キヴォトスRTA風ナギちゃん√   作:reira

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まーた風邪でぶっ倒れたんで初投稿です。

体調管理お気をつけて


part20

ナギサによって開け放たれたキッチン。そこには誰もおらず、爆発でも起こったのだろうか、黒焦げと化していた。

 

「こ、これは……一体……」

 

答えるものは誰もいない。

 

 

__否、この場には誰もいなかった。

 

ナギサの脳裏に脳裏にナニカさんの声が響き渡る。

 

『うっわ、流石ゲヘナの問題児軍団、美食研やっばー……』

 

美食研……?おそらく下手人と思われるその名前とキッチンの惨状が脳内でうまく噛み合わない。しかし、そんなナギサをおいてナニカさんは話し続ける。

 

『どーしよ、wikiにあるかな……あったわ』

「ナギサちゃん!?こ、これって一体……!?フウカちゃんは!?」

『お、丁度いいとこに。美食研追いかけるのにミカちゃんの強強フィジカルほど信頼できるものはないですよ……コースもご丁寧にありますし、コレならいけますね』

 

後ろからミカちゃんがやってくる。それを見ていけると豪語するナニカさん。

わたしはなにも事情を知りません。でしたら、ここでとるべき行動は__たった一つの、シンプルな答え

 

「ミカ、大丈夫」

「ナギちゃん……?」

『急に選択肢の表示……?って一択やんけ!ポチッとな』

 

私はミカちゃんの頭をなで、まっすぐ見つめる。

 

「後は、私に任せて」

『それじゃ、フウカたん救出RTAはっじまーるよー』

 

__ナニカさん(信頼できる大人)に任せましょう。

 

 

 


 

 

 

 

「すごいですね、ミカさん!コレなら追いつけるかもです!」

「道案内はよろしくねナギちゃん!」

「ええ。あ、そこ左です!」

「おっけー!それにしても、こんな道あったんだなぁ」

 

はい、というわけでお姫様にはナギサ様をフュージョン!合体!!

とまぁ、はい。おんぶしてもらいます。これでナギサ様もミカ(爆走特急ロケットアロー)と同速で動けます。ルートはナギサに指示してもらいましょう。

 

おぉ、はやいはやい。早速、美食研の姿が見えましたね。

さて、それでは早速__ナギサ様を投げてもらいましょうか。

 

「え゛」

 

大丈夫大丈夫、キヴォトスの民ならトラックに跳ねられる程度の衝撃で済むので。やっぱやべぇっすねこの世界。

 

「それじゃ、お願いねナギちゃん☆」むんずっ

「ま、待ってくださいミカちゃんちょっとちょっと」

 

ミカがナギサを振りかぶって……投げたぁぁぁ!!

 

「あああぁぁぁぁぁ!?」

 

そのまま吸い込まれるように……美食研リーダーのハルナの頭に見事命中!超!エキサイティン!!

 

他のメンバーもワタワタしてるうちにミカちゃんが追っつきましたね。そして隕石が降り注いで……わぁ(凄惨たる図)

 

 

 

 

もしかしなくてもやりすぎました??ま、まぁ……とりあえず誘拐の現行犯で写真撮って公安に突き出しますか。あれ、操作できな……気絶してるぅ!?

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「フウカさんがトリニティにさらわれた」

 

こんな噂がでたのはつい最近のこと。何をしてるかギリギリまで尾行すると、たしかにトリニティとゲヘナを行き来している様子があった。

私はフウカさん救出のためにひっそりと策を練る。その時、であった。

 

「ロールケーキ祭……?」

 

トリニティでロールケーキ祭が始まる。そんな話を知った。そのための警備に人が送られる、つまり食堂が手薄になる。

ちなみに、なぜ食堂と断定的かといえばフウカさんは例え居場所が変わったとてキッチンにいるだろう、幼いときから交友があるからこそ、ある種の信頼である。

 

そして地図から忍び込むルートと逃走経路を決め__いざ、決行の時(ロールケーキ祭)が訪れる……

 

 

 

「「「「美味しいー!!!」」」」

 

 

 

それはそれとして、美食研究会としてロールケーキ祭を楽しんだ。このリスクをもとにナギサがウミカを通して一通り指示していたために、被害は最小限(許可を取らなかった違法出店のみ)である。(ウミカ当人も驚く偉業であることをナギサは知らない)

 

問題という問題が起きなかったため、マークのようなものはつかなかった。(まだ、美食研が立ち上がってばかりのため知名度がそもそもないのが大きいが)

 

「さて、それではお祭りを堪能したところで……フウカさんの救出に向かいましょう」

「「「おー!」」」

 

それはそれとして、フウカさんの救出(誘拐)はそのままに決行。フウカさん誘拐の恨みとともに無事(?)厨房を爆破してフウカを縛り、あとは逃げるだけ。

さすがに、ここまでしてしまえば正義実現委員会が黙ってはいない……が、ろくに統率も取れていない組織から逃げる程度(どこかの誰かが組織のトップを矯正局に送り、半壊させたため)常日頃、風紀委員会から逃げ出していた彼女達にとって朝飯前である。

そして、その混乱の中をフウカの所有する車を運転してスタントマン並みの激走で突っ切り逃走。(フウカはちゃんと免許を取得している)

 

「いやー、思ったより簡単だったね!」

「派手な動きは控えていましたし、当然かと」

「ロールケーキ、美味しかったー!」

 

全てが終わり、和やかムードな美食研の面々。その中で違和感に気づいたのは運転していたアカリだった。

 

「待ってください、空が煌やいてて……流星群?」

「まだまだ日は高いですよ」

 

まだ日も高いのにもかかわらず、流星群がハッキリと目に映っていた。流れる星が車に影を落とし――

 

「まずいですね!」

 

アカリは慌ててアクセルを全開に、急ハンドルをきる。その直後、先程までいた場所に流星群が落下。星が次々と車を狙って降り注いでくる。

 

「一体全体なんなのよ!?」

「それどころじゃないよ!急いで!トンネルが塞がれる!」

 

逃げることに長け直感の鋭いジュンコは気づく。デタラメに降っているこの星はただの時間稼ぎ。本命は、ゲヘナとトリニティの境の一つ、トンネルを塞ぐ大きな大きな星である。

 

「――だめ、間に合わない!」

「間に合わないなら、答えは一つ――みなさん、別の道をゆきましょう」

 

猛アクセルで、降り注いだ星をジャンプ台にし――美食研の車は大きく飛翔。そのまま隣の道路へと移る。

 

「ふう……もう大丈夫です」

「まさか、こんな追跡を受けるとは思わなかった」

「でもでも、楽しかったね!」

「美食を巡る旅に危険はつきものですわ」

 

これで逃げ切った。

 

――そう確信しつつ、警戒のためにハルナが窓から後ろを覗きこんだとしたときのことだった。

 

盾を構えて猛スピードで突っ込んでくる人間がまさに目の前にいたのは。

 

「「あ」」

 

派手な音とともに、ハルナは衝撃で浮き上がり、窓から車外へ放り出される。

 

「「「ハルナ(さん)!!!」」」

 

突然のことに、全員が後ろを見た。見てしまった。

 

ドッカっ!!!

 

なにかに車と正面衝突をしたのだろう。慌てて前を見ると、そこにはピンク色の髪の美しい天使がいた。おそらく彼女にぶつかったのだろう。

 

「もう、びっくりした〜!あなた達降りて!免許もってんの!?」

 

まずいと思って慌ててアクセルを切る。

 

「降りてってば☆」

 

が、動かない。天使がガッツリ掴んでいて、動くことを許さない。

 

「ねぇ、やばくない?これ」

「全速力で突っ込んだよね?なんで無事なの???」

「まずいです、アクセル思いっきり押してもバック入れてもビクともしません!!!」

 

「降りないの?しょうがないなぁ……えいっ☆」

 

そして天使は、いとも簡単に車を上に上げて持ち運び、道路から外れた場所で車をひっくり返す。タイヤが空に浮き、天井が下となってしまい走行どころではなくなってしまう。

 

「さて、中の人は……あれ?」

 

ただでは転ばない美食研。運んでる隙を見て、窓からこっそり逃げ出した。振り返れば、ハルナを担いであっという間に遠くへ逃げてしまった。

ミカは急に車がひっくり返った衝撃で目を回すフウカと、放り投げたナギサを背負い、トリニティへと戻る。

 

 

 

その後、無事ロールケーキを配布することに成功する。

壊滅的な被害を受けた厨房に変わって家庭科室を使い、大変だろうと思って手伝いに来たヒフミを筆頭とする有志が前もって作っていたおかげで、遅れが発生することはなかった。流石に全生徒分はそれでも足りなかったが、そこは後々復活したフウカが急ピッチでその場に集まった有志達とともに仕上げたのだった。

 

『す、すごいあったかいよ……ゲヘナじゃ絶対にお手伝いなんて来ないから!!!』

『あはは……ゲヘナってすごいですね』

『皆がやりたいことをやりたいようにする学校だからね。私は料理が大好きだから、してるの』 

 

と、フウカが涙とともに喜んでいたとか。

 

 

 

そんなこんなで、ナギサがウミカとともに企画したロールケーキ祭は大盛況とともに幕を閉じたのだった。

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