・ジンさんの無理ゲー回想録(ぉ
「「ごちそうさまでした!」」
「はい♪ お粗末様でした」
宿を貸してもらった上に、心の篭った
そんな俺達を、どこか微笑ましさすら感じさせる眼差しで見てから感謝の言葉を受け取ると、彼女……イリットは年季の入ったシンクで洗い物を始める。
正直、この生き馬の目を抜くというレベルを超えた弱肉強食の荒野において、ありえねーと叫びたくなるほどに純粋で人の好い娘さんだった。
最初は、どうしても
……うん。昨日みたいにイメージからかけ離れたイリットをガン見し過ぎて、イリットを脅えさせるのは困るからな。
まるでイチャモンを付けるヤクザと脅える美少女といった光景に、空気を読んでくれたレナが、切れの良いツッコミを炸裂させてくれなければ今頃どうなっていた事か。
くっ、初対面の割りにレナの対応が普通すぎたせいで、一般人からしてみれば俺は
「レナさん。ジンさん。お弁当……どうしますか?」
「「ありがたく受けて取らせていただきますっ!」」
いやー、ホンマにええ娘さんやー。
もう直角に曲がらんばかりの勢いで俺とレナはイリットからスタミナ弁当を受け取ったのだった。
……しかし、この行動といい先日の対応といい、何かレナは他人という気がせんなぁ。
「んじゃ、私はナイル爺さんの所でバギー受け取ってくるから」
「OK。俺はちょっと寄りたい所があるから、後でハンターオフィス前で合流しよう」
「わかったわ」
お互いに軽く手を振り合って別行動を取る。
流れの通り、レナはバギーを修理していたというナイル爺さんの所へ向かい、俺は少しばかり気になる事があったのでガレージを後にした。
昨夜、寝物語──とは言っても
どの程度の期間になるかはわからないが、暫らくはこの界隈で生活しなければならないのだ。近場で狩りをして稼ぐにも、依頼をこなすにも、人間狩りなどという蛮行をしている
それに、俺と同じように"復讐"と言う名の
(……俺みたいに単独でラスボスに挑むような真似はさせたくないしなぁ)
心の中だけで呟く。
俺は、
時にはヌッカの酒場で同行してくれた気の良い連中と旅をした事もあるし、クランに敵対する
が、如何にゲームのような
そりゃあ考えてもみてくれ。
より安全に。より効率的にモンスターや賞金首を狩るため、チームは組まれるのだ。
だが、
結果的に俺は単独で……しかも生身で高地のモンスターどもと殺り合う事になったし、ネツィブ・メラハの攻略も、
正直、ドミンゲスやアルメイダと正面きって戦えない時点で、ハイ・ウォーターに連れて行くなど論外です。
ま、そういう訳で、
この時ばかりは、今は亡きオズマの爺様が「イヌは良い……」と
……俺、イヌ苦手だけどな。顔を舐められるのとか勘弁してください。
それはさておき。
単独でラスダン及びラスボスに挑む破目になった俺だったが、実はコーラがグラトノスに拉致されるというイベントが無かったので、
そも、俺はグラトノスに殺された後も記憶と復讐心を失わなかった。
その影響か、
結果、
ついでに、
──
つまり何が言いたいのかというと、中途半端にリアルな
無論、同じ意思……この辺りなら、グラップラーに深い怨恨を抱いており、更にグラップラーを壊滅させるなら命すら惜しまない、ぐらいなレベルの存在がいたら、そいつは最期までレナに付き合ってくれる最高の仲間になってくれるだろうけどな。
むう……原作の
「最低一人は“仲間”を得られるか」
どうやら
心配しすぎかと苦笑を抑えながら、俺は目的地へと足を向けた。
そう、今、マドに居るという
Q:あれ? 何でミンチが来てんの? つか何でここにいんの?
A:さあ……なんでなんだろーねぇ
答えろよ!