最強の黒い鴉-レイヴン-   作:星乃 望夢

2 / 6
急にびびっと来たので書き上げました。

感想くれると嬉しいです。



※コジマ中毒者とは
アーマード・コアネタを用いた「作者は病気」や度の過ぎた「フロム脳」などを指す。

「アーマード・コア4」と、その続編である「アーマード・コア フォー・アンサー」に登場する特殊な粒子「コジマ粒子」(ミノフスキー粒子やGN粒子のようなもの)は、生体、環境への深刻な汚染のリスクを伴う。

故に、コジマ粒子技術の塊であるネクストACのパイロット(リンクス)は、常に重大なコジマ粒子汚染と隣り合わせであり、肉体、ひいては精神を汚染されアクアビットマンのような機体に走るものも少なくない。

つまるところ、「アーマード・コア4」(ならびに続編「フォー・アンサー」)限定の『作者は病気』の変種である。



※コーラル中毒者とは
『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』に登場する新資源コーラルはそれ自体が人体の神経に作用する事から、コーラルを嗜好品として摂取している者はコジマ中毒者と似たような人種に成っている。

『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』のプレイヤー。

特に、アーマード・コアシリーズを本作からプレイし始めたプレイヤーを指す。



※フロム脳とは
断片的な情報から背景や設定を考察・深読みすること、およびそれが癖になってしまった状態を指す俗語である。

主にフロムソフトウェア作品をプレイした者に多くみられるため、『フロム脳』と呼ばれる。

フロムソフトウェア作品は、登場するNPCやメールなどのテキストが最低限の情報や出来事を語るだけであり、「詳細(事件の発端・理由・それに伴う人の感情)の考察は受け手に大きく委ねられる」というスタンスを取っているものが多い。

もちろんゲーム内でヒントと思われる物語の断片が散見されるが、公式からの返答は全く期待できない。

その為、突きつけられた事実と少ない要素を元に背景を考察するしかなく、作中で謎が一つ出てくるたびにプレイヤーは「これはどういう事だろう?」と、頭を捻る事になる。

こうした考察行為がプレイ時間・プレイ作品数に応じて習慣化。

最終的には単純に雰囲気程度の設定しか存在しない(としか思えないような)キャラクターやアイテム、BGMに効果音さえも、ゲーム内の世界観や設定、要素を用いて理論的に考察したバックボーン(それも妙にあり得そうな範囲で面白そうな物)を与えるようになる。

これが、フロム脳の症状である。

しかし行き過ぎれば「考察」を通り越して「二次創作」や「こじつけ」、「陰謀論」、「中二病」、「ただの妄想」等とも言われてしまう。

フロム脳という言葉が使われ始めた当初はフロム特有の『ギリギリ理不尽ではない(かも)な高い難易度』に慣れてしまい、辛口な難易度のゲームでないと満足できなくなってしまった状態をフロム脳と呼ぶ事もあった。

これが深刻化すると「フロムのゲームは別に難しくはない」と完全に感覚が麻痺状態な事を言い出してしまう。

口だけだろ!と言いたくなるが、『イレギュラー』という者は居るものである。

また、フロム作品のお約束的なトラップ系や隠し通路、いやらしい伏兵配置や裏切り等の要素にどっぷり浸かり、様々なゲームでもプレイ時に常に周囲を警戒したり行き止まりにも入念に探索を続けたりと一般的とは言い難いレベルに疑り深くなってしまう事もフロム脳と言われ現在はこちらの用途のほうが使われやすいだろうか。

考察にしろ難易度にしろ、わかる人には『脳がそういう風になってしまった』と例えるに相応しい言葉ではないだろうか。

以上がフロム脳の解説である。



※イレギュラーとは
アーマード・コアシリーズの世界観において、世界の秩序を揺るがすほどに強大な力を持ってしまった一個人のこと。作品によって意味合いは変わってくる。

アーマード・コアシリーズ各作品において、世界の秩序を維持・管理する存在がその運営システムに於いて【世界の均衡を狂わせる存在】と判断した対象のこと。

シリーズでは度々この手の「イレギュラー認定」がなされている。

多くの場合は【均衡を崩しすぎる】と判断された主人公が【イレギュラー】と認定されて抹殺対象となり、なし崩し的に世界を管理する組織or存在を打倒する事がアーマード・コアと呼ばれる物語の最終目標となる。

しかし作品によっては主人公がイレギュラーを討伐する場合や、抹殺も視野に入れているが何かを試しているというパターンもある。

そして多くの場合、管理者の言葉は程度の差こそあれ正しさを含んでいる。

イレギュラーの行動が引き金となって引き起こされた社会の変革は後世から見てどうであれ、現在の社会に混乱と犠牲者を生み出している。

故に、イレギュラーには自らの“選択”により生んだ結果について知る権利と義務があるのである。




プロローグ

 

 最初は我武者羅だった。

 

 気がついたらコックピットの中だった。

 

 それで死に物狂いで戦って、敵のMTを倒して──。

 

『認めよう、君の力を。今この瞬間から君は“レイヴン”だ』

 

 それが、すべての始まりだった。

 

 何故とか考える暇よりも、生きるために戦った。

 

 他にも探せば生きる路なんていくらでもあっただろうに、それでも戦いに身を投じたのは──。

 

 戦い続ける歓びを唄い、身体は闘争を求めるロクデナシだったからだろう。

 

 死にたくない、生きていたい、そうじゃない。

 

 死線を潜り抜ける度に、自分は活きているのだと実感する。

 

 だから俺は、戦場こそが、俺の魂の居場所だっただけだ。

 

 “仕事”を熟しながらファンタズマ計画を潰して、管理者を破壊し、人類を管理社会から解き放った。

 

 そして死ぬまで戦場を駆け抜けた。

 

 クローニング技術に金を注ぎ込んで、地球から火星に移った。

 

 火星は俺のレイヴンとしての出身地だ。

 

 まさしくレイヴンとしての始発点だった。

 

 アレスを倒してトップランカーとなり、そしてクラインからイレギュラー認定を承けた。

 

 火星の動乱を終結させて、また地球へと戻って、ナインボール・セラフを倒した。

 

 名実共に伝説のレイヴンとして駆け抜けた。

 

 満足した人生だった。

 

 しかし戦場こそ魂の居場所だった俺は、戦場から離れる事は出来なかった。

 

 また地下世界の住人となり、管理者を壊し、サイレントラインを越えた。

 

 アーキテクトとして暇な時間を潰したり、ナインブレイカーを制覇しながら時を待った。

 

 そして砂漠の企業間闘争のバランスを取りつつ、キサラギをぶっ潰す立ち回りをしていたが、一個人に出来ることなど限られていて、やはりキサラギの研究部の暴走を止められずに遺跡は起動し、排除君を倒して、バッタの群れから命辛々生き延びて、24時間の戦いに身を投じた。

 

 そこでドミナントとして、ラストレイヴンとして、インターネサイン、パルヴァライザー、そしてジナイーダを倒した。

 

 この時初めて、結婚したな。

 

 相手は誰だって? そんなの言わなくても解るだろ?

 

 そしてまた満足して死んだら、やっぱり戦場に舞い戻った。

 

 国家解体戦争──。

 

 ネクスト相手に、俺はとっつきをブチ込む戦法でジャイアントキリングを成し続けた。

 

 トップランカーならいざ知らず、そこらの粗製リンクスに敗けるようなレイヴンじゃない。

 

 イレギュラー、ナインブレイカー、ドミナント、ラストレイヴンという矜持があるからこそ、敗けるわけにはいかなかった。

 

 それでも当時のネクストの中で最速であるアリーヤ相手、しかも相手が剣豪ともなると、悔しいがハイエンドノーマルでは勝つことは出来なかった。

 

 それでも意地でとっついて月光の着いてる腕を捥ぎ取ってやったけど。

 

 そして戦場で死を待つだけだった俺は拾われた。

 

 アナトリアでの生活は、穏やかな日々だった。

 

 思わずこのまま戦場に戻ることなく、穏やかに、自分を助けてくれた娘を見守って死ぬのも悪くはないと思っていた。

 

 死に物狂いで戦場を駆け抜けていた人生で、初めて結婚したことで、日常も悪くはないと思い出したからだろう。

 

 だから再び、ラストレイヴンとして、リンクスとして、リンクス戦争という戦場に舞い戻った。

 

 時には会社の陰謀に巻き込まれた女を救って、時には俺を打ち負かした剣豪の女に打ち勝って運良く生きていたから身柄を引き取って、時には後輩の危なっかしい女の面倒を見たり、時には友人と呼べる男と戦場で肩を並べて。

 

 リンクス戦争は終結した──。

 

『赦しは請わん。恨めよ…』

 

 友人と、アレサではなく、ホワイトグリントと戦った。

 

 かつての嫁よりとも激しい戦いだった。

 

 インターネサインの狭い限定空間ではなく、ネクストの機動性を100%発揮できる平原でのガチンコ勝負だ。

 

 故にこそ、俺はどうしようもなく活きている実感に包まれながら──敗けたのだ。

 

 コックピットを貫いた弾丸。

 

 半身がぐちゃぐちゃで、もう生きているのが不思議なくらいの死に体で、そう遠くなく死ぬ。

 

 友人の、ホワイトグリントも満身創痍だが、それでも決着は、俺の敗けだ。

 

『レイヴンッ、返事をしてください、レイヴン!!』

 

 泣きそうな、実際泣いているのだろう声で俺を呼ぶあの娘を思い浮かべながら。

 

「あとを、たの、む──ジョシュア」

 

『……言葉は不要だ』

 

「あぁ……」

 

『レイヴンッ!!』

 

 ジェネレーターが爆発し、俺はコジマ粒子に呑まれて死んだ。

 

 満足だった。

 

 戦場に生きて、戦場に死ぬ。

 

 好きなように生きて、好きなように死ぬ。

 

 俺はこの言葉が好きだ。

 

 しかしやはり戦場こそが俺の魂の居場所なのだ。

 

「目が醒めたか? 私は──セレンと呼べ」

 

 首輪付きとして、俺は再び戦場に舞い戻った。

 

『貴方なのですか? レイヴン』

 

『お前か。言葉は不要か』

 

「約束を守ってくれて、ありがとう。ジョシュア」

 

 ラインアーク襲撃──。

 

 最初の試金石の任務で、俺はホワイトグリントの帰還を待った。

 

 それは確認する必要があった。

 

 だからそれが確認出来たのなら、言葉は不要だった。

 

「そうだな。正直、肩の荷が降りたよ。先輩」 

 

 セレンと共にラインアークに身を寄せた。

 

 そして実績作りにAFをひたすら狩った。

 

 AFは貯金箱だからな。

 

 まさにAF辻斬り行脚である。

 

 最初の試金石以外はすべてAF狩りや大型兵器狩りに勤しんでいたら、大物狩りやら解体屋なんて言われ始めた。

 

 大物狩りは良いが、解体屋は解体屋に恨まれるから止めて欲しかった。

 

 まぁ、アリーナだととっつきの他にコジマパンチとかドーザー装備して遊んでいたからな、さもありなん。

 

 それで、ジョシュアがカーチャンを倒していたから(さすが俺を打ち負かしたジョシュアだ)、俺は完全体のカーチャン二号機と戦う事になり、コジマミサイルまで飛んで来る最初期設定のカーチャンと戦って勝ち、名実共にジャイアントキリングを達成して仲間入りを果たした。

 

 ついでにカブラカンとグレートウォールもボコした。

 

 その後もひたすらAFをボコしながらリンクスもボコして、ラインアークを襲ってきたオッツダルヴァと穴とかオーメル陣営のネクスト連合部隊を返り討ちにした。

 

 てかジョシュアが居て、メノとアンジェが居るだけでもラインアークの戦力は一勢力としては高い。

 

 そこに俺が加わるんだ、敗けはしない。

 

 俺を殺したいのなら、それこそ原作の首輪付きかジョシュアを連れてくるんだな!

 

 敢えてオッツダルヴァとは一騎討ちをさせて貰い、メインブースターを撃ち抜いて水没させた。

 

 テルミドールの誘いに乗り、ORCA旅団に合流し、人類の黄金の時代を託されて、古王もブチ殺して、クローズ・プランを果たし、宇宙への路を切り開いた。

 

 そして、テルミドール──オッツダルヴァを倒した。

 

 その後は──まぁ色々とあって、1人じゃ身体が保たないと言ったフィオナの提案でいつの間にかセレンやアンジェ、メノまで加わって、戦場と日常を堪能しながら寿命で死んだ。

 

 しかし何度もあることは予想は出来た。

 

 荒廃した大地で、俺はまた傭兵になった。

 

 フランに雇われ、ロザリィやRDとわちゃわちゃしながら戦場を駆け抜けて行った。

 

 そして主任やゾディアックとかをブチのめして、やっぱり裏切ったRDもブチ転がして、日々を送った。

 

 この時はフランと結婚した。

 

 やっぱり普通の女の子が無理して頑張っていると支えたくなるし。

 

 ただやっぱり1人だと保たないと泣いたフランがロザリィを巻き込んだ。

 

 いや二人して組織のトップだったのによくやりましたね。

 

 まぁそれで、三勢力の小競り合いの戦場を駆け抜けながら日常も楽しんで、寿命で死んだ。

 

 そんでもって数世紀。

 

 やっぱり俺は戦場に居た。

 

 ファットマンに雇われて、マギーと三人で傭兵稼業に勤しんだ。

 

 ヘンなの倒したり、カーチャンの残骸と戦ったり、数々の傭兵、死神部隊、フレンチクルーラー等ブチ転がしても、かつてほどの昂揚感はなくあくまでも“仕事”だった。

 

 それはもう、俺を殺したジョシュアが基準になってしまったからだろう。

 

 常勝不敗の俺に土を着けたのはジョシュアだけだった。

 

 アンジェ? あれは互いに武器が違うのだからノーカンだ。

 

 自転車でバイクとレースするものだぞ? ネクストとハイエンドノーマルはそれくらい差がある。

 

 そして同類だからこそ、マギーは止められなかった。

 

 本当の意味で、初めて殺し愛という物を経験した。

 

 ジナイーダ? ラスジナは殺し愛というより互いにラストレイヴンの称号を賭けた戦いだから違うなぁ。

 

 だから、同類だからこそ、俺はマギーが敵わないのを承知で、全力全開、本気で、駆け抜けてきた戦場での経験すべてをぶつけた。

 

『ありが、とう、本物の、黒、い、鳥は、強い、のね…』

 

「それが俺だからな。戦場でしか羽撃けない黒い鴉なのさ」

 

『鴉…、だから、“レイヴン”…、なの、ね…』

 

「そうだ。……よかったよ、マギー。お前の事は忘れない。好きだったよ、俺の遠い遠い、愛おしい娘…」

 

『────…………ありがとう、お父さん…』

 

 そう言って、マギーは炎に包まれて逝った。

 

『久しいな……。レイヴン』

 

「そうだな。ジョシュア」

 

『最早、言葉は意味を成さない』

 

「そうだな。言葉は不要だ」

 

 故に、俺は黒栗と、Jと対峙する。

 

 ネクスト相手にハイエンドノーマルで挑む。

 

 ただ黒栗はネクストの劣化も劣化、お粗末な贋作だ。

 

 こちらのACはグラインドブーストによる機動性はネクスト程ではないが自由に動けるOBを搭載した歴代のハイエンドノーマルACだ。

 

 クイックブーストもあるのなら、ネクスト対ネクストだ。

 

 プライマルアーマー? とっつきでブチ抜けば良い。

 

 KEロケットとライフルでプライマルアーマーを引き剥がして、とっつきで撃ち抜く。

 

 剣豪に成る程物理ブレードを極める事は出来なかったが、とっつきらーだった俺のとっつきを当てるタイミングは長い戦場で培った経験の積み重ねがあって、誰にも敗けない自負がある。

 

『約、束は、守っ、た、ぞ、レイ、ヴ、ン…』

 

「いつのデータだよ、それ。でもま、ありがとな、ジョシュア」

 

 そして黒栗を倒して、ヴァーディクトデイは幕を開けた。

 

 原始の記憶 鋼の監獄

 

 背徳の技術 ヒトの超越

 

 二つのペルソナ 一つの悪夢/殺したい男がいる

 

 星屑降り注ぐ暁の新天地

 

 ロストジェネレーション、再び

 

 その世界に、空は無かった

 

 それは、侵してはならない─領域─(ライン)

 

 その意思が、全てを変える

 

 求める物は、最強という名の称号

 

 フォーミュラ・F 開幕!

 

 誰もが、生きるために戦っている/最後の傭兵(ラストレイヴン)となる者は、誰だ

 

 戦い続ける歓びを/In The Myth, God Is Force

 

 この戦いの向こうに、答えはあるのか

 

 それは、全てを焼き尽くす“暴力”/ここは、名もなき傭兵たちの戦場

 

 “最期”を告げる、評決の日

 

 故にこそ、やはり、俺の、魂の場所は、戦場なのだ。

 

「起きたか、618」

 

 火を点けろ、燃え残った総てに

 

 それが、俺の新たな戦場だった──。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。