KAREKORE Z~Z戦士のカゲチヨ~   作:yakyo

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反撃の時

カゲチヨside

 

 

俺は今、第二結界が近くにあるであろう、荒野にてバルボアとその軍団の前に立っている。

 

前の俺だったら、大勢の軍兵の前にして足を震えさせて怯えていただろう。だが今は、久々に戦えることをワクワクしてる自分が居る。

 

これは俺の中に流れるサイヤ人細胞か、それとも悟空の影響か分からないがな。

 

 

「あれは・・・。彼は・・・心臓をつぶしたはず・・・。まぁ、異宙にはいろんな生物がいる。心臓を潰しても死なない吸血鬼が居ても不思議じゃないか・・・進軍。」

 

『おおおおおおおおおおお!!』

 

 

バルボアの合図で軍兵が一斉に俺の方へと襲い掛かってきた。

 

 

「バ、バルボア様!奥に何かが!!」

 

 

赤い鳥野郎が俺の背後に何者かが来ていることに気づいたようだ。

 

やっと来たか。

 

 

「すまん!遅れた!」

 

「気にしてない。」

 

 

やってきたのはペガサスに乗ったアサヲとエルフの軍達。

 

 

「祭りでの借りを返せ!!」

 

 

アサヲの指示でエルフの軍兵はバルボアの軍兵と交戦する。

 

さて、俺も行くか。

 

 

「悪いが。お前らには俺のウォーミングアップに付き合ってもらうぞ。」

 

 

片足屈伸した後、バルボアの軍兵の前に飛び出し、一人、また一人と倒していく。

 

 

「カ、カゲチヨ。お前そんなに強かったっけ?」

 

「強くねぇさ。俺は弱ぇよ。」

 

「こ、このぉ!!」

 

 

アサヲの後ろにバルボア兵が襲い掛かってきたため、俺はそいつに気合砲を放って、奴の後ろに居る他の兵を巻き込み吹き飛ばした。

 

 

「あ、ありがとう。」

 

「どーいたしまして。」

 

 

俺やアサヲ達以外にも、チダイ達暗殺一族や、ルイのインキュバス一族、異宙の7大災害のマチャソが加わり、こちら側が優先していた。

 

傷ついた自軍にマチャソは傷を癒す能力で回復させる。

 

 

「まだまだ、こんなんじゃウォーミングアップにもならねぇぞ。」

 

「な、なんなんだこの男は!?ほ、他の一族とはレベルが違う!?」

 

「つ、強すぎる!!」

 

「ひ、怯むな!!大勢で掛かれば倒せるはずだ!!」

 

 

雄叫びと共に俺を取り囲んで襲ってくるバルボア兵達に、両手を一度交差して、バッと開いて気合砲を全体に放つ。

 

その衝撃で、バルボア兵達は耐えずに吹き飛ばされ気絶していった。

 

 

「ふぅー。」

 

 

少しは、体温まったかな?

 

 

「あ、アサヲ様。あの少年はいったい・・・。」

 

「俺もよくわからない・・・だが。」

 

「クラスの端っこで。」

 

「女子に嫌われても。」

 

「きしゃしゃしゃ(一緒に馬鹿をやる。)」

 

 

『友達だ(さ)(きしゃ)』

 

 

ふっ。嬉しいこと言ってくれるじゃねーか。

 

 

 

 

 

一方、バルボアは自軍が押されても平然な顔をし高みの見物をしていた。

 

 

「傷を癒す能力・・・このままじゃ・・・。」

 

「災害かぁ。僕もまだ災害を殺した事はないな。」

 

「出るんですか?」

 

「蛾を駆除してくるだけだよ。」

 

 

そういい、軽く屈伸した後、マチャソの真上に高く飛び、思いっきり地面に向けて殴りつけた。

 

 

「きしゃしゃしゃー!!」

 

 

バルボアの一撃で、マチャソは羽をボロボロになりながら地面へと落ちていった。

 

 

「マチャソ!!」

 

「敵の要は堕とした。さぁ、これからは・・・僕らの時間だ。」

 

 

 

満足したのか、バルボアはどこかへと行ってしまった。

 

バルボアの姿と実力を見たチダイやルイが冷や汗をかいていた。

 

 

「マチャソ殿。」

 

「あれが・・・バルボア・・・。」

 

 

倒れたマチャソをアサヲが抱え、カゲチヨはマチャソの様態を確認する。

 

 

「マチャソは?」

 

「息はある!!けど、次にバルボアが動いたら俺達は全員殺されるぞ!!」

 

「させねぇ。」

 

『!?』

 

 

カゲチヨの声に一同目を大きく開きカゲチヨを見た。

 

 

「そんな事。俺が絶対にさせねぇ。」

 

 

そういい、カゲチヨは立ち上がり、バルボアが去っていった場所を真っ直ぐ見た。

 

 

「マチャソとこの場はお前らに任せてもいいか?」

 

「カゲチヨ・・・お前まさか・・・。」

 

「バルボアと決着つける。」

 

 

普段のカゲチヨだったら、任せるのが少し心配だった。だが今のカゲチヨなら何とかしてくれるという安心感をアサヲは感じた。

 

 

「わかった。ここは俺たちに任せておけ。・・・死ぬなよ。」

 

「ふっ。お前らもな。」

 

 

この場をアサヲ達に託して、カゲチヨは舞空術でバルボアを追った。

 

 

「あ、あいつ。本当にどうしたんだ?」

 

「なんか今までと雰囲気違うよね。」

 

 

いつもと違う友達に呆然してしまうアサヲ達だった。

 

 

 

 

 

 

マチャソを倒した後、自軍の奥に戻ったバルボアの気を探りながら、舞空術で追うカゲチヨだが、赤い天狗の異宙人がカゲチヨの前に立ちはだかる。

 

 

「あの方の元へは行かせない。」

 

「バルボアの部下か。悪いがお前に用はねぇ。そこをどいてくれないか?」

 

「無理な話だ。貴様をここで始末する。」

 

 

両者ともに睨み合い、少しばかり沈黙が流れた。

 

そんな空気を打ち破る様に、カゲチヨの口が開く。

 

 

「お前は俺には勝てねぇ。戦わなくてもわかる。」

 

「何だとっ!」

 

「無駄な戦いはするつもりはない。そこを退け。」

 

 

カゲチヨの気に押され気味になってしまい、冷や汗を流す。

 

 

(な、何なんだこの男は。バルボア様との戦いを生き延び、これだけの軍勢を集め、そして先ほどの多勢を相手に一人で息を切らずに戦えるほどの男・・・格上と見て間違いいない。)

 

「・・・。」

 

 

カゲチヨの背後から、何者かがやってきて攻撃を放った事に気付き、食らわないように動かずジッとした。背後から放たれた攻撃は、バルボアの部下に当たるも大したダメージは与えられなかった。

 

背後を見ると空から仮面を被った一人の男性が下りてきた。

 

 

「お前は・・・。トッププレデターの・・・・誰だっけ?」

 

「っ!この前会ったのにもう忘れたのかお前。」

 

「一回しか会ってないから顔あんま覚えてない。」

 

「おい!ちっ、相変わらずふざけた奴だ。」

 

 

カゲチヨの前に現れたのは、数日前にファミリア救出の依頼の際に研究所に居たトッププレデターのゼクスだった。

 

 

「援軍か?随分友達が多いようだ。」

 

 

敵からの友達発言に嫌な顔をするカゲチヨ。ゼクスは舌打ちをした。

 

 

「チッ。直撃しても余裕かよ。それと友達じゃねーし、お前も嫌な顔してねぇーで手を貸せ。二人であの天狗を倒す。」

 

「・・・お前、マジで言ってるのか?」

 

「冗談でこんなこと言うかよ。じゃなきゃ誰がお前なんかと・・・。」

 

「そっちじゃねぇーよ。」

 

「あ?」

 

「あいつ程度、協力しねーと勝てねぇのかよ。」

 

「んだと?」

 

「その程度じゃ、奥に居る奴らとろくに戦えねぇーぞ。」

 

「何!?奥にもいるのか!?」

 

「あぁ。こいつと同じ力を持った奴らが数十人居るな。まぁ・・・・。」

 

 

言葉をつづけようとした瞬間バルボアの部下がカゲチヨの顔面に拳を叩き込もうとするも、片腕で止められる。よそ見されながらも自分の攻撃を防いだ事に驚くも束の間、バルボアの部下の腹にカゲチヨは強烈な一撃を繰り出し、気絶してしまう。

 

 

「俺には、この程度の奴。何人いようが関係ないけどな。」

 

「・・・・。」

 

 

目の前の現状を信じられずにいたゼクス。前回戦いで、明らかに自分よりも力は断然に格下だと思われたカゲチヨが自分よりも格上の相手をパンチ一発で倒してしまった事に驚きを隠せなかった。

 

 

「お前・・・どこでその力を・・・。」

 

「お前は敵に自分の現状をべらべら話すか?」

 

「・・・・っ。」

 

「そういう事だ。俺はとっとと先へ行く。お前も来たきゃ勝手に来い。」

 

「なに?」

 

「お前にも成し遂げたいことあんじゃねぇーのか?じゃなきゃわざわざここに来ねぇだろ。」

 

「・・・・。」

 

 

そのまま飛んで行ったカゲチヨをゼクスは無言のまま後を追った。地上には先ほど戦ったバルボアの部下と同等の強さを持つ隊長格が11人待機していた。

 

そんな中に、三人の男女が現れ、バルボアの部下たちと交戦。

 

 

「あいつらは・・・。」

 

「僕と同じ、トッププレデターの三人だ。」

 

「へぇー。中々強そうな奴らだけど、心配なら手助けしに行ってきてもいいんだぜ?」

 

「あいつらなら大丈夫だ。僕たちとは違うからな。何もかも。」

 

「そうか。なら、このままバルボアまで急ぐぞ。」

 

「あぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

しばらく飛んでから、二人はバルボアが居る場所に到着した。目の前のテントの中を開けるとそこにはバルボアと女の異宙人がキスしてる所を目撃する。

 

 

「「・・・・・」」

 

 

その光景に唖然としてしまう二人をバルボアは唇を離し、目でカゲチヨとゼクスを見た。

 

 

「へぇ。ここまで来たんだ。」

 

「・・・女と乳繰り合って、随分と余裕だな。」

 

「まったくだ。」

 

 

女を奥の方へと追いやったバルボアは笑顔で立ち上がり殺気を放つ。

 

 

「人の情事を邪魔するなんて野暮だなぁ。」

 

 

「・・・っ!」

 

 

殺気を当てられ、冷や汗をかくゼクス。だが逆にカゲチヨはにやりと余裕の笑みを見せる。

 

 

「そんなに邪魔されたくなかったらテメェーの星でひっそりとやるんだな。」

 

 

そう言った瞬間、バルボアがカゲチヨ達に向けて衝撃波を撃ち出し、カゲチヨは気を張って防ぎ、ゼクスもギリギリながら両手でバリアを張って防ぐが、手の平がボロボロになってしまう。

 

 

「くっ、化け物めっ!」

 

「へぇ。今の攻撃を耐えるんだ。特にそこの吸血鬼の君に至っては無傷。どんな手品を使ったんだい?」

 

「そんなの、テメェーで考えな。」

 

 

少しだけ気を上げ、バルボアに向かって突撃し交戦する。二人の激しい戦いに、ゼクスは身動きが取れなかった。あまりにも自分とのレベルが違いすぎた。

 

 

「前回より強くなってるね。この短時間でどうやって強くなったのかな?」

 

「教えると思うか?」

 

「だと思った。」

 

 

バルボアの拳がカゲチヨの肩に当たり、片腕を消滅させた。片腕を失ったカゲチヨを見て、笑みを浮かびあがるバルボア。

 

 

「ふっ・・・・っ!!」

 

 

だがそんなの関係ないと言わんばかりにカゲチヨはバルボアの余裕面の表情した顔面を思いっきり殴りつけた。

 

 

「ぐはっ!!」

 

 

後方に吹き飛ばされ、唇から血を流すバルボア。

カゲチヨはバルボアが自分を殴った手の甲に浮き出てる豚の模様を見た。

 

 

「なるほど。その豚のような模様に触れると破壊されるらしいな。・・・ざぁ!!」

 

 

掛け声と共に、カゲチヨの腕が勢いよく生え再生した。カゲチヨにとって部位を破壊されたところで再生すればいいと思っている。これは、悟空たちが居た世界での経験を生かした事だった。

 

 

「立てよ。まだまだ戦いはこれからだぜ。」

 

「一発当てたくらいで、あまり調子に乗るなよ。」

 

 

立ち上がるが束の間、いきなり炎と水の攻撃で一瞬だけ動きを止まった。

 

 

「ゼクスくん!!」

 

「ズィーベン!!アハト!!」

 

 

そこにはアハトを抱えたズィーベンが現れ、バルボアを能力で足止めしていた。

 

 

「援軍か、いいね。それくらいじゃなきゃ面白くない。」

 

 

カゲチヨの拳を喰らっても余裕を見せるバルボア。

 

カゲチヨは一目だけゼクスたちを見てバルボアを見ながらゼクスに話しかける。

 

 

「そいつが、お前の目的か?」

 

「・・・あぁ。」

 

「そうか。なら、要は済んだはずだ。・・・行けよ。」

 

 

その発言に驚くゼクス。「行け」っという事は「逃げろ」もしくは「帰れ」っという意味。しかも、今目の前に居る男は完全にバルボアを一人で戦おうとしている。少しだけ、ほんの少しだけだが、手助けしたい気持ちはあった・・・だかゼクスとカゲチヨは敵同士だ。本当に手助けしてもいいのだろうかと悩む。

 

カゲチヨはゼクスの方に顔だけ振り向き睨めつけるように見た。

 

 

「早く行け!足手纏いは邪魔だ!」

 

「・・・わかった。」

 

 

あくまでも目的はアハトの奪還でバルボアと戦うことではない。ゼクスはそう言い聞かし、ズィーベンとアハトを連れて戦線離脱した。

 

ゼクス達が消えた事を確認したカゲチヨは、少しだけ笑みを浮かべ、すぐに真剣な顔つきになり、バルボアの方へと向き直った。

 

 

「さぁ、邪魔者は消えた。とっととやろうぜ。」

 

「すぐにまた潰してあげるよ。今度はバラバラにしてね!」

 

 

 

二人の交戦が再度始まった。

 

 

 

 




ゼクス(あれ?こいつ前回会った時より図体でかいような・・・。)

カゲチヨ「・・・人をじろじろ見てなんだよ。そーいう趣味があるのか?」

ゼクス「ねぇーよ。お前、前回会った時より図体が・・・。」

カゲチヨ「気のせいだ。」

ゼクス「食い気味かよ。」
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