ゲェェエティアァアア!   作:ならば来い! カルデアァァア!

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第3節 ゲェェエティアァアア!?

……。

 

…………。

 

………………。

 

なんでさ!

 

「待って、待って待って、待って!?」

「うむ、しかして希望せよ、だな」

「違ぁう!」

 

ホントにゲーティアか!?

君そんなキャラじゃ無いよねぇ!?

 

『ゲーティアだって!? あり得ない!』

 

ロマニは混乱しながらそう叫ぶ。

 

「ゲーティアって?」

「ゲーティアとは紀元前の古代イスラエルの王ソロモン、彼が使役したと言われる72柱の悪魔について記された魔導書です。なのでサーヴァントになるはずが無いのですが……」

 

そう、召喚されるはずがないんだよ!

なのに!

なのに何で!

 

「何で君が召喚されてんのさ!」

「負けたらギャグ要員……だったか? 自身がその立場になるとは思ってもみなかったがな」

「……まだ負けてないよ? 何なら出会ってすらいないからね?」

 

そりゃあ座には時間の概念は無いよ。

でもさ、普通自分が負けた後の時間軸で召喚されるものじゃないの?

このままだとゲーティアvsゲーティアが勃発するんだけど?

というか第2部どうするつもり?

カルデアの者とかどうすんのさ。

 

「なに、宝具さえ使わなければあちらにバレる事はあるまい。千里眼も妨害してあるしな」

「藤丸立香、貴方は……貴方達は何者なの?」

「ぐだ子は正真正銘一般人ですよ。僕は……はぁ」

 

カルデアに帰ってから説明するつもりだったんだけどなぁ。

あーもう、頭が痛い通り越して頭痛が痛いよ。

 

「こうなった以上ここで説明するしかないか」

 

と言っても、どう説明しようか。

領域外の魂を核に型月主人公と言う概念が集まって誕生したナニカ、なんだけど。

この肉体も藤丸立香としての側面が強調されてるだけだしなぁ。

うん、そうだな。

こう言おう。

 

「強いて言うなら、未来を知って、分不相応な力を持っているだけの、一般魔術使い……かな?」

「未来を……知っている? それってつまり、未来視の魔眼か最高位の千里眼を持っているってこと!?」

「いいや、僕は未来を視れない。ただ知っているだけ。その旅路を、その結末を、知っているだけさ」

 

最高ランクの千里眼なんてそんな大それたモノは持ってない。

もしも型月主人公に、千里眼持ちがいたら使えただろうけどね。

未来視の魔眼も同様だ。

死を視れない直死の魔眼なら持ってるけど。

 

「僕の目的はたった1つ。全員が生きた状態で、全てをハッピーエンドで終わらせる事」

 

その為に生き、その為に死ぬ。

それが僕にとっての冠位指定(グランドオーダー)

ああ、そうだ。

たとえ何があろうと、所長も、ロマニも死なせず、人理修復を成し遂げてみせる。

 

 

 


 

 

 

それから僕達は、ぐだ子への説明もしながら港や教会跡と言った場所を探索した。

毎回話の途中でスケルトンが襲ってくるのやめてほしい。

そのせいで説明に時間がかかってしまった。

 

「貴方はここで何が起きたか知っているの?」

「ええ、全てでは無いですけどね。ここでは聖杯戦争が行われていました。ですが、何故か並行世界の聖杯戦争が混ざり、異常が起きてしまった」

 

SNがFGOにコリジョンした結果がこれだ。

なんだか異聞帯を彷彿とさせるんだよなぁ。

他の世界との衝突とか。

 

「聖杯戦争?」

「聖杯とはあらゆる願いを叶える万能の願望機。7人のマスターと7騎のサーヴァントによる殺し合い。そしてその勝者が聖杯を手にする事が出来る。それが聖杯戦争」

「殺し合い……」

「ああ、先に言っておくよ、魔術師なんて自己中心的な愚図ばかりだ。カルデアの魔術師は善人ばかりだけど、そんな心に贅肉持ってる魔術師は珍しいんだよ。星4ぐらい珍しい」

 

でも本当にクズな魔術師ってあんまり出てこないんだよね。

臓硯も腐る前は人類の救済目指してたし。

作中に出てくるのは人の心がない魔術師より心の贅肉持ち魔術師の方が割合では多いと思う。

まあカルデアは人体実験してるんだけどね。

 

「そしてこれは2004年の第5次聖杯戦争で起きたかもしれない出来事」

「待ちなさい! 第5次聖杯戦争、ですって? いくら極東での儀式と言えど、それ程の回数行われたなら情報が来ない筈がないわ!」

 

聖杯戦争が起きたのは2004年の1度きり。

だがそれはFGOの世界線での話。

 

「だから言ったでしょう? 他の世界の出来事が混ざっているって」

「その世界では一体何が起こったとの?」

「第3次聖杯戦争でとある陣営が召喚した復讐者(アヴェンジャー)のサーヴァント。彼はこの世全て悪であれと願われた存在だった。その性質が聖杯を汚染し、あらゆる願いを最悪の形で叶える、いわゆる猿の手のようなものになってしまったんだ。その結果がこれだよ」

「汚染聖杯……」

「召喚されたサーヴァントは?」

「うーん、混ざっているから何処まで参考になるか分からないけど」

 

そう前置きしておく。

実際、媒体ごとに一部サーヴァントが変わるから本当に分からないんだよね。

固定なのはアルトリアとエミヤ、クー・フーリンだけだったはず。

ん?

ヘラクレスも固定だったかな?

まあいいや。

 

セイバー、騎士王アルトリア・ペンドラゴン。

アーチャー、抑止の守護者エミヤ。

ランサー、クランの猛犬クー・フーリン。

ライダー、ゴルゴン3姉妹の末妹メドゥーサ。

キャスター、コルキスの王女メディア。

アサシン、巌流佐々木小次郎、もしくは山の翁呪腕のハサン

バーサーカー、ギリシャの大英雄ヘラクレス。

アーチャー、世界最古の英雄王ギルガメッシュ。

 

「イレギュラーだらけの聖杯戦争だから7騎じゃないけど、そこは気にしないで」

「どれも有名どころじゃない!」

「まあヘラクレスは気にしなくていい。アレは森に留まっているだろうし」

 

イリヤの居たはずの場所を、今も守り続けているはずだ。

キャスター枠はクー・フーリンだからメディアもいない。

メディアがいないということは小次郎もいないはず。

そもそも柳洞寺で会ってないからいないのは確定か。

となると……。

 

「注意するべきはエミヤ、彼は約4キロ離れた場所から狙撃出来る。しかも宝具による爆発も起こせるからかなり厄介だ」

 

勝てる勝てないに関わらず戦いたくない。

っと、思い出した。

アレをするのを忘れていたよ。

 

「ああ、そうだ。ぐだ子、契約しよう」

「何をする気なの?」

「僕とぐだ子の間に魔力のパスを通す。そうすれば令呪とサーヴァントが共有される。実質令呪6画になるし使い切っても最悪僕の魔力で代用出来る」

「私はいいけど、マシュとゲーティアはそれでいいの?」

「当然。どちらも我が運命、拒む理由は無い」

「勿論です、先輩」

「じゃあ早速」

 

投影したナイフで軽く指を切る。

そしてその指をぐだ子の口に突っ込んだ。

 

「むぐっ!?」

「──告げる。汝の身は我と共に、我が命運は汝と共に。この盟約に誓うのならば、我が力を汝に貸そう」

「ぷはっ!」

 

血液の摂取による契約。

システムフェイトを通じて既にカルデアとパスが繋がっていたのが功を奏した。

もしそれが無ければ性行為による魔力供給を行う羽目になっていただろう。

それは流石にアレだから契約自体しなかっただろうけど。

 

「もう、いきなり何する──」

 

その時、死が見えた。

回避不能の、死が。

何が来る。

何処から来る。

どうすれば、生き残れる。

死の運命を逃れる為、全力で頭を回転させる。

 

だが──

 

「我が運命に手を出すのはやめてもらおうか」

「ガハッ!」

 

心臓を穿かんとする刃は、魔術によって吹き飛ばされる。

それは黒い影。

泥に汚染された、英霊だったモノ。

 

呪腕のハサンか。

ゲーティアがいなかったら死んでたな。

 

「ありがとう、ゲーティア」

「この程度造作も無い」

 

ホントに頼りになる。

 

「マシュお願い!」

「はい! マスター!」

 

戦闘態勢に入ったマシュは、盾と蹴りを駆使し巧みに戦う。

 

「はぁあぁ!」

 

マシュ異常に強いんだよなぁ。

真名が分からないだけで強さは普通に神聖円卓領域とかバビロニアの映画で見た奴と同じぐらいだろう。

もしやこの世界2周目なのでは?

 

「マシュ! 右から来る! 『緊急回避(バックブリング)』!」

 

そう叫び、礼装による魔術を行使するぐだ子。

そのお陰で、マシュの防御が間に合った。

盾に弾かれる短剣と薙刀。

攻撃の飛んできた方を見ると、2体のシャドウサーヴァントがいた。

 

「逃サナイ」

「聖杯、聖杯ヲ……!」

「メドゥーサに弁慶まで来たのか……」

 

不味いな。

いくらマシュでも3体は厳しいだろう。

 

「ゲーティア、頼んだ」

「全く、世話を焼かせる。『焼却式フェニクス』」

 

ゲーティアが睨むと、黒炎が立ち昇り、メドゥーサが灼き尽くされる。

 

「『ガンド』!」

 

さらに炎を回避した弁慶にガンドをぶつける。

1ターンのスタン。

現実となった今でも、その効果は5秒間の行動停止という形で、しっかりと発動していた。

 

「『理導/開通(シュトラセ/ゲーエン)』!」

 

そこへ追撃とばかりに最適な破壊を行う魔術をぶつけ、トドメをさす。

 

「戦闘、終了です」

 

ちょうどマシュの方も終わったようだ。

そんな時だった。

聞き覚えのある声がした。

 

「なんだよ、やるじゃねぇか。駄目な所もあったが、初めてにしちゃ上出来か」

 

そこにいたのは青い髪のフードを被った、槍のように長い杖を振り回す男。

 

「ぐだ男、彼は?」

「キャスターのクー・フーリン。この聖杯戦争のサーヴァントで、少なくとも敵ではないよ」

 




『直死の魔眼E+』
本来より劣化した、死を視る魔眼。
基本的に機能しておらず、自身に死が迫った時にのみ視ることが出来る。
逆に言えば、死が視えると言うことは自身に死が迫っていると言う事である。
直感スキルの代わりに使っているが、死が視えた時には大体手遅れ。
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