転生したら転剣の世界でした 〜Ruby Memoria〜 作:氷月ユキナ
──ピカッ!
フランが倒れたぼくに手を差し伸べてくれていた時、後ろの
『ん? なんだ?』
「し、師匠! あれ!」
最初は何かと思った。だって、
……いや、当たり前だ。原作通りにことが進むとは限らない。
わかっていた。わかっていたことだ。
だけど、神様。これは酷いんじゃないでしょうか。
名称:
種族:悪魔・魔獣
ステータス レベル:45
生命:5010 魔力:6350 腕力:1890 敏捷:1780
スキル
穴掘り10、暗黒魔術10、覇気10、運搬10、恐慌10、剣術10、剣聖術1、剣技10、剣聖技1、詠唱短縮10、鑑定10、属性剣1、魔力放出5、大地魔術10、土魔術10、登攀6、死毒魔術10、毒魔術10、完全障壁10、急所看破7、闇魔術10、再生10、高速再生10、瞬間再生2、肉体操作法4、生命吸収10、生命強奪1、魔力吸収10、魔力強奪1、王威1、物理攻撃耐性8、魔術耐性8、全方位察知8、全存在感知7、隠密隠蔽術8、陰謀策謀8、料理6、詠唱破棄、状態異常無効、精神異常無効、暗黒無効、即死無効、暗黒強化、威圧強化、再生強化、身体強化、察知強化、痛覚鈍化、暗視、自動魔力回復、支配無効、皮膚硬化、魔力上昇[特大]、腕力上昇[特大]、富収集、財宝召喚、支配反転、気力統制、魔力統制
ユニークスキル
無詠唱、欲望具現化、無限倉庫
エクストラスキル
強欲の原罪、スキルメイカー
称号
悪魔王、強欲の君主、財宝の王
装備
金色の王冠
強欲の原罪:レア度EX、強制的に対象の魂を取り込み、全てのステータス値を奪う。接触時に使用可能。スキルの再使用には合計ステータス上昇値×100の秒数が必要となる。スキル使用時、レベルアップの為の経験値が獲得不可。
スキルメイカー:レア度EX、イメージをもとに、新しくスキルを作る。具体性欠如の際は失敗。スキルの再使用には作成スキルのレア度×スキルレベルの日数が必要となる。エクストラスキルはレア度20換算。
「
「ええ、私は《強欲の原罪》を担う者。短い間だと思いますが、宜しくお願いします」
居るはずのない奴が、そこには居た。
だが、その威圧感は人間の枠を超えていた。
明らかに、今のぼくたちが戦っていい相手ではない。
「……ッ!」
ぼくは咄嗟に
そして、震える手を押さえつけるように固く握って構えた。
『ルビー、大丈夫か?』
「……大丈夫。それよりも、ヤバい。本当に」
ありえない事態に直面したせいで、うまく頭が回らない。
いや、だけど、でも。
「ん? ……ふん、こんなもの」
混乱するぼくを他所に、近くにあった
「……あのー、一つだけ聞きたいんだけど?」
「ええ、いいですよ。なんですか?」
「これ、
蹴り飛ばされてきた
「私が殺したからですが」
「いんや、そうじゃなくて。──
本来なら、
それにも関わらず、
「ああ、それですか……簡単なことですよ」
「簡単なこと?」
「ええ、そうです。端的に言えば、私の《支配反転》スキルですね。このスキルは支配者と非支配者の立場を入れ替えることができます」
それは、つまり……。
「白髪の少女、貴方が辿り着いたであろう結論が真実です。この
最悪の真実を聞かされたぼくは、軽く目眩がした。
目の前の奴が
この化け物を、反則無しの直接勝負のみで打ち破るしか道は無い。
……だれかたすけて。
『……フラン、ルビー。さっきの
「ん!」
「ほう? やりますか? 私の《王威》を受けていながら、そうして立ち向かうとは……えぇ、褒めてさせあげますよ。では、どうぞ」
軽い口振りで
そうして《暗黒魔法》ダークネス・ボルテッカーが
巨大な暗黒の渦が、ドリルの様に地面を削りながら、ぼくとフランに迫る。
『フラァァンッ!』
「んっ!」
師匠はそれをフレア・ブラスト三発で迎え撃ち、相殺する。
「なるほど。では、これはどうです?」
腕を振るっただけで発動したダーク・スピアが迫ってくるのを《反逆の魂》によって強化した《回避》によって避けきり、そのまま《剣術》に強化を切り替えて接近する。
「ほう、剣戟ですか。なら、私も付き合いますか。《財宝召喚》」
「さぁ、舞いましょう?」
「ッ! やってやる!」
《反逆の魂》によって《剣聖術》並に強化されている《剣術》で、魔影鋼の長剣を振り回す。
それに完璧に対応する形で、
「ルビー! ファイア・アロー!」
『フレア・ブラスト!』
その時、フランと師匠の援護射撃が飛び出してきた。
「ふっ」
だが、それに対して
名称:闇剣・
攻撃力:1200 保有魔力:800 耐久値:500
魔力伝導率・A
スキル:虚無吸収
虚無吸収:敵の魔法や存在そのものを虚無に帰すことで、武器の攻撃力と魔力を一時的に増加させる。
「……クソチート武器じゃん!?」
何だこの無理ゲーは!? 難易度調整ミスってないかッ!?
「チィッ!」
《反逆の魂》で強化するスキルを戦闘の状況次第で高速で切り替えながら、
だが、そうして切り合っている内に気付いた。
……コイツ、舐めプしてやがる!
だが、好都合だ。全力で来られたら此方もなす術が無い。
この舐めプ状態の内に攻めて、このまま押し切って──
「アース・コントロール」
「うぎゃあ!?」
突然、ぼくは転びそうになる。
うっわ厭らしい!
「おや、急にバランスを崩して。どうかしましたか? ルビーさん」
「お前のせいなんだけど? それと名乗った覚えは無いんだけど?」
「そちらの黒猫さんが大声で叫んでいたじゃないですか」
「そーだねッ、クソが!」
そうしてぼくは、
前と後ろからの同時攻撃。これを回避できるのなら、回避してみ──
「おっと」
──
「…………は?」
別に、回避されたわけではない。
別に、防御されたわけでもない。
間違いなく、直撃した。フランとのコンビネーションによる、上出来な斬撃。
「さて、次はどうします?」
「〜〜ッ!」
これは無理だと言わんばかりに、ぼくは全力で
「いやいやいや、何それ!? どういう理屈で傷つかないの!?」
「理屈……ですか。強いて言えば、私の《物理攻撃耐性》と《身体強化》、《完全障壁》が相まっているからですかね? ああ、さらに《皮膚硬化》も忘れてはいけませんか」
軽く笑みを浮かべながら、
その余裕が、余計にぼくたちを焦らせる。
「これが噂の硬すぎる系ラスボス……!?」
『……落ち着け、ルビー。対策を考えるぞ。それと俺はそんな噂初めて聞いたぞ』
師匠の声が頭に響く。
よし……落ち着いて、整理しよう。
まず、魔術攻撃は剣で斬られる。おそらく直撃したとしても、《魔術耐性》のレベルは8。おそらく効果は殆どない。
次に、物理攻撃はご覧の通り。《鑑定》を使ってみたら少しは生命パラメータを削れているが、もはや誤差の範囲だ。
最後に、毒などを使った絡め手。これに関しては《状態異常無効》《精神異常無効》によって通じないだろう。
……なるほどなるほど。
「駄目じゃん、これ」
ぼくは端的にそう述べた。