貴方の事が好きすぎるスタレ女子だなんてそんな。 作:究極最終さむらい(2歳)
帰りたい
貴方の心情を表すとするならば、これ以上に相応しい言葉は存在しないだろう。
いつもの様に自室で就寝したはずなのに、目の前に広がる情景は貴方の知る部屋ではなかった。
壁一面は熟成されたワインの様な、多額の資金が掛かっているであろうゴージャスなデザインに施されており、ベッドや部屋にある小道具の全てはどれも高級品ばかり。
この様な泊まるだけで金額が二桁を超えてしまうであろう、洒落ている豪華な部屋に泊まった覚えなどない。
お酒などを嗜まない貴方は、酒によってここへ辿り着いたなどとは思えず只々疑問符を浮かべることしか出来なかった。
しかも、問題はこの謎に包まれた部屋だけではなかった。
貴方は自身の周りに目を配るのだが───
「あら、そんなに見つめてどうしたの?」
貴方の右隣に腰を掛け、耳のみならず脳まで支配する声色の女性『カフカ』
懸賞金100億を超える指名手配犯である。
距離が近くて彼女の大きく実ったマシュマロが貴方の右腕に触れている。
「私の顔に何か付いていますか?」
貴方の左隣に腰を掛け、柔らかで優雅な気品を感じさせる声色の女性『アグライア』
オンパロスと呼ばれた星で統率者を担う英雄の一人である。
距離が近くて彼女の懐の様に豊かなマシュマロが貴方の左隣に触れている。
「あらあら、私は見つめてくださらないのですね……」
貴方の頭にその狂気的な乳房を乗せている、多分ドスケベな女性『ダリア』または『コンスタンス』
元はガーデンオブリコレクションでギャングで、現在は焼却人と呼ばれる派閥であるらしい。
距離が近いと言うか、なんかもう色々凄い。
「……貴方も大変ね」
貴方の目の前に置かれている椅子に腰を掛けた、この中で唯一の良心を持つ女性『ブラックスワン』
各地の記憶を集めるメモキーパーである。
距離は離れている。
助けを求めた視線を送ると、困った様な表情で顔を逸らされてしまった。
と、ご覧の通り貴方は四人の年上デカちちお姉さんと共にこの部屋へ閉じ込められてしまったのである。
全員見知った顔で良かったと思いつつも、よりにもよって苦手3TOPが揃ってしまっているのだ。
因みに苦手なのはブラックスワンを除いた三人である。
前述の様に彼女らは必要性も無いのに、積極的に密着してきている事に貴方はドキドキせずにはいられない。
意義を唱えようにも、この三人から逃れるのは至難となるだろう事が簡単に推測出来る。
ならば抵抗するだけ無駄なのだ、とは思うも一応ブラックスワンへ助けは求めた。
救難を訴える熱烈な視線を送り続け、彼女も流石に答えたのか漸く重い腰を上げ動いてくれたが──
「御三方、まだ彼は起きてばかりで状況を飲み込めていない様だし、一度説明をした方が良いんじゃないかしら。……それに……凄く顔が赤くなっているから、離れてあげた方が……」
「そうね。離れるのはごめんだけれど、一度説明してあげた方が良いかもね」
「そう致しましょうか。離れるのは拒否させて頂きますが」
「皆さんの総意ですので、今分かっている事を説明してあげますね。離れないけど……♡」
「離れて、あげないのね」
どうしてだろうか、全員離れてはくれなかった。
「諦めた方が良いかもね」、と諭され落胆する貴方へ、ほんの数ミリ動いた程度で四方向からの圧力がしなる。
肉そのもので出来たソファに身を委ねている気分にさせられた。
恐らく世界で一番柔くて気持ちの良いソファであろう。
そして、渋々この天国の様で地獄な状態を維持する事を決断した貴方は、このまま説明を受ける事にした。
───のだが、ブラックスワンは何故か恥じらうそぶりを見せながら、言いあぐねている。
「えぇっ…と、この部屋では、ね」
"な、何かあるんですか?"
と尋ねた貴方に彼女は意を決したのか、頬を赤く染めながらも指を指す。
何故だか不明だが、ニコニコとしている周囲の三人を不思議に思いながらも、貴方はブラックスワンの指先を追う。
その先には、額縁に入った注意書きが掛けられていた。
『♡♡♡♡♡五人でドスケベセッ◯スをしなければ出られない部屋♡♡♡♡♡』
"は?"
思わず声が漏れ出てしまった。
わー創作でよく見る奴だーと現実逃避を試みるも一瞬で打ち砕かれ、思考は停止してしまう。
静止した思考を無理やり働かせ、ドスケベセッ◯スにどの様な意味が込められているのかを脳内で検索し始める。
が、しかしドスケベセッ◯スに込められている意味などその言葉通りなのだ。
まだ童貞なのに、初めてが五人?しかもドスケベなプレイしなきゃなの?と様々な思考が脳内を駆け巡る。
そんな渦の最中、頭に直接語りかける様に、甘い甘い囁きが耳を襲った。
「ふふ、聞こえているでしょう?ここから出るには貴方と私達で子作りしないといけないのよ。しかもドスケベなやつ♡」
「…カフカさん。言い方はもう少し……」
「あら、一番大事な事を伝えないのは不親切だと思ったのだけれど」
「不適切だわ。彼も混乱している様だし……」
「不適切だわ。彼も混乱している様だし……」
ブラックスワンの窘めにも、カフカはどこ吹く風で貴方の耳元へ唇を寄せる。息遣いが鼓膜を優しく撫で、ぞくりと背筋が震えた。
"扉は破壊出来ないんですか!?"
「破壊しようにも、現在は我々の持つ力が封じられている様です」
"なぁーんで!!!"
「うふふ♡落ち着いてください。私が優しくリードしてあげますから♡」
"いや、いや、おうちかえる"
どうやら彼女らが使用できる力は、何らかの理由で使用できないらしい。
何処かに奇物があるのだろうか。
貴方は避けられないドスケベセッ◯スに絶望し、思わず幼児退行してしまう。
なぜダリアはやる気なのだろうか、そして取り乱しているのが自分だけである事に困惑を隠せない。
"み、みんなは良いの!?ド……スケ……セッ……だなんて!!"
「経験などありませんが、貴方となら」
「私も君なら歓迎よ」
「うふふふ♡沢山楽しみましょうか…♡」
「……物理的に出られない以上、覚悟は決めているわ…」
どうやら脱出の準備は完全に整っている様だった。
ただ性行為をするだけであれば、まだ成人ではない貴方を除いて大人だけでしてもらう手段もあったが、なにぶん指定されているのだ。
しかもドスケベなやつである。
どうにもならない状況に絶望することしか出来ない(二度目)
「ここで起こってしまった事は口外禁止といたしましょう」
「そうね、私達だけの秘密にしちゃいましょうか」
「忘れられない記憶になりそうですね…♡」
「決してトラウマにならない様、細心の注意を払うから……」
初めてが複数人、しかもとびきり美人と、更にドスケベなやつ。
心の中で思い人である星穹列車のナビゲーターに助けを求めながら、貴方は覚悟を決めるのだった………
この小説、一年ぶりだってよ
うい、鬱病から復帰しましたさむらいです
個人的に好きなキャラで固めてみました。
R18に続く可能性があります。
またちょいちょいやってくからよろしくね。