アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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94話 入学式 参列

 

 

 

そんな訳でナズナとベアトリーチェに丸投げして お茶会?は解散となり、安眠枕と化した私の尻尾をハルトに貸し出して娯楽室を後にし、脳みそを使って疲れたので ナズナには不評だったヴェロニカ産クッキーを食べてSAN値回復しておいた

 

それから王都へ戻り 今期 ダールベルグ王立学園へ入学するユキヤより数日早く私達は学園へ戻り、ナイジェル学園長に挨拶をして 取り決め通りにテストを受けて私・ナズナ共に満点を記録し無事 進級が確定し一安心する

 

まぁ私はナズナの専属護衛だから仮に赤点でも多分 問題は無かったかもだけども

 

そんなこんなで新学期が始まり、ナズナと共に寮を出て中庭へ差し掛かると

 

 

「おはようございます、兄さん」

 

「あぁ、おはよう ユキヤ、カナリア」

 

「おはようございます、ナズナ殿下」

 

「おはようございます」

 

 

去年 ナズナがしていた様に中庭の花を愛でているユキヤと、規則により学園へ立ち入れないオリヴィエの代わりに学園内専属護衛に任命されたカナリアがいて、こちらへ気付いたユキヤに挨拶されたので返答する

 

 

「今年の新入生代表挨拶は お前だったな? 肩に力を入れすぎずに臨め」

 

「分かってはいますがね、慣れない事をすると緊張する物です」

 

「まぁだろうな」

 

 

そう言いナズナはユキヤの肩をポンポンと叩き言う、ふむ やはりナズナは お兄ちゃん枠だな、なんというか 包容力?を感じる

 

それと身長がユキヤより10㎝程 高いしな、うん

 

まぁこの中で最年長の私が、1番 背が低いのだけども

 

推定 平均身長のカナリアと十数㎝程の身長差があるのは誠に遺憾であり、遺憾の意を表明せざるを得ない

 

そんな訳でナズナとユキヤが小難しい話をし始めたので

 

 

「今日から学園生活ですが、緊張していませんか? カナリアさん」

 

「大丈夫だよ カヅキちゃん、むしろワクワクしてる!」

 

「そうですか、それならば良かったです」

 

「うん、一部界隈ではダールベルク王立学園の学食は美味しいって有名なんだよ?」

 

「そうなんですか?」

 

「そうなんだよ!!」

 

 

何気なくカナリアへ話を振ると、目を爛々とさせて そんな事を力説してくる

 

確かにダールベルク王立学園は、所謂 貴族子息子女の通う学園だから必然的に質の良い料理を作る腕利きの料理人が雇われているので、カナリアが力説するのも納得だ

 

とはいえ、学園に入学以来 毒や薬 混入を回避する為に ナズナの口に入るモノは 殆ど私が作っていたので、学食の味を私達は知らないのである

 

うーん、浄火の焔を習得したし 少しくらいは大丈夫かな? 毒味すれば良いだろうし?

 

正直、貴族食も興味があるっちゃある、食への探究心は無限大だしな、うん

 

 

「ナズナ殿下、ユキヤ殿下、そろそろ お時間です」

 

「そうか、では 行こう」

 

「はい、兄さん」

 

 

よく喋るカナリアと雑談をしていて、ふと野生の勘で銀時計を見ると間もなく入学式の時間だったので告げると、ナズナはユキヤに声を掛けて講堂へ歩み出したので、私もカナリアの背中を軽く叩き 続く

 

 

「やれやれ、本当なら2年である俺達は明日から授業なのだがな? 」

 

「仕方ありませんよ、父さんは義母(かあ)さんの要望を聞く為に執務室へカンヅメなんですから」

 

「・・・一部、俺のせい ではあるな」

 

「そうですね」

 

 

ナズナは軽くボヤく、そう本当なら今日は一部の在校生を除き 新年度開始は明日からだったのだが、ナズナはライラントの名代としてユキヤ達 新入学生の入学式へ出席する事になっていて、ナズナのボヤきを聞いたユキヤが冷静にナズナが名代になった理由を言うと、ナズナは そんな事を言い ユキヤは トドメを刺す

 

そうナズナが名代になった理由は、ライラントがベアトリーチェからの お願いを叶える為に執務室にカンヅメにされていて身動きが出来ないからだ

 

その お願いとは 先日のお茶会で話していた事が起因しているので、ナズナが原因と言えば そうなので、ある意味 自業自得である

 

そう言う訳でナズナの護衛をしながら講堂へ向かっている訳だけど、ベアトリーチェの言っていた通り 私へ敵意を向けてきている生徒と、下心の匂いを漂わせている生徒、相変わらずナズナへの恋慕の視線を向ける生徒 ユキヤへの恋慕の視線を向ける生徒 等の視線を向けられていて、困った物だ

 

まぁ視線を向けてる生徒は、私が 視線に気付いているなんてつゆ程も思っていないだろうけど

 

こう言うと角が立つかも知れないが、やはりナズナもユキヤも美形でツラが良すぎるのも問題がある

 

 

「やれやれ、あまり言うべきでは無いのは分かっているが、この視線は少し鬱陶しいな」

 

「ご愁傷様です兄さん」

 

「・・・お前も他人事じゃないぞ?」

 

「他人事ですよ、僕は兄さん と違って婚約者(オリヴィエ)との仲は良好ですし、いずれトンプソン家へ婿養子になる僕は側妃・愛人・妾を作る権利も義務もありませんから」

 

「ぐ・・・少し羨ましいぞ、ユキヤ」

 

「でしょうね? これから大変ですよ? 兄さん、頑張ってください」

 

「言うな、気が更に滅入る」

 

「ご愁傷様です」

 

 

心底 鬱陶しそうに言うナズナを冷静に突き放すユキヤは、微笑みながら言う

 

ユキヤ、やっぱメンタル強いな? こんな状態の兄を突き落とすとは

 

その上、ユキヤの言い方的にナズナが()嬢様と婚約破棄を進めている事が広まりつつある様だ

 

そういや、そろそろ汚嬢様の出産予定だったな? 婚約破棄が正式発表も目前か

 

 

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