ウチの戦隊ブルーが悪の女幹部として配信してるんだけど、どうすれば良いと思う? 作:新月
「と言うわけで、ティアーさん。“審判頼みました”。それじゃあ、いくぞ!!」
「え、ちょ!? ば、バトル開始ー!!」
「ぐわー!? まだグダって準備出来てねえー!?」
まだ戸惑っているエース、あっ、部下Aに対して接近していく俺。
スピードに乗った拳で、今度こそ気絶までさせようと全力で振りかぶったのだが……
直後、“クマに阻まれる”。
「っ!?」
「ぶー、ダメー」
顔出しクマの着ぐるみを着た少女、ディヴィー、あ、部下Dが片腕を盾にして阻んでくる。
そしてそのまま、もう片方の腕で振りかぶって反撃してきた!
「がおー。反撃ー」
「ぐっ!?」
こっちも同じ様に片腕で防ごうとしたが、衝撃が強く、2,3mは後退させられてしまう。
なんて、馬鹿力っ!?
恐らく、肉体強化主体の能力。俺も【ダーク・ガジェット】で強化されているけど、“強化率だけで言ったら向こうのクマの少女の方が上”か……!?
これだけで、自称四天王達の実力の一端が思い知らされた様に感じる……!
「助かったぜ、D! おっしゃ、“クラッシュ──”」
「リーダー! “それ講堂燃えるから使っちゃダメです!?”」
「鳥頭かお前は!? さっきの話もう忘れたか!? 考えなしにも程があるだろう!」
「わ、悪い! いや、そこまで言う!?」
体勢を立て直した部下Aが必殺技らしき物を放とうとしたけど、他二人に止められていた。
どうやら、俺の大技封じの策がある程度効いてるらしい。よし、これならだいぶ戦い易いだろう。
「ぐおー、早く援護しろー」
「もう! ごめんDちゃん、私がやります! “錨/イカリよ!!”」
俺を殴りながら部下Dが要請を出し、それをベルファウト、あ、部下Bが答えた。
彼女が待機状態の【ダーク・ガジェット】を構えると、直後それが変形する。
あれは、本当に“船の錨”? 腕1本程度の大きさのある“鎖付き錨”が、そこに握られていた。
「そー、れぇッ!!」
「ぶん投げた!?」
見るからにそこそこ重量感あるそれを、成人女性らしき存在がぶん投げる。
やはり【ダーク・ガジェット】を使って変身している以上、ある程度身体能力は補強されているのだろう。
俺は軽く体を横にずらし、難なく錨そのものは回避する。
が……
「まだです! せーのっ!!」
「おー、回避ー」
「つおっと!? スイング!?」
鎖がピンッと貼った瞬間、そのまま遠心力を利用して大スイング!!
目の前の部下Dと俺はその場でしゃがみ込み、頭スレスレで鋼鉄の鎖が通り過ぎていった!
「あぶねえ! けど、“そのままだと講堂の壁にぶつかるぜ!”」
「みゃー!? 設備破壊ヤメてー!?」
そう、重量感のある鎖付き錨のぶん回し。
そんな物を、身体能力強化をしているとは言え、遠心力のかかったそれを簡単に止められるはずが無い。
ティアーの叫び声をバックに、そのまま鎖の先の錨は講堂の壁に吸い込まれて行き……
“そのままフッと消えた”。
「ッ?!」
「残念でした! リリースタイミング位慣れてます!!」
そう言った彼女の手には、待機状態に戻った【ダーク・ガジェット】が。
くそ、“自分から武器形態を解除したか!” 俺もレイス戦でやったとは言え、それくらいは出来て当然ってか!!
「うおー、隙ありー」
「さらに、もう一回!!」
そう言って、部下Dは俺に追撃、部下Bは再度全く同じことをしてきた。
恐らく、今度は俺の体勢を崩させて確実にヒットさせる算段なのだろう。
けど甘い! そんな見え見えの攻撃、多少の違いじゃ当たらな──
“クマの少女が、錨を掴む”
「ッぃ?!」
「うなー、コンビネーションー」
錨の軌道を無理矢理変え、“クマの少女が握っての振り下ろし!?”
攻撃の切り替えがスムーズすぎる! 何度もやったことのある連携か!?
俺は両腕をとっさにバッとクロスしてガードした。
ガギィッ!! バギィッ!?
が、鎧越しとは言え、両腕、特に前側にしていた右腕に強い衝撃が走る。
“両足が床に1cmほど沈み込み”、直接ガードした“右腕の鎧が破損している!?”
折れてはいない、が、大分ジンジンする痛みが響く。これ級を何度も食らうと流石に辛いな!?
「むふー、いい感じ。このままー……」
「おい待てD! 床が凹んでいるぞ!?」
「C? おー? これコッチのせいー?」
「あー……修繕箇所まず1点追加、と……」
俺がガードした足元が凹んだのを見て、ティアーがあちゃー、という表情をしながら、何か端末にメモっていた。
それを見て部下Dが疑問そうにコテっと首を傾げている。
これは、俺の責任にもなるか……!? いや、どっちでもいい! “どっちか怪しい判定なら、まだ十分牽制になる!!”
「くっそ! 代われD、今度は俺の出番だ!!」
「おー、A。バトンタッチー」
同じ戦法を続けると講堂に被害が出ると悟ったのか、今度は部下Aが交代する様に前に出てきた。
その手には、“大きな大剣”。
「おらあッ!!」
そうして、分かりやすいテレフォンパンチの様に大きく振りかぶっての振り下ろし。
正直、ランキング外のヒーローでも簡単に躱せそうな攻撃だった。
俺は余裕を持って、バックステップで回避する。
「その程度、簡単に避けられて……」
「──掛かったな!? “フレイム・ソード!!”」
「っ、おお!?」
直後、“炎の刀身が伸びた”。
大剣が炎に包まれ、その炎がさらに刀身を伸ばす様に構成されている。
不意打ちには中々の一手だ。危うく上半身を逸さなかったら当たっていた。
けど、この程度の初見殺しならまだ回避出来る。
「まだまだぁッ!!」
「おっ、よっ、ほっ!! よっとっとッ!?」
しかし、部下Aもタダでは終わらなかった。
大剣の振り下ろしの後、片手を離してそのままパンチ、背後に振り回した大剣を逆手に持ち直して突き刺し攻撃、からの振り下ろし、の勢いを乗せて後ろ回し蹴り、などなど。
大剣一辺倒の攻撃に終わらず、勢いを殺さず次に繋げたまま、パンチキックも織り交ぜる連撃となっていた。
「どうだ! 止められねえだろ、この猛攻!!」
「これは……予想以上だな……っ!」
これは純粋に凄い。俺も牽制程度だけどいくらか反撃してるのに、全ていなされて連撃が途絶える様子が無い。
流石は準幹部級と言えるだろう。普通の一般兵に比べたら、明らかに違う。
──が。
「ていっ」
「ぶべらッ!?」
“グリーンさん程じゃない”。
俺は素直にアッパーカットを入れて部下Aを吹っ飛ばした。
「リーダーさーん!?」
「おおー、見事に吹っ飛んだー」
「ふっとんだわねー」
「ぐはぁっ!?」
部下Aはそのまま講堂の床に背中から落下して悶えていた。
俺はほぼ素手状態になった右腕を摩りながら、軽く思考を回す。
──よし、この程度ならなんとかなる。
元々対集団戦は、ヒーローとしての俺が何度も経験していた得意分野だ。
現状までの攻防、“厄介なのは部下D、ディビィーくらい”で、彼女さえ気をつければ他はなんとかなりそうだ。
明確に身体能力で上回ってるのが彼女くらいで、他は正直こっちのスペックのゴリ押しが効きそうな感じがある。
無論、俺が講堂で大技を実質使用禁止にしたから、本領を発揮出来ていないというのも大きいだろうが……こっちも“セレクト・エッジ”が使えない状態だから、お互い様だ。
“大技が使えない状態同士での戦闘なら、やや俺が有利”……と行ったところか。
正直、今日ほど“グリーンさんとのガチバトルの特訓”の効果が実感出来るのも、そうそう無いだろう。事実上の必殺技無しのあの特訓。ありがとうグリーンさん。
────“で、本当に問題なのはさっきから全く行動してないコーデッド、あ、部下Cなんだけど……”
全く行動してないから何やってくるか分からなくてガチで怖い。何をしてくる──?
「よし! B、頼む!!」
「はいCさん! “アンガー・スイング!!”」
っ、来るか!?
部下B、ベルファウトがさっきの様に鎖付き錨のスイング。
ただし、今度は“床スレスレで”。
「あっぶな!? 足払いか!?」
俺はとっさに、軽くジャンプして躱す。
下手に体制崩して追撃されても嫌だったからだ。
……そう、“一瞬床から離れてしまった”
「フッ! “プロテクション・シールド!!”」
「っ!?」
直後、“俺の足元に透明なバリアの様なものが貼られた”。
直径2m程の大きさの四角いバリア。
俺はその上に乗ってしまった。
「──×6! (バイ、シックス)!!」
「ッな?!!」
「おー、“閉じ込めたー”」
そしてそれを、“箱状に作られた”。
“透明なバリアで作られた箱。俺はそこに閉じ込められた”。
「ふう、やれやれ。中々準備に手間取りましたよ。──“しかし、ようやく詰みです”」
「やったぜC! たく、時間かけ過ぎだっての!!」
イエーイ、と部下Aエースと部下Cコーデッドが両拳を合わせていた。
やられた……! “このバリアの箱に閉じ込めるのが狙いだったのか!?”
いや、でも……
『これで、どうやって勝ったって言うつもり? まさか閉じ込めて、“ずっと脱出出来ないから実質勝ちって言うわけ?”』
もしそのつもりなら、確かに俺の負けと言えるだろう。
極論、“餓死するまで放置”するだけで勝ち確と言えるのだから。
無手の状態なら、サレンダーしかない。
だが……
「へへーん! “そんなつまんねー勝ち方するかよ!” と言うか、“さっき殴られたんだからそんなんで終わらすわけがねえ!!”」
『じゃあ、どうするつもり?』
「やれやれ。サタン・クロス。確かに君の能力は素晴らしい。無手だけと言えど、そこまで動けたのは尊敬に値する」
そう言って、部下C、コーデッドがメガネをクイッと指で上げながら、ゆっくりと前に出てきた。
「自分の方に流れを持っていく手腕も素晴らしかった。講堂でのバトルを強制させ、我々の大技を発揮出来ない様にさせた立ち回り。“周囲の心象はどうあれ、流石と言えるでしょう”。それを持って、我々と対等に戦えていたのですから」
──ですが、と。
「ならば、その前提を崩せばよろしい。“講堂で大技を使えない、と言う制限を取っ払う”」
──例えば、“バリアで覆った箱の中のみ必殺技を放つ”、とか。
『っまさか!?』
「ええ。しかし、バリアはバリア。その箱状だと、外部からの攻撃も通すことは、そのままでは不可能です。──“私がワザと一面を解除しない限りは”」
「そう言うことだ!! “クラッシュ・フレイム! チャージ開始!!”」
そう言って、部下A、エースは箱状バリアの目の前で、ゆっくりとチャージを開始して行った。
両腕を構え、そこに炎のエネルギーがどんどん集っていく!!
「さあ! こいつ、“あの【ジャスティス戦隊】のレッドを超えるために編み出した”俺の必殺技だ!! ティアー様、見ててくださいよ!」
「へ? あー、見てる見てる」
──は?! 【ジャスティス戦隊】のレッ──“いや、多分俺の事がバレたわけじゃない、落ち着け!”
それより、あの必殺技だ! レッドを超えると言う言葉、どうやら“伊達や酔狂で言ってるわけじゃ無いらしい!”
あれは、俺で言う“レッド・フレイム”……いや、ギフト一回分の“レッド・メガ・フレイム”はあるぞ!?
ただでさえ直撃は結構キツいのに、“こんな閉鎖空間に向かって放射され続けたら……!?”
「その調子です、リーダー!」
「おー、トドメの大技ー」
部下Bベルファウトも、部下Dディヴィーも嬉しそうにそのチャージを見つめている。
もう俺に、打つ手はない。万事休す────
「喰らえ、サタン・クロス!! 二回も殴ってくれたお返しだ!! 喰らえ、“クラッシュ・フレイム発──”」
──“と、思うじゃん?”
「──しゃぶべらぁッ?!!!」
「「「ッ??!!!」」」
突如、“横っ面を殴られて”吹っ飛んでいく部下Aエース。
彼が立っていた箇所に、“空中から生えている腕”。いや、空中では無い。“穴だ”。
『──“ディメンション・ロッド、展開”』
そう呟いた俺の左腕には、一つの“ロッド”が握られて。
完全新技。名付けるなら、“DH(ディメンション・ホール)シリーズ”。
『“DH・ワープパンチ”』
それが俺の、新しい必殺技。
やったことは至極単純。“穴を開けての遠距離パンチ”。ただそれだけ。
透明なバリアだった事も幸いした。目視範囲内の展開の条件を満たせている。
“事前に窓ガラス越しに出来るか、あの後実験した甲斐があった──”
「リーダー!?」
「おい!?」
「──おー、まずい、かも」
「あ、ヤベッ──」
直後、ドカーンと言う音が似合う様な、大轟音。
倒れた部下Aエースの両腕から、“その場で大量の炎が暴発した”。
「ギャああああああああッ??!!!」
「キャああああああああッ??!!!」
「ウォおおおおおおおおッ??!!!」
「うああぁー、熱いぃー」
「わー……“講堂修繕箇所、大量追加確定”、と……」
俺の目の前で、“講堂の半分以上が炎に包まれていた”。
そしてその炎に包まれる、自称四天王達。
“ちなみに俺は、バリアの箱の中だから全くの無傷”。アッハッハ、おー燃える燃える。
ティアーはちゃっかり燃えない範囲外に既に避難しており、冷静に目の前を記録しながら、「もうここまで来ると、記録する必要あるかしら……?」とか呟いていた。
──プシャああああああああッ!!
「あ、“スプリンクラーが作動しちゃったわ”」
そうティアーが呟きながら、いつの間にか傘を刺していた。
あーそっか、室内だからスプリンクラーがあったのか。消化設備万全だな、悪の組織のアジト。
どうやら、レイス戦みたいに炎上や酸欠狙いは出来なさそうだ。換気扇もありそうだし。
パリンッパリンッ!!
あ、“バリア切れた”。俺を閉じ込めていた箱状バリアが音を立てて壊れていく。
「ゲホッ! ごほッ!! くそう!」
「あー、もうコゲコゲです!! ちょっとリーダー!?」
「ゲフッ! ゴフッ!! も、もう6枚バリア流石に無理……」
「けほっ、ムー、熱かった……」
そう思っていると、炎が消えて、プスプスとあちこち焦げている自称四天王が現れた。
むう、まだ立てるのか。予想はしていたけど、全体的に結構タフだな。
「てめえ!? やってくれたなおい!?」
「“やったのはリーダーさんだけど”」
「そうですよリーダー!? 反省してください!」
「そうだぞリーダー! 何をしてくれる!?」
「おー、猛省しろー!」
「わ、悪い……いや、いやいやいや!? どう見ても邪魔したアイツが悪いだろ!?」
「「「それはそう」」」
「おいなんで俺怒られた!? なあ?!」
まあ、失敗した責任が0とは言えないよなあ。そんなことを思いながら見て。
喚く部下Aエースを他所に、他のメンバーは“俺が握っているもの”を見て各々反応を示していた。
「それは、まさか……!?」
「レイス様の、“ディメンション・ロッド!? そのプロキシ!?” 新人でそれ買う人いるんですか!?」
「おー、お金持ちー」
「やっぱ、すぐ分かっちゃうか。この武器」
そりゃあ三幹部の武器なんて、有名も有名だよなあ。自称四天王ならそれくらいすぐ分かっちゃうよなあ。俺はなんとなくそう考えていた。
そんな俺を見て、部下Cコーデッドが戦慄した様にメガネの横を握っていた。
「馬鹿な……!? “特定部隊用に専用改造されない限り、性能と操作性がゴミみたいな不人気武器だぞ!?” 値段も馬鹿みたいに高いし、そんなもの買うなど“最早馬鹿を通り越して愚者だぞ!?”」
「“Cさん。後でレイス様に報告しますね”」
「ちょっと待って、話し合おう。分かり合えるはずだ」
「ごめん、もう私聞いちゃったから多分手遅れ」
「ティアー様、じゃあよろしくお願いしますね!」
「ああすいません!? いえ、そう言う意味で言った訳じゃなく!?」
「おおー、玄人好みー」
「そう、それ! それを言いたかったのです私は! ええ!」
目の前でちょっとした漫才の様なシーンが行われながら、部下Aエースがこちらを睨みつけて言葉を放ってきた。
「てめえ!? “それ”を使って邪魔したってのか!?」
「そうだよ。これ結構便利なのに」
俺はロッドを軽くクルクルバトンの様に回しながら、よく見える様に見せつける。
それを見て部下Bベルファウトは、警戒した様な目線を向けてくる。
「恐らく、“穴を利用した遠距離パンチ”……! 不意打ちに気をつけてください! それさえ気をつければ大したことありません!!」
「っへ! “要は一発限りの騙し討ち”ってことだろ? タネさえ割れればこっちのもんだな!!」
「へぇー……?」
俺はその言葉を聞いて、つい笑みを浮かべてしまう。
おっと、まずいまずい。
「な、なんだよその笑みは……いや、ヘルム越しで顔見えないけど、なんかそんな気がする! 声的に!」
「いや、ね……“一応聞くけど、まだやる気?”」
「と、当然だ!! 言っておくが、“もうこっちは大技使える様になったんだからな!?”」
「ええ、まあここまで講堂被害出たなら、“もはや誤差の範疇”ですしね……」
「いえ、まだ骨組みとか無事ならまだ直しようがあるかも……?」
「むー、細かい事はもう気にしないー。本領発揮ー」
「ふぅーん……?」
「“こいつ笑み全然止めねえ!?” 何がおかしいんだよ!?」
俺が全然態度を変えないことに、部下Aエースは怒る様に指摘してきた。
悪い悪い。
「いやあ、だってさあ。おかしいもん」
「は? おかしい?」
「だってそうだろう? “タネさえ割れれば?” “一発限りの騙し討ち?”」
「“タネ割り切ったと思ってるの?”」
「「「「ッ!?」」」」
「“一発で終わると思ったの?”」
「「「「ッ!??」」」」
あー、だめだ。テンション止まらねえ。“新技の試し打ちの機会が来て、高揚が治まらねえ”。
……あーそうだ、我ながら何処かおかしかった。
なーんか、いつもより喧嘩っ早い感じがしたんだよなあ、俺自身。
だってそうだろう? 一応潜入捜査みたいな状態なのに、なんで無理矢理開幕パンチなんてやったんだろう?
ティアーのいるときに話の決着付けたかったとは言え、後々のリスク高すぎるだろうに。
──決まってる。
“さっさと新技を試したかったからだ”。
新技、“DH(ディメンション・ホール)シリーズ”。そう、“シリーズ”。
「──“たかがパンチ一発で、ネタが尽きたと思ったか?”」
俺はクルクル回したロッドを、しっかり左手で握り直した。
そうして、そのロッドを“右腕に沿う様に構えた”。
俺は、カイザーに言われた事を思い返す──
▽==================================▽
「貴様は、“座標を複雑に捉えすぎている”。もっとシンプルに──」
「──“腕の延長”と捉えろ。そのコツだけで、貴様なら嫌と言うほど活用法を思いつくだろう──?」
△==================================△
──ああ、その通りだよカイザー。
腕の延長。すなわち、“どこまでも伸ばせる右腕”。
最も手軽で、イメージの補強にぴったり。練習には持って来いな理想法。
このイメージなら、“穴”の操作も驚くほどやりやすくなった。
ああ、そうだ。
“人の腕を伸ばせるなら、活用法は嫌と言うほどあり過ぎる”
「“例えば、人の足を引っ張る方法とか、腐る程あるな──”」
「な、何を言って……」
「宣言する」
俺は、“穴越しの右腕”を自称四天王──いや、【インフォーマル四天王】に向けて宣言した。
「見せてやるよ。──“人の右腕一本が、どれだけの可能性に満ち溢れているものかってなあ!!”」
★
23歳
175cm
黒髪
中立・善
主人公
【ジャスティス戦隊】のレッド。
サンタクロース改め、サタン・クロス。
「味わって見ろよ……本領発揮出来ない戦闘が、どれだけ息苦しいものかを!!」
……余裕を無くしたなど、ただの言い訳。
本当は、丁度良い対戦相手が欲しかっただけ。
“DH(ディメンション・ホール)シリーズ”。
それこそ、彼なりの“ディメンション・ホール”の活用方法。
命名規則で、
『DH・〇〇〇〇』と技名が付けられているが、“基本的にディメンション・ホールで何かやってる”と捉えるだけで、次回の話は分かりやすい筈。
技名など、本人がどんな動きをやっているか整理しやすくするだけで十分なのだ。
ちなみにレッド時代に腕力鍛え直していた事は、みんなも覚えているよね?
★
22歳
168cm
青髪
混沌・善
【ジャスティス戦隊】のブルー。
兼、【カオス・ワールド】の幹部、“コバルト・ティアー”。
「うっわー、カイちゃんが好きそうな展開ー……!!」
冷静に審判役として、かつ被害規模の記録をしていた人。
途中でもう全面修復のほうが早いとサジを投げた。
傘を出したのも【ダーク・ガジェット】。と言うか、“ツイン・ティアーズ”によるもの。
ちなみに部下A、エースが【ジャスティス戦隊】のレッドを超える事を目標にしてるのは知っていた。
それを踏まえて、ティアーからの部下Aへの評価は────うーん、35点?
なんて言うか、レッドの代わりになれるかって基準だと、それくらい?
★カイザー
22歳
172cm
紫髪
混沌・悪
【カオス・ワールド】のボス。
ティアーの幼馴染み。
「っは! 早速モノにしてるとはな……!」
自分のアドバイスを活かしている様で、大分ワクワク。
彼女にとっても、あのアドバイスはかなり実感の篭ったものだったらしい。
【インフォーマル四天王】
通称“部下A、B、C、D”
実は結構チーム連携は普段からしているらしい。
★部下A
24歳
177cm
赤髪
秩序・悪
ヴィラン名:エース・ザ・クライシス
所属3年。
リーダー。男性。
ティアー派閥。
いろいろ抜けている所がある。
打倒、【ジャスティス戦隊】のレッド!
バトルスタイルは、基本的に彼の戦闘スタイルを真似ている。
しかし、技の連撃のスムーズな体捌きは彼オリジナル。
ティアー軍団とレッド単体の決戦時、彼は別件で不参加だったため、後で動画を見返した際、その時脳を焼かれたらしい。
参加出来なかったの超悔しかった。
★部下B
21歳
164cm
水色髪
中立・善
ヴィラン名:ベルファウト・フォン・シップス
所属3年。
自称マネージャー。女性。
レイス派閥。
バトルスタイルは、鎖付きの錨を使った遠距離攻撃。
かなり気軽にブンブンぶん回せて、結構怪力。しかし、Dには劣る。
船関係のもの、装備が結構お気に入り。
★部下C
19歳
172cm
緑髪
秩序・中庸
ヴィラン名:コーデッド・コール・コーディアス
所属2年。
自称参謀。メガネ。男性。
アイリス派閥。
バトルスタイルは、バリア展開。
バリアを複数使用して、相手を閉じ込める方法も可能。
ただし、複数枚同時消費はかなりキツいらしく、一時的に息切れ状態になる事も。
★部下D
13歳
142cm
茶髪
中立・善
ヴィラン名:ディヴィー・ガブリー・パックメン
所属1年。
着ぐるみ少女。寝ぼけ目。
ミクス派閥。
バトルスタイルは、着ぐるみ換装。
来ている着ぐるみ、服飾などのモチーフの能力をそのまま発揮する。
今回はクマの着ぐるみを着ていたので、文字通りクマみたいな怪力に。
所属最年少とは言え、戦闘能力はかなり高い。
クマ状態で、クロスの肉体強化率より上。
もう一度言う。
“クロスの肉体強化率より上”。
感想、評価をくれるととても嬉しいです! 作者の元気になります!
キャラクター人気投票第一回。どのキャラが現時点で人気かちょっと確認も兼ねてアンケート取ってみます。枠の関係で戦隊のみのグループがあります
-
佐藤聖夜 | レッド/サタン・クロス
-
天野涙 | ブルー/コバルト・ティアー
-
カイザー | ―
-
大地鋼 | グリーン
-
空雲雷子 | イエロー
-
大地心 | ピンク
-
空本神矢 | ―
-
トール | ―
-
レイス | 次元のレイス
-
ミクス | ―
-
アイリス | ―
-
マッハ情熱戦隊
-
クロス戦隊
-
リトル・ブレイブ戦隊
-
ガリオ・リベンジャー
-
赤城広人 | イフリート
-
白原雪音 | イース
-
その他