それ逝け!ユメ先輩(偽) 作:ポンコツ太郎
そして☆9の評価数が100を超えました、うっひょ~~~!
……こんなもらっていいのか……?
「というわけで第n回、廃校対策委員会会議を始めまーす!」
「わー☆」
「いえーい」
「テンション高いね……」
今日も今日とて対策委員会。崖っぷちのアビドスを復興させるため、とりあえず目下の問題である借金をどうやって返すかを議論する……というのが目的なのだが、入学から今までに使えそうな案はあんまり出ていない。ポンコツ委員会である。
というか、会議の後半は大体普通にだべるだけのものになっている。前回も市街地のラーメン屋がすごいとかいうのをホシノから聞いたことくらいしか記憶にない。こんなんでいいのだろうか。……いや絶対によくはないな。現状維持は普通にできているのがまた「何とかなるべ」感を加速させている気がする。
だがそうは言っても私も借金返済のプロではないので、大した案は思いつかないのだ。かなしい。いや、そんな道のプロになりたいわけではないけども。……デカい借りならいくらでもあるんだけどね。へけっ。
「というわけで進行よろしく!」
「ええ?」
「おじさん寝るね」
「いや寝るなぁ!」
さて今日こそはまともな議論ができるかしらんと考えていると、ホシノが私に進行を押し付け、そのまま机に突っ伏してしまった。こんな堂々と寝る宣言をするとは思わなんだ。ほっぺたを机に置いてよだれを垂らすホシノはヘイローが消えているので、どうやらホントに寝ているらしい。いや、はええよ。のび太君に次ぐスピードかもしれない。
まあホシノも変な案ばっか出すしいいかと、とりあえず会議を進めるため意見を募ることにする。
「……じゃあ、何かいい案がある人ー」
「はいはい!」
「はいノノミちゃん」
「やはりここはこのゴールドカードで!」
「却下!個人の、しかも大金を使うのはナシだよ」
「む~……」
「そんなふくれっ面してもダメです!はい次!」
まずはノノミちゃん。いつも通りゴールドカードを使うことを提案してきた。ダメです。ただでさえ色々立て替えてもらっているのに、学校の借金まで払ってもらってはもう崇めるしかなくなっちゃうので。負担を個人に集中させるのはよろしくないしね。
「ん!」
「はいシロコ」
「強盗をしよう」
「駄目です。出来るわけないし、法的にアウトだし」
「やってみないと分からない!」
「やったらダメなの!却下!」
続いてシロコ。こちらもいつも通りに強盗を勧めてくる。やってはいけないことだとお灸をすえても言ってくるあたり、もうどうしようもないんじゃなかろうか。定期的に強盗をしないとダメになる生き物なのかもしれない。いやどういう生き物だよ。諦めて一回やらせるべきか迷うが、味を占めそうだからやめているのが現状だ。
……というか。
「……このやり取り、何回目?」
「5回はやりましたね……」
「そろそろ飽きてきた」
「君らがやっとるんやろがい」
そう、何度もやってるのだ、この会話。言われているとおり5回はやっている。もはやルーティーンではなかろうか。そろそろ捻るなりなんなりしてほしいと思うが。……いや、別の案を出してくれれば一番なんだけどね。そう言うと二人は「何回も言えば折れてくれるかなって」とのこと。そういうのはもう少し現実的な案でやってほしい。
「なら、アホ毛先輩の案は?」
「そうです!先輩も出さないとずるいと思います!」
「そんなこと言われてもなぁ……」
そう思っているとほならね理論を持ち出されてしまった。それ強すぎるから禁止にしない?
しかしどうしたもんか、特に考えていない。デカパイのウツホ先輩は突如借金返済のアイデアがひらめく、ということもないし。現実は非情である。うんうん唸りながら教室内にヒントがあるかもと周囲を見まわし、ふとガラス窓が目に入る。これいいんじゃないだろうか。
「ん」
「アビドスってほら、砂ばっかりじゃん?あれを使って一儲けできないかなって!例えばあのガラス窓みた──」
パリィン!
「あらーーっ!?」
「ひゃあ!?」
「敵襲!」
と、ちょうどいい案が思いついた私がガラス窓を指さした瞬間にガラスが割れた。うそん。私が割ったのかとびっくりしたが、弾丸が落ちているのを見るに、どうやら外から誰かが銃弾で割ったらしい。シロコの言う通り敵襲なのか。街中でドンパチしているのは何回か見たが、まさかうちまで喧嘩を売りに来る輩がいるとは思わなんだ。しっかし、こんな何もないところを襲撃するなんて犯人はいったいどんな馬鹿者なのか。……冬あたりに似たようなのがいた気がするが、今はそいつらのことは置いておこう。*1
「あ、そうだホシ……」
「もー、なにぃ?おちおち寝てもいられないじゃんか~」
「うわあ!?起きてる!」
寝ているホシノを起こそうと机の方を見れば、本人はすでに起きていて私の横で敵の出方を探っていた。結構熟睡しているように見えたけど、よく起きれたね君。私だったら一発くらうまで寝ていると思う。
ともかく、今にも突っ込んでいきそうなシロコを抑えつつ外の様子を見れば、校門にヘルメットをした集団が20人くらい立っている。変な格好だなとしばらく見ていると、赤いヘルメットを被った一人がメガホンを持って前へ出てきた。
「私たちはボチボチヘルメット団!この学校を奪いに来たー!」
「「「奪いに来たー!」」」
「ボチボチなんですね……」
「ヘルメット団?」
「要するに不良ってことだね」
「ああ……」
メガホンを持ってる奴がうんぬんかんぬん言っている間に説明してもらう。私らの学校を襲撃してきたのはヘルメット団とか言うやつら。ヘルメットを被っているので、ヘルメット団。もうちょっと捻ろうよと思った。派閥が多いので区別するために頭に何かしらの固有名詞を付けるらしく、あいつらは「ボチボチ」と名乗っていた。……名前から覇気が感じられないが大丈夫だろうか。なんだか弱そうだ。「学校に不審者が出たら」とかいう妄想はしたことがあるが、これはちょっと違うような気がする。
「おとなしく引き渡すなら悪いようにはしない!」
「「「しなーい!」」」
「うーん、お灸をすえないとダメみたいだね」
「ん、根絶やし」
「やりすぎはダメですよシロコちゃん。お仕置きにとどめておきましょう☆」
「ひええ」
相手の要求を聞き流し、外へ向かいつつそんな会話をする。喧嘩をふっかけられたのもあってか皆やる気満々だ。今のうちに無事を祈っておこう。相手の。
私は戦闘は初めて……というわけでもない。というのも、借金返済の一環で賞金首を捕まえる時に何度かドンパチしているのだ。まあほとんどお荷物なんですけどね、私。ひぃん。大体けん制しているだけで私の役割は終わるので、相手に当てたこともあまりない。ホシノはどうやら参加させればレベルが上がるとか考えているみたいだが、現実はそんなドラクエみたいなシステムではないのだ。なので私の実力は正直まだ素人に毛が生えた程度と言える。
「おっ、もしかして引き渡す気になったか?」
「んーや、そんなつもりはないよ。ただ、迷惑なお客さんにはお帰り願おうと思ってね」*2
「経験値稼ぎ」
「おいたはめっ!ですよ!」
「なんだとこの野郎ー!?どうなっても知らんぞ!」
「「「知らんぞー!」」」
「……なんでさっきから小学校の卒業式みたいな感じなの?」
「うるさーい!攻撃開始!」
下駄箱を通って外に行けば、そんなことを言ってくる推定ヘルメット団のリーダー。もちろんおとなしく渡す気なんてさらさらないので、ホシノが一蹴しながら挑発をする。……なんだか慣れを感じるんだけど。ヘルメット団もぷんすこ怒って、すぐさま戦闘が始まった。
それぞれ武器を構える。ホシノはショットガン、シロコはアサルトライフル、ノノミちゃんはミニガン、そして私はハンドガン。……私のだけしょぼい気がする。ハンドガンに失礼と言われたら何も言えないけど。それにしたってもう一声インパクトが欲しいもんである。やっぱりロケットパンチか……?
ちなみに、当たり前だがこの中だとノノミちゃんのミニガンが一番ごつい。重くないのかと前に聞いたら軽々持ち上げブンブン振り回すさまを見せてくれた。怖。ノノミちゃんは怒らせないようにしよう。そう思う私だった。
ともかく。縦に広がって一斉に撃ってくるヘルメット団に対し、こっちはホシノを前衛として突っ込んでいくスタイル。ホシノが弾を防ぎ、シロコがその後ろから撃ち、ノノミちゃんが定期的にミニガンを吹かす。そして私がうち漏らしにとどめを刺すのだ。それが基本。と言ってもすぐ崩れて皆で好き勝手やっている気もするけど。
「あほい」
「おぼふ」
最初に一番近かった赤ヘルメットを被った推定リーダー……さっきメガホンでしゃべってた奴が轢かれた。ホシノが盾の硬さに任せて詰め寄っていき至近距離からの一発でKOである。すっごい痛そう。南無。
それに続いてシロコがアサルトライフルで動揺した敵を一人二人と倒していく。ノノミちゃんは弾をばらまき、それでも通っている射線を私が潰して、遮蔽物から相手を出さないように努める。そしてホシノが詰め寄っていく。以下ループ。分が悪いのが分かってか、相手も後退気味になっている。
それを見た二人は、ここぞとばかりに残りを叩くために前へ前へと進んでいき、バッタバッタとなぎ倒していく。……ちょっと早くない?二人の足に追いつけないんですけど。駆け回って大暴れしている二人を見ながら、鍛えた方がいいのかもしれないと思いつつ足を前に進めていると、路地に影が見えた。
「お」
「ええ!?」
影の正体は案の定ヘルメット団。うそん。思わず二度見してしまった。隠れてたのか知らないが二人いる。……路地が狭いのでギチギチになっているのが少しシュール。ともかく、一人なら何とかなるかもしれないが、私の実力では正直二人は無理だ。
「ちょうどよくはぐれに当たってラッキーじゃん!」
「頑張って回り込んできたんだ、大人しくしてもらおう!」
「頑張ったんだ……」
と言いつつも実際ピンチである。助けてノノミちゃん。二人は先行しすぎてて気づけないだろうし君だけが頼りなんだ。そう思って振り返ると、ノノミちゃんは離れた場所でミニガンをぶっ放している。しばらくは気づいてくれないだろう。つ、詰んだ!
「穏便に解決とかは……」
「無理!」
「だよね~!」
そう言いながらヘルメット団の二人がアサルトライフルを構える。コワイ!
今手に持っているオートマチックはちょうど弾切れである。一応構えて威嚇しているがあまり効果はないだろう。もちろんリロードを挟んでいる余裕なんてないので、ほかの攻撃手段を探さないと一方的にやられてしまう。何かないか、何かないかと考えて……
「あ」
そういえば。拾ってからまだ一回も使っていないのですっかり忘れてたが、装備だけはしているものがある。そう閃いた時には左手がホルスターからリボルバーを抜き取って構えていた。流石ミレニアム。反応速度がダンチだ。
至近距離だから外すこともない。轟音とともに二発ヘルメットに打ち込めば、そのまま相手は倒れた。すんごい威力だ。もらった拳銃の3倍はあるんじゃなかろうか。これなら私でも敵をKOできるかもしれない。うろたえるもう一人に向けてリボルバーを構える。
「うわーっ待て!話せば分かる!」
「問答無用ーーっ!」
今さっき穏便に解決は無理とか言ってたでしょうが。一気に形勢逆転だ。ハイクを詠め、ヘルメット団員=サン。カイシャクしてやる。そうして引き金を引けば──カチッと言う音がしただけで、弾は出てこなかった。
「あれっ」
「……え?」
…………そういえば、拾った後弾の補充してなかったな、コレ。なんでもデカい弾を使うらしく、意外とお高めなので買うのを後回しにしていたのだ。それがこのざまである。
「弾切れ、だね」
「そっかぁ」
「…………」
「…………」
目が合う。気まずい雰囲気が流れる。どうしようこれ。銃声が鳴り響いているはずなのに、この空間だけ異様に静かに感じた。
「覚悟ぁーーッ!」
「うわーっ待て!話せば分かる!」
「私のセリフパクるな!問答無用ーーっ!」
やっぱり、今回もダメだったよ。嗚呼、ハイクを詠むのは私の方だったか。顔を背けて目をきゅっとつむり、手を前に出してガードする。
「うぐぇっ」
「……?」
が、いつまでたっても衝撃は来なかった。訝しんで目を薄らと開けると、ヘルメット団員が目を回して倒れている。なんでだと思い周囲を見回せば、残りを片付けたらしいシロコがこちらに銃口を向けているのが見えた。どうやら戻る途中で気づいて倒してくれたようだ。サムズアップするシロコをホシノがわしゃわしゃ撫でている。まんざらでもなさそう。
「うへ~シロコちゃんお手柄だねえ」
「ん」
「すごいですねシロコちゃん!」
「自慢の息子……」
「息子じゃない、娘」
変なことを口走りつつ私も撫でることにした。ノノミちゃんも乗っかり、三人で功労者を撫でまわす。顔をもにゅもにゅされてさすがにちょっと苦しそうだった。
「とりあえず、弾は買おうね」
「ひぃん……」
ホシノには怒られてしまった。いやもうほんと、その通りでございます。私は土下座を披露した。綺麗にできているだろうか。
誰かワカモが怪書を使って厄災の狐を呼び出してクロカゲと怪獣大決戦する話を書いてくれませんか!
誰かアリスがサンダーブレークを撃つ話を書いてくれませんか!
誰かクロコが先生をやる話を書いてくれませんか!
ネタは思いつくんですがフットワークが激重で自分じゃ書けないんです……
先生の性別
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男性
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女性
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ムキムキマッチョマン
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TS幼女