なかなか執筆時間取れなくて申し訳ない……()
こんにちは、伊落マリーです。
本日は、私のアビドスでの日常を紹介させていただこうかと思います。
私はアビドスに建てたトリニティの教会にて、シスターをしています。
そんな私の一日は朝、祈りを捧げてから始まります。
その後は炊き出し。お金のない方や身寄りのない方が集まっています。一時期はヘルメット団が占拠を目論み襲撃をしてきましたが、何度も衝突を繰り返し、何度も交渉を繰り返し……ほかの周囲の方と交流できる憩いの場となりました。そして、よく来てくださる方々が自然と手伝っていただいています。そうしていくうちに自然と規模が大きくなって、大勢の方々が集まりお互いを助け合う大きな自助活動の催しとなりました。これをきっかけに入信してくださる方もいるほどです。神様も大変お喜びのことでしょう。
それから、信徒になってくれた方々とともに。神様に祈りを捧げます。もちろん、炊き出しが終わるとすぐ帰る人もいます。彼らも、救われるべき人たちに変わりはありません。私達は、ただ一心に祈る。それだけです。
そして、お祈りが終わったあとは神殿内の一室へ。そこは、トリニティの教室をもした場所。一人教室に座った私はBDを再生。一人で静かにお勉強です。なまけてしまっては立派なシスターにはなれません、神々はいつも見守ってくださっています。
放課後。併設されたモモフレンズショップを開店します。砂漠での娯楽の一つとして、オーナーのナギサさんが経営しているショップです。
砂漠の、それも私一人のため暇のある時にだけ開かれるショップ。ほとんど人が来ない……と、思いきや。
「わぁ……!限定ウェーブキャットだあ!」
「先輩……はしゃぐのもほどほどにしてください。買おうにもお金ないんですから」
「はぁ~い」
長い緑色の髪をした少女。その女の子を先輩と呼び慕うオッドアイの少女。梔子ユメさんと小鳥遊ホシノさんがやってきました。彼女達はやってくるなりバックヤードでエプロンをつけて、仕事を始めました。
そう、彼女たちは、オーナーであるナギサさんが雇った店員です。放課後、時々こうしてやってきてお手伝いをしてくださいます。
ある日のこと。彼女達は突然やってきました。手にはナギサさんから送られた封筒を携えて。その封筒の中の手紙には、彼女達を雇うことが記載されていました。お金が無く困ってる彼女達を雇うことにしたこと。仕事を教えて上げて欲しい旨。ナギサさんらしい温かな字で記載されていました。
そして……合わせて契約上の諸注意も。彼女達はアビドスの生徒でありトリニティへの勧誘行為の一切の禁止および教会事業には一切関与させないこと。
そういった具体的な内容を終えた最後の文に私は目を伏せました。
『マリーさんのやりたいことを好きなようにやってください。私達は友達です、あなたのやることを応援します』
……封筒の中には、私同様に大きくなったガーデニング部の皆さんの写真と応援の色紙が添えられていました。
つい、ユメさんとホシノさんの前で大泣きしてしまったのですが……そんな私を、お二人はそっと優しく見守ってくださったのでした。
そんな初対面でしたが、今ではお二人ともこのショップでかけがえのない店員です。というのも……
昼。大量のヘルメットをかぶった集団が店の前で暴れ始める。
「おらぁ!こんな変なもん売りつける店、ぶっ壊しちまえ!」
「またですか……」
「そんなことさせないよ!」
「お客様はこちらへ退避してください!」
私がお客様をバックヤードに退避させていく間に、2人が表に出てヘルメット団への対処をしてくれていました。そして、あっという間に鎮圧してしまうのでした。
仕事そのものもさることながら、お二人がヘルメット団の妨害も積極的に対処していただくお陰で周辺一帯はアビドスにおいて、かなり治安がよい場所となりました。
そうそう。隣のラーメン屋さんといえば……
「今日は週末だし、仕事上がりに柴関ラーメンいこー!」
「ええと、たしかセリカさんも今日はバイトのはずですね。もし空いてれば、ホシノさんも一緒に行きましょう」
「えぇ、かまいませんよ」
「おー!それじゃ早速」
「お仕事終わってからですよ先輩!」
「ひぃん……」
仕事上がりにそのお隣の柴関ラーメンをいただいて帰るのも定番になりました。とっても美味しいラーメン屋さんです。お嬢様の集うトリニティではそもそも中華のお店なんてありません。
セリカさんもバイトをしているので、お客さんのいない時はセリカさんやアヤネさんも加わって。みんなで集まって楽しくおしゃべりすることもありますね。
そうこうしているうちに、そこそこの客をさばいてあっという間に日は暮れていきました。
「よし、今日はここまでにしましょう」
「疲れたー!柴関ラーメンいこー!」
「先輩……」
そうして、私たちは仕事を終えて柴関ラーメンへ。
「おう、らっしゃい!」
「はぁ!?急に来るんじゃないわよ!?」
なかに入ると、大将が声をかけてくれる。そして、私たちを見るなり驚いてこっちを見ているセリカちゃん。
「セリカちゃん!やっほー!」
「セリカさん、お仕事ファイトです」
「…大将、うるさくてすみません」
「なに、みんなで騒いで楽しくしてりゃあいいじゃねえか。セリカちゃん、皿洗いやっとくから注文取ってきてくれ」
「はーい!あーもうヤケクソよ!ご注文は!」
皿洗いのために控えに下がった大将の代わりにセリカちゃんが来て注文を取ってくれる。
ユメさんが雑に絡んで。セリカちゃんがツンツンして。ユメさんがひぃんと泣いて。それを呆れたようにホシノさんがため息ついて見守る。これがいつもの風景です。
「で、そういやアンタ。中学校はどうするのよ」
「……はい?」
突然セリカちゃんからそんな話題が私に振られて。気づけばみんな一斉にこちらを向いていた。
「前に聞いたとき、悩んでたじゃない。もう決めたの?」
「え、えーと……」
思いっきり見られてたじろいだ私はふと視線を外して周りを見る。
アヤネちゃんはソワソワと気が気じゃないようにソワソワしている。ホシノさんは何でもないように見えて、すこし手が震えている。ユメさんは……泣いてる!?待って何も言ってないのですけども……!?
「どこ見てんのよ!ちゃんと答えてよ!」
「あ、す、すみません……!」
そして、セリカちゃんはずっと待ってくれていたのだろう。またせてしまって申し訳ないが、もう決まったのだ。
「両親達も、そしてトリニティの友達も私の選択を応援してくださり……無事に、アビドス中学校への転校が決まりました」
「え……」
あれ、なんかおかしなことを言っただろうか。周りを見ると、ポカンと間の抜けた表情を……いや、ユメさんだけは周囲を見て首を傾げている。
「って、そこ私も通うところよね?来年も一緒?」
「はい!来年も一緒です!」
「〜〜〜!!!」
突然セリカちゃんに抱きつかれました……えっと……?
そして、なぜかアヤネさんが自分の頬を思いっきり引っ張っています。夢じゃないんですよ?
「ふふん、ホシノちゃん。私の勝ちだよ!ラーメンのお代はホシノちゃんもちで!」
「まさか、そんなはずは……」
「ちょっとそこ!人の進学を賭けにしてるんじゃないわよ!」
「あ、あはは……」
賭けをしていたホシノさんとユメさんがセリカちゃんに叱られていた。皆さんの反応に一人、戸惑っていると……
「みんなどうしたんだ?こんなに騒いで」
そんなどんちゃん騒ぎを聞きつけてなのか、皿洗いをしていたはずの大将がやってくる。
「大したことではありませんよ」
「なわけないわよ!聞いて大将、マリーがアビドスの中学校に進学するって!」
その一言で事態を読み取ったのでしょう。
「おお!そりゃよかったじゃあねぇか!ここアビドスは砂漠ばっかで、人がいなくなっていってるからな!」
「あ__そういうことでしたか」
ようやく、合点がいった。トリニティに戻ったほうがアビドスで何不自由ない生活ができる。トリニティにいくと大半の人は信じて疑っていなかったのだろう。私にかけていたユメさん以外。
「しかし、まだ2年あるだろ?そんなに早くに決めていいのかい?」
「そのほうが動きやすいですから。それに、曲げる気も、途中で諦める気もないんです。今の大事な物を抱えながら、皆さんと一緒に歩みたいって」
「そうかいそうかい……よし、決めた!今日はお代はいらねぇ、俺のおごりだ!」
「え、いいのです?」
そうして私はアビドスという組織へ、正式に迎えられたのでした。
「と、こんな感じでしょうか?」
「ありがとうございます!いやぁ、いいネタできた!」
新聞記者の取材。
たしかにこんなところで教会があるのも聞いたことがない話である。
新聞記者はいいネタが拾えたと喜び帰るのであった。
なお、誌面に載せられた写真により『マリーちゃん可愛い!』と反響の声が多く集まった。ファンクラブが出来上がり、時々アビドス外からマリーを見に訪れる人が現れた。
これにより、アビドスの景気がほんの少しだけ上向いたのであった。今はほんの小さなズレだが、これが後に大きな波紋を呼び寄せることになる。