そんなこんなでチャールからタブレットを見せて貰い、なんだか 米を食べたい気分だったので、牛丼・サラダのセットを注文すると、全員分の料理が運ばれてきて、手を合わせてから食べる
日本の米には及ばないが、それなりに美味しい牛丼で少し感動できたし満足だ
まぁ食への探究が変態的な日本と異世界の米を比べるのはだいぶ失礼な気もするしな? うん
そう言う訳で料金の支払いについて尋ねると、学費に含まれている との事で、いちいち支払いは無いらしい
私は知らなかったが、ダールベルグ王立学園の学費は結構高いらしく、チャールは肩をすくめていた
そんな新しい発見をしつつ昼食を終え、午後の授業を乗り切り 放課後にもチャールとリリウムとの友好を深めたりする
私も そうだが、ナズナにも友人は必要だと思うし、学生期間ぐらい 重荷を降ろして青春を送るのも悪くないと思うしね?
そんなこんな 新年度開始から3週間程が経過し、ウツケのフリが上手いチャールの活躍で、クラスメイトと馴染めた感じがし始めた今日この頃、登校するとナズナの机の上にイヌホウズキからの手紙が置いてあった
「学園にもイヌホウズキが紛れているのですね?」
「あぁ、これは下手な事をしたら すぐさまターニャの耳に入ってしまうな?」
「ふふ、怖いですね」
「お前・・・笑っていられるのは、お前がターニャから可愛がられているからだろう? 」
「もちろん そうですが、私はセンセイに怒られる事はしませんから」
「・・・確かにな」
念の為に本当のイヌホウズキの手紙か確認してからナズナへ渡しながら言うと、割とガチめ に恐怖している様な表情で言うので、思わず笑ってしまう すると少し批判的な事を言われたが事実を述べるとナズナは納得した様で黙り、席に座ってから手紙を読み始め
「ヴィオレッタが出産し、無事 不義の子と判定されて正式にヤツとの婚約破棄が締結された そうだ」
「そうですか、おめでとうございます」
「あぁ、ありがとうカヅキ」
普段、あまり表情を変えないナズナが、余程 嬉しかったのか 嬉しそうな表情をしていて、見ている私も嬉しい気持ちになる
ひとまず
それから手紙の続きがあったらしく、続きを読んでいたナズナが少し眉を寄せ
「どうやらヴィオレッタが流刑地である離島へ輸送されている際にアビトボルの港町に滞在していたらしいが、その港町が壊滅して生存者も居ないらしい」
「壊滅、ですか? 」
「あぁ、現在調査中で壊滅の原因は不明の様だな。分かっている事はヴィオレッタとノルベルト、不義の子の死亡 が確定している事、どうやら火事も起こっていたらしい事ぐらいだな」
「なるほど」
汚嬢様もクソ親父も死んでザマァとしか思わないが、港町の住人が犠牲になっている事は、かなりいたましいと思う
とはいえ、原因不明なので何をどうするべきか分からないので少し歯痒い
そこまで考えて一旦 目を閉じ深呼吸をして、自分なら どうにかできる と自惚れている自分を改める
自惚れるな
思い上がるな、お前が救えるのは所詮 両の手が届く範囲で、私は完全無欠のスーパーヒーローではない
少し小狡いだけの厨二病罹患者だ
忘れるな、自分の果たすべき仕事を
「カヅキ、大丈夫か?」
「えぇ、大丈夫ですナズナ殿下。思い上がった自分を戒めていただけですから」
「そうか? 無理だけはしないでくれよ?」
「分かっています、ナズナ殿下の小指がバイバイしたら悲しいですからね」
「そうだな」
自身を戒めているとナズナに呼ばれたので目を開けで返事をして、まだ心配そうな表情をしているナズナへ少しふざけて 言うと、ふっ と笑い頷く
うーん、やっぱりナズナはツラが良いなぁ、モテるのも頷ける
「ナズナ殿下、カヅキちゃん、おはしゃー」
「あぁおはようチャール」
「おはようございます、チャール君」
相変わらず可もなく不可もない時間で登校してきたチャールに挨拶をされたので返すと、通学鞄を机に置いて そそくさ と男子グループへと突入していく、あぁやって学園内で色々な情報を入手しているんだろうな
それから 特に特出する事も起こらずにカーンが教室へ入ってきてホームルームが始まる
「今日は1限目から4限目まで実技の授業ですね、十中八九 午後から眠くなると思いますが、頑張ってくださいね? 」
そう言い はっはっはっ と笑うカーンに少し呆れてしまうが、まぁ親しみやすい教師ではあるから、良いのか? とも思わなくも無い
そんなこんなでホームルームが終わり、実技と言う事で運動着へ換装する為にチャールへ一時的にナズナの事を頼み、リリウムへ連れられて更衣室へと向かうと、何度目かの『髪サラサラ〜』『肌スベスベ〜』『小さくて可愛い〜』等と言われつつクラスメイト女子に撫で回されてしまう
リューネでは平均身長が高めなのか、男子で170㎝後半、女子でも160㎝後半から170㎝ が平均で、私は結構 小柄な部類になっている
ついでに言うと 歳下と思われている気配を感じる、無念