ウチの戦隊ブルーが悪の女幹部として配信してるんだけど、どうすれば良いと思う?   作:新月

52 / 58
大変、大変お待たせ致しました。すみません。
更新再開です。


報酬の話をされてるんだけど、どうすればいいと思う?

「……そろそろ時間か。よし」

 

 ある程度必要なものリストを作った俺は、約束の時間が迫って来たことを感じ取り、【ダーク・ガジェット】で変身をする。

 相変わらず全身真っ黒鎧姿になっていた。我ながら一応ヒーローとは思えない姿だ。

 俺は鍵をしっかり持って、玄関の扉を開けた。

 

「ヤッホー、クロス君。時間ぴったしね。感心感心。それじゃあ、ご飯食べにいきましょう」

「ああ、分かった」

 

 扉の前にすでに立っていたティアーと合流し、俺たちは食堂へと向かって行った。

 その移動の最中、ティアーが声を掛けてくる。

 

「そうだ、クロス君。今のうちに渡しておくね。はい、【カオス・デバイス】。まあ、簡単に言っちゃえばカオス・ワールド用の支給スマートフォンね。大事なものだから無くさないでね」

「ん、ああ。こんな物までもらえるんだな。ありがとう」

 

 そう言って、俺は端末を受け取ろうとして……

 

「……悪い、全身鎧で持ちづらそうだ。操作も出来ないだろうし、後ででいい?」

 

 俺は伸ばした自分の手を見て、そう言った。

 完全に手甲に隠れてやがる。

 これじゃあタッチパネル操作も出来そうに無いし、下手すると画面割りそうで怖え。

 そうした理由で、一旦受け取りを拒否しようとするが……

 

「ああ、そっか。でもそれなら大丈夫よ。クロス君の【ダーク・ガジェット】、元々私の物でしょう?」

「あ、ああ」

 

 そういえばそうだったな。流れでずっと持っていたけど、これは元々ティアーのだったな。

 あれ、ならもしかして返さないとダメか? 

 そう考えていたのが伝わったのか、ティアーがすぐに否定する。

 

「ああ、大丈夫大丈夫。それはもう正式にあなたに譲渡するわ。私のはもう新しく作ったしね。それより、そのガジェットには自動変身スーツ機能があることは知ってるわよね? ちょっと“両手だけ素手”になるように念じてみて?」

「へ?」

 

 一瞬呆けたが、とりあえず言われた通りにやってみる。

 念じればいいんだよな。えーと、素手になれ、素手になれ……

 

 ──すると、本当に両手の部分だけ鎧が解除され、素手が見えるようになった! 

 

「消えた!?」

「そ。それこそ自動変身スーツの醍醐味よ。一部のパーツだけ解除できたりするの。便利でしょー」

「ああ、びっくりした。スッゲー便利だなこれ」

「また付けたくなったら再度付けたいって念じれば、また鎧が戻るわよ。しかも自動修復した状態で」

 

 へー、本当にすごいな。

 メインは武器と身体能力強化とはいえ、サブ要素も充実してるじゃねーか。

 細かい所の気の配りようなら【ライト・ガジェット】を上回ってるんじゃ無いか? 

【ライト・ガジェット】の変身スーツ、あれただ格納しているだけで、自動修復機能なんて無いし。

 壊れたらその都度申請だし。

 そういえば、一時期ヘルメット含めて壊しすぎだって怒られた時もあったっけ……

 

 それにしても、この【ダーク・ガジェット】の変身スーツの鎧、改めて見るとよく出来てるよなー。

 全身鎧のくせに、可動域の自由さが思った以上に高いし。

 ほとんど全身タイツのレッド・スーツと同じくらいの自由さだ。

 自動的に作成されているとはいえ、こんな機能を作れるティアーは本当にすごいな……

 

「というわけで、はい。改めてスマートフォン。すぐ使うことになると思うわ」

「ああ、分かった」

 

 そうして俺は、素手になった状態で【カオス・デバイス】、というかスマートフォンを受け取った。

 ご丁寧に落とさないよう手首のストラップまで付いている。

 こうしてみると、見た目は本当にただのスマートフォンだ。

 ただ、いくつか見知らぬアプリが入っているから、これが重要なのだろう。

 

 とりあえず、後で説明が入ると思って今は気にせず、そのままティアーと一緒に食堂に向かって行った……

 

 ☆★☆

 

「はい、トウチャーク。さっき見せたから、大体は分かるわよね。早速食券を買いましょう」

「ああ」

 

 そうして食堂に着いた俺たちは、食券機の前に向かって行った。

 

「さっき渡したスマートフォン、アプリが入っていると思うんだけど、【カオス・アプリ】って言うのを開いてくれない?」

「これか?」

 

 言われるがまま、俺は指示されたアプリを開く。

 すると、いくつかの項目が出てくる中、一際目立つ数字が表示されていた。

 

 ==========

 サタン・クロス

 200pt

 ==========

 

「ポイント?」

「それを使ってご飯を買えるわ。メニューによって上下するけど、一食大体10ptくらいね。好きなの買って良いわよ。オススメは日替わり定食だけど。pt安く済むのよね」

「へー、なるほど」

 

 とりあえず俺は深く考えず、カツカレーを選んだ。11ptらしい。

 使った分シャラーン♪ と音がなり、画面上の200ptが189ptに減っていた。

 

 ……まんまp○yp○yだな、これ。

 

「私も今日は日替わり定食を買って、と……じゃあ空いているあそこの席で後で合流しましょう」

「ああ、分かった」

 

 そうして、俺たちはそれぞれ頼んだメニューを受け取りに、列を並び始めた。

 こうして見ると、本当に普通の小綺麗な食堂だな……

 そんなことを思いながら、料理を受け取ってティアーと約束したテーブルに着席した。

 

「やった、ステーキ定食だったわ! 少しお得ね。それじゃあ、いただきまーす!」

「いただきます。っと、口元だけ解除っと」

 

 俺は鎧の口元部分だけ解除して、ご飯を食べられるようにした。

 すぐに使いこなしてるわねー、とティアーに褒められながら、カツカレーをスプーンですくって一口。

 うっっま!? 普通に食堂ってレベルじゃねーぞ!? 専門店レベルじゃねーか!? 

 

「ふふーん、どう? 食堂担当者、元一流シェフの人がいるからね。並の食堂よりおいしいのよ」

「そんな人材までいるのかよ。よく集まったな……」

 

 さて、と……

 俺はご飯を食べながら、ティアーに質問していくことにしていた。

 直近で気になるのは……

 

「このアプリのポイントってやつ。これが例の、独特の報酬システムってやつか?」

 

 俺は城のテラスで話していたことを思い返す。

 あの時給料制? と聞いて、ティアーがポイント制と言っていた。

 このアプリに表示されているポイントが、それなのだろう。

 

「そうよー。あ、電子決済が不安だったら、“専用貨幣”も作ってあるけど、いる?」

「そんなのまで作ってあるのかよ……いや、今はそれはいい。とにかく、【カオス・ワールド】で働いたら、このptが手に入るってことで良いか?」

「うん、合ってるわよー」

「で、このptでご飯とか買えると……なら、“普通に現金でいいんじゃねーの?” なんでわざわざ独自にしてるんだ?」

 

 スマホのアプリ画面を眺めながら、そう質問をする。

 ここまでの使い方だと、まんま電子通貨でしかなかったからだ。

 

「んーとね。理由はいくつかあるんだけど……一つは、“共通通貨が欲しかったから”。実は【カオス・ワールド】って、“様々な国の国籍の人が沢山いてね”。それぞれの国の通貨ごとに報酬払うのは手間だったから、共通したものが欲しかったの」

 

 もちろん、換金が必要だったらその都度対応しているけどね、とティアーは付け足した。

 なるほど、確かに理にかなっている。世界に影響を与えるほどの組織だと、通貨を一つの国に依存するのは不便なのだろう。

 

「もう一つは……“貢献度の可視化”ね」

「貢献度?」

「あくまでお金持ちってわけじゃなくて、“その人自身が【カオス・ワールド】でどれだけ働いてくれたか”。それをはっきりさせるためよ。ptを多く持ってるってことは、その分【カオス・ワールド】に対して頑張ってくれたっていう証拠になるでしょ? 使ったとしても、履歴が残るしね」

 

 なるほど、あくまで【カオス・ワールド】に入ってからどれだけ貢献したか、と言うのを分かりやすくするためと。

 だから事前に自国のお金を持ってるだけの人は、それだけでは貢献度にはならないと。

 

「そう言う人に、ちゃんと報酬が行き渡らないとねー」

「でも、報酬って言っても、ptで交換出来るものってご飯以外あるのか?」

 

 流石に、食堂のご飯しか交換先は無いって事はないはずだ。

 じゃないと、いくらご飯が美味しいって言っても、それだけでわざわざ【カオス・ワールド】に所属する理由にはならない筈だ。

 

「ふつーにあるわよ? スーパーとか、洋服屋さんとか、家具屋さんとか……あ、玩具屋さんとかもあるわね。他にも、一通りお店は揃ってる筈……」

「お前ら、街でも作る気?」

 

 確か世界征服が目的じゃ無かったっけ、お前ら? 

 まちづくりゲームでもやってらっしゃる? 

 いや、一から作るって言うのも、ありっちゃありなのか? よく分からん……

 相変わらず、悪の組織とは? に疑問を覚えるような感覚を感じており……

 

「あと、1番のメインといえば……」

「ん?」

 

「────“願いを叶える”、とか」

 

 ……は? 

 ティアーがニッと笑っていったその言葉に、俺は一瞬呆けた。

 ここまで現実的な事を言っていて、急に“願いを叶える?

 ファンシーな方向にいったように思えるが……

 

「どう言う事だ?」

「言葉通りの意味よ。ptを沢山集めた人は、そのptを消費する事で……

 

 “【カオス・ワールド】全体が、その願いを実現する為に動く

 

 ……要は、個人の願いを叶えましょうって事よ」

「……は?」

 

 俺がまだ理解し切れないでいると、ティアーはうーん、と唸って例え話を出してくる。

 

「そうね。例えば、自分がアイドルのコンサートを開きたいって人がいるじゃない? すると、ptを消費すると、ステージの用意とか、宣伝、振り付けの考案や、レッスンの講習を付けたりするし……“遊園地を作りたいっていえば、アトラクション施設やスタッフ、アイデアを出したり、パレードの道具を作成したりもするわよ”」

 

 願い事って、本人が思ったより漠然としたイメージの場合があるからね。

 それを現実に落とし込む為に、本人すら気づいていない部分も含めて、全員で必要な物を用意したりするの。

 ステーキをアーンと一口食べながら、ティアーはなんて事のないようにそう言った。

 いや、待て……! 

 

「おい、まさか、この城の外のごった煮の光景って!?」

「多分、クロス君の思った通り。“希望者がptを消費して作ったものよ”。もちろん、一人分のptじゃ溜まるまで時間が掛かるけど……確か複数人でptを出し合ってたかしら。似たような願い人同士で協力すれば、早く叶うから」

 

 あの光景はそれが理由だったのか……俺はようやく納得がいった。

 どうりでテーマパークみたいな状態になるわけだ、組織の所属メンバーが好き勝手に作成した訳だから……あれ、ちょっと待て? 

 

「……“世界征服は?”」

「それもpt払ってるわよ。“主にカイザーが”」

 

 ……おい、おい。嘘だろ、世界征服って目標もしかしてカイザー個人の目的でしか無いって事!? 

 ていうかその願いも、個人で叶えるもの扱いって事!? 

 

「まあ、一応世界征服希望者はカイザーだけでなく、複数人いるけど。けどその為に、“カイザーすら自分から率先して、他の人の願いを叶える為に動いている”んだもの。いやー親友ながら働き者ね!」

 

 ☆★☆

 

「ヘくちっ! むう、風邪か? 時折回復ポッドに入っているから、健康だとは思うのだが……」

「カイザー様ー、この荷物運ぶのお願いして良いですかー?」

「ん? ああ、これか? よいしょっと」

「ヒュー! あれだけの量を一気に一人で!?」

「さっすがカイザー様! スゴーイ!!」

「いよっ! 荷物運びの天才!!」

「ふむ、ありがとう。まあレイスには負けるがな」

 

 ☆★☆

 

「あいつも働くの?! ボスなのに!?」

「例外は無いわ」

 

 キッパリと、そう言い切ったティアーは口元を使い捨ての紙で拭いていた。

 

「まあ、確かにカイザーは元からある程度ptは入って来ている状態なんだけど……それは“いるだけでそのカリスマで人を集めている”、という人材確保と戦意高揚の役割を果たしているからで、ある意味これも“評価されてpt入っているだけ”って感じなのよ。本当に何もせずpt入ってくる、ていう訳じゃ無いのよ」

「はー……」

「で、それだけじゃpt到底足りないから、自分から手が空いたらせっせと手伝ってるって感じね」

 

 牛乳パックのストローを飲みながら、ティアーはそう付け足した。

 

「……【カオス・ワールド】は、夢を叶えたい人達が集まっている」

 

 真剣な目に代わり、ティアーはそう話し出す。

 

「この組織はそんな人たちを集めて、あなたの夢を協力しあって実現しましょう。だから、あなたも私の夢を手伝ってください。そんな理念で作られた組織なのよ」

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ──私にとって、ヴィランってね。“夢を叶えたい人達”だと思うのよ

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 ……以前、ブルー/涙(るい)が言っていた言葉を思い出した。

 あの発言は、この組織が根拠だったんじゃ無いか、と……俺はなんとなく、そう思った。

 

「……ま、そんなわけで。これが【カオス・ワールド】の報酬システムの実態。どう、理解した?」

「……ああ、よーく分かった」

 

 個人の夢を、叶えるシステム……それが、【カオス・ワールド】という組織の最大の特徴。

 どうりで以前から、いろいろ手を出してるなー、と思った訳だ……

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ──都市の支配はもとより、石油の発掘なり、巨大ロボの開発なり、資金源や兵器の開発だろうと思われる事をやってる。

 ──……と、思いきや、まさかの歌やらライブやら、車のレーシング大会に参加や、果てには街の清掃ボランティアに参加している奴もいて目を疑ったこともある。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 以前思った事だが、その正体がこれだったのか。

 これ全部、世界征服関係ないよなーと思った部分も、願いを叶えた結果で実行してた内容か! 

 んでもって、ようやくわかった……【カオス・ワールド】の結束力が高い理由! 

 

 “世界征服を狙える戦力で、自分の願いを叶える為に行動してくれる”って事だ!! 

 

 これが組織所属による明確なメリット!! 得られる見返り! 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ──『いや、言葉の意味は分かるぞ? 裏切り……“約束・信義を破り敵に味方して、元来の味方にそむく”だったか? しかしなあ……そもそも組織って、そういうものではないか?』

 

 ──:…………は? 

 

 ──『“共通の目的があるからこそ、それを実現するまで一緒に行動する”のが組織であろう? なら、“それを達成したら離れるのは当然の事ではないか?” 【カオス・ワールド】もそういう集まりだ。“各々の夢があり、この組織で達成出来そうだから協力する”、それで成り立っている。なら、仮にティアーが自分の目的を果たして離れるとしても、それはただ“自分の夢の為に行動を変えただけ”なのではないか? ……違うか?』

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 ここで俺は、以前カイザーが言っていた言葉を思い出す。

 ──思い返して見ると、全部言ってんなアイツ!? 

 この理念前提でセリフ見返すと、まんまじゃねーか!? 

 え、アイツあの時点から教えてくれてたの!? 

 

 俺は内心、気づけなかった事にちょっとした悔しさを感じながら、誤魔化すようにコップの水を飲んでいた。

 

「さて、と。ご馳走様ー。美味しかった?」

「あ、ああ。そうだな」

「さて、少し休憩したら次は、武器の紹介でもしましょうか。【ダーク・ガジェット・“プロキシー”】でも」

「【ダーク・ガジェット・“プロキシー”】? なんだそれ?」

「私の過去の配信見ていない? ほら、“レプリカ武器”」

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ──『はい! 【ツイン・ティアーズ】のレプリカ武器!! このように、“特定の誰か”の使っている形状の【ダーク・ガジェット】を、希望者全員に受注いたしまーす!!』

 

 ──『待機状態は出来ないし、最大出力は出せないけど、それなりの能力は保証しまーす! みんなも憧れのあの人、真似しちゃおうね☆』

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「あのレプリカ武器の事を、“プロキシー”って呼ぶ事にしたのよ。他人の【ダーク・ガジェット】の代理品、という事でね」

「あー」

 

 そういえば、そんな配信もあったなー。

 俺は過去の記憶を思い返して、そう感じていた。

 

 そういえば、俺の持ってるこの【ダーク・ガジェット】も、元々ティアーの【ツイン・ティアーズ】だったけど、俺が使うと“黒刀”になってたっけ。

 それを固定したのが、【ダーク・ガジェット・プロキシー】って訳か。

 

 ……【ダーク・ガジェット・レプリカ】でいいんじゃねーの? 

 って思ったが、そういえば元々【レプリカ・ガジェット】って名前だったんだっけ……

 そりゃあごっちゃになるから、プロキシーの方が区別付くか。

 

「やっぱりどうしても、個人差が出ちゃう武器一つだけだとね。結構戦いで制限が発生しやすいから、最近は“サブ武器”を持ち込むのがうちの主流になってるのよ」

「それがプロキシーって訳か」

「そう。後であなたに合うプロキシーを探しましょう? 炎とか出せるの個人的にオススメよ」

「ほう?」

 

 つまり、サタン・クロス状態でもジャスティス・レッドの戦い方と似たような事が出来ると? 

 それはちょっと便利だな。

 やっぱり慣れた戦い方の方がかなり安心……

 

 

 

「──“失礼しますわ!!”」

 

 

「……ん?」

「あれ? あの子は……」

 

 すると、食堂に急にそんな大声が鳴り響く。

 聞こえたのは入り口側からだ。

 そちらの方に視線を向けると……そこには、“濃い紅い髪色をした、お嬢様言葉の女性”がいた。

 どこかの令嬢かと見間違うほどの整った格好で、なぜこの食堂にいるのか分からない、一見場違いな場所にやって来たように感じた。

 あんなやつもいるんだなー、と内心他人事のように思っていると……

 

「ここにサタン・クロスさんという方がいらっしゃいませんか!?」

「……は?」

「え、クロス君?」

 

 他人事じゃ無かった。なんか俺を探していたらしい、なんで? 

 ティアーすら疑問の声を上げている状態だ。

 

「おーい、“レイス”ちゃーん! どうしたのー? クロス君ならここにいるけど!」

「ティアー様! 件の人はそこの人ですのね!?」

 

 そうしてティアーに呼びかけられた、レイスという女性は、ズカズカとこっちにやってくる。

 そして、座ってる俺を見下ろす位置までやって来て、俺に視線を向けてくる。

 そんな彼女を、ティアーが軽く紹介をしてくれる。

 

「クロス君、彼女は“レイス”。三幹部って呼ばれてる一人で、主に人事担当の人」

「あなたが、サタン・クロスさんですのね?」

「あ、ああ。そうだ。一体なんだ?」

「単刀直入にいいます……

 

 

 ──“あなたには、入隊試験を受けて頂きます!!”」

 

 

「「──は?」」

 

 


 

 

 ★佐藤聖夜(さとうせいや)

 23歳

 175cm

 黒髪

 中立・善

 

 主人公

【ジャスティス戦隊】のレッド。

 サンタクロース改め、サタン・クロス。

 

【カオス・ワールド】の理念をようやく知った人。

 前から思っていた事だが、普通の悪の組織とは違う型破りな組織という実態に色々驚かされている。

 ptの使い道は、まだすぐには思いつかない。

 最悪、【カオス・ワールド】道連れ用の情報収集か仕掛けに利用出来ないかなー、と思っている。

 

 

 ★天野涙(あまのるい)

 22歳

 168cm

 青髪

 混沌・善

 

【ジャスティス戦隊】のブルー。

 兼、【カオス・ワールド】の幹部、“コバルト・ティアー”。

 

【カオス・ワールド】の理念をアットホームとか言ってた人。

 まあ、夢をお互い叶えましょうって実態はある意味アットホームと言えなくも無いか……

 この報酬システムの考案者。

 過去にレッドを襲った時も、このptを使用して人材を集めていた。

 

 このシステムのおかげで【カオス・ワールド】の施設がまるでテーマパーク状態。

 ショッピングセンターなどを作りたいって人もいて、施設をptで作ってそこで働いている人もいるらしい。

 

 

 主なptの使用先は、レッド関連や、配信機材の新調など。

 それを使ってもかなり溜まっているらしい。

 時折【カオス・ワールド】内のイベント用に使う事も。

 

 

 ★カイザー

 22歳

 172cm

 紫髪

 混沌・悪

 

【カオス・ワールド】のボス。

 ティアーの幼馴染み。

 

 ボス自ら、せっせとpt集めている人。

 力仕事は大得意。

 部下からもかなり慕われている。

 

 主なptの使用先は、世界征服の準備用。

 ただし、前言った趣味の武器コレクションの施設、あれもpt消費して作ったのが実態。

 世界征服よりも優先しちゃった。

 

 

 

 ★レイス

 20歳

 162cm

 紅髪

 秩序・善

 

 三幹部の一人。お嬢様口調。

 

 主に人事担当の仕事をしている。

 カイザーとティアーが大好き。崇拝している。

 クロスの元に来たのも、人事担当として評価しに来た。

 決して、お嬢様キャラ特有の決闘をしに来たわけでは無い。

 

 主なptの使用先は、カイザーとティアーに甘えたいとの事。

 一緒に食事とかしたり、膝枕してもらったりしている。

 

 




感想、評価あるととても嬉しいです。
今の自分にとってとても助けになります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。