伝説のアイドルと伝説のスーパーサイヤ人   作:ツキリョー

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皆様大変お待たせいたしました!メンバーを調べるのにとても苦労しました。


働く伝説のスーパーサイヤ人

ブロリーが働き始めてから早くも数週間が経過した。現在のブロリーは沢山の書類を次々と処理していた。本来ならボディーガードとして雇われたはずだったが、アイ達の安全を見守るだけではあまりにも暇すぎたのだ。元々仕事に意欲的だった為に、事務内の書類の整理やその他の雑用を任されるようになったのだった。サイヤ人ということもあって体力と筋力が異次元レベルな彼はどれだけの雑用の仕事を与えられても表情一つ変えること無く楽にこなしてしまうのだ。その為、壱護とミヤコは事務業にのみ集中出来るようになり、壱護からは"あいつがいないと事務以外にも手を回す羽目になって人手不足で仕事が回らん。絶対に逃がさない"とその仕事ぶりに完全依存している始末である。ミヤコからも"仕事の飲み込みが早くて要領もいい。ゆっくり出来る時間が増えたわ♪"とご満悦の様子である。それでもなお疲れを見せないブロリーは、書類の仕分け等の簡易的なものであれば出来るようになっていたのだ。

 

ブロリー「おい壱護。」

 

壱護「ここでは社長と呼べ!」

 

ブロリー「この紙はいるんじゃないか?」

 

壱護「それはとっくに終わったライブの書類だからいらん。」

 

そしてこのように自分では理解出来ないところは聞きに来るので必要な書類を謝って破棄してしまうなどの失敗は今までで一度もしていなかった。

 

ブロリー「おい苺。」

 

壱護「字が違う気がするんだが!?」

 

ブロリー「気のせいだろ。それよりこれはいる奴か?」

 

壱護「!これ今丁度探してた奴だ。どこにあった?」

 

ブロリー「俺が分けてる紙に紛れてたぞ。」

 

壱護「マジか。見つかって良かった。見つけてくれてありがとなブロリー。」

 

ブロリー「はい・・」

 

そして本日分の仕事が全て終わったミヤコが伸びをして解放的な表情を浮かべた。

 

ミヤコ「んー、終わったわ。」

 

ブロリー「お疲れ、飲みもんでもいるか?」

 

ミヤコ「うん、じゃあお願いしようかしら。」

 

ブロリー「了解した。淹れてくるから待ってろ。」

 

ミヤコ「ありがとう。」

 

ブロリーは飲み物を淹れてミヤコの机においた。その作業も完全に手慣れたものになっていた。

 

ミヤコ「はぁ~、ブロリー君が淹れてくれたお茶本当に美味しいわ。もう自分で淹れるよりも全然美味しい。これからはずっとブロリー君に淹れて貰おうかしら。あっでもそれだと余計な仕事が増えて大変よね。」

 

ブロリー「別に構わんぞ、慣れたからな。」

 

壱護「ブロリー、俺には無いのか?」

 

ブロリー「壱護も欲しいのか?」

 

壱護「当たり前だ。事務作業って結構疲れるんだぞ。仕事が終わった直後くらい動かずにゆっくりしたいもんだ。」

 

ブロリー「いいだろう、淹れてくる。」

 

ブロリーは再び飲み物を淹れて戻ってくる。端から見れば完全にパシりだが、本人は気にも止めてない様子である。

 

壱護「フゥ、旨いな。」

 

ミヤコ「壱護もそう思う?」

 

壱護「ああ、こんなに旨い茶は飲んだことねぇ。これを飲めんなら酒の頻度を下げられる。」

 

ミヤコ「!本当!?良かったわ。アイが殺人未遂されてからずっと浴びるように大量のお酒を飲むから心配だったのよ。」

 

壱護「ミヤコ・・そんなに俺の事を・・」

 

ミヤコ「そのままフラッと出掛け先のキャバクラとかで、酔っぱらいながらうざ絡みして出禁になって後日私が謝罪に行かなきゃいけないっていう心配事が無くなって良かったわ。」

 

ブロリー「お前そんなことしてたのか?」

 

壱護「人の黒歴史暴露してんじゃねぇよ!いやブロリー、酒飲むとマジでハイの気分になるんだよ!お前も酒飲める年なんだからわかるだろ!」

 

ブロリー「俺は酒なんて生まれてから一度も飲んだことないぞ。味を知らなければ、酔っぱらう感覚もわからん。」

 

ミヤコ「・・すごい健康的ね。壱護にも見習って欲しいわ。」

 

壱護「酒を飲まない人生なんて損してるだけだぞ。」

 

仕事終わりの何気ない雑談を楽しんだ後、食器を片付けてから事務室を後にする。

 

ブロリー「仕事も終わったし俺はそろそろアイを連れて、帰ることにする。」

 

壱護「おう、お疲れ。」

 

ミヤコ「ブロリー君、お疲れ様。また明日ね。」

 

ブロリー「ああ、また明日。」

 

ブロリーは事務所内を行くと、一際広い部屋に壁が全て鏡になっている部屋へと着く。ここがアイ達が振り付けや踊り等を確認するためのレッスン場である。入り口から中を覗くとアイに声をかけた。

 

ブロリー「アイ、修行はそろそろ終わったか?」

 

アイ「!ブロ君、今は動きの確認中だよ。後少しで終わるから待ってて。」

 

ブロリー「はい・・」

 

アイにまだ終わってないと遠回しに言われたブロリーは、中に入って入り口の扉に寄りかかって見守ることにした。音楽に合わせて踊る七人は実に見事な連携といえるだろう。アイドルについては素人のブロリーでさえもここまで息の合った動きに感心していた。

 

ブロリー(見事だ、俺が人に合わせることに集中してもここまで綺麗な動きはできぬぅ。・・だが一つ気になることがある。何故いつもアイは真ん中で歌って踊ってるんだ?確かセンターと言ったな。)

 

ブロリーは苺プロダクションに勤めていることもあり、アイドルの知識もだんだん身に付くようになってきたのだ。入社当初は"センター?なんだそれは?"とはっきりと言ったことでアイと壱護達を凍り付かせた程である。そこから壱護とミヤコにアイドル界のいろはを叩き込まれ、最低限の知識は得ていた。そして大手のアイドルグループはよくセンターを勤める人をライブごとに入れ換えているのを見て知ったので、ここのアイだけがずっとセンターを勤めるという状況に違和感を持つようになったのだ。

 

ブロリー(確か東京と大阪だったな。ここの四十八がつくデカイアイドルグループのセンターは日によって違う。だがここはずっとアイがセンターだ。そしてセンターはアイドルなら誰もが憧れると聞いた。何故壱護は変えようとしない?アイには魅せる力があるのは事実だが、それ以外の奴らも歌が上手い奴だったり踊りが上手い奴もいるはずだ。なのに何故ここはアイだけをセンターにするんだ?)

 

ブロリーは大手のアイドル事務とは違う明らかなアイ贔屓の現状に疑問を抱かずにはいられなかった。するとそこへ壱護が連絡を伝えに来る。

 

壱護「ん?ブロリー、帰ってなかったのか?」

 

ブロリー「アイからもう少し待つよう言われたからな。」

 

壱護「そうか。そういえばアイ以外のメンバーとはまだ会ったことなかったよな。」

 

ブロリー「そうだな。アイの他に人がいることもセンターとやらにずっと勤めているのも昨日でようやく知ったからな。」

 

壱護「じゃあ連絡ついでにお前の紹介でもするか、とりあえず全員集合だ!」

 

アイ「ん?社長?」

 

アイの声を皮切りに二人の周りにわらわらとメンバーが集まり、囲まれるような形になる。そしてアイ以外のメンバーはブロリーを見て驚き、互いにヒソヒソと話し合っていた。

 

壱護「紹介するぞ。彼はブロリー。数週間前からボディーガードとしてうちで働いている。前に話したと思うがアイを殺そうとしたストーカーを撃退した男ってのは彼のことだ。・・まぁただのボディーガードだけだと暇になる時間が多すぎたから雑用も兼任してるがな。」

 

ブロリー「ブロリーです・・」

 

壱護の紹介でアイ以外のメンバーは驚きの表情になってざわめきが大きくなる。それを気に留めることもなくブロリーは壱護に聞いた。

 

ブロリー「壱護、何故いつもアイにだけセンターをやらせるんだ?さっき全員の動きを見た限りでは他の奴でも出来ると思うが?」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

壱護「・・確かにアイを贔屓し過ぎたとは思ってる。だがな、次のライブはドームでもう終わりなんだ!今さら変えるなんて出来ねぇよ。」

 

ブロリー「そのドームライブとやらの前にいくつかの小さいものをやればいいだろう。そこで試して成功すれば続けろ。失敗したなら元に戻せ。ドームライブをいつやるのかはまだわからんだろ。」

 

壱護「・・それはそうだが・・」

 

ミヤコ「壱護、ブロリー君の言うとおりにしてみない?」

 

壱護「ミヤコ!?いつからいたんだ!?」

 

アイ「あ、ミヤコさん。」

 

壱護が渋っているとミヤコが後ろからやってきて助言していた。

 

ミヤコ「壱護がブロリー君を皆に紹介しているときからよ。それよりも私はブロリー君の意見に全力で賛成するわ。アイが輝きを魅せる演技が出来るのは勿論だけど、他の子も他の子もセンターを勤めるには充分な力を持ってるわ。それに一回のライブ全てを同じ人が勤めなくてはいけないなんて決まりはないじゃない。曲ごとにセンターを入れ換えてもいいし、フレーズごとに入れ換えてもいい。いい加減他の子達にもチャンスを与えてあげて。」

 

壱護「・・だがな、これで人気が下がるようなことがあったら・・」

 

ミヤコ「そのための前哨戦として小さいライブを複数回開くのよ、後はブロリー君の言った通りよ。」

 

反論の余地もないほどに説得したミヤコとブロリーに壱護は遂に折れた。

 

壱護「わかった。その方針でいこう。じゃあ来週辺りからライブを開いていくぞ。ブロリーもミヤコも明日から忙しくなるぞ。覚悟はいいか?」

 

ミヤコ「勿論!」

ブロリー「臨むところだぁ。」

 

壱護「よし、全員聞いてたと思うが、センターを入れ換えていく方針に切り替わることになった。全員今までとレッスン方が変わってくるが大丈夫か?」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

アイ以外のアイドルメンバーは全員が勢いよく返事した。そしてこのグループが作られてから見たことがないくらいに皆がキラキラした表情をしていたのだった。

その帰り道、ブロリーはあからさまに不機嫌になっているアイと二人きりになっていた。

 

ブロリー「おい、アイ。」

 

アイ「・・・・」

 

ブロリー「聞こえないのか?」

 

アイ「っ!・・もうブロ君のバカ!」

 

ブロリー「へぁっ!?何故いきなり罵倒されるんだぁ?」

 

アイ「・・なんで私をセンターから引きずり降ろすようなこと言ったの?ブロ君は私を見るのがそんなに嫌なの・・?」

 

アイは段々と力無く細々と声を萎ませていた。それと同時に目のハイライトも消えている。だが、彼に恋しているアイは手だけは彼と固く繋いだままだ。もしこれでブロリーが肯定するようなことがあれば、アイは間違いなくドームライブを迎えることなくアイドルを速攻で辞めるだろう。幸いなことにブロリーは全くそんなことは思ってもいなかった。

 

ブロリー「そうではない。お前は確かに一番輝いているが他の奴らも素質を持っている。アイだけの引き立てにするのは勿体無いと思った。それに貴様、帰りの支度してるときに"またメンバーの皆と仲良くなれた"とはしゃいでいただろ!あの機嫌はどこに行ったんだ?」

 

アイ「そ、それはそれ。これはこれだもん!皆とまた仲直り出来たのは嬉しかったけど、あの時はブロ君に拒絶されたみたいでショックだったんだよ。」

 

ブロリー「欲張リーです・・」

 

アイ「そうだよ、星野アイは欲張りなんだよ。」

 

ブロリー「そうですかぁ・・」

 

アイ「・・まぁブロ君も私の事を認めてくれていることはわかったし、それに仲直り出来たのはブロ君のお陰でもあるから水に流してあげる。早く帰ろう。」

 

ブロリー「はい・・」

 

それまでのライブのスタイルを完全に覆す事を助言したブロリー。そして再び機嫌が良くなったアイと共に帰路を進むのだった。




原作にはない展開を書くのってかなり大変です・・次回も頑張ります。
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