アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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92話 やべ もう逃げられないかも知れねぇ

 

 

 

安心安全運転で影狼を操り20分程 掛けて別荘へ帰還すると、門の前を右往左往しているベアトリーチェが見え、門兵が困った様子でナズナをチラチラと見て、ナズナはベアトリーチェを どうにか 宥めようとしていて、自身の母を見つけたハルトが 影狼から飛び降りてベアトリーチェへ走って行く

 

「まま〜〜〜」

 

「あぁ良かったハルト」

 

「ご苦労、カヅキ」

 

「いえいえ」

 

 

母子の感動の再会を横目に影狼と1尾分身を解除してナズナへ歩み寄ると労いの言葉を掛けてきたので返事を返す

 

ひとまずハルトが無傷で良かった、怪我なんかしてたら 何人か首と胴体がサヨナラしていたかも知れないからな、うん

 

 

「ありがとうカヅキちゃん」

 

「いえ、当たり前の事をしただけですから」

 

「かづきちゃん、ありがとぉ!!」

 

「はい、どういたしまして」

 

 

ベアトリーチェに感謝を述べられたので、本心を返し ハルトには お礼を言われたので、笑んで返答する

 

迷子を助けるのは人として至極当然の事だからな、うん

 

 

「あらあら、ナズナ君 時間あるわよね?」

 

「え? えぇ、魔王の遺物に関する報告書も ある程度は完成しているので、時間はありますが・・・」

 

「ならカヅキちゃんに お礼も兼ねて秘蔵の茶葉を出すわ、来て頂戴」

 

「・・・分かりました」

 

「ナズナ殿下?!」

 

「諦めてくれカヅキ、義母(はは)上は一度言い出したら聞かない」

 

「・・・分かりました」

 

 

ポヤポヤした人ではあるが、王妃が出来ている程度には我が強いらしく、ナズナに諦めろと言われてしまう

 

ベアトリーチェが凄いニッコニコしてて、何かありそうで怖いんだけど?

 

そんな私とナズナの心境を他所に、ニッコニコのハルトに手を引かれて娯楽室へと連行(笑)される

 

あぁ幼児の笑顔は癒されるなぁ

 

それから数分で娯楽室に到着し、部屋前の警備兵と部屋の中にいた使用人に『私が呼んだり、良しと言うまで娯楽室は立ち入り禁止』と指示を出して、部屋のカーテンを閉めて室内の灯を着け、虚空・・・いや半透明のナニカに小声で何やら呟いてからコチラを見て

 

 

「お待たせ、隠蔽術を解いて大丈夫よ」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「もふもふもふ〜」

 

「やっぱり綺麗ねぇ」

 

「恐縮です」

 

 

どうやら私の為の下準備だった様で、ベアトリーチェに そう言われた為 隠蔽術を解除するとハルトは、私の尻尾が お気に入りらしく すぐさまモフりだし、ベアトリーチェには褒められたので 謙遜? しておく

 

 

「さぁ此処に座って? 今 お茶を入れるから」

 

「はい、失礼します」

 

 

ベアトリーチェに言われチラッとナズナを見ると無言で頷いていたので、返事をしてからソファに座り尻尾はハルトの好きにさせておく

 

 

「改めて、ありがとう カヅキちゃん」

 

「いえ、先程も申しましたが 当たり前の事をしただけです」

 

「そう、ん〜 やっぱり貴女は 少し変わっているわね?」

 

「はは、よく言われます」

 

 

どこからかハリポタに出てくる様な魔法の杖を出してベアトリーチェが降るとティーセットが半透明なナニカにより運ばれて空を舞う

 

そんな中、再度 お礼を言われたので本心のまま言うと なんか軽くディスられた気がする

 

 

「こう言う時は、口先だけで内心は褒賞を期待していたりするけれど、貴女は本心から そう思っているわね? ふふ、ますます気に入ってしまったわ」

 

「ははは・・・恐縮です」

 

 

前にナズナが言っていたエルフの特殊能力とか何とかで、私の内心を読んだ様でベアトリーチェは微笑み言ってきたので、とりあえず愛想笑いを返しておく、まぁどうせ読まれているのだろうけど

 

 

「まぁハルトの件は これぐらいにして・・・レフの件も お疲れ様だったわね? 私、あのおじさん 嫌いだったのよ」

 

「え? レフの件? 何の事でしょう?」

 

 

空を舞うティーカップへ ベアトリーチェ秘蔵の紅茶が注がれていく、なんか凄いな とか 呑気に考えていたら、いきなり ぶっこまれてきて 咄嗟に誤魔化したけど、めっちゃニコニコしてるのに圧を感じる

 

 

「ふふふ、表向きの建前は病死だけれど、まだ死んでないのよね?」

 

「義母上」

 

「分かっているわ ナズナ君、他言無用よね? 大丈夫、此処だけの話にするわ」

 

 

ナズナにヘルプの念を送ると、思いが届いたのか ナズナがベアトリーチェをたしなめて くれてたが彼女は涼しい表情で自身で淹れた紅茶を飲む

 

 

「まぁレフが死んでいようがいまいが、どうでも良いのよ。本題ではないから」

 

「本題、ですか?」

 

「義母上、また突拍子の無い事を言い出しませんよね?」

 

 

ベアトリーチェは微笑み、本心からレフに興味が無い様子で言葉を続け、なんだか嫌な予感がしてきて、思わずナズナを見ると彼も同じらしく 複雑そうな表情をしている

 

 

「この際だから言葉を選ばずにハッキリと言うけれど、カヅキちゃん? 貴女は仕事が出来過ぎてしまったのよ」

 

「それは、どう言う?」

 

「・・・なるほど、確かに カヅキは仕事が出来過ぎてしまった」

 

「あ、あの? 私にも分かる様にして貰えませんか?」

 

 

まさに御満悦なベアトリーチェの言葉をサッパリ理解出来ずに首を傾げて聞き返すと、ナズナはベアトリーチェの言葉の意味を理解出来た様で 少し眉間に皺を寄せて呟く

 

お願いだから、2人だけ理解しないで欲しい、私にも分かる様に説明してくれ

 

 

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