KAREKORE Z~Z戦士のカゲチヨ~   作:yakyo

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吸血鬼が女子高生を鍛えたら

 

 

ヒサメside

 

 

今日、私達は拳法道場の門下生さんの依頼を受け道場の中に入る事になった。

 

なんでも、今日入門希望者が来るらしんだけど、師範さんがお酒の飲み過ぎで入院したんだって。

 

私は青いチャイナ服と黒いズボンを履いて同情の奥にある縦軸の前に座ってる。

横にカゲもフードが付いた赤い胴着に下には黒いインナーを着て、腕を組んで立っていた。

 

 

「なんか、カゲのその恰好。ここの胴着じゃないよね?」

「自前だ。基本戦う時はこの格好だ。」

「へー・・・。」

 

 

なんだか新鮮。

 

・・・でもなんか様になっててカッコいい・・・・////

 

 

「すみませんカレコレ屋さん。師範の代打お願いします。」

「でも、私が師範の代わりって・・・。カゲで良いんじゃないの?」

「遠慮しておく。いい機会だ。他の門下生の修行場面を見て勉強しておけ。」

 

 

勉強って・・・。

別に拳法習いたい訳じゃないし・・・。

 

 

「俺は便所行ってくる。」

「あ、ちょっと!!」

 

 

行っちゃった・・・。

もう・・・勝手なんだから・・・。

 

 

「あの・・・一日道場主になるのはいいんですけど、道場破りとか来たらどーするんですか?」

「ご安心を!滅多に来ないアルよー!」

 

 

「たのもー!!ここは名高い龍人俗の拳法道場と聞いた!道場主と手合わせ願いたい!」

 

 

って言ってる傍から道場破り来たんだけどー!?

 

 

「ヒサメさんはそのままで!私たちが相手をして追い払いますアル!」

「ほう。お前らが相手か。面白い。異宙酔拳の妙技、見せてみろ!」

 

 

門下生の人達は、道場破りの男性に挑んだけど、皆こっぴどくやられちゃった。

 

 

「フン、他愛ない。」

 

 

あんなに大勢いたのに・・・この人強い。

 

 

「残るは道場主だけだが・・・ん?なんだお飾りか。」

 

 

ば、バレた!?

 

 

「ここの道場は雛飾りをするのか?全く名ばかりだな。看板は貰っていくぞ。」

 

 

男は看板を持って去ろうとした。

 

 

「ちょっと待ってよ!!」

「なんだ小娘。」

「今の言葉、訂正してください!」

「やるというのか?」

「拳法は未経験ですけど、修羅場はそれなりに潜ってます!」

「・・・・あながち嘘ではないようだ。大きな力も感じる・・・が。」

「え!?」

 

 

一瞬で男の拳が私の前まで止められた。

 

は、反応できなかった・・・っ。

 

 

「やはり貴様は修羅場は潜っただけ。力のぶつけ合いしかした事が無い。技を知らぬから簡単に虚を突かれる。ようするに、弱い。」

「・・・っ!」

「力があるだけでは武を語る資格なし!大人しくいい男を見つけて嫁にでもなるんだな。」

 

 

男に言いかいせず、私は傍りこんでしまった。

 

 

 

トン

 

 

「!!」

「あんたの一理はあるが。最後のは女性蔑視らしいぜ。今の世の中な。」

「なっ!(気配を感じなかった!こやつ!たただもではない!)」

 

 

いつの間にかカゲが戻ってきて男の後頭部を指でつついた。

 

 

「悪いが、その看板置いてってもらおうか?」

「なら力ずくで取り返して見せるがいい!!」

 

 

男がカゲに蹴りを入れたけど、簡単に避けた。

そのまま猛攻する男に腕を組みながら悠々と躱していた。

 

やっぱり、カゲは凄い。

 

 

「このぉ!!・・・・なっ!!」

 

 

男の拳がカゲを捉えたと思ったら、幽霊みたいにすり抜けた!?

 

どど、どーなってるの!?

 

そして、またカゲは男の後頭部を指で突いた。

 

 

「まだやるか?」

「ぐっ・・・・か、看板は帰してやる。」

 

 

男は悔しそうに看板を置いて速足で帰って行った。

 

 

「まぁ、これにて一件落着・・・・・とはいかないか・・・。」

 

 

看板を持って、へたり込んだ私の所に来た。

 

 

「ヒサ。」

「・・・悔しい。気にしてる事、全部言われた・・・。」

「・・・・。」

 

 

本気出しても、多分勝てないと思う・・・。

力を出す前にやられてた。

 

 

「今まで能力頼りだったからな。いつかはこうなるとは思ってた。」

 

 

確かにカゲの言う通り。

強くなったにはなったけど、それは能力の話。

 

本来の身体能力は何も変わってなかった・・・。

 

 

「・・・・カゲ。」

「ん?」

「私を・・・強くして!」

 

 

ダメもとでカゲにお願いした。

 

調子のいい事は分かってる。

でも、負けてこんなに悔しいのは初めてだった。

 

お願いしてから、カゲは黙ったままだった。

・・・ダメ・・・かな?

 

 

「わかった。」

「え?」

「いい機会かもしれない。俺がお前に修行をつけてやる。」

「カゲ・・・。」

「俺の修行は厳しいぞ。女だからって妥協はしねぇぞ。覚悟はあるか?」

「お願いします!!」

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

私はしばらく、道場を借りてカゲに修行を付けてもらった。

 

修行する際に片方2キロのリストバンドと靴、上着を着せられ思うように動けなかった。

歩くだけでも辛いのに、そのまま早朝から走って新聞配達。

 

疲れ切った私に追い打ちを掛ける様に道場の掃除や薪割り。

数時間の筋トレだった。

 

一日だけでも体中ガタガタ。

しかもこれ、お風呂や寝る時以外では常に身につけなければいけない。

 

そして、道場近くの大きめの川に連れてこられたと思ったら・・・・。

 

 

「よし、今日はあそこの川を往復一回だ。」

 

 

重り付けたまま泳ぐの!?

ま、まぁ、お、往復一回なら何とか・・・。

 

 

「ただゆっくり泳がれては修行にならないからな。そこでだ。」

 

 

カゲは懐から魚の形をした機会を出した。

 

 

「そ、その形って・・・。」

「ピラニア型だ。」

 

 

ぴ、ピラニア!?

 

 

「1分経ったらこいつを放つ。千切れはしないが噛まれると痛いぞ~。」

 

 

お、鬼〰〰〰〰〰〰〰!!

 

 

なんとか泳ぎ切ったが体中、歯型だらけになってしまった・・・。

うぅ・・・痛いよぉ~・・・。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

「えっと・・・。」

 

 

何で私目隠ししてるんだろう。

 

 

「目に頼らず、気配や雰囲気を感じ取って俺の攻撃を避けろ。」

「む、無茶だよ!!」

「無茶でもやるんだよ。ほい!」

「うわぁ!!」

 

 

なんとなく風を感じて、避けてみたけど何か持ってる!?

ブォンって落としたよ!?

 

 

「あだっ!!」

 

 

何回か避けた所で頭にバシンと当たってしまった。

 

どうやらカゲはハリセンの様な持っていたみたいだけど、それでも痛いよ!?

 

 

「これを十回連続でいければいい方だな。」

 

 

じゅ、十回連続・・・。

 

 

あれから数時間経っても、十回どころか五回すら交わせなかった。

 

・・・・こんなんで本当に強くなれるんだろうか・・・・。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

修行してから三日間。

 

毎日新聞配達に掃除に薪割りに川の往復。

更には物運びなどをやらされて、ちゃんとした修行が、目隠して避ける修行しかしてもらってない気がする。

 

まだ一度も戦い方を教えてもらっていないし、もっと組手とかするものだと思ってた。

この三日間、大変だったけど思っていたのと違っていて、本当に強くなってるのか不安になって来た。

 

カゲは妥協しないって言ってたけど・・・今日はもっと戦い方を教えてもらうように言ってみようと。

 

 

「カゲ!修行の事だけど・・・。」

「おうヒサ。今日の修行は休みだ。」

「え・・・。」

 

休みって・・・。

何で急に!?

 

 

「あそこの川、魚がいっぱい居るみたいだぜ。一緒に釣りでもしてのんびりしようぜ。」

 

 

カゲは釣竿を持って移動しようとした。

 

ちょっ!

 

 

「ちょっと待って!」

「あ?」

「休んでる暇なんてないよ!!私は早く強くなりたいの!!女だからって気を遣ってるならそんなのしなくていいから!!」

「・・・・。」

「もっと私に戦い方を教えて!!どんなキツイ修行も乗り越えてみせるから!!」

 

 

私はこの時、冷静を欠かせなかった。

でもごめん!早く強くなりたいの!

 

そんな必死になってる私をカゲは困った笑顔をしながら頬をかいた。。

 

 

「まぁまぁ。そー言わずに。ほらほら行くぞ。」

「ちょっ、ちょっと!!」

 

 

私の背中を押して無理矢理川に連れていかれてしまった。

 

不貞腐れてる私を他所に、釣竿を渡してきた。

なんで私まで?釣りなんてした事ないのに・・・。

 

 

「ここには魚がいっぱいいるらしいぜ。一丁釣り勝負してみるか。」

「私、釣り初めてなんだけど。」

「俺が教えるさ。もしヒサが勝ったら、さっき言った戦い方を教えてやるよ。」

 

 

それを聞いて、俄然やる気が出て来た。

この勝負に勝って、ちゃんと修行付けて貰うんだ!

 

 

釣り勝負に乗った私は、カゲから釣りのやりたかを教えてもらった後、最初は全然釣れなかったけど、なんとか多く魚を釣る事が出来た。

だんだん釣れて来る事に喜びを覚えて、楽しくなってきて勝負の事なんて忘れていた。

 

しばらくして、カゲも私も魚を数十匹を釣って、お互い集計した所、一匹の差で負けてしまった。

 

 

「私の負けか~・・・。」

「惜しかったな。でも中々センスはあったぞ。」

「そ、そうかな?・・・でもこの魚たちどーしようか?」

「そーだな~・・・。焼いて食べるか。」

 

 

やったー!!

丁度お腹が空いてたんだよ~!!

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

「あ~美味しかった~!」

 

 

塩を焼いて焼くだけだけどシンプルに美味しくて大量にあった魚は全部食べちゃったよ。

 

 

「少しは息抜きできたか?」

「え?」

「焦ったんだろ?自分が本当に強くなってるのかって。」

 

 

気付いてたんだ・・・・。

 

 

「修行ってのは一日二日では強くならない。コツコツと積み上げていくもんなのさ。焦って無理に修行しても身体に負担を掛けるだけだぞ。」

「そう、だよね・・・ごめん。気を使わせちゃったね。」

「気なんて使ってないさ。これも修行の内だ。」

 

 

え?

 

 

「釣りをして魚を食べる事が?」

「そうだ。」

 

 

それって本当に修行なの?

 

 

「これは俺を鍛えてくれたじーさんの教えなんだ。よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む。人生を面白おかしく過ごすのも修行の一つってな。」

 

 

面白おかしく過ごすのも修行か・・・。

いい教えだね。

 

 

「まさか俺が、自分がやって来た修行を誰かに教える立場になるとは思わなかったぜ。」

「カゲもこんな修業してたの?」

「もちろんさ。所々違う部分はあるが、お前にやった事を俺もやって来たさ。20キロの亀の甲羅背負いながら牛乳配達して、素手で畑づくりしたり、人食い魚がいる川の中を泳いだり、当時を思うとよく生きてこれたもんだ。」

 

 

辛かったと言いながらも、カゲはどこか懐かしそうな表情をしていた。

 

カゲにとって、大変だけどいい思い出だったって事かな?

 

 

「でも、そのおかげで強くなれた。今でも感謝してるよ。」

「その人って凄い人なんだね。」

「まぁな。昔は武術の達人って呼ばれていたしな。」

「へー。そんなにすごい人なんだ。私もその人に会ってみたいかな。」

「それは辞めとけ。あれは師匠としては尊敬するが人間性は尊敬できないエロじじいだ。セクハラされるのがオチだ。」

 

 

あ、あははは・・・。

セクハラされちゃうのは嫌だなぁ~・・・。

 

 

「まぁそれは置いといてだ、お前が焦りを感じてしまうのも分かる。俺も同じ立場だった。1秒でも早く強くなりたいからな。」

「・・・・。」

「だからこそ、一度深呼吸して落ち着くんだ。まずは目の前の事を少しづつ。それをクリアした時、お前は前の自分より強くなれる。俺よりもセンスがあるからな。」

 

 

目の前の事を少しづつか・・・。

カゲよりセンスあるかどうかは分からないけど、そう言われると何だか焦りが軽減されたような感じがした。

 

 

「そのために俺が強くしてやる。あの男の鼻を明かすために頑張ろう。」

「カゲ・・・うん!」

 

 

私は星空を眺めながら、頑張ってカゲの修行に付いて行くと心に決めた。

強くなって、あの男性を超えてカゲやシディと肩を並べる様に・・・。

 

 

そして、カンナちゃんを取り戻すために・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

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