アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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90話 れつごー テレジア領 7

 

 

 

本気の懇願をするチャールを見下ろしていたナズナが私に耳打ちで、証拠品に危険物がないか尋ねてきたので、チャールが嘘偽りを言っていない事も含めて伝えると、ナズナは静かに頷き

 

 

「チャール、お前の願いを聞き遂げる。その代わり愚かな父に代わり お前は その命尽きるまで俺とブリリアント家に忠誠を誓い捧げろ、良いな?」

 

「は、寛大なる ご配慮、感謝致します。(わたくし)チャール・ダンビュライト・テレジア、この一命をナズナ殿下とブリリアント王家へ捧げる事を誓います」

 

「よし、ならば口約束だけで済ませる訳にも行かない、カヅキ 契約の刻印を」

 

「承知しました」

 

 

ナズナは私の報告を聞いてチャールへ告げると、彼は更に深く頭を下げ感謝と忠誠の誓いを口にし、ナズナが私に目配せをしながら言ってきたので 返事をして、足元の証拠類をインベントリに収納して チャールへ歩み寄る

 

これ、パフォーマンスなだけの、やりとりだろうから 適当にするか? 裏切ったら尿管結石になる ぐらいにしとこ、シンドイし後悔するだろう、多分

 

見える場所に刻印をしてもチャールも不便だろうと思い、鎖骨辺りに契約刻印を施し、完了したのでナズナへ合図をする

 

 

「チャール、これで手打ちだ 立て。レフに関しては、何らかの理由をつけて当主を辞任してもらう、良いな?」

 

「はい、都合良く父は急病ですし、それを理由にしたく思います」

 

「あぁ本当に都合が良いな? なぁ?」

 

「ボ、ボクハ ナニモシテナイヨー」

 

 

ナズナがチャールを立たせて言うと、チャールが そんな事を言いナズナが私へ訝しむ目をして見てきたので、私はナズナから目を逸らし 目を合わせない様にする

 

 

「いや、それは絶対に何かしてる奴じゃん、カヅキちゃん」

 

「ピューーー」

 

「もう口でピュー って言ってるし」

 

「お前、誤魔化す気がないな? 」

 

 

チャールが先程までの真面目モードから、いつものチャラ男に戻りツッコミを入れてきたのでふざけると、更にツッコミが入り ナズナは呆れた表情で言ってくる

 

 

「はいはい、そうですよ。私がレフを呪った犯人ですよ、だってアイツ ナズナにナメた口聞きやがったし、ムカついたんだもんよ。すんげー痛いけど死なない奴を選んだから、逆に褒めて欲しいぐらいだよ、全く」

 

「・・・なんか、すまん」

 

「わ〜 カヅキちゃんって素は そんな感じなんだな? 俺は良いと思うよ? うん」

 

 

なんかダルくなったので素で言うとナズナに謝罪され、チャールには謎のサムズアップをされてしまう、なぜに?

 

 

「では本命の収容をしましょう」

 

「・・・あぁそうだな」

 

「魔眼は この先の研究室を抜けた更に先の保管庫にあります」

 

 

先程の茶番をなかった事にして、ナズナを促すと彼は頷きチャールが先導を始め、完全空気のジャンと伴い魔眼を収容する為に歩み出す

 

 

先導するチャールが頑丈そうな鉄扉に手を触れ小声で何か唱えると鉄扉が開き中に入れる様になり、チャールは振り向きもせずに研究室へ入り進んでいく

 

 

「バカ親父と その仲間達が残した色々があるんで、机の上の物は触らない様に、何が有るかも分からないんで」

 

「分かった、気をつけよう」

 

 

チャールは先導しながら進みつつ私達へ忠告してくる、まぁ当然と言えば当然の忠告だ

 

魔眼の研究をするなんて、素人の私にはサッパリ分からない、器具も見た事もない物ばかりだし、薬品らしき物もあるが使用用途が開目検討もつかない

 

いわゆる 触らぬ神に祟りなし と言う奴だ、素直に従おう

 

 

「殿下、此処が魔眼が保管されている保管庫です」

 

「そうか、ご苦労チャール。カヅキ、頼む」

 

「はい、お任せを 」

 

「え? あのカヅキちゃんが対応するんすか?」

 

「ん? そうだぞ? というか、カヅキしか対応出来ん、何故かは知らないが魔王の遺物に対して耐性があるんだ」

 

「は? え?」

 

 

歩く事 数分で保管庫まで到着し、ナズナの言葉にチャールが反応したのでナズナが説明するとチャールは信じられない と言った表情をするが、事実なので仕方ない

 

 

「チャール君、保管庫の扉を開けたら殿下のカバーをお願いします」

 

「え? あぁうん、了解」

 

 

未だ困惑しているチャールに保管庫の鍵を開けて貰い、ナズナの肉壁になって貰う、こうしとけばナズナが無闇に前に出てこない筈だしね? うん

 

そう言う訳で保管庫に入ると、生理的に無理な気配と悪臭を放つ魔王の遺物 “ 魔眼 ” が専用の収容容器に入っていて鎮座していた

 

どうやら休眠?状態らしく、私の身体に変容が見られなかったのは行幸とアイデースを使い魔眼を収容し、軽く見渡すと 吐き気を催す光景になっていた

 

 

「あの野郎、魔眼の量産を試みやがったな? 反吐が出る」

 

 

あまりの光景に物へ当たりたくなったのを我慢しながら、量産型魔眼の試作品を全て収容し、この地下研究室を再起不能にする事を決め完全粉砕する為に魔法を仕掛けて保管庫を出る

 

 

「収容完了です、帰りましょう」

 

「ご苦労カヅキ・・・えらく不機嫌そうだな?」

 

「えぇ、レフは大馬鹿野郎です。詳しくは地上に戻り落ち着いてから」

 

「・・・分かった」

 

 

保管庫から出てきた私の表情を見てナズナが聞いてきたが、あまりに不機嫌なのを抑えられずに言うと、ナズナは察してくれた様子でチャールとジャンに合図を出して、帰還を始める

 

マジで許さなからな? レフ

 

簡単に死ねると思うなよ? 絶対に苦しみ抜いて死んで貰うからな?

 

 

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