KAREKORE Z~Z戦士のカゲチヨ~   作:yakyo

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燃えるゴミに出されるとどうなるのか?

 

 

カゲチヨside

 

 

 

「あれ?」

 

 

いつもの様に畑仕事に悟飯と修行をし終えた後、一緒にカレコレ屋に来たんだが、部屋には誰もいなかった。

 

 

なんだ?

どこか出かけてるのか?

 

 

「留守みたいですね。」

 

「今日依頼あったっけか?」

 

『確か今日の予定はなかったはずだよ。』

 

 

俺のスマホからムツミが声を発して教えてくれた。

 

やっぱそうだよな。

唐突に依頼があったとしてもメモくらいは残してるはずなんだが・・・。

 

 

「ヒサたち連れて一緒に飯食いに行こうと思ったが仕方がない。俺達だけで行くか。」

 

「そーですね。もうお腹ペコペコですよ。」

 

 

部屋を後にし、外に出て食べ放題にでも行こうとした俺達だったが・・・。

 

 

「あ、カゲチヨ。ヨーメイを知らないか?」

 

 

オーナーに呼び止められた。

 

 

「ヨーメイ?いいや、知らねぇけど・・・また仕事サボってんのか?」

 

「お前は何かとサボりと決めつけるな。・・・いや否定は出来んが。」

 

 

オーナーがヨーメイ探してるって事は、店の物くすねて良からぬ事してる事ぐらいしか思いつかねぇよ。

 

 

「あいつ、ゴミを捨てに行ったっきり全然帰って来ないんだ。」

 

「ゴミの中に変な商品があってそれをくすねたんじゃねぇのか?」

 

「一般的な燃えるゴミだ。悪いがお前の気配感知能力で探してくれないか?」

 

「えぇ~。」

 

 

なんでヨーメイにそんな手間を掛けなきゃならん。

どーせすぐに帰って来るだろ。

 

 

・・・・!

 

 

「カゲチヨさん。」

 

「あぁ。誰かいるな。」

 

 

電柱の影に隠れながらこちらを見ている人物を感知した俺と悟飯。

 

どーやら。ヨーメイが居ない事と何か関連してるかもしれない。

 

 

「おい。」

 

「!!」

 

「俺達に何の用だ?」

 

「くっ!」

 

 

電柱の影に隠れていた人物に近付いて話しかけたが、その人物は走って逃げて行った。

 

 

「あ!待て!」

 

「放っておけ悟飯。それより、ヨーメイの気を探すぞ。」

 

「え、あ、はい!」

 

 

なんだか嫌な予感するぜ。

 

もしかしたら、また変なのに巻き込まれたんじゃねーか?

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

ヨーメイの気を探知した俺達は、気配のある場所まで飛んで向かった。

 

気を探ってる途中、ヨーメイの近くにヒサとシディの気配も感じた。

 

どーやら二人も何かに巻き込まれてしまったようだ。

 

 

「カゲ叔父さん。ここみたいです。」

 

「ここか・・・。」

 

 

古いゴミ焼却場みたいだな・・・。

 

 

『今はこの焼却場は使われて無いはずだけど・・・。』

 

 

ムツミからこの焼却場は今は誰も使ってないと教えてくれた。

と言うことは、誰かがここを勝手に使ってるかもしれない。

例えば、電柱の裏に隠れて俺達を尾行した怪しげの男とかな。

 

「ヒサメさん達以外にも複数の気を感じます。」

 

 

ますます怪しいな。

 

 

『どーするカゲ?』

 

「どーするもこーするも。真正面に入るだけだ。行くぞ!」

 

「はい!」

 

 

俺達は三人の所へと向かうと同時に、捕まっている異宙人を救出しつつ、焼却場内を巡回する敵を片付けた。

 

ここにいる奴らは、異宙人に恨みを持った奴らで構成された集団のようだ。

 

 

こいつらの目的は、異宙人を焼いて宝石にする事だった。

 

遺灰からダイヤを作ると僅かに意中の力を宝石に宿す事が出来るとの事だ。

こいつらのボスはそれを金持ちに売っているらしい。

 

 

「俺らは異宙人に恨みのあるやつばかりで構成されてる!家族が殺された奴も多い!」

 

「そ、そんな、だからって・・・。」

 

「捕まったのは恨みを買った奴や悪人ばかりだ。燃える所はスカッとするね。」

 

「・・・・。」

 

 

こいつの話を聞いて、悟飯は何とも言えない顔になる。

人の醜い所を初めて見たからな。そうなってしまうのも仕方がない。

 

だがな・・・。

 

 

「お前の事情は同情してやる。だが、それを無関係の異宙人にする事じゃねぇな。」

 

「奴らは俺の大事な物を奪っていったんだ!だから今度は・・・。」

 

「自分も同じ事するってか?そしたらまた自分の大事な物を奪われても文句は言えねぇな。」

 

「っ!」

 

「異宙人嫌い、復讐。大いに結構。だが常に自分は奪う側であり奪われる側だと心に留めるんだな。お前たちがこの後どういう結末になるか見ものだな。」

 

「がっ!!」

 

 

こいつら全員気絶させた事だし、ヒサたちを助けなきゃな。

 

 

『カゲ!すぐ近くにオリジナルたちを見つけたよ!』

 

「ナイスだ!」

 

 

俺達はムツミの案内でヒサたちの方に向かった

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

シディside

 

 

 

俺達は殺し屋に袋に入れられてこの場所に送られた。

偶然、袋に穴が開いてたから脱出できたが、本来の異宙の力が発揮できない。

 

ヒサメとヨーメイの匂いをたどって二人を助けたのはいいが、出口が分からない。

 

それに他に捕まった人たちもいる。助けなければ。

 

 

ビーッ!!ビーッ!!

 

 

「いたぞ!!」

 

「っ!」

 

 

警報と共に敵に見つかってしまった!

 

捕まった異宙人たちを守らなければ!

 

 

「くっ!」

 

「こいつら!異宙の力を使ってくるぞ!!」

 

 

俺とヒサメは何とか今出せる力で応戦したがやはり火力が足らない!

 

 

「俺達が時間を稼ぐ!」

 

「だから早く逃げて!」

 

「ヨーメイも一緒に・・・。」

 

 

振り向いた時にはヨーメイが居なかった。

 

どこ行ったんだヨーメイ!

 

 

「もしかして、ヨーメイちゃん他に捕まった人達を助けに行ったんじゃ・・・。」

 

「何だと!?」

 

 

ヨーメイだけでは危ない!

敵がどのくらいいるかもわからない以上一人で行動するのは危険だ!

 

助けに行きたいが、今の俺では・・・・。

 

 

ドガァアアアアアン!!

 

 

「ぐぁああああ!!」

 

 

デカい爆発が起き、敵が吹き飛ばされた。

 

 

「お前ら無事か!」

 

「カゲチヨ!!」

 

「悟飯君!!」

 

『私もいるからね。』

 

 

ムツミもいたのか!

 

 

「お前ら、捕まった人たち連れて逃げろ。」

 

「ここは俺達が足止めしておきます!」

 

「カゲチヨ!ヨーメイが一人で捕まった人達を助けに行ってしまった!探さなければ!」

 

「あ、あいつは・・・。仕方がねぇ。俺が行く。お前らは早くここから脱出しろ。」

 

「しかし・・・。」

 

「その様子じゃ、上手く力が発揮できてねぇんじゃねぇか?」

 

 

な、なぜそれを・・・。

 

 

「さっきの攻撃がいつもより弱く感じたんだ。もしかしたらここに連れて来た奴に何かされたんじゃねぇか?じゃなきゃ、お前が簡単に捕まる訳ねぇ。」

 

「・・・・あぁ。今の俺達ではきついかもしれない。・・・ヨーメイの事、頼めるか?」

 

「任せろ。」

 

 

カゲチヨは走ってヨーメイを探しに行った。

 

 

「さっ!皆さんは早く脱出してください!」

 

「分かった!」

 

「悟飯君!気を付けてね!」

 

 

俺達は捕まった人達を連れて出口まで走って行った。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

ヨーメイside

 

 

「はぁ!はぁ!」

 

 

早く他の捕まった人達を・・・みんなを助けなきゃ!

じゃないと燃やされる!ゴミみたいに!

 

そんな事させない!絶対に!

 

 

走った先に捕まっていた異宙人を見つけた。

 

 

「大丈夫ですか!?」

 

「助かった・・・ありがとうな。命の恩人だ。」

 

「早く逃げてください!」

 

「なぁ。立ちが連れてかれたんだ!アンタ知らないか!?」

 

「まさか焼却炉に!?」

 

 

私は急いで焼却炉に向かったら、今にもゴミ袋に入った人を捨てられそうになった。

 

 

「誰かぁあああああ!!助けてぇええええええ!!」

 

 

許さない!

 

 

「ぐぁああああああ!!」

 

「え!?」

 

 

私の背後から血液が飛んできて、敵を拘束していた。

 

 

この能力は・・・。

 

 

「まったく。一人で無茶しやがって。」

 

「カゲチヨ・・・。」

 

「ボーっとすんな。そいつら連れて、とっとと逃げろ。」

 

「逃げません。私はこのままみんなを助けますから。」

 

「そいつは俺がやっておく。お前がうろうろしてるとシディが心配するぞ。」

 

 

シディさんが・・・。

 

 

「お前の助けたいという思いは正しい。だが状況を考えろ。今のシディとヒサは本来の能力を発揮できてないんだ。お前の行動一つで二人の命が危ないって事を理解しろ。」

 

「・・・・それって、他の人を犠牲になれって言いたいのですか?」

 

「・・・・。」

 

「確かに助けた人を見れば普通より良くない人達に見えます。でもそうやって選んで捨てるんですね。人間はいつも!そうやって物みたいに選ぶ!」

 

 

私はカゲチヨにそう言い放った。言い放ってしまった。

 

気に入らないですが、せっかく助けに来た人に向かって言う言葉じゃない事は分かってます・・・。私が言ってるが可笑しい事も分かってる。

 

でも、何かを選んで何かを犠牲にするなんて私にはできなかった。

こんな私でも、力がなくても助けられるなら皆を助けたい!

 

 

カゲチヨは黙ったまま私に近付いた。

 

そして私の前で手を上げた。

私は叩かれると思って目を思いっきりつぶった。

 

 

ポン。

 

 

「え?」

 

 

叩かれる事もなく、頭を撫でた。

 

その手はとても大きく暖かった。

 

 

「そうだな。お前のみんなを助けたい気持ちも、人を物みたいに選ぶ人間が悪いのも間違っちゃいねぇ。」

 

 

私を諭すように、優しく語りかけた。

普段、私に対してこんな事しないのに・・・・。

 

 

「誰だって救えるなら救いたいさ。でも人間一人出来る範囲は限られてしまう。どう頑張ったって救えないものだってある。」

 

 

人間一人出来る範囲・・・ですか。

 

 

「カゲチヨも救えなかった事あるんですか?」

 

「ある。」

 

 

即答ですか・・・。

 

 

「だからこそ、俺は自分で出来る範囲、後悔しないような選択をする。その選択が間違ってようが、人から恨まれようがな。」

 

「・・・カゲチヨは強いですね・・・。」

 

 

私にはそんな考え方は出来ません。

 

 

「今回は例外だが、お前はお前の最善だと思う行動をしろ。その時は俺やシディ達がフォローしてやるよ。」

 

「・・・カゲチヨのくせに、一丁前にアドバイスしないでください。」

 

「はいはい。だから早く・・・。」

 

 

パァン!!

 

 

突然、銃声が聞こえた。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

銃声が鳴り響き、銃弾がカゲチヨの方に向かったが、それを難なく掴んだ。

 

打って来た先を見ると、そこにはリサイクルショップ近くの電柱に隠れ、シディ達や他の異宙人を誘拐した男が立っていた。

 

 

「チッ!」

 

「お前、店近くの電柱の影に隠れていた奴か。」

 

「あんた、ただの人間じゃねぇな。何もんだ?」

 

「テメェこそ何だ?」

 

「俺の質問に答えろや。」

 

 

ドスを利いた声を出して殺気を立たせる男を平然と見定めるカゲチヨ。

 

 

「お前、カレコレ屋って言うんだろ?随分と恨みを買ってるみたいだな。」

 

「ふ、もしかして殺し屋か。依頼人が誰だか知らんがただの逆恨みだ。」

 

「逆恨みでも恨みは恨み。さっきはバレて一時撤退して油断した時に捕まえようと思ったがな。」

 

「相手が悪かったな。お前程度に殺されるほど、俺は甘くねぇぞ。」

 

「俺をイラつかせる餓鬼だな。このクソ異宙人共が、テメェら一人残らず宝石にしてやる。」

 

「なぜそんなに異宙人を恨む?」

 

「俺は昔、異宙人に娘を殺された。目の前で文字通り食われたんだよ。」

 

 

男は淡々と理由を語った。

 

 

「てめぇら全員タダでは殺さねぇ。これ以上ない屈辱を与えてやる!死んでもずっと苦しめ!!」

 

 

普通の人間よりも早く近付き、持っていたサバイバルナイフでカゲチヨの首を捉えた。

 

 

ガギン!!

 

 

サバイバルナイフが首に触れたが、まるで金属に当たったかのような音がした。

刃が首に当たれば普通の人間は斬れてしまう・・・。

 

だが、カゲチヨは普通じゃなかった。

 

 

「なっ!」

 

「お前の事情は分かった。同情はしてやる。・・・だがな。」

 

「は、離せ!」

 

 

サバイバルナイフを持っていた方の腕を掴んだ。

 

 

「同じ異宙人だからって関係ない奴を巻き込むんじゃねぇ。」

 

「う、うるせぇ!!」

 

「これ以上ない屈辱か。なら今度は自分がそうなる覚悟はあるんだよな?殺し屋さんよ。」

 

 

腕を掴んだまま、反対の手で男の肘をしたから上に軽く上げて腕の骨をバキリッと逆方向にして折った。

 

 

 

「ぎゃぁあああああああ!!」

 

「逆恨みの依頼を簡単に受た事を後悔しな。」

 

 

片腕の痛みで話を聞く余裕のない男のコートの襟もとを掴んで引きずる。

 

 

「ま、待て!俺をどうするつもりだ!」

 

「お前を裁くのは俺じゃない。捕まった異宙人達だ。どうやらここで悠長にしてる間に俺の仲間が全員助けたらしい。そーうだなムツミ?」

 

『うん。悟飯君が全員助けたよ。』

 

「だそうだ。」

 

「ふ、ふざけ・・・あがっ身体が!!」

 

 

男は突然、身体が痺れるように自由に動く事が出来なくなった。

 

 

「そいつは俺の能力だ。ウイルスでお前の神経を奪った。しばらくは自由に動けないだろうよ。」

 

「や、やめてくれ!俺が悪かった・・・!何でもするから・・・!」

 

「人を殺す覚悟を持ってるなら殺される覚悟があるんだろ?だったら素直に受け入れるんだな。」

 

「た・・・助け・・・。」

 

 

「俺達を敵に回した事を後悔すんだな。」

 

 

いやだぁぁああああああ!!と叫びながらカゲチヨに捕まった異宙人達の前まで引きずられた。

 

彼がこの後どうなるかは、捕まった人達次第。だが相当恨みを買ってしまったため無事ではいられないだろ。

 

 

そんな絶望的な顔で命乞いをしている男を見ながら、ヨーメイはしばらく立ち止り今回の事で人間に失望していた。

 

人には色々いると分かってても、それでも許せなかった。

男は仇を理由に無差別殺人を犯した事を許せなかった。

 

そんな男が絶望顔でカゲチヨに命乞いをしていた姿が滑稽すぎて・・・・。

 

 

「ざまぁみろ・・・。」

 

 

ゆがんだ笑みを浮かべてそう呟いた。

 

 

捕まっていた異宙人に袋叩きにされ、断末魔を上げた男の声を何度も思い出し心の底から喜ぶ自分が醜い人間と同じと分かっていながらも・・・・。

 

 

 

 

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