エピソード12「NGワードを言ったら、死ぬ?」
ヒサメside
「初めまして!YouTuberしてます!」
私の前にはYouTuberの男性がカレコレ屋にやって来た。
「ご活躍を拝見してます。」
「カゲ、知ってるの?」
「あぁ。今人気の配信者だ。」
へぇ~。そんなに有名な人なんだ。
「ははは。知ってくれて嬉しいなぁ~。」
「それで。何かご依頼で?」
「俺と一緒にNGワードゲームに参加してほしいんだ!」
NGワードゲーム?
新しいボードゲームのイベントとかかな?
「それって私達で良いんですか?」
「仲のいい人誘ったんだけど、その日みんな予定があってさ。君達もYouTuberの活動してるみたいだし、ちょうどいいかなって。」
「どーする?俺はどっちでもいいぞ。」
「え?」
私が決めるの?
う~ん・・・特に予定はないし、せっかく私達を頼ってくれてるし。なにより面白そうだしいいかな。
「私は大丈夫だよ。」
「じゃあ参加でお願いします。」
まさかこれがただのゲームではない事を、この時の私たちは思いもしなかった。
◇◇◇◇◇
ゲームが開催される施設に入った私とカゲとシディはゲームスタッフさんから首輪を付けるように言われ広い四角い何もない部屋に案内された。
何だろ、天井は複数のトゲがついてるし、なんだか嫌な予感がする。
「どーしたヒサ?具合悪いのか?」
「な、何でもないよ。大丈夫。」
きっと私の心配し過ぎだよね。
「中々本格的な作りだな。」
「あの天井、まさか本物じゃないよね・・・?」
「そんな訳ない・・・って言えないのがなぁ~。俺達、変な事に巻まれるし。」
た、確かに・・・。
《集まってもらった諸君!ようこそNGワードデスゲームへ!》
い、今デスゲームって言った!?
もしかして私達、また巻き込まれた!?
《ルールはシンプルだ。首輪のNGワードを言うと即死する。》
「即死!?」
「嘘だろ!?」
放送からの言葉に他の参加者の人もみんな驚きを見せた。
《そして天井の針山はゆっくり降りてくる仕組みになっている。30分以内に一人にならなかった場合は針山が降りてきて全員死亡する。》
そんな・・・!
《NGワードを教えるのは無しだ。その場合、教えた人物と教えられた人物両方が即死する。つまり生き残りたければ・・・。》
ドガァアアアアアン!!
その瞬間、デカい爆発音が聞こえた。
音が出た先を見たら、カゲが壁を壊してデカい穴を開けた。
あ、相変わらずのパワープレイ・・・。
「こんなくだらんゲームで時間無駄にできるか。帰るぞ。」
えぇ~・・・。
なんか、これで脱出するのってまずいって言うか、これでいいのって思ってしまうのは気のせいかな?
《ちょ、ちょっと!何やってんの!?あなたのせいでゲームが台無しよ!》
「知るか。そんなにデスゲームしたきゃ死んでもいい奴とするんだな。」
「お、おいおい。何マジになってんだよ。こんなの「ドッキリ」・・・。」
参加者の男性がそう言った瞬間、弓矢が男性の方に飛んでいった。
彼の首輪には「ドッキリ」って書かれていた。
「どうやら、マジのようだな。」
「ひ、ひぃっ!」
飛んできた弓矢はカゲが掴んで男性を守った。
無事だとは言え、本当にデスゲームだったんだ。
結局この後、カゲが開けた穴でみんな逃げて行った。
そしていつの間にか主催者の女性も捕まえて何事もなく解決した。
今のカゲが居ると、どんな事件でも即解決できそう。
前だったらもっと苦労してたんだろうなぁ~。
私は恐らく遠目になりながらそう思った。
エピソード13「美少女2人が巨大化したらどうな・・・・」
ヒサメside
「何々!?」
買い物しに来たと思ったら、なんか他の人が騒ぎ出していたことに困惑していた。
いったい何の騒ぎ!?
「ヒサメさん!?」
私が呆然としていたらヨーメイちゃんが来て話しかけてきた。
「何をみんなギャーギャー騒いでるんですか!?」
「それが私も分からなくて。」
「って何ですかアレーー!!」
ヨーメイちゃんが驚きの声を上げて指さした方向を見たら、そこには巨大怪獣が暴れていた。
えぇぇぇぇぇ!?
なんでこんな都会にモンスター!?
何かの撮影!?
「と、とにかく街の人達を助けないと!!」
「どんだけ聖女なんですか!?私達も早く逃げましょうよ!!」
ん?
あの白衣の男性・・・この状況で全く焦ってない?
私はその男性に近付いて話しかける事にした。
「すみません。」
「チッ!」
この人、話し掛けられてあからさまに嫌な顔した。
この騒動の事で何か関係してるかも!
「そのまま街を踏み荒らせ!!」
「待ちなさい!」
やっぱり!この人がこの騒動の当事者なんだ!
◇◇◇◇◇
私達は男性を縄で縛って捕まえて問いただした。
「あのモンスターに指示を出しているのはあなたですか?」
「さぁな。」
「このままだと怪我人が出ちゃう!早く止めてください!」
「うるせぇ!俺は社会に復讐するんだ!」
「陰の風上にも置けないクズですね。」
どうにかしてモンスターを倒さないと・・・。
・・・ん?
男性の近くにフラスコがあった。
何これ?何かの薬?
「・・・それは生物を巨大化する薬だ。」
何か諦めた雰囲気で男性はフラスコに入ってる薬について語りだした。
「生物の巨大化!?」
「あそこで暴れているモンスターも薬で巨大化した。もちろん人間にも適応可能だぞ。」
人間にも・・・。
これを飲めば、大きくなってモンスターを倒せるかも!
「何飲む決意してるんだよこのバカ。」
「あだっ!」
そう思った瞬間、頭に激痛が走った。
頭を押さえて後ろを向いたらカゲが立っていた。
「お前の正義感は立派だが、飲んで身体に異常があったらどーすんだ。」
「で、でも・・・。」
「それにモンスターなら、ほら。」
「へ?」
カゲが指を刺した方向を見たら、モンスターがぐったりと倒れていた。
えぇ!?何で倒れてるの!?
「カゲ叔父さ~ん!このモンスターどーしましょー!」
モンスターの近くに大きな声で手を振る悟飯君が立っていた。
もしかして、悟飯君がやったの!?
「もも、モンスター倒しちゃうとか、どんだけ化け物なんですか!?」
「ば、化け物なんて・・・ひ、酷いなぁ~。」
「そんで?このモンスターを元に戻す方法は?」
「ふん!誰が言うものか!」
「言いなさい!」
「ぎゃぁあああああ!!」
私は死なない程度に電撃の能力を使った。
こんな尋問的な事はしたくないけど、人に迷惑かけた分、少しは痛い目見せなきゃ。
「言わないと次は電気と氷の合体技を喰らうことになるぞ?」
「ひっ!そ、その薬の24時間経てば元に戻ります!」
「だそうだな。後は警察に任せて帰るか。」
「そーだね。」
そういえば私、前回も大きくなってカゲに迷惑かけちゃったっけ。
また繰り返すところだったよ。
たまたま通りかかったカゲと悟飯君には感謝しなきゃね。