KAREKORE Z~Z戦士のカゲチヨ~   作:yakyo

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マッチングアプリで出会った人が殺人鬼だったら

「ん~美味しい~!」

 

 

ヒサメはかつ丼を笑顔で食いながら、男性に写真で撮られていた。

 

 

「いいよ~!すごくいいよ~!とってもいい表情だ!」

 

 

その男性は数分ヒサメの写真を撮って、しばらく会話した後、満足そうな表情して帰っていた。

 

男性を見送ったヒサメの背後から変装して2人の様子を伺っていたのだろうカゲチヨとシディが出てきた。

 

 

「お疲れ様だヒサメ」

 

「カメラ取り出したときは何するのかと思ったが心配無用だったな。」

 

 

ただ、特殊な趣味だなっと内心思ったカゲチヨ。

 

 

「まぁ何もなかったし良かったよ。最初のマッチングだったから色々不安だったけど一安心かな。」

 

 

ヒサメはスマホを取り出し、マッチングアプリを開き操作する。

 

 

「とりあえずこれで1個終わりっと。」

 

 

何故ヒサメがマッチングアプリを使用してるのか、それは数日前にさかのぼる。

 

 

 

 

 

 

数日前

 

 

カレコレ屋にてスーツを着た会社員の女性がやってきた。

 

 

「実は今度弊社でマッチングアプリを開発することになりまして、女性の利用客として他社のマッチングアプリをリサーチしてほしいのですが・・・。」

 

 

マッチングアプリか・・・前に依頼で利用したっけ。碌なアプリじゃなかったけど。

 

 

「マッチングアプリねぇ・・・。それって大丈夫なんですか?あまりいい印象無いんですが。」

 

「だ、大丈夫です!20代の40%の方が利用してるというアンケートもあります!」

 

「そんなに使ってる人が居るんだ。」

 

「大人になると出会いが減りますからね。友達や恋人を求めてマッチングアプリを使う人はどんどん増えてるんです!」

 

「確かに友達が出来なくなっていくのは悲しい事だな。」

 

「そうでしょそうでしょ!」

 

 

シディの言葉に顔を輝かせて更に語り始める依頼人。

 

 

「そこで弊社では、大人から子供まで使えるマッチングアプリを作ろうと思ったんです!」

 

 

いや、子供も使えちゃダメだろ。誘拐とかに巻き込まれたらどーするんだよ。

 

 

「これさえあれば一人で暮らさずに済むという訳です!」

 

「それ、飛躍しすぐじゃないっすかね・・・。」

 

 

依頼人は俺らに勢いよく頭を下げた。

 

 

「お願いします!カゲチヨさんのように将来独身が確定してる若者を救うために協力していただけませんか!」

 

「一言余計だわ!」

 

「あはは・・・。」

 

 

別世界でも独身だったのは事実だが、それを本人の前で言うんじゃねぇよ!!

 

 

 

 

 

 

それで、結局ヒサが使ってみるという形で依頼を引き受けたって訳だ。

 

 

「んで、次はどいつに会うんだ?」

 

 

ヒサに話しかけたが、困った表情で悩んでいるようだ。

 

 

「なんか色んな人から来てるから困ってて・・・。」

 

「この人はどうだ?」

 

 

ヒサのスマホを覗き込んだシディが画面に指をさして選んだ。

 

 

「銀行員から飛行機のパイロットになり、今は国の大臣・・・すごい人だぞ!」

 

「嘘に決まってるだろ。」

 

 

なんつうプロフィールだ。嘘つくならもっとまともな嘘を書けよ。必死さが滲み出てる様に見えるのは俺だけか?

 

 

「あー、嘘もここまで来ると凄いね。その人も無しかな・・・ん?」

 

 

スマホをスライドしたヒサが何やら気になる人を見つけた様だ。何だと思い覗き込むと、少々大人しそうな男性の顔写真が載っていた。

 

 

「なになに?趣味が一日ゲームとYouTube・・・。」

 

「カゲみたいだね。」

 

 

昔の俺も似たような趣味してたから否定は出来ないな。

 

 

「そいつにするのか?」

 

「うん。この人に決めた。」

 

「カゲチヨに似てるからか?」

 

「うん。何か無害そうじゃない?」

 

 

そんな事で決めていいのかよ。まぁ見た目からして無害そうだし別にいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別日、ヨーメイが風邪という名のサボりで俺が代わりに店の手伝いをすることになった。

 

今回のマッチング相手は無害そうだし、シディが居れば問題はないだろう。

 

 

「カゲチヨ。すまんがこの商品を宅配してもらえないか?」

 

「あぁ、いいっすよ。・・・・この住所地味に遠いっすね。」

 

「まぁな。私も色々とやらなければいけない事があるからな。頼んだぞ。」

 

「ん、分かりました。10分くらいで帰ってきます。」

 

「は?お前何言って・・・。」

 

 

オーナーの話も聞かずに舞空術を使って宅配しに行ってきた。10分って言ったが、渡すだけだから3分で済んでそのまま帰ってきた。

 

 

「戻りました。」

 

「は、早っ!出て5分も経ってないぞ!」

 

「まぁ渡すだけなので。」

 

 

渡されたお客の方もオーナーみたいに驚いた表情してたな。

 

 

「それにお前、いつから飛べるようになった。」

 

「頑張ったら飛べるようになりました。」

 

「嘘つけ!」

 

 

嘘じゃないんだがなぁ~。

 

 

「それなら・・・。」

 

 

そう言って奥から荷物を数十個ほど俺の前に置いてきた。

 

 

「これら全部配達頼む。」

 

「・・・・」

 

 

この女は・・・俺を便利屋か何かだと思ってないか?

・・・あ、俺便利屋だった・・・。

 

渋々ながら、全荷物を配達しに行ってきた。

一応世話になってる恩義はあるし、断ったら混血児が付いてる毒の解毒剤を作るのをやめたって言いかねないしな。

 

荷物運び終わったら上がっていいって言うし、早く手渡してシディと合流しよう。

 

 

「ん?」

 

 

地上が何やら騒がしい。

 

何やら、強盗のような奴らと一人の刑事が揉めてる様だ。

 

 

「大人しくお金を返して投降しろ!」

 

「へっ!誰がするかバーカ!!」

 

「これでも食らいやがれ!!」

 

 

そう言って強盗達はマシンガンで警察にぶっ放して、刑事は車を盾にして隠れる。

 

おいおい、一人相手に数人で銃をぶっ放すとか卑怯じゃないか?

 

仕方がない・・・。

 

 

「おい、こんな人の多い道端でマシンガンなんてぶっ放すなよ。」

 

「な、何だお前!?」

 

「空から降りてきたぞ!?」

 

 

全く。人が空飛んで何が悪いってんだ・・・。異宙に空飛ぶ奴なんていくらでもいるだろ。

 

 

「銀行強盗なんてバカなことやってねえで働け。」

 

「う、うるせぇ!!」

 

 

ババババババババババババババババ!!

 

 

俺に向けて遠慮なくマシンガンで発砲してくるが、そんな物効くかよ。

弾が無くなるまで両手ですべて掴み取った。

 

俺の行動に目が点になった強盗達の両足の間に向けて弾を指で弾いてやった。

無論当てるつもりはない。あくまで脅しのつもりだ。

 

 

その結果が・・・

 

 

「申し訳ありませんでした!」

 

「お金は返しますし大人しく投降します!」

 

「なので命だけは!」

 

「わかればいいんだよ。」

 

 

んま、これで解決だな。

 

 

「いやぁ君はすごいな。」

 

 

強盗に手錠を掛けた刑事さんがこっちにやってきてお褒めの言葉を言ってきた。

 

 

「素手で弾丸を掴むとは、君は強い異宙人だね。」

 

「は、はぁ・・・どうも。」

 

「どうだ?警察官になってみないかい?」

 

「あ、いや~・・・自分には向かないと思うので・・・。」

 

「そうか・・・おっと行けない!!調査の途中だった!!すまないが君を信頼しての頼みだが、私が応援で呼んだ警察官が来るまでこいつらを見張っていってくれ!!」

 

「あ!ちょっと!!」

 

 

そう言って、車に乗った刑事さんは慌てた様子で走り去っていった。

 

 

「俺も配達あるんだけど・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

応援で呼んだという警察官が来るまで待機しては、強盗達を引き渡して荷物配達をなんとか終了させたが、結局シディとは合流できなかった。

 

その日の夜、2人に聞くに、会った時にすごく緊張していたそうだ。最初はゲームセンターに入って、ムキになってゲームしてる所が昔の俺っぽいらしい。

 

ヒサにとっては好印象だったようだ。

 

 

 

次の日

 

ヒサはまた別の人の待ち合わせをするそうだ。

 

今度こそ間に会いそうだ。

 

そう思っていたら驚きな出来事が目の前で起きた。

 

 

サングラス掛けたおじさんがヒサに腕を掴んだと思えば、昨日のマッチング相手だろう男性がおじさんを背負い投げしてヒサを助けて走り去っていった。

 

 

「ヒサさん!こっちです!」

 

「え?は、はい!」

 

「クソ、待て・・・!話が・・・!」

 

 

ビックリして反応が遅れてしまった。

 

だってこのおじさん・・・

 

 

「け、刑事さん?」

 

「き、君は・・・。」

 

 

そう。昨日強盗事件でたまたまあった刑事さんだった。

 

 

「カゲチヨ。知り合いなのか?」

 

「知り合いっつうか昨日たまたま会ってな・・・。でも何で刑事さんがヒサを?」

 

「警察がヒサメを拉致しようとしたのか?」

 

「違う!俺は守ろうとしたんだ!」

 

 

守ろうとした?

 

 

「それって、昨日慌てて言ってた調査って言うのに関係するんすか?」

 

「あぁ。このままだと彼女は恐らくあの男に殺される!」

 

「「!!」」

 

 

何とも物騒な言葉が出たもんだ。

 

 

「どー言う事っすか?」

 

「あの男は女性たちを誘拐する殺人鬼なんだ!」

 

「何!?」

 

 

それが本当なら・・・ヒサが危ない!!

 

 

「俺は一足先にヒサを助けに行く!シディは刑事さんと一緒に付いてくれ!!」

 

 

ヒサの気を探って一足先に舞空術で飛んで行った。

 

 

 

 

「き、君の知り合いは鳥の異宙人なのかい?」

 

「違う・・・と思う。(カゲチヨ・・・飛べたんだな。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、マッチングアプリで知り合った男性に助けられたヒサメは男性の自宅に入り、出されたコーヒーを飲んでゆっくりしていた。

 

だがヒサメはどこか、この部屋に違和感を感じていた。

 

 

(・・・なんだろう?この部屋何か変な臭いがする・・・?)

 

 

何の臭いだろう?っと考える。

 

男性の目を盗んで部屋を模索すると、一つのドアの前に立つ。

 

 

(臭いはこの部屋から・・・・・・っ!?)

 

 

勝手ながらも開けて中を確かめてみると、そこには、床も壁も血が付着しており、周りに女性らしき死体が散乱していた。

 

その光景に、ヒサメは驚きを隠せなかった。

 

 

「な、なにこれ・・・!」

 

 

ヒサメが感じた変な臭いとは、殺された人間の女性たちの腐敗臭だった事に気付く。

 

 

「あーぁ、見ちゃったか。」

 

「・・・っ!」

 

 

背後から男性が現れ、ビックリしながらも距離を置いた。

 

 

「やっぱり臭い対策はしないと駄目だなぁ。まぁもう時間内からいいけど。」

 

「これはあなたが・・・!?」

 

「最初に会った時言いましたよね?『誰の手あかもついていない新品を集めるのが好き』だって・・・!」

 

 

穏やかな表情から狂気じみた笑みでヒサメに語り掛ける男性。

 

 

「純粋無垢な少女を集めるのが僕の趣味なんですよ・・・!」

 

「っ!あなたのそんな欲求を満たす為にこれだけの命を・・・!許さな・・・っ!!」

 

 

許さないと言いかけたとき、急に身体の力が抜けて膝をついてしまった。

 

 

「えっ・・・!」

 

 

力が入らない事に困惑するヒサメをよそに男はヒサメが落としたスマホを奪い取って勝手に確認し始める。

 

 

「さっきのコーヒーに入れた睡眠薬がようやく効いてきましたね。・・・・どこかに連絡は取ってないみたいだね。よしよし。」

 

「う・・・く・・・っ!」

 

「さぁゆっくりとお休み・・・。」

 

 

頑張って意識を保とうとするも限界が来て瞼が下がって意識が落ちかけてしまう。

 

 

(だめ・・・意識が・・・。)

 

 

そこで意識を失ったヒサメに男は持っていた包丁を持って、ヒサメに襲い掛かろうとした・・・・

 

 

ドガァァ!!

 

 

・・・・所で鍵が掛けていたはずの玄関のドアが壊される音が聞こえ、男は驚いて玄関へ向かうと、目の前にはカゲチヨが立っていた。

 

 

「ここに青髪の女が居るだろ。俺の知り合いなんだ。返してくれ。」

 

「な、何の事ですか!?青髪の女の子なんて知りませんよ!!人ん家のドア壊して、器物破損で通報しますよ!!」

 

「ふっ。別に構わないぜ。むしろお前こそいいのか?誘拐殺人鬼さんよ。」

 

 

カゲチヨの言葉に少しだけ驚いた男はまた元の気弱な雰囲気を出す。

 

 

「や、やだな~。僕が殺人鬼なんてひどい・・・・なぁ!!」

 

 

気弱な雰囲気をしながらカゲチヨに近付いて、隙を見て隠し持った包丁を大きく振りかぶり誘うとしたが、そんな物カゲチヨにとっては関係なく指二本で包丁の刃を挟む。

 

簡単に包丁を挟まれて動揺し、押そうが引き抜こうがビクともしなかった。

 

 

「そんなもんじゃ、刺すどころか傷一つ付けれねぇぞ。」

 

 

少し力入れるだけで、男が持っていた包丁の刃がパキンッ!っと簡単に真っ二つに折れてしまった。包丁を簡単に真っ二つにした目の前の男に恐怖を感じ後退りする。

 

 

「ば、ばば・・・化け物!!」

 

 

恐怖した男の背後を一瞬にして移動し、男の首元に手刀を入れ気絶させる。

 

 

「誰が化け物だ。失礼な奴だな。」

 

 

カゲチヨは眠っているヒサメを背負い、男の服を掴み到着してるであろうシディと警察の方へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に申し訳ありませんでした!」

 

 

後日、カレコレ屋にて依頼人からの謝罪を受けたカゲチヨ達。

 

 

「私がこんな依頼を頼まなければ、ヒサメさんが危険な目にあうことも・・・!」

 

「だ、大丈夫ですよ。怪我もなかったですし・・・・カゲに助けてもらえましたから・・・・。」

 

 

ブンブンっと頭を下げる依頼人に、苦笑いしながらも大丈夫だと言い、ちょっと頬を赤らめてチラチラとカゲチヨを見るヒサメ。

 

 

「そ、それにあの犯人もちゃんと捕まりましたから!」

 

「でも・・・。」

 

 

やさしい言葉を投げかけるもどこか申し訳ない気持ちだった依頼人にカゲチヨは自分なりのフォローする。

 

 

「・・・まぁでも、いいリサーチにはなったんじゃないっすか?」

 

「え?」

 

「どんなにいいもん作っても悪用する奴はいるって事がわかったじゃないっすか。」

 

「・・・・・・。」

 

「悪用できないようなシステム付けたら売れるんじゃないですかね。」

 

「・・・・、確かにそうですね。」

 

 

カゲチヨの言葉に、少しだけ元気が出た依頼人は、この反省をバネに活かす事を決意した。

 

 

「なら次は、男性側のリサーチをカゲチヨさんに・・・。」

 

「遠慮しときます。」

 

 

即答で断りを入れたカゲチヨだったとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

「ところでカゲチヨ。いつから空飛べるようになったんだ?」

 

「え!?カゲ飛べるの!?」

 

「・・・まぁ・・・いつって・・・憶えてねぇーな。」

 

「嘘だ!絶対覚えてるでしょ!!」

 

「じゃあどうやって出来るようになったんだ?」

 

「・・・頑張って。」

 

「いや回答が大雑把すぎるでしょ!?頑張るだけで飛べるようになったら誰でも飛べるよ!?」

 

「じゃあ俺も頑張れば飛べるんだな!!」

 

「シディ!?人間は頑張っても飛べないよ!?」

 

「あぁ飛べるさ。」

 

「そこは即答するの!?」

 

 

 

 

 

 

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