KAREKORE Z~Z戦士のカゲチヨ~   作:yakyo

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閑話4

 

 

エピソード9

 

「カラダが入れ替わっちゃった女子高生」

 

 

 

 

「あれ?カレコレ屋ですか・・・?」

 

 

眠っていたヨーメイがぼやけた視界で目を開け、周囲を確認した。

 

どうやらカレコレ屋で寝ていたようだ。

 

 

「ぐっすりと寝ていたな。」

 

「シ、シディさん!?」

 

 

目の前にシディが居て驚いたヨーメイに気にせずに、料理を持ってきてテーブルの上に置いた。

 

 

「食事にしよう。たくさん作ったから食べてくれ。」

 

「あ、これは夢ですね。シディさんが二人で食事なんて・・・。」

 

「夢?何を言ってるんだ?ヒサメ。」

 

 

 

「・・・え?」

 

 

 

シディが自分をヒサメと呼んだことで、ヨーメイの口から気の抜けた声がこぼれ出た。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

そして別の場所では。

 

 

「起きろ。おい、起きろ。」

 

「あれ・・・カゲ・・・?ここは・・・リサイクルショップ・・・?」

 

「何言ってんだ?・・・・ん?」

 

「え?カゲどーしたの?」

 

 

カゲチヨが困惑した表情でヒサメの顔を見た。

 

 

「お前は・・・ヒサか?」

 

「は?何当たり前のことを言ってるの?変なこと言わないでよ。」

 

「変なのはお前だよ。」

 

 

そう言ってリサイクルショップに置いてある鏡を手に取ってヒサメに向けて映した。

 

そこに映っていたのはヨーメイの顔だった。

 

 

「え・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

「「えぇぇぇ!?」」

 

 

 

 

 

 

リサイクルショップとカレコレ屋の二箇所から大きな声が響いた。

 

だが驚くのも無理はなかった。

 

 

 

なぜなら、ヒサメとヨーメイの身体が入れ替わってしまったのだ。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

現在、状況を理解するためにカレコレ屋に集まった四人。

 

 

「うぅ・・・まさかヒサメさんと入れ替わるだなんて・・・。」

 

「ははは・・・ビックリだよね・・・。」

 

「笑ってる場合か。」

 

 

乾いた笑いをするヒサメに息を吐きながらツッコむカゲチヨ。

 

 

「んで?そうなった原因は?」

 

「分かってたら苦労しませんよ。」

 

「だよなぁ~・・・。」

 

「最近忙しくて依頼受けてなかったし、変な飲み物も飲んでないはずだけど・・・。」

 

「カゲチヨ、あれを見ろ。」

 

 

テレビを指さして、視線をそっちに向けた一同。

 

どうやら工場から誤って放出された研究中の薬品によって近隣住民の間で身体が入れ替わる現象が起きてるとの事だった。

 

その放出された場所はカゲチヨ達が住んでる付近だった。

 

 

「また傍迷惑な・・・お前ら災難だったな。」

 

「災難ってもんじゃないですよ!!絶対に原因これですよ!!」

 

「そんなもん断言しなくても分かってる。」

 

 

大声上げるヒサメの身体に入ったヨーメイに軽くツッコんでテレビの続きを聞いたところ、この現象を抑える市販の薬品はあったのだが現在品薄になっているとの事だ。

 

 

「はぁー!?勘弁してくださいよもぉ・・・!」

 

「ま、まぁ原因が分かって安心したよ。」

 

「とりあえず、薬の入手が可能かオーナーに頼んでみるか・・・。」

 

「そうだな。」

 

 

スマホを取って、オーナーに頼んだところ、ちょうど入荷予定らしく明日の夕方には用意出来るとの事だった。

 

 

「入れ替わったのがヨーメイちゃんで良かったよ。カゲと入れ替わった時はもうすっごく大変だったし・・・。」

 

「はは。そんな事もあったっけ。懐かしいな。」

 

「笑い事じゃないし懐かしむほど昔じゃないよ!」

 

「そ、そうだっけか?」

 

 

何度も言うがカゲチヨは別世界に行って数百年も歳を取っているのだ。

 

なのでカゲチヨにとっては懐かしむほどの昔の出来事なのは無理のない話である。

 

 

「まぁとりあえず。オーナーが明日の夕方に薬が入荷するって言うんだ。それまで待つしかねぇだろ。」

 

「明日か・・・。」

 

「あと、オーナーから伝言だ。ヨーメイは戻って仕事しろだってさ。」

 

「この状態でも仕事ですか!?」

 

「あの・・・ヨーメイちゃん・・・。」

 

 

ヒサメ(ヨーメイ)の腕を掴むヨーメイ(ヒサメ)はヒサメ(ヨーメイ)の顔をじっと見た。

 

見られたヒサメ(ヨーメイ)は嫌な予感がすると察知する。

 

その予感は的中し、何と自分の代わりに学校に行ってほしいとの事だった。

 

 

「むむ無理ですよ!?ヒサメさんの代わりなんて・・・っ!!」

 

「明日・・・球技大会があってね。みんなと結構練習してたんだ・・・。」

 

「無茶を言うな。いくらヨーメイがヒサの身体に入ってるからって、ヒサの様に動ける訳ではないんだぞ。」

 

「そ・・・そうだよね。そんな場合じゃないもんね・・・。ごめん、やっぱなし!忘れて!」

 

 

あまりにも落ち込んでいるヨーメイ(ヒサメ)に断り辛く罪悪感を感じてしまったヒサメ(ヨーメイ)は渋々と了承してしまった。

 

 

(大丈夫かぁ?)

 

 

そんなヒサメ(ヨーメイ)に正直不安を感じたカゲチヨだったとさ。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

なんとかヒサメになりきろうとするヒサメ(ヨーメイ)は、あまりにもの場違い感に吐きそうになっていた。

 

不安だった気持ちとは裏腹に、思っていた事とは違い授業を難なく乗り越え、バスケ大会では意外にも活躍を見せた。

 

 

(気でボールを操作しようと思ったが、杞憂だったな。)

 

 

試合をしているヒサメ(ヨーメイ)を影ながら手助けしようと思っていた所、本人の活躍を目にして必要なかったと思いその場から離れた。

 

 

(バスケ大会も終わった事だし、後は夕方まで待つだけだな。・・・・ん?)

 

 

廊下を歩きながら安心するカゲチヨだったが、背後から猛突進でヒサメ(ヨーメイ)がカゲチヨに向かっていた。

 

 

「無理無理無理~!!」

 

「ヨーメイ。廊下を走るんじゃねぇーよ。」

 

「そんな事はどーでもいいです!!もう限界なんです!!ヒサメさん陽キャ過ぎです!!これ以上は蕁麻疹がうわぁって出ちゃいますよ!!」

 

「あともう少しだから我慢しろ。」

 

「我慢出来ませんよ!!陽キャと居るくらいなら陰キャオブ陰キャのカゲチヨの方がまだマシです!!」

 

「さらっと貶してんじゃねーよ!」

 

「ヒサメさんと入れ替わった事あるんですよね!!どうやって戻ったんですか!!」

 

「あぁもう顔が近ぇ。離れろ離れ・・・。」

 

 

言いかけた時、パシャリと音が鳴った。

 

音の出処に向くとスマホをカゲチヨ達に向けたミキとあわあわする悟飯だった。

 

 

「ひゅーひゅー!ヒーちゃんがカゲチヨとイチャついてる~!」

 

「撮るんじゃない!消せ!」

 

「いやだよ~!これはニュース拡散希望待ったなし!」

 

「悟飯。ミキを抑えろ。」

 

「み、ミキさん。二人共困ってるみたいですし・・・。」

 

 

止めようとする悟飯を無視してミキは走って行ってしまった。

 

 

「えっと・・・カゲチヨさん・・・。」

 

「いい。捕まえた所で意地でもアイツは消さないだろーな。(すまんヒサ。俺達じゃあミキの暴走は止められねぇわ。)」

 

「あぁ~もう~早く自分の身体に戻りたいですーっ!」

 

(・・・はぁ~。)

 

 

隣で頭抱えて泣き出すヒサメ(ヨーメイ)に溜息を吐くカゲチヨだったとさ。

 

 

 

 

 

その後、オーナーが持ってきた薬でなんとか元に戻った二人は自宅に戻ってベッドに寝っ転がった。

 

ヨーメイがスマホを操作してると「ひったくり犯確保」という記事を見て開いたら、自分がシディにお姫様抱っこされた写真が載っていたことに驚愕。

 

一方、ヒサメの方は、ミキからカゲチヨの顔を近づけて迫る自分の画像を送られ驚愕。

 

 

「入れ替わってる間に何があったの~!?」

 

「入れ替わってる間に何があったのですか~!?」

 

 

夜中に二ヵ所から大声が響いたとさ。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

エピソード10

 

「笑ったら死ぬ!?絶対に笑ってはいけない記者会見」

 

 

 

カゲチヨside

 

 

俺たちは今、警察謝罪会見の会場に来ていた。

 

っというのも、警察の署長が謝罪会見に来てほしいと依頼に来たからだ。

何でも依頼人以外の責任者四名が腹痛で欠席らしく、代理で俺達に頼み込んだという訳だ。

 

なんてくだらない依頼を引き受けたものだ。

 

 

そして俺らは、謝罪会見の当事者側で椅子に座らせられた。

 

しかも、カレコレ屋でもないヨーメイまで来る始末だ。

 

 

「マジでやるのか・・・。」

 

「なんで私まで!!」

 

「ごめんヨーメイちゃん。」

 

「人数が足りなくてな。」

 

 

はぁ・・・いったい何の謝罪なんやら・・・。

 

どうやら受け答えは依頼人がすべてしてくれるそうだ。

 

 

「ただし、一つだけルールがある。会見中絶対に笑ってはいけない。笑った者は即退場。これは上層部のお達しだ。」

 

 

まぁ普通は謝罪会見に笑うバカはいないだろうけど・・・。

 

 

「ねぇ、これってどっかで似たような事やってなかった?」

 

「そうだっけか?」

 

 

あったような・・・なかったような・・・。

昔過ぎてあんま覚えてねぇーや。

 

 

「それではこれより、コンビニ『セボンイレボン』セロリパセリ入れ替え事件誤認逮捕に関する謝罪会見を行います。」

 

 

・・・・・・こんな依頼を引き受けた事に後悔し始めたぞ。

 

 

「事件の概要を説明いたします。犯行現場はコンビニ『セボンイレボン』駅前店。同店舗で何者かの手によってハンバーグ弁当の付け合わせのパセリがことごとくセロリに入れ替えられるという事件が発生しました。」

 

 

なんだこれは?

俺はいったい何を聞かされてるんだ?

 

はぁ・・・早く終わらないものか・・・。

 

俺がぼーっと天井を眺めてたら、女性警部の人が笑い出し、黒服が持ってる棒にケツを叩かれて退場された。

 

 

退場ってそー言う意味かよ。

 

 

「ななな、なんなんですかあの黒服集団は!?」

 

「警察の暗部・・・とでもいおうか。」

 

「あ”ー・・・なんか前に結婚式とか葬式とかでんな似たような事あったな。」

 

 

そして何事もなかったように会見は再開された。

 

 

次々と絶対に笑わせに来てるだろうという仕掛けにヨーメイとヒサメが退場。

 

 

「カゲチヨ。笑うなと言われてるのになぜみんな笑うのだ?」

 

「さぁーな。」

 

 

説明する気にも起きないな。

 

 

そしてなぜかシディは「セロリだと思ってパセリを食べた時の皆の表情を思い浮かべると・・・。」っといって豪快に笑って退場した。

 

 

「お前のツボ謎過ぎるわ!」

 

 

俺一人この空間に残すな!!

 

俺のそんな思いは届かず会見は続く。なんか変な寸劇が始まったりと、いったい何を見せられてるのか分からない状態で謝罪会見は終了。

 

 

「・・・・時間の無駄だったな。」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「まさかカゲチヨさん以外全員脱落とは・・・残念だよ。」

 

「すまん。」

 

「お役に立てなくて・・・。」

 

「そもそも、謝罪会見するならもっと真剣にやれよ。」

 

「私はいたって真剣だが?」

 

 

そうは見えなかったぞ・・・。

 

 

すると電話の着信が聞こえた。

 

どうやら依頼人のスマホらしい。

 

 

「何?また謝罪会見!?」

 

「今度は絶対に出ないからな!」

 

 

 

 

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