貴方の事が好きすぎるスタレ女子だなんてそんな。 作:究極進化さむらい(2歳)
「〇〇、来てやったぞ」
貴方が休日と言うのに暇を持て余し、自宅の居間でグダグダとだらけている最中、近所に住むケリュドラが会いに来てくれた。
トテトテと足音を鳴らしながら、とてつもなく暇なタイミングに来てくれたことに歓喜し笑顔を浮かべる。
"けりゅどら、飴ちゃんちょーだい"
「ふっ、王の施しを求めるか……受け取るが良い!」
"わーい"
中二病……変わった言い回しだが、ケリュドラは貴方が飴を求めた瞬間瞬時に鞄から取り出し与えてくれた。
彼女が貴方に渡した飴は、丸い粒状の小さい砂糖菓子ではなく、グルグルとうずまき状の形になっている大きなキャンディ。
所謂ペロペロキャンディと評される物だった。
"けりゅどらいつも飴ちゃんくれるから、すきー"
「た、たまたま持ってたからな!有り難く食べるんだぞ」
嘘である。
態々、大きくてかさばる様な物をケリュドラが鞄に入れておく訳が無い。
貴方に餌付けをする為態々税込み472円のペロペロキャンディを買ってきたのである。
因みに、この会話も両手では数えられないほど繰り広げられていた。
「それよりも、今日は誰も家にいないんだよな?」
"いないよー"
「そうか……なら…〇〇、こっちに来い」
ケリュドラは自身の膝をポンポンと叩きながら、早くしろと言わんばかりの態度を取ってくる。
貴方は飴ペロペロと舐めながら、言われた通りに彼女の側に座った。
「違う、僕の膝に座れ」
"おひざ、すわっていいの?"
「あぁ、早く座ってくれ」
"わかった"
ケリュドラの膝の上に乗っかると、彼女はぎゅっと貴方を包み込むように抱きしめてくる。
あまりケリュドラらしくない行動に戸惑いながらも、大好きなケリュドラに抱きしめられて微塵も嫌な感情は湧いていなかった。
「まったく、世話の焼ける奴だ」
「だが安心しろ……僕が守ってあげるからな……」
「……僕の愛しい〇〇……」
ケリュドラが小さく呟く。
最初のに関しては彼女が座れと言ったのだが、王の言うことは絶対である為誰も異議を唱える事は出来ない。
そして、貴方は最後の言葉が聞き取れなかったため聞き返そうと思ったが。
「ふっ……今のは独り言だ、忘れろ」
そう言うとケリュドラは貴方の頭を撫で始めた。
何だか心地よい感覚に身を任せる事にした貴方は、キャンディを舐めゆったりとしている。
しかしぼーっとして飴をなめ続けていると、突如としてケリュドラに頰をムニっとされてしまった。
「おい、僕よりも飴なのか」
"とけちゃうもん"
「飴なんて後でもいいだろう。今は僕だけに集中しろ」
"けりゅどらがくれたんじゃん"
「それでもだ。普段は僕以外にも奴らがいるからな、こんな事出来るのも今しかないんだ」
"けりゅどらは僕とあそびたいってこと?"
「……僕がお前と遊んでやるんだ、勘違いするなよ」
ケリュドラはツンデレと言う奴だった。
昔からそうだ。
決して認めようとはしないが、兎に角貴方と過ごしていたいと思っている。
貴方もそれは同じで、お互いに相手と過ごす時間を大切にしているのだ。
「そろそろ僕もお姉ちゃんと呼べ」
"ん〜……やだ"
「どうしてだ!」
"けりゅどらはおねーちゃんちがう"
「何でだ、これは命令だぞ命令」
"めーれーでもやなの"
「ぐっ……もう出会ってから4年も経っているのにどうして……!」
何故頑なにお姉ちゃんと呼ばないのか。
答えは簡単だ。
およめさんになってほしいから!
だがそれを知らないケリュドラにとっては何故自分がお姉ちゃんと呼んで貰えないのか不思議で堪らない。
「……次は呼ぶんだぞ……必ずだからな」
"はーい"
「いいか!必ずだぞ、絶対だからな!」
そんなやり取りをしている内に、既に時間はかなり経過しており外は夕闇に染まっていた。
ケリュドラは貴方を解放すると立ち上がり玄関へと歩いて行ったので後を追うように貴方も玄関に向かう。
「……今日は楽しかっ……悪くなかった、じゃあな」
"またねー"
扉を開けて出ていく彼女を見送りながら手を振っていると、「また来る」と言い残して去っていくケリュドラであった。
これからも続くであろう日常。
それを楽しみに貴方は飴を舐め続ける。
まだまだ甘い時間は過ぎてくれそうにない。
再創世後で〇〇以外は記憶あるみたいな世界観でみると良きです。
セイレンス書こうと思ったんですけど、口調ムズすぎ。
ケリュドラは普通の女の子らしく恋をしてください。
辛いのは本編だけでええでしょう。