勝利を納めて それなりに長かった入学式が終わる
「退屈だったか?」
「えぇ控え目に言っても退屈でした」
「はは、お前は素直だな? 普通は建前で 退屈では無かったと繕う所じゃないのか?」
「私は殿下の護衛ですし、貴方の忠臣でも学園の特待生でも有りませんから、繕う必要性を感じません」
「俺は お前のズバズバと遠慮なく言う所、嫌いじゃないぞ」
「ありがとうございます?」
講堂から出て教室までの道を歩みつつ身体を伸ばしていると ナズナに尋ねられたので、正直に本音を述べると彼は 『やっぱコイツ面白いな』的な目で私を見てくる、気に入られてる分には悪くないかも知れない、少なくとも卒業までの約3年間を共に過ごさないといけないしな、うん
「それにしても・・・貴方は おモテになられる様ですね」
「どうだか、どいつもこいつも俺の地位・金しか見ていない奴等ばかりだ」
「貴族令嬢の定めもありますし、皆が皆 我欲とも言えませんので一括りにはしない方が良いかと」
「・・・そうだな、すまん」
「いえ、大丈夫です殿下」
ナズナへの熱い眼差しに対して少し揶揄う様に言うと本当に忌々しそうに吐き出して言ったので、軽くたしなめる
確かに過半数は我欲に準ずる眼差しだが、ナズナを真に好いている女子も少なからず居るのだから、一括りにしては可哀想だと思ったからだ
創作物的な設定だと、没落寸前だから親の命令で
この場合、大抵は令嬢自身は善人で親に逆らえないパターンで、
まぁ物語なら、そんな展開もあるんだろうが
そんな訳で道行く生徒&教師の視線を浴びながら教室に到着し入室する
「席は固定か、俺の席は・・・」
「殿下、中央最後尾の様です」
「よく数秒で見つけ出せたな」
「得意なんです、そう言うの」
そう単純に得意なだけだったのでナズナを連れて指定席へ向かい着席すると
「ナズナ殿下もA組ですか? おなしゃっす」
「またお前かチャール・・・まぁよろしく頼む」
「よろしくお願いしますねチャール君」
再びチャラ男チャールが声を掛けてきて、なんとも軽い挨拶をしてくる、いや本当に軽い
その後、チャールが呼水になったのか代わる代わるクラスメイトがナズナに挨拶をしに来て、表情には出さないが本心では面倒くさそうな様に俺には見える、気持ちは分からないでもないし表情に出さないのは素晴らしいと思う
「ところで、貴女は何者? ナズナ殿下の従士?」
「私はナズナ殿下の専属護衛のカヅキと申します、以後お見知りおきを」
ナズナへ挨拶をしに来た令嬢の1人が、俺の襟元のラペルピンを見て尋ねてきたので、隠す意味も無いので ありのまま答えると
「そうなのね、それより・・・貴女 髪がツヤツヤよね? どこの洗髪剤を使っているのかしら? 良ければ教えてくれない?」
「洗髪剤ですか? テスタロッサ領の物だと思います、申し訳ありませんが名前は知りません」
「確かテスタロッサ産のシャンプーが
「・・・そんな商品名だったんですね、センセイ・・・」
なんかグイグイくる令嬢の圧に少し内心で困惑しながら答えているとナズナがフォローをしてくれたのだが、商品名について少し思う所がある、何故 麻雀の役名なのか、だ
センセイは特別 麻雀とかが趣味じゃ無いはずだった筈なので、謎ネーミングだ、いや多分 適当につけただけかも知れないけどさ?
「確か王都に提携店が出来た筈だから、行ってみると良い。南区の方だったか?」
「ありがとうございます ナズナ殿下、是非 伺わせていただきますわ」
「あぁ」
ナズナのお陰で令嬢からの奇襲(笑)を退ける事に成功し、胸を撫で下ろす まぁほとんど引っかかりも無いけどな
にしても、まさか髪がツヤツヤだから と今時女子高生みたいな絡まれ方をされるとは思ってもいなかったから驚いた
まぁ話しかけてきた令嬢も高校生と言えば高校生なんだどさ?
どちらにせよ、想定外の方向からだったな、うん
とりあえずはナズナへの挨拶する為の列も消化終了している様だし良かった、これで少しは静かになるだろう、多分