「いっ……たぁ……」
「ゲヘナがなに考えてるか知らんが、侵略してくるとはいい度胸だな!みなども、正義の名の下にゲヘナの悪魔に天罰を!」
「やめ……ぐっ」
裏路地。小学生の女の子を背が倍以上もある高校生の女子生徒が集団で囲い込み、よってたかって殴る蹴るといった暴行が行われていた。トリニティでは人目から隠れての集団リンチはよくあることだが、その集団の名は正義実現委員会である。特にゲヘナ嫌いで有名な集団であるためにゲヘナに相対する機会も多く、その相手の仕方も熟知していた。
ゲヘナでは爆発襲撃銃撃戦は日常茶飯事であるものの、こういった悪意からの暴力というのはほとんどない。徹底的に悪意をぶつけて陰湿に。トリニティの正義という大義名分のもと行う。これで恐怖を植え付けることでそのゲヘナ生徒はトリニティに関わることはしなくなり、実際に効果を上げている。
__効果があるからこそ、それがトリニティを守ることだと信じて疑わない。そういった、集団リンチ上等の概念が出来上がってしまった。それこそが先生なき正義実現委員会である。
「ぐはっ!?」「だ、だれだ!?」
そこに、銃声とともに弾丸が撃ち込まれる。跳弾をいかした跳ね回る銃弾は複数人を打倒して地面に倒れ込ませる。そこに、その意味がわかるものは一人しか居ない。
「ムツキ!助けに来たわ!」
「アルちゃん……!きちゃダメ、こいつらは……!」
「うっせぇ!」
「ゲヘナだ!撃て!殴っても蹴っても何しても構わん!」
複数人が銃弾をアルへと向けて撃ち込む。しかし、余裕の笑みは崩れず__その銃弾は割り込んだものが盾で全て払い落とした。
「ふふ、私の客人に随分な仕打ちですね。これは、どういたしましょうか」
「き、桐藤ナギサ……!なぜここに!」
驚愕する正義実現委員会。それもそのはず、シスターフッドの弱体化の原因として慎ましながら語られている相手である。もっとも、ナギサ本人は知る由もないが。
「少々、ゲヘナとの交流を試みておりまして。その相手がいなくなったので探していたのです。連邦生徒会長がゲヘナとトリニティの仲に苦言を呈しておりました。知っていますでしょう?」
さらりと嘘を織り交ぜるナギサだが、ナニカさんいわく他の学校との交流を目的に動いているため完全な嘘というわけでもない。連邦生徒会長の論についても事実だ。
そんな高度な嘘を見抜ける程の手合いは、現在の正義実現委員会にはいなかった。
「……委員長、どうしましょう」
「構わん、まとめてやってしまえ!アレもゲヘナに落ちたのだ!我々の正義を叩き込め!」
次々と叩き込まれる銃弾。さすがにナギサとて受け入れる火力ではなく、次第に消耗していく。
そんなとき、どこからか救急箱が飛んできてナギサの傷を癒した。
「お怪我はありませんか、ナギサさん!」
「ありがとうございます、セリナさん」
「チッ、救護騎士団め!構わん、まとめてやっちまえ!」
「委員長、それでは!」「いいから早く!」
ここからは拮抗した勝負となっていく。ナギサが全ての攻撃を受け止め、セリナが次々と治療する。集団リンチも体力があってこそ。ただの柱を攻撃していては次第に疲弊していくばかりだ。
「く、仕方ない……お前ら、人質を取れ!さっきボコボコにしたやつを盾にするんだ!」
「委員長、奴がいません!」「何!?」
その隙に、陸八魔アルはひっそりとムツキを助け出すことに成功。
「陸八魔アルさんと愉快なお友達の方!早くお逃げください!」
「__えぇ、そうね!一旦まかせたわ!」
アルはムツキを抱えて逃げ出すことに成功する。させまいと追いかける正義実現委員会だが……
「おっと、あなたたちの相手は私ですよ」
突如、巨大なピンクのペンギンが道を封じた挙げ句突進してくる。正義実現委員会の面々は跳ね飛ばされてしまった。
「此処から先は通しません!」
「させるか!」「委員長、それは!」
「っ! マズイです!」
しびれを切らした委員長は、懐から違法スタングレネードを取り出した。
「これでも食らっておけ!」
委員長は、躊躇なくピンを抜いて投げつけ__
「隙ありよ!」パァン!
「ぐはっ!?」「し、しびれ……!」
「お返しに、これもあげるね!」(そらとぶ鞄&爆発)
まさかのUターンで駆けつけた陸八魔アルが違法スタングレネードを撃ち抜き、浅黃ムツキが狭い場所を活かし逃げ場のない爆発で吹き飛ばす。これにより一時的な妨害に成功した。
「皆さん!?どうして……!帰られたのでは!」
「友達をおいていくなんて、私のすきなものじゃ……なりたい私じゃないからよ!」
正義実現委員会の大半は逃げ出そうとしていたが逃げ場はない。しかし、まだ立ち上がるものがいた。
「ゲヘナ共め、許さん……許さんぞ!」
「ま、まだ立ち上がるの!?」「ちっ、しぶといなー」
正義実現委員会委員長が、ゲヘナへの憎しみを糧に立ち上がり交戦の意思を見せる。
「__そろそろですかね。チェックメイトです。アルさん、ムツキさん、撤退してください!」
「えっ、ええっ!?」「あ~そっか、そういうことね。早く逃げるよアルちゃん!」
何かを察したムツキがアルの手を引っ張る。
「させるか!」「させませんと言ってます!」
ゲヘナの二人は今度こそ逃げ出し、正義実現委員会委員長は再び二人を追いかけようとするがナギサによって阻まれる。そして、委員長はにやりと笑った。
「残念だったな、もう一個あるんだよ!」
「ほう?それは好都合ですね」
「うるせぇ、喰らえ!」
もう一つの違法スタングレネードを取り出し__
「犯人確保!」「なっ!?」
ナギサの背後から突如現れた公安部隊に組み付かれ、ピンを抜くことさえもできずに不発に終わる。その後、他の正義実現委員会も次々にヴァルキューレ警察学校の生徒たちによりお縄となった。
公安部隊の後ろからピンク髪の少女__ミカがこちらに駆けつけてくる。
「ごめーん!遅れちゃった☆」
「いえ、ナイスタイミングですよミカちゃん」
「お前ら……!何をしたのかわかってるのか!」
呪詛のように文句を吐き散らす正義実現委員会の委員長だが、捕縛された今となっては負け犬の遠吠えに等しい。涼しい顔でナギサは受け流す。
「あなたの方こそ何をしたかわかっていますか、正義実現委員会の委員長。あなたは集団で他校の生徒に暴力を振るいトリニティの品位を損なった。さらには違法な武器の所持、使用。
もはや、これはトリニティではなく公安の案件です。然るべき刑罰を受けていただきます。大丈夫です、矯正局送りになるだけですから」
こうして、正義実現委員会の委員長が矯正局送りとなるトリニティの中でも異例のスキャンダルが報じられたのだった。
っぶなー!?なんですかこのイベントは!?冗談も何も無いですね!
このレベルで正義実現委員会と対峙とか正気の沙汰ではありません。アルちゃん達やセリナに助けられました。もちろん、ミカちゃんもですね。さすがに、ブラックマーケットからDUに通報してトリニティに来るとか普通無理です。ワープ能力ない限りトリニティピンクゴリラ並みの機動力が必須です。
はてさて、今更ながら解説です。(ウィキより引用)
昔からトリニティゲヘナは仲が悪く、とくにトリニティではユスティナ生徒会の影響もあってか原作開始前にはゲヘナ生徒に向かって拷問まがいの体罰が行われることがあります。 あ、そうそう。先生来てからは(透き通る青春が始まるため)ないです。治安が良い分、よりバレないように陰湿にイジメが行われる。トリニティの十八番ですね。拷問場所は具体的にはこ↑こ↓です。ちなみに、アリウス襲撃に際してのアリウスの潜伏場所やミカ、サオリ、アズサの密談場所でもあります。近くにアリウスの迷路に入れる場所もあるんですよねぇ。
そして、阻止のためには高校生と戦うハメになるんですが……そうです。年の差が顕著にでて高難易度となっております。しかも相手は腐ってもトリニティの正義実現委員会です。戦闘訓練をこなしてきた猛者たちです。
いや、なにやってんですかね、正気です???
だから生徒√って修羅の道なんよな……ウィキ縛りしてなくて良かったです。ちなみにこのイベなどの問題もあってゲヘナ生徒√RTAは推奨されておりません。実質的にトリニティ侵入不可みたいなもんですからねこれ。
まぁ、このままだと誰がやってもあかん鬼畜イベントとなるので……公式の用意した抜け道が用意されてます。公安部隊に通報すれば必ず対応してもらえます。ゲヘナ生徒でも赤冬生徒でもちゃんと対応してくれます。そもそも違法武器つかってるんで。え、それならミカ行かせなくてもよくない?それはそうなんです。誰でも通報さえできれば公安部隊が動いて対応してくれます。わざわざミカを通報に回したのは、その……
より早く通報ができる利点もそうなんですが……暴走して過剰に「祈るね☆」しちゃった場合、下手すれば自分達がお縄になります。ぶっちゃけリスク回避っすね。
とまぁ、なんとかムツキ救出作戦成功です!そして次回には5年生です!この年も目立ったイベントはありませんが、なにもないことはないはずなんで……オリジナルのチャートを組みます(n回目)(白目)
というわけで、次回もお楽しみに!