アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

65 / 267
65話 対抗策

 

 

 

ナズナのお気持ち表明を聞き協力要請を了承してしまった事を軽く後悔しそうになったが、なんとか思いとどまり 見つけ出す方法を考える事になった

 

 

「見つけ出す方法は大切ですが、保管の方法も確立しておかねば 収集しても魔王復活のリスクが増すだけですね」

 

「保管については、当てがあるから心配しなくて大丈夫だ。だが 可能でれば完全に破壊して後世への憂いを絶っておきたい」

 

「その方法・・・ん? 待てよ?」

 

「どうかしたか? カヅキ」

 

 

ナズナが寝床として使っている別荘の部屋で対面で椅子に座り協議をしていると、何か解決策になりそうな事を閃き すぐにホーム画面を開きインベントリの中の魔斧の説明文を参照して、少し考える

 

俺が普段 天気予言に活用しているホームの検索機能を使えば、対処法や位置情報を入手する事は可能なのでは?

 

なら、確かめる方法は1つだ

 

検索機能に検索ワードを入力すると、マップが表示されて赤いピンが24箇所を示し、その内 1つが 私達の居る別荘(ここ)を示している、成功だ

 

 

「ナズナ殿下、朗報です。魔王の遺物の所在が判明しました」

 

「なんだと? 今 お前が虚空へ何かしていたのと関係が?」

 

「あー・・・やはり私自身にしか見えて居ないのですね? どうしましょうか・・・」

 

 

ナズナへ報告すると、デジャヴを感じる挙動で俺に掴みかかる様に寄ってきたので、彼の顔面を右手の平で押して物理的に距離を空ける様に促し、どうやってナズナへ情報共有するか考える

 

ツッカーやツッカーローアを製造した時の様に各種魔法を使い、材料の生成・精錬、加工を行う訳にもいかない

 

金属なら土属性の屁理屈を捏ねて力技で製造出来るが、紙は無理だ 木属性なんてないし?

 

まぁ単純にナズナに調達してもらえば良いか、うん

 

 

「殿下、地図か丈夫な紙を用意して頂けますか? コピーします」

 

「分かった」

 

メイド(俺)に合図をして内線を持って来させて、ナズナは誰かに指示を出す、それから数分でA 1サイズの頑丈そうな紙を持った執事が部屋の前に到着したので、メイド(俺)が受け取り 俺の前に置かれたのでマップを転写していく

 

 

「お前には毎度驚かされるな?」

 

「そうですか? 喜んでいただけているならば幸いです」

 

「本当、お前といると飽きない」

 

 

なんというか、褒められているのか少し怪しい気がするが 褒められていると言う事にしよう

 

転写も数分で完了したのでナズナが見やすい様に地図を置き直し

 

 

「此処が今 私達の居る別荘で このピンは魔斧ですので確保済みの印を入れます」

 

「これが本当なら、憂いを解消出来るかも知れないな」

 

「上手くいけば、ですがね」

 

「分かっているさ」

 

 

ナズナは地図を見入る様に見て、嬉しそうに言うのを横目に魔斧を示すピンへバツ印を書いて入手済みと示す

 

地図を見る限り魔王の遺物の殆どはリューネ国内にあるのは確定だが、地理に疎い私には詳細な場所までは分からないし、遺物の1つは国外にある様で少し厄介かも知れない

 

 

「直ぐに回収へ向かいたい所だが、そう言う訳にも行かない。俺は 現時点では王太子でしかないしな、無理を通すには少しチカラが足りない」

 

「1つは国外の様ですし、根回しは必須ですね」

 

「あぁ、その通りだ。だから根回し等の準備が完了するまでに、完全消滅させる方法を見つけなければな」

 

「完全消滅についても問題ないかと」

 

「なに?」

 

 

地図を見据えながら少し悔しそうに言うナズナに、俺は 消滅方法も大丈夫そうだと言うと、ナズナは俺の方を見て怪訝そうな表情をする まぁ気持ちは分からないでも無いが

 

 

「魔王の遺物の所在地を見つけ出したモノを活用すれば、完全消滅を実現する方法が見つかると思います」

 

「そうか・・・信じるぞ? カヅキ」

 

「期待に応えられる様に頑張りますが、碌でも無い方法の可能性もある事を覚悟していて下さいね?」

 

「・・・承知した」

 

俺の説明にナズナは少し渋い表情をして頷く、完全消滅させるには魔王の遺物 1つにつき1名の清き乙女の生贄が必要 とか そんな可能性も充分存在するし、むしろ そう言う可能性の方が高い

 

まぁゲームとかマンガとかだと、裏技的なモノがあって生贄が不要になったりするけど、実際の所 調べてみないと分からない

 

 

「ひとまず親父の所へ行くぞ、カヅキ」

 

「かしこまりました」

 

 

椅子から立ち上がり、机の上にある地図を綺麗に折り畳んで告げてきたナズナに返事を返して、部屋から出て 国王の元へと向かう

 

ナズナの目的は恐らく魔王の遺物の通達を出すための許可や根回しだろう、幾ら女癖が悪く仕事をしない親父とはいえ、筋を通さねばならないのである、実に面倒な事だ

 

それにあの怠惰な親父が素直に頷くとも思えないが、まぁナズナが首を横には振らせないだろうし、最悪 俺が精神操作なりなんなりしてナズナが動きやすい様に小細工をすれば大丈夫だろう、多分

 

 

それはそれとして、そろそろ1度 テスタロッサへ帰って常飲薬の補給とリミッター更新をしないいけない時期だ

 

ナズナと相談して一時帰郷しないとな、うん

 

そうだ、帰郷する前にアルタミラに寄ってセンセイに お土産を買って帰ろうかな? 喜んでくれたら良いけど

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。