KAREKORE Z~Z戦士のカゲチヨ~   作:yakyo

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超吸血鬼と女子高生が家庭教師になったら

 

とある山奥の森にて、手作り感のある小屋が建ててあった。

 

そこから一人の男が出てきて背伸びをした。

 

 

「ふっ・・・あぁああああ・・・・。」

 

 

そう我らの主人公。

吸血鬼とゾンビの体と能力にサイヤ人細胞を持った男。

 

 

カゲチヨだ。

 

 

リサイクルショップで貰った数千円の給料で日用品を買って、太めの木をセルゲームのリングを作るセルの様に、素手で切り小屋を数時間で完成させた。

 

食料は近くの川で魚を釣って焼いて食う。

 

ずっとパオズ山に住んでいた影響で、こういうサバイバルの知識は身についている。そのため森で暮らすなど造作もなかった。

 

 

「さて、行くか。」

 

 

服に着替え、超吸血鬼になってから舞空術でバイト先であるリサイクルショップに向かった。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

「おはようございます。」

 

「・・・本当に野宿して来たのか?」

 

 

店に速攻で着き、オーナーに挨拶したカゲチヨを呆けた顔で言ってきた。

 

 

「前も言ったが、部屋くらいは貸すぞ?」

 

「前にも言ったけど、そこまでしなくていいって。野宿生活には慣れてんだ。それに部屋代や電気、水道代払う余裕はねぇーよ。」

 

「だからそれは気にするなと・・・。」

 

「俺が気にすんだよ。あんたも変なとこでしつけーなぁ。」

 

 

若干困った表情をしつつ、棚卸しをしだしたカゲチヨ。

 

 

「そういえば、ヨーメイ・・・さんは?」

 

いくら知り合いとはいえ平行世界で正体を隠してるため初対面のフリをして、さん付けをしている。

 

 

「まだ来ていない。まったくアイツは。また遅刻か?」

 

 

どこの世界でもアイツは変わらないな。っと思い、苦笑いするカゲチヨだった。

 

数十分後、ヨーメイが出勤してオーナーに怒られた後、レジで店番をしていた。

 

 

「孫、ちょっと一緒にカレコレ屋まで着いて来てもらえるか?」

 

「ん?何でだ?」

 

「ちょっとあいつらに依頼するついでにお前を紹介する。」

 

「別に今じゃなくてもよくないか?どうせ近くなんだしよ。」

 

「こういうのは早めに済ます方が良い。」

 

 

それもそうか。っと納得するカゲチヨとオーナーは店をヨーメイに任せて、下のカレコレ屋に向かって行った。

 

 

「邪魔するぞ。」

 

「あ、オーナー・・・ってあなたはあの時の!!」

 

「俺達を助けてくれた奴か!無事だったんだな!」

 

「あの時はありがとうございます!」

 

「別に、大した事はしてねぇーよ。」

 

 

自分達を助けてくれたカゲチヨを見て素直に礼を言ってくる二人に、顔を横に背ける。

 

 

「なんだ。面識あったのか?」

 

「まぁ、ちょっとな。」

 

「二人とも、こいつはウチの店でしばらく働く事になった孫だ。こいつが困った時があったら助けてやってくれ。」

 

「あぁ!よろし頼むな孫!」

 

「よろしくね!孫さん!」

 

「お、おう・・・。」

 

 

この世界が向こうの世界と一緒なら、困る事は無いと思うんだがなぁ。っと苦笑いしながら内心考えたカゲチヨ。

 

 

「俺の紹介はここまでにして、カレコレ屋に要件があったんだろ?」

 

「おっと、そうだった。」

 

「要件?」

 

 

ソファに座り、オーナーが二人に要件の内容を話し出した。

 

 

「私の知り合いの娘がいてな。「家庭教師カフェインセンター」って所のエリートコースでバイトしていてな。どうやらそこは相当のブラックらしく精神的に追い詰められてな。」

 

「つまり悪事を暴いてほしいんだな。」

 

「そー言う事だ。それでヒサメと孫はセンターに潜入して家庭教師として登録してほしいんだ。」

 

「私と孫さんがですか?」

 

「待て、聞いてねぇーぞそんな事。」

 

「今言ったからな。」

 

 

さらっと答えるオーナーにおいおいっと苦笑いする。

 

 

「ヨーメイ・・・さんじゃ駄目なのか?」

 

「あいつだと色々と不安だからな。」

 

「・・・否定は出来ないな。」

 

「えぇー・・・。」

 

 

そして、シディとこの場に居ない平行世界のカゲチヨは幼児化して生徒なる事が決まった。

 

平行世界のカゲチヨが居ない間に勝手に決められていた事に同じ存在として同情するカゲチヨだった。

 

依頼内容を聞いた二人は、いつもお世話になってるオーナーの頼みって事で二つ返事で了承した。

 

 

「ヒサ~。ちょっと勉強教えてくんね?次の試験で赤点だとマジでヤバくてさ。」

 

 

説明を聞いた後、平行世界のカゲチヨが来るや否やヒサメに勉強を教えてくれるよう頼みこんで来た。

そんな平行世界のカゲチヨに呆れた顔で見たオーナー。

 

 

「ヒサメはお前の家庭教師か。」

 

「げっ、オーナー・・・!」

 

 

オーナーが居る事に、若干やな顔をする平行世界のカゲチヨ。そしてオーナーの隣に座るカゲチヨを見て驚愕する。

 

 

「お、お前は!!」

 

「そういう反応はもう飽きたぜ。」

 

「カゲ。この人は孫さんって言って、オーナーの店で働く事になったんだって。」

 

「ふーん。」

 

(普段の俺ってこんなに身体細かったのか・・・。)

 

 

カゲチヨに対して興味無さげな返事をする平行世界のカゲチヨは、何故オーナー達が居るのか問い、再度依頼内容をヒサメとシディが説明した。

 

 

「それで、具体的なやり方は?」

 

「潜入に決まってるだろ。」

 

(なんか厄介そうだなぁ・・・。)

 

「言って置くがすでに決まった事だから断れねぇぞ。俺だって巻き込まれたんだからな。」

 

「え!?心読んだ!?」

 

 

同じ存在だからこそ何となく思考か分かるのであった。

 

 

「私と孫さんがセンターに潜入して家庭教師として登録するんだって。」

 

(お、じゃあ俺の出番なし?)

 

「お前の出番あるからな。」

 

「また心読まれた!?」

 

「孫の言う様にお前にも仕事あるぞ。」

 

 

オーナーは平行世界のカゲチヨにシディと共に幼児化して生徒になってもらう事を説明された。

 

 

「とにかくこれを呑め。」

 

「いつの間に・・・・。」

 

 

懐から出した幼児化の薬を躊躇なく取り出したオーナーに困惑するカゲチヨ。

 

 

「あと三十分で家庭教師がここに来る。」

 

「拒否権なしかよ!!」

 

(この人が俺の意見なんて聞く気なんてないことくらい分かってるだろーけどツッコまずにはいられないんだろうな。)

 

「何だ?言いたい事があるなら言ったらどうだ。」

 

「いいえ。別に。」

 

 

カゲチヨの視線を感じたのかジト目で問われ、何も言わなかった。

 

素直に薬を飲んだ平行世界のカゲチヨとシディはすぐに幼児化になった。

それから三十分後、オーナーの言ったとおりに眼鏡を掛け、七三分けでスーツを着た家庭教師がやって来た。

 

彼は家庭教師カフェインセンターの社長兼家庭教師との事だ。

 

 

「この二人の成績を上げたいんだが。」

 

「なるほど・・・。」

 

 

家庭教師が簡単に腕試しとして二人をテストさせ始めた。しかし問題は中学生レベル。見た目も中身も小学生の姿をした二人には全く解けず、0点を取ってしまった。

 

 

「あぁ・・・二人とも全然だめですねぇ・・・。このままでは落ちこぼれまっしぐらだ。」

 

「こいつらは小学生だぞ。問題が難しすぎるんじゃないのか?」

 

「何を言いますか!!今時の小学生はこのくらい出来て当たり前なんです!」

 

 

オーナーはこれがこの家庭教師の手口なんだと悟った。

 

その後、二人はエリートコースには基礎学力を満たしていないため一般コースになると語った。入会費通常40万円の所、今なら30万円でお得に見せかけたぼったくりである。

 

オーナーはぼった来ると分かってあえて乗り、入会を決めた。

 

家庭教師が帰った後、オーナーは一息ついてカゲチヨとヒサメを見た。

 

 

「頼むぞ孫、ヒサメ。」

 

「任せてください。」

 

「仕方がない。やってやるよ。」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

翌日

 

 

面接会場で面接し終えたカゲチヨとヒサメ。

 

契約書を渡され、サインをした。

 

 

(契約書分厚すぎ!辞書!?)

 

 

あまりにも契約書の分厚さにヒサメが驚く横目にカゲチヨはパラパラっと速読した。

 

 

「制服を持ってきますので、サイズが合うか確認してください。」

 

「制服があるのか。」

 

 

社長から渡された制服を着た二人だが・・・・。

 

 

「なんでこんなにスカート短いの!?」

 

 

ヒサメだけは短いスカートで赤面していた。

 

 

「ちょっと小さいな。もっとデカいのは無いのか?」

 

「それが一番デカいサイズなんですが・・・・。」

 

 

一方カゲチヨは制服を着た物の上着とズボンだパツパツで着心地悪そうな表情をしていた。

 

 

「あの、他の制服は無いんですか?」

 

「それしかないです。嫌なら辞めても構いませんよ。」

 

「・・・や、やりますけど・・・。」

 

「これから二人には、採用試験を受けてもらいます。」

 

「採用じゃないんですか?」

 

「採用なんて一言も言ってませんよ。」

 

「ヒサ・・・メさん。採用試験に関しての説明は契約書に書かれていたぞ。」

 

「嘘!?」

 

 

カゲチヨとヒサメが言い渡された採用試験内容は、担当生徒を一週間で上げる事だった。最終日のテストで合格点に達したら正式に採用。

 

 

「今回の生徒は難易度が高いのでエリートコースの家庭教師として採用してあげましょう。」

 

(俺達を舐め腐ってやがるな。だが、これはある意味チャンスだな。この状況を利用させてもらうか。)

 

「あの、採用試験中のバイト代は・・・。」

 

「出るわけないでしょ。嫌なら辞めてもいいのですよ。変わりは幾らでもいるので。」

 

 

舐めた態度で足元を見る。

 

そして、担当生徒の住所を言い渡されたのが・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っという訳で、私達がカゲとシディの家庭教師になりました。」

 

「なるほどな・・・。一週間後のテストで合格点か・・・。」

 

「ここまで本格的な業務をやらされて無給と来たもんだ。」

 

「こっちは高額な授業料を吹っ掛けられた。」

 

 

違法の証拠を見つけるために、二人に勉強を教え込む事にした。

 

ヒサメは平行世界のカゲチヨ。カゲチヨはシディを担当となった。

 

ヒサメはカゲチヨの勉強に苦労してる様だ。

 

 

そしてカゲチヨはというと・・・。

 

 

「孫!また釣れたぞ!」

 

「お、今度はデカいやつ釣れたな。」

 

「へへ!」

 

 

山にある川で釣りをしていた。

 

 

「見てくれ!こんなに釣れたぞ!!」

 

「ほぉ~。何匹だ?」

 

「1、2、3・・・・・・12匹だ!」

 

「はは!残念俺の勝ちだ。俺は29匹釣れたぜ。」

 

「おぉ~!凄いな!!」

 

 

勉強なんてすっかり忘れて遊び惚けてる二人だった。

 

カゲチヨなりに考えがあった。

シディが部屋の中で勉強するより、自然に触れつつ勉強した方が捗るんじゃないかと思っての行動だった。

 

ただただ勉強するだけでなく、しっかり身体を動かす事も大事だとよく知ってるからだ。

 

 

「さて、これを焼いて食ったら勉強するぞ。」

 

「勉強か・・・。」

 

「苦手か?」

 

「苦手だ・・・。」

 

「これは俺の師匠がいつも言ってる言葉があってな、「よく動き よく学び よく遊び よく食べて よく休む 人生を面白おかしく張り切って過ごせ」ってな。学びも人生で大事な事なんだ。苦手かもしれないがいつかはそれは自分のためになる。」

 

「・・・わかかった。頑張ってみる。」

 

「ん。いい子だ。」

 

 

シディの返事にわしゃしゃと頭を撫でまわすカゲチヨにくすぐったそうな表情で笑顔になる。そして、カゲチヨが作った木の椅子とベンチで勉強を始めた。

 

 

(何だか、昔の悟飯を思い出すな。)

 

 

そう思いながら、少しだけ微笑む。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

一週間後、平行世界のカゲチヨとシディは試験に合格。

 

ご褒美として団子のような丸いカラフルのロケット鉛筆をプレゼントされて、平行世界のカゲチヨは困惑、逆にシディは喜んでいた。

 

 

(確かにありゃダサいな・・・。)

 

「あ、あの・・・孫・・・。」

 

「ん?」

 

 

ちょっと照れくさそうにシディがカゲチヨの服を引っ張って来た。

 

 

「その、頑張ったから・・・頭撫でてほしいんだ・・・。」

 

「なんだ、そんな事か。」

 

 

ちょっと小声でお願いをされ、カゲチヨはシディの頭を撫でた。

 

 

「よく頑張ったな!凄いぞシディ!」

 

「うん!」

 

 

エリートコースに入る事になったカゲチヨとヒサメが待合室に入るとやつれた顔の講師らしき人達が座っていた。

 

 

「新しいアルバイトの人か・・・。今のうちに逃げた方が良いよ。」

 

「それは、エリートコースの家庭教師は、担当の子が少しでも点数を落とすとペナルティで給料が天引きされるからか?」

 

「あ、あぁ・・・知っていたのか?」

 

「契約書に書いてあったからな。」

 

(あのパラパラですべて理解できてたんだ。すごいなぁ~。)

 

「赤字になると返済するまでただ働きさせられるんだよ・・・。」

 

「それって違法じゃないですか!!」

 

「とんでもない。」

 

 

あまりにもブラックな状況に酷く驚くヒサメだったが、社長が不敵な笑みで契約書を持って入って来た。

 

 

「孫さんの言う通り、契約書にも書いてありますよ。」

 

 

指さした所に、小文字で「生徒の点数が下がった場合、給料から天引きとなる」書いてあった。

 

 

「ちっさ!虫眼鏡いるよこれ!?よく孫さん読めましたね!?」

 

「書類はパソコンにも保存済みです!これがある限りお前たちはボロ雑巾の様に働くしかないのですよ!」

 

 

嘲笑う社長だったが、カゲチヨは目にも止まらぬ速さで契約書を奪い取った。

 

 

「なっ!」

 

「ま、あんたのような悪徳野郎はこんな姑息な手を使う事は安易に考えられるぜ。」

 

 

そういって懐からボイスレコーダーを取り出して見せた。

 

 

「その発言、録音させてもらった。」

 

「なっ!!」

 

「最近はネットというものがあってな、晒したらどうなるんだろうな?」

 

「き、貴様・・・!」

 

「それにこの契約書の内容、普通に労働基準法に違反してるから!」

 

「証拠は手元にあるんだ。然るべき場所に提出したらこの会社も終わりだな。」

 

「うぐっ・・・!!」

 

 

社長は逃げようとするもヒサメの氷の能力で身動き取れなくした。

 

 

「逃げようたってそうはいかないから!」

 

「す、すみませんでした!!」

 

「こんなバレるような悪い事してねぇで真面目に働け。」

 

 

ヒサメの電撃能力で気絶した社長は警察に連行され、一連の騒動は終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから数日が経ち、リサイクルショップでは何やらオーナーが上機嫌で作業をしていた。

 

 

「やけに機嫌良いじゃねぇーか。良い事でもあったか?」

 

「ふふん。奴に払った授業料に慰謝料も追加されて倍にして戻って来たからな。」

 

「抜け目ねぇーなアンタは。」

 

 

他に騙された人も全額払ってもらえたと上機嫌で報告してくるオーナーに呆れつつも、そいつは良かったと思い仕事に戻るカゲチヨだったが、ヨーメイが息を荒くして近付いて来た。

 

 

「ところで孫さん!幼児化したシディさんの写真とかないですか!!」

 

「あるわけないだろ。」

 

「何でないんですか!!普通撮る所でしょ!!まったく役に立たない後輩ですね!!」

 

「やかましい!下らない事言ってないでレジに戻っとれ!」

 

 

リサイクルショップ内でカゲチヨのツッコミが鳴り響いていたとさ。

 

 

 

 

 

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