ちなみに時系列的には大体第6戦役くらいです。パラデウスは鳴りを潜めているだけでこの時にはもう既に......あるはず。多分。
一日誌目
x月x日
あ~、やっべぇ、戦うの怖すぎて今日に逃げ出してきちゃった。だがどのみちこれであのイカれた狂信者共と酒狂いの生きた死体みたいなやつらとはお別れだ。
自分への決意表明とパラデウスへの決別の意を込めて、この日記を今日から記入することにしよう。もっとも、この改造された手じゃ書きづらくてしょうがないわけだが。
とりあえず眠いから眠るとしよう。この背中のユニットが外せたら、もっと快適に眠れるんだがな。
x月j日
行く宛てもないので適当に辺りをさまよっていると、なんだかまだ崩壊していなさげな程度のいいスーパーを見つけた。本当だったらついているブースターを使って空を飛ぶこともできるんだが、目立ちすぎるし燃料もったいないしでそれはナシだった。
だから徒歩でそこまで行って入ってみたのだが、中も思ったよりきれいだった。た~だ!ただ!超致命的な問題が一個あった。
それはズバリ、『先客がいた』ということ。見た所は武器もなくただの一般少女にも見えるが、壊れかけの脚部が剥き出しだったり、少しだけ配線が見えてたりと、どうやらこの少女は戦術人形のようだった。なんか既視感あるような気もするような気もするが気にしない。
しかしなんだかその人形の様子があまりにも辛そうだったので、自分の持ち出してきたブランケットを肩にかけてやった。こう、可哀そうというか。ブツブツ「お父様......」とか呟いているし、なんだか捨てられたようで見ていられなかったんだよな。
とりあえず俺は今日ユニット背負ったまま段ボールの上で雑魚寝することになりました。腰が痛くなりそうなのが不安点かな。
x月o日
今日もこのスーパーで寝泊まりすることにした。昨日案の定腰は痛めたが、まぁあの女の子の為だと思えばこれくらいの痛みなんて些細なことだ。
さて、その女の子の様子だが、今日も部屋の隅にうずくまって震えているだけだ。流石にあんな状態じゃあ長くは持たないだろうなと思って、なにか食べるものだとかそういうものをあげてみたが、食べる様子はない。とりあえず缶詰を開けて本人の目の前に置いておいた。朝にはなくなってるといいんだが。
x月i日
なんと!なんと!あの女の子が少しだけ食料を口にしてくれた。俺は食べる必要は残念ながらなくなってしまったが、そうではないあの子は戦術人形とは言え補給がないと機能停止してしまうだろう。ただでさえ漏電とかが起きてそうな肉体に、あんな状態だ。なんでもいいから肉体を修復する術を考えないと。人形の修理なら少しだけ心得があるから部品があるかだな。
だがそれは中々難題なことだ。俺が行くことになるが、そうなれば俺はこの少女を置いて探索に行かなければならないことになる。今までも痕跡から見ておそらく一人だったんだろうが、流石にあの状態のまま一人にすることはちょっと人の心がない(もう人じゃないけどな!)案件だし、どうしたものか。
x月y日
うむうむ、今日も素晴らしいことがあった。なんと少女がついに口を開いてくれたのだ!こんなに嬉しいことはない。言語モジュールか何かが破損しているのかと思ったが、そうではなさそうで安心した。せっかく話せるようになったので、ひとまず色々話を聞いてみた。そしてその結果、とりあえず分かったことが二つ。
一つ、少女は戦術人形ではなかったということ。身体がかなり機械に置き換えられているとのことで、なにやら小さいころに事件に巻き込まれたらしい。だからこんな感じでとのことだ。でも義体に一部置き換えられたということは、それなりに資金のあった家だったんだろうな。
二つ、少女が何故ここにいたのか。多分一番目よりこっちを先に書いた方が良かったなとも思うが、まぁいいだろう。少女がここにいた理由は、意外なことに少女が元々いた集団から逃げ出してきたそうな。正直俺と同じような経緯なことには驚いた。なんだか共感できそうだ。
どうやら少女は何らかの選別に合格したようだが、それがあまりにも恐ろしくなってしまって来たらしい。でも脱走は許されず、ボロボロになりながらも命からがらここまで逃げ延びてきたのだと。なんともまぁ苦労しているんだなと思った。俺は何もなしに逃げれた分、幸運だったのだろう。
x月r日
う~ん、段々と事態が芳しくなくなってきたかもしれない。なんだかパラデウスの部隊がこちらに展開しているようだ。果たしてこの少女を探しに来たのか、純粋に探索しに来たのか、はたまたないだろうが俺を探しに来たのか......裏切り者扱いされてたらワンチャンあるくらいか。
それに少女の容態も段々と限界が近づいているのかもしれない。少女の容態は左足破損、右腕が肘から消失、右目もない。その他にも大きかったり細かったりの多くの傷があり改めて並べてみると状態は最悪どころじゃない。決めた、ちょうどいいし明日は外にいる奴らからなにか使える部品をパクってこよう。それに前哨基地みたいなものがあればもっといい。
アイツらにこの少女と合致する部品があればいいんだが、果たしてあるだろうか。いや、分からない未来のことを憂いていてもしょうがないか。とりあえずジェットパックとレールガンの整備をして今日は寝よう。最近は何だ?大分離れているが、S08地区だかなんだかで鉄血とグリフィンが争っているらしい。そういう戦場跡みたいなところに行ければ、いい感じで部品も見つかるかもな?
x月e日
改造を受けるときは嫌々だったが、いざこの体になってみて分かる便利さもあるものだと実感させられた。たまたま随伴歩兵無しでそこらをうろついてたドッペルドルゾナーがいたから、背後から駆動部のコアを破壊して無力化してそのまま色々とぶっこぬくことが出来た。
汎用部品から俺用の偏向障壁発生装置まで、抜けるだけの部品という部品を全て抜いて詰めて持っていくことにした。そのせいでドッペルドルゾナーは哀れもはや機械だったなにかのような見た目になってしまったが、どうせ使うことはないしいいだろう。
とりあえずまだまだ物資は集めたい。どうせ有り余る推進力を使っていくらでも荷物は持っていけるんだし、まだまだ物資を持って帰ろう。次はそうだな、理想は人型だしネイトさんとかなんだが無茶は出来ない。とりあえず、明日のことは明日考えよう。おやすみ。
x月a日
いい感じに遠征を終えられそうだ。なんと前哨基地にうまい事侵入することが出来てそのまま物資をパクることに成功した。パラデウスの警戒が薄い上空からジェットパックを使って侵入して倉庫へ行って盗み出したのは我ながら名案だと思いたい。
しかもそこにはただの部品だけじゃなくて食料やらジャミング装置、ジェットパックの燃料まで求めているものが大量にあった。少し鞄に詰めるのが苦労したが、それをどうにかこうにか現地の適当な拠点へと運び出すことに成功した。帰るまでが遠足というが、まぁ多分大丈夫だろう。
改造の際にユニットにつけられた熱感知+暗視能力+簡易照準という怒涛の機能盛り合わせみたいなバイザーで周囲を確認してみても敵影は見られなかったので、問題なしと。これであの子にいい知らせを持って行ってやれるな。待ってろよ~、明日になったらすぐ戻るからな。
このレールガンを使う機会があのドッペルドルゾナーを破壊する時に使用した程度でよかったな。音はあまり出ないものだからさして気にならないものだが、戦闘が少ないに越したことはない。俺は戦闘が嫌いなんだ。
x月z日
あかん、めっちゃおわれてる、だれかたすけて
良かったら感想、高評価をくださると泣き喚きながら喜びます......短編に近いけどよければ......