存在しない職業で世界最強。   作:雑歌

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存在しない職業と鍛錬

翌日から訓練が始まった。カードゲーム1枚分の大きさのプレートが配布された。指導者のメルド団長(優花から名前を教えて貰った)の指示の元、血をプレートの魔法陣に擦り付ける。コレで誰のプレートかを判別できるらしい。身分証の代わりみたいなものか。どれどれ……

 

 

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伊藤美優 17歳 女 レベル:1

天職:狙撃手

筋力:60

体力:50

耐性:20

敏捷:40

魔力:50

魔耐:20

技能:隠密・感覚強化・射程判定・倍率眼・言語理解

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私の天職は狙撃手?この世界にも狙撃って概念あるの?

 

 「ねね、美優はなんだった?」

 「私?私は狙撃手って天職。優花は?」

 「狙撃手!かっこいいじゃん!私は投術師だったよ。名前見た感じなんか投げたりするのかな」

 「爆弾とかじゃない?」

 「えぇっ!?」

 

ほんの少し優花をからかい、メルドさんの指示でステータスプレートを見せるらしい。平均は10ぐらいだし、耐性があからさまに少ないのはちょっとなー。

 

 「……ん?」

 「……?メルドさんどうしたんですか?」

 「いや……見たことない天職だと思ってな。狙撃手ってなんだね?」

 

……え?そんな概念ないの?ついてっきり何百メートルも先からぶち抜ける狙撃銃みたいのがあるのかと

 

 「えっと……端的に言えば超遠距離戦闘向けで、えーと……」

 

マズイ。なんて言えばいいのか分からない。私は銃にも詳しくないしなんなら戦いについて一切考えたことないから語彙力がない。

 

 「……つまり、遠くから敵を倒すのに適している、と?」

 「そ、うですね。敵からは見えない距離からの攻撃が得意……デメリットとしては近接戦闘が出来なくて、単独での行動になりがち……ってとこでしょうか、?」

 

メルドさん察しが良くて助かる……ホントにどう説明すればいいのか分からなかった。一先ず何とかなりそう。その後少し一悶着あったけど、私にはあんまり関係ないかな。

 

翌日から普通に訓練が始まった。みんな各々の適正に合わせた訓練を行っていたが、私はと言うと……

 

 「……」

 

はい。一人訓練所の端で坐禅組んでます。忍耐力をあげよう……的な。何時間ぐらい坐禅組んでるんだろう……

 

 「なぁ……伊藤朝からずっとあの体勢から動かなくね、?」

 「寝てるんじゃないのか……?」

 

おいそこの男子、聞こえてるぞ。てか本来なら聞こえたらダメなのか……?マズイ。邪念が入っている。集中集中。

 

結局1週間程坐禅を組んでいただけだった。何かしら変化があるかと言われたら、特に何も無い。レベルも1のままだし、ステータスも何も変わっていない。強いて言うなら3時間ぐらいなら自分の心臓の音以外全て遮断できるようになった。そのせいでお昼ご飯逃したけど。

 

午後はとうとう実践……だけど、渡されたのは弓。まぁ……銃がないなら妥当か。引き方を教わり、訓練所の反対側にある的を射抜け、と言われたけどさ

 

 「……遠。」

 

明らかに弓の射程じゃない。300メートルはありそうなんだけど。とりあえずやってみるか……

 

 (矢を引いて……落ち着かせる……)

 

ゆっくり、丁寧に弓を引く。的が小さくて良く狙えない。そういう時は

 

 「……倍率眼、射程判定」

 

視界の倍率を徐々に上げていく、次第に的がくっきりと見え、矢の軌道も見えるようになった。

 

 「……ッ」

 

ビュンッ!と音を立てて飛んだ弓は、的の中央に突き刺さった。初射撃でこれは良いのでは?

 

 「流石だな……もう一本打ってみろ。今日なら、5本中央に当たればいい方だな。」

 「分かりました。」

 

もう一度弓を引く、ある程度の場所は把握出来てるから、もう一度再現するだけ……

 

同じく風切り音がした後、二本目の矢は一本目の矢(・・・・・)に突き刺さり、矢を真っ二つにした

 

 「あっ。」

 「……」

 

メルドさん頭抱えちゃったよ。ホントすいません。




300mも届くわけないだろって?

そらもうご都合主義っつーことで…( ; ; )
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