銃器が弱すぎる世界に転生したけど銃知識と現代戦術知識で成り上がる   作:佐々牙嵯峨兎

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15.歓喜

「な、なんとか勝てた……」

「そうだな……」

 

 少し安心していると、リーベット先生達がやって来た。

 他の大人が悪鬼《ホブゴブリン》の死体を見て俺達に指を指しながら聞いてくる。

 

「もしかして悪鬼《ホブゴブリン》を倒したのはアレス達か?」

「エエ? ア、アア……」

 

 俺は大人達にそう答えると一斉に驚き出す。

 

「嘘だろ!?」

「脅威度+Dの上に、特異級《ユニーク》魔法具帝釈杖(インドラ)を持った悪鬼《ホブゴブリン》を倒すなんてすごいぞ!」

「冒険者が数人で掛からないといけないのに……これは驚きだ!」

「いったい誰が倒したんだ? アレス、教えてくれ!」

 

 大人達は驚きつつも悪鬼《ホブゴブリン》を倒した人を探しているとリーベット先生が前に出て俺に指さす。

 

「悪鬼《ホブゴブリン》を倒したのはアレス君達ですよ」

「「エッ?」」

 

 リーベット先生が言った事を理解できなかった大人達は変な声を出しながらおれの方に向く。

 俺は恐る恐る片手を挙げて首を縦に振る。

 

「アァァ……ハイ」

「「エエエエエエエエ!?」」

 

 俺が……いや、俺達が倒したことに大人達は信じられないか、驚きが混じっている叫び声が森中に響き、両目をこれでもかとひん剥いて驚いてしまう。

 少し間が開くと大人達は頭を抱えながら叫ぶ。

 

「どう言う事だ? ヴィンセントとアリスはともかく、アレスは奴隷級《スレイブ》だろ?」

「なのに何で+Dの悪鬼《ホブゴブリン》を倒したんだ!?」

「ありえねぇ!?」

 

 大人達は物凄くありえない事を目の当たりしたのか、のように驚いている。

 確かにこの世界の普通は魔力量によって倒せる不浄人形《ドールズ》が定められているからな。そのうえ俺は魔力量が極端に少ないからさらに混乱は加速するだろう。

 こうなったらアレを言うしかない。そう思い俺は前に出る。

 

「皆さん、落ち着いてください! 僕は天授《ギブデッド》持ちなんです!」

「「何だって!?」」

 

 大人達は俺の言った事に驚く。

 もしこの場で俺の能力を言わなかったら転生者だと知られるどころか、邪悪者にされてしまう事になる。

 だったら自分の能力をさらけ出したほうが良いじゃないか。俺の命運をかけた開示を聞いた大人達は納得し始める。

 

「成る程……」

「確かに天授だったら+Dの悪鬼《ホブゴブリン》を倒せるな」

「それでどんな天授《ギブデッド》何だ?」

 

 ココでうやむやにしたら再び疑いがかけられるため少しだけ嘘を混ぜながら説明する。

 

「俺の天授《ギブデッド》は【複製】と【生命付与】それに【銃辞典《ガンディクショナリー》】だ」

「【複製】と【生命付与】は分かるけど、【銃辞典《ガンディクショナリー》】ってなんだ?」

 

 大人達の内一人が俺の嘘に質問する。

 

「【銃辞典《ガンディクショナリー》】は異世界の銃に関する知識を調べる事ができるよ」

 

 すると大人達はオオと驚いている、大人達が驚いている間にリーベット先生が会話に入る。

 

「今はアレス君達の治療と冒険者様達を呼びましょ」

「それもそうだな、おーい誰か冒険者様を呼んでくれー」

 

 大人達は冒険者達を呼ぼうと下山する、俺もアリスを抱えてヴィンセントと下山する。

 下山したらレレイア村の人から感謝された。

 どうやら俺の事を最初は変人と思われているが今ではヒーローとして扱われている。

 ったく、だれが変人だ! しかしよくよく考えればこの世界の住人にとってかなり変な行動だろうな。

 その後は祭りが起きてベッドに横たわると久々にフィムさんからテレパシーをしてきた。

 

『お久しぶりですね』

『俺の方も久しぶりですね』

『そうですね、それより最初の試練を乗り越えておめでとうございます』

『最初?』

 

 一体どういう事かフィムさんに聞くと、どうやら黒幕は俺の転生に気付き不浄人形を設置させて死なせようとした、だが他の奴が出てきて暗殺は失敗したと。

 どうやら黒幕も本気で来るだろう、それまで必ず力を蓄えなければ。

 

『第二の試練はいつ頃ですか?』

『十六歳まで試練は起きません』

『そうですか、教えてくれてありがとうございます』

『いえ、こちらこそ頑張ってください』

 

 フィムさんはそう言うとテレパシーを解除する。

 解除したら一つだけ疑問がよぎる。

 昼飯はちゃんと遺言通りにできているのか? すごく心配するが大丈夫だろう。何故なら不快の権化共が後悔するほど集めていたからな。

 だけどあいつ等の絶望した表情を見れないのが悔いだよなぁ。

 なんて思いつつ俺はまぶたを閉じる。

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