アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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50話 使い魔召喚 3

 

 

ナズナがシルフィードと契約し、召喚魔法陣が空くと俺の名前が呼ばれたので生徒の列から出るとナズナが一言

 

「武運を」

 

「はい、ありがとうございます」

 

 

激励を送ってくれたので、短く返事を返して俺は召喚魔法陣の前に立ち深呼吸をして、魔武器生成の時の様に妙に粘度のある液体の状態にした魔力を ゆっくり注ぎこんでいく

 

淡く光り始めた召喚魔法陣を見ながら

 

 

「煉獄の炎より生まれしものよ、翼を縛る薔薇の鎖を砕き、無限なる深淵より今 此処に顕現せよ」

 

 

詠唱をすると、淡く白い光を放っていた召喚魔法陣の光が徐々に黒へと変貌してゆき、最終的には黒炎を巻き上げ始め 召喚魔法陣の中心へ収束して型を成し、全身甲冑の黒騎士が召喚された

 

 

「・・・貴女ですか? 私を喚び出した変わり者は」

 

「そうなりますね」

 

 

兜で素顔も何も分からないが、私を物珍しい物を見る様に観察してくる黒甲冑の言葉に端的に返す

 

 

「ふむ・・・私を前にして平然と返答できるとは、貴女は 後ろの野次馬の有象無象とは別格の様ですね?」

 

「有象無象?」

 

 

更に面白そうに俺を見て言って来た黒甲冑の言葉に、疑問を抱き振り返ると、順番待ちをしていた生徒達が緊張?した面持ちで身体を強張らせていて、ナズナの顔色が悪くシルフィードは見るからに震えナズナの背に隠れていた

 

 

「これは貴女の仕業ですか?」

 

「そうなりますが、これは不可抗力なのですよ? 私は 所謂 高位精霊と言うモノでして、一般人類からすれば数段上の高位生命体なのですよ」

 

「なるほど、それは私と契約すると緩和されるのですか?」

 

 

黒甲冑は悪びれる訳でもなく、今の状況説明をして如何に不可抗力かを説明するが・・・その態度は少々鼻に付く

 

だが、此処でキレても事態は好転しないので我慢して尋ねると

 

 

「契約?使い魔契約を私と? あはは それは面白い冗談ですね、死にたいんですか?」

 

「本気なのですがねぇ・・・舐めてると殺すぞ?」

 

「くくく、いやはや 人間とはここまで傲慢になってしまいましたか、残念です、では こうしましょう、貴女が私を殺せれば貴女と使い魔契約をしてあげます、安心して下さい 私は日に1度だけ生き返るスキルを有していますから」

 

「そうか、それは安心だな・・・場は整えるか」

 

 

あんまりにも舐めた態度に堪忍袋の尾がキレてしまい、目の前の黒甲冑と戦う事になったので、結界を展開して召喚魔法陣と周りに被害が出ない様にする

 

戦闘の余波でナズナに怪我をさせるのもアレだし、不注意で召喚魔法陣を消してしまったら興醒めも良い所だからな

 

 

「さぁ、始めましょうか」

 

「あぁ・・・」

 

 

黒甲冑はよくあるロングソードを抜き構え、周りに黒色の霧の様な物を纏い始める、その様子を眺めつつムラクモを8つ、ハチリョウを2つ呼び出し滞空させる

 

 

「おや、これは見た事の無いタイプですね」

 

「そうか? まぁどうでもいいか」

 

「それは確かにそうですね!!」

 

 

ムラクモ2本を黒甲冑に向けて射出するが、黒霧に阻まれ軌道が逸らされ明後日の方向へ飛んでゆき、その隙に懐に飛び込んできて切り付けてきたのでハチリョウでパリィし、今度は俺が懐に飛び込み腕を取り合気の容量で投げ そのまま腕関節をキメて立てなくする

 

人間と骨格が共通している以上、絶対に立てない関節技を完全にキメているから、パワーとか関係ないのである

 

 

「くっ・・・なっっなんで動けない?? おかしいです、チカラを込める動作も出来ない?何故ですか?」

 

「骨格が人間と同じ 又は 近似なら俺の技からは逃げらなーよ、これでも こういう類いには自負があるんだ、この状態じゃ俺が起点の腕を持ってる間は絶対に お前は動けないんだよ、気合いとか そう言う精神的な話じゃなくて、構造的に無理なんだよな〜 ちなみに関節とかを犠牲にしようとしても無駄だぞ? そもそも犠牲にするぐらいまでの動きが取れないからな」

 

 

「私が、この私が!!」

 

 

兜で表情は分からないが、物凄く悔しそうな事は感じ取る事が出来たので、煽ってやると黒甲冑もキレた様で全身から黒い炎を吹き出し始めたので、腕を離して距離を開けて自分の手を見ると、極短時間で見事に火傷をしていたので、すぐに治癒魔法を施す

 

どうやら黒甲冑も本気を出して来た様で、楽しくなって来た

 

 

「がぁぁぁ!! ⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎!!」

 

「・・・おいおい、バーサーカーよろしく狂化してんのか?」

 

「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎!!」

 

「やれやれだぜ」

 

 

ロングソードまで黒炎を纏わせて俺へ切り掛かってきたので、躱すが黒炎の余熱が俺の肌を焼き微ダメージを与えて来て少しうざったい

 

仕方ないのでハチリョウでパリィして対象する方針にするが、それでも結構熱くて少し気が滅入る

 

「ま、動きが単調になったし・・・すぐに片をつけるか」

 

俺はムラクモを握りしめて黒甲冑のロングソードをパリィして作った隙を突いて、全てのムラクモを使い黒霧を揺動して、手に持ったムラクモを喉元へ切先突き入れ捻り組織をズタズタにして直ぐにムラクモから手を離して黒甲冑から距離を明けて様子を伺う

 

多分、これで死んだ筈だが、もしかしら奥の手があるかも知れないから楽しみだ

 

 

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