細々と続いてるので初投稿です
『昼:アビドス高校、アビドス対策委員会会議室』
"しゃ、借金!?"
先生がアビドスの生徒達とともに学校にもどり、アビドス生たちの着替えをまってからしばらく。
詳しい話を聞いた先生が耳にしたのは、2億もの借金をやりくりするアビドス生徒達の現状であった。
アヤネ「はい……砂嵐の問題もあり、うまくいってないのが現状です」
ユメ「だから、みんなでアビドスを盛り上げよー!ってわけなんだ」
"そっか、それでみんな水着だったんだ……"
"とはいえ。流石に、水着での営業は許可できない。皆の事が大事だからね"
そう。真面目な顔で言う先生に対し、一同はぽかんとしていた。いち早く顔を真っ赤にして再起動を果たしたセリカが、ばんと机を強く叩いた。
セリカ「ち、違うわよ!あれは宝探し!水着に関しては先輩が言い出して……なんで水着だったの?」
ホシノ「ん~……伝統?決まり事?みたいな?」
セリカ「そんなあやふやなの!?」
抗議の姿勢を続けるセリカをユメが嗜める。
ユメ「オアシスが沸いてきたときに溺れたら危ないからね!アビドスでは代々続く、昔からのルールなんだよ!」
セリカ「えっ……」
ホシノ「そうなんだー。なら、仕方ないかなぁ」
ノノミ「なら、仕方ありませんね~」ニコニコ
シロコ「ん、なら仕方ない」
セリカ「なに、なんなのよ……おかしいのは、私?」オメメグルグル
アヤネ「気を強くもって、セリカちゃん!私もおかしいと思ってるから!」
混乱するセリカを、肩をつかんで揺さぶるアヤネ。
とんでもない伝統が爆誕していたが、それを一旦脇において先生は語りだす。
"ごめんね。勘違いだった"
"ともかく。どうにかして、稼がないといけないわけだ"
ホシノ「うんうん。皆で頑張ってるんだよ~」
アヤネ「そこで、先生のお力を借りれませんか?なんとか廃校を阻止したいのです」
"う、うーん……"
先生は考える。事はそう簡単ではない。
お金を与えるのは、為にならない。なにより、連邦生徒会が黙ってないだろう。だからといって、アイデアがふってくるわけでもない。
__それでも、先生は困っている生徒達を放っておくことはできない。
"わかった。なにか考えてみるよ。困ってる生徒を放ってはおけないから"
"ただ、ごめん。なにぶん、急な話だから案がない。考える時間が欲しいな……"
アヤネ「わかりました」
ユメ「それじゃ、早速あれやろう、あれ!」
マリー「あれ、ってもしかして……」
どこからか、ホワイトボードを引いて、ユメがやってくる。
そこには、大きく「定例会議」と書かれている。
ユメ「先生も含めて、会議しよう!」
(会議の様子は、割愛。気になる方は本編へ)
意見は出揃った。
ユメ:アビドスの砂漠で宝探し(異性の存在により反対)
ホシノ:バスジャックで生徒獲得
シロコ:ん、銀行強盗する
ノノミ:水着スクールアイドル(異性の存在ry)
セリカ:マルチ商法にひっかかってた
マリー:信徒の獲得(トリニティ一色になりかねないため止められる)
__めのまえが まっくらになった!
シロコ「先生、先生……!」
『夜:アビドス保健室』
"うっ……"
「先生、先生……!」
倒れた先生が起きたのは、アビドスの保健室。
起き上がると、シロコが涙ぐんで抱きついてくる。看病してくれていたことは容易に想像がつくだろう。
"ありがとね、シロコ"
「ん、それより起きたならこれ飲んで。マリーが診てくれて、熱中症の症状の再発だって」
"あ……"
そういって、シロコはスポーツドリンクを差し出してくる。よくよく考えてみれば、救助されてからシロコの飲み物を飲んだあとはヘルメット団の襲撃、アビドスの事情、そしてアビドス対策会議。それら全て、水分を取ることを疎かにしていたことに気がついた。
「私達を大切にする気持ちは伝わった。だからこそ、もっと自分の身体を大事にして欲しい」
"ごめん……"
体調管理を怠った、自分自身のミス。深々と頭を下げて、今後気を付けることを心の中で誓った。
"そうだ、私が倒れたあとはどうなったの?"
「アヤネが会議でへそ曲げちゃった。それで、機嫌とるためにみんな柴関ラーメンっていう美味しいラーメンのお店にいってる」
"美味しいラーメンか。いいね"
みんながラーメンのお店にいったことを確認すると、ふと気になったことをシロコに聞く。
"そっか。シロコはいかなくてよかったの?"
「いっても、味わからなかったと思う」
"あっ……心配かけてごめん"
「ん、わかってくれたならいい。みんなも心配してた。メール送らなきゃ」
やぶ蛇だった。シロコは思い出したかのように、スマホを取り出しメールを送る。
「……先生は、このあとどうする?」
"そうだな……ネットの環境はある?"
「ん、問題ない」
"問題解決までは、ここで仕事しようかな"
「ちょうど、セリカ以外みんないるから使ってもいい空き部屋聞いておく。寝袋もあるから、使って」
"ありがとね、シロコ"
そうして部屋を取り、シャーレに勤務するSRTへ連絡を飛ばす。
突然シャーレを失踪した先生に、青筋を浮かべたリンが拳を振り下ろすまであと半日__
一方その頃……
『夜:アビドス校区通学路』
「疲れた……」
セリカは、とても疲れていた。
水着で宝探ししてたらユメ先輩が倒れてる大人の先生を拾って、戻る最中でヘルメット団に襲われる。弾をつみわすれて、万事休す……となったら、先生によってシロコ先輩が覚醒でもしたのか全てなぎ倒し。戻ったら先生にアビドスの現状を伝えるために突然会議がはじまって、先生が倒れてアヤネがへそ曲げて。機嫌をとるために柴石ラーメンに赴くことになったのだけど……
今までの怒涛の展開で隠れてやってた柴関ラーメンのバイトのシフトをすっかり忘れてて、最近増えた常連客のゲヘナ4人組相手にその場でバイトを始め、ついでににバイトが先輩達にバレて……恥ずかしくなって、みんな死んじゃえ!って捨て台詞と共に逃げ出して。
元々アビドスはハチャメチャだが、ここまで混沌としていたことはあっただろうか。
「全部、あの大人のせいだ」
アビドスがこんなになるまで放置されてたのに、今さら__
そんな恨みを抱えていた時、突如として轟音と共に目の前が真っ白になる。気がつけば、自身の身体は宙を飛び何処かの壁にうちつけていた。
「よーし、捕まえろ!」
「な……」
ヘルメット団。彼らが、戦車を従えて襲ってきたのだと気がついたときには、セリカはぐるぐると巻かれ連れ去られるところだった。
「……ごめん、みんな」
セリカが、涙をこぼしたその時__
一発の銃声が響く。
「死んでください死んでください死んでください!!」
セリカをさらおうとしたヘルメット団員が倒れ、解放されたところに割って入り込む紫髪の少女。
「ドッカーン!」
大きなカバンを投げ込み、ヘルメット団達を吹き飛ばす白髪の少女。
「っ、危ない!戦車が……!」
「それなら大丈夫。こっちは終わった」
戦車について知らせようとしたセリカに声をかける、白黒メッシュが特徴の少女。彼女によってセリカは解放される。
セリカがふと戦車の方に目を向ける。そこには、履帯式が切られ、炎を吹いている鉄の箱の姿があった。
「すごい……」
そして。この少女達の姿を、セリカはよく知っていた。
「あなた達……最近よくくる、柴関ラーメンの常連さん?」
バイト先に最近増えた、常連のゲヘナの客。でも、彼女達がこんなに強いなんて知らなかった。
「そう、あるときはラーメン屋の常連。そして、あるときはピンチに陥る少女を助けるチーム……」
カツカツと、ヒールの音をならして前にでる赤い髪の女性が、名乗りをあげる。
「__私達は、便利屋68。先生からの依頼で救助にきたわ」