お願いします千織さんっ!こっち見てニコッてしてください!!   作:猫好きの餅

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 うーん、攻めすぎたかな?


嫁の攻勢が強すぎる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日何度目かわからないキス。それでもこのキスが1番心に響いた気がした。俺の心の中を暖かい何かが隅々まで埋めていく。千織の身体を抱きしめながら、実感がまだやってこない「結婚」という事実に、呆然とした、

 

「なによ、いつも言ってたのは冗談だったってこと?」

「……い、いや、そういう訳じゃなくて……その、……俺でいいのか?」

 

 そんなことを言ったら、唇で返答が帰ってきた。頬をほんのりと朱に染めた千織がちょっと怒った顔で言ってくる。

 

「なによ今更。……私をこんなにした癖に…、私がこの6日間、どんな気持ちでいたかわかる?」

「……わ、わならないです」

「ずーっと、この部屋で貴方を待ってたのよっ。そんな中店に貴方とあの子が来るし……色々見せつけて来てくれるし…」

「そ、それはごめん。本当にごめん」

「あの子が貴方に抱きついた時は本当に危なかったわ。……手元に刀を置いてなくて本当に良かった」

 

 あの時の俺、本当に命の瀬戸際だったらしい。とりあえず慰めになるかわからないけどと髪型を崩さないように優しく頭を撫でてみると、そのまま顔を俺の肩に乗せてくる。

 

「それで昨日、貴方が出た後にあの子に直接対決を挑まれたわ。あの子を貴方の好きなところで言い負かしたまでは良かったんだけど……。……我慢、出来なくなっちゃった」

 

 ああ、だからさっき夢と勘違いして襲いかかってきたのか。千織は肩から離れたと思いきや、もう一度キスをしてくる。

 

「だから、私をこんなにした責任をとりなさい」

「……はい。いさ久しくお願い致します」

「ふふっ」

 

 これで、俺と千織は夫婦になった、ってことでいいのかな?やっぱりまだ実感がわかない。

 

 千織は一旦俺から離れた。離れたけど、俺を見る視線の熱は全然冷めてない。そんな目で見ないでほしい。さっきのも相まってどうにかなってしまいそうだ。

 

「……えと、け、結婚したってことは、後でパレ・メルモニアに行って婚姻届取ってこないと」

「……」

「え、なんで?」

 

 俺のつぶやきに反応した千織が作業机の上にあった紙を俺に見せてきた。ゴリゴリに「婚姻届」と書かれた紙に俺の目が点になる。しかももう新婦の欄に千織の名前と拇印がされていた。

 

 俺が千織の顔を見ると、さっと目を逸らす。

 

 ……え、もしかしてずっとその気だったのこの子?

 

「………え、えと、随分、準備いいね?…もしかして、千織の話って…」

「……私の話は、もう済んだわよ…」

「なるほど」

 

 どうやら考えることは同じだったようだ。俺は書類に名前を書くと拇印を押す。これをパレ・メルモニアに提出すれば、俺と千織は晴れて夫婦に…。

 

 やばい。婚姻届書いたら急に実感が湧いてきた。今更心臓が早鐘を打ち始める。

 

「……ねぇ」

「な、なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…旦那さま?」

「ゥゴゥエフ!?」

 

 首をこてんとさせて放ってきた千織の攻撃に俺は壁まで吹き飛んだ。背中を強打した後心臓を抑えて倒れ込む。それはずるいだろってぇ……!!

 

 はぁはぁ息を吐きながら何とか身体を起こした俺に千織は囁く。

 

「あんまりしっくり来ないわね…………ねぇ、あなた?」

「ンンンンンンン……!!!!」

 

 再び俺は胸を押えて倒れ込む。なんで自分が今心臓がない反対側の胸も抑えてるのかわからないけどとりあえずやばい(語彙力)。

 

 夫婦ならではの呼び方を千織に噛まされて瀕死になっていると、千織はそんな俺を見て楽しそうに笑った。

 

 こ、この……!やり返してやるっ!

 

 やられっぱなしがなんか癪で、気合いで起き上がった俺を見上げる千織を優しく抱きしめる。耳元に口を寄せて、俺の中で1番攻撃力がある言葉を言い放った。

 

 

 

「千織…」

「な、なに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……愛してる」

「……っ!?」

 

 千織の身体がビクンと跳ね、みるみる頬が熱くなる。恥ずかしいのかジタバタと暴れる千織を押さえつけて、耳元にこれでもかと愛を囁いた。

 

「千織、好き。好き。…すき、すき。すき。大好き。愛してる」

「あ、あっ、…ぅ、……ぁ、……うぅ、……やぁ、……んぅ、……!」

 

 これでどうだ。もちろん俺も無傷で済まなかったが、俺の持てる中で最高火力。これを喰らえば流石の千織も……。

 

 

 

 

 ………どうやら、効きすぎてしまったようです。

 

 

 再臨した茹で千織は、さっきの夢の中のような蕩けた顔で俺をじっと見つめている。俺の胸をグイグイ押してソファに座らせると、脚に跨って身体を擦り付けてくる。それほんとに毒だからやめてぇ!?特に跨った所を前後に擦るのは本当にやめて頂きたい。理性ゲージの削れ方がさっきと桁が違う。

 

「……クレイっ、……もう、いいわよね?」

「な、なにが?」

「もう、夫婦になったんだし、……いいわよね?」

「っ」

 

 千織は俺に跨ったまま、俺の手を掴む。その手を自分の身体に触れさせた。妖しい笑みを浮かべた千織は、俺の手を自分の身体に這わせながら。

 

「……ね、背中、流してあげる」

「お、お願いします?」

 

 

 

 この状態の好きな子に逆らえる訳がないんだよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、お風呂。脱衣所に入室して5秒で俺の予想から展開が外れた。

 

「ちょ、千織!?なんで入ってきてんの!?」

「背中流すって言ったじゃない」

「前みたいに服着てやるんじゃないの!?」

「私もまだお風呂入ってないの。ついでに入っちゃった方が効率がいいでしょう?」

「羞恥心どこに置いてきた!?」

「どこって、貴方がどっかにやったんじゃない」

 

 なんかデジャヴなやり取りの中、千織が俺の服を脱がしてくる。あっという間に上半身裸まで剥かれたところで、千織は自然な動きでキスをしてきた。突然のキスに驚きながらもしっかり受け入れる。

 

「……もしかして、千織ってキス魔?」

「…知らないわよそんなの」

 

 俺のインナーを洗濯カゴに放り投げたあとの行動がキスな時点でもうキス魔だよ多分。

 

 あとは自分で脱ぐからと1歩下がったら、千織がしゃがみこんで俺のベルトを外し始めた!?

 

「お、おいっ!?そこはダメだろ!」

「……夫婦でしょ?」

「流石に1日目で夫の服全部脱がす嫁は世界に数える程だぞ!?」

「なら私たちがその数えられる中の2人よ。私は誰の指図も受けないわ」

「いつもなら憧れる信念が今となっては厄介すぎる!」

 

 そうこうしている内にマジで全部脱がされてしまった。クレイくんに関しては神速でタオルを巻いたので多分大丈夫だと思うけど……。

 

「じ、じゃあ先入ってるから」

「待って」

「なんで?」

 

 なんだろう。頬を染めて俯く千織が今は俺を殺す処刑人に見える。千織は自分の身体の前で手をもにょもにょさせながら、上目遣いで言ってくる。

 

「ぬ、脱がしてよ」

「ッ」

 

 …………………。

 

 あぶね、記憶飛んでたぞ今。いや、この流れで行くなら予想してなかったことは無いんだけど、いざ言われると破壊力が凄い。そして俺の意思とは関係なく千織に伸びる手をどうしてくれよう。

 

「後ろ、向いてくれるか?」

「うん、…でもその前に」

 

 千織は自分に伸びてきた俺の手に指を絡めると、ちゅ、と唇を重ねてくる。さっきからなにかの動作の度にキスをしてくるものだから、俺の理性はとっくにどっかに行ってしまった。

 

 唇を話して後ろを向いた千織のうなじが俺の意識の大部分を持っていく。そこにキスをしたいのを我慢しながら、後ろでまとめてある帯を解いた。しゅるしゅると帯が解けて行き、肩にかけている山吹色の羽織が肩から落ちる。

 

 そして露になるのはこの前も衝撃を受けた背中ガン空きの…なんて言うんだろ?インナーって訳じゃないけど、トップス?

 

 羽織を着ること前提でデザインされているのか、一気に露出度が跳ね上がる。背中や肩もそうだが、何より胸の横の部分が完全に空いていて思い切り盛り上がる丘の部分が見えてしまっていた。

 

 なんだろう、一気に攻撃力が増した。千織の肌から発せられる光線的なものにやられながら、彼女の肘まである手袋を取る。手先が大切な仕事なのでネイルなどはされていないが、手入れが行き届いた綺麗な手だ。千織は手袋を取った自分の手を見つめると、俺の手に指を絡ませてくる。

 

「……ふふっ」

「……これじゃ脱がせられないぞ」

「もうすこしだけ」

 

 千織は嬉しそうな笑みを浮かべながら指を絡めた俺たちの手を見つめる。というか、俺の体に触れる度に幸せそうに笑う姿が本当に効く。今もちょっと目が合ったと思いきや、またもやキスをねだってきた。あまりの可愛さに俺は為す術なく唇を重ねる。

 

 千織は唇を離すと目を閉じながら上を向くので、手を伸ばしてチョーカーを外す。その時首に指が当たって、目を閉じながらもぴくんと反応する千織。チョーカーが外れた千織はくるりと後ろを向いた。どうやら首の後ろのボタンで留めるようにできているらしい。正面から見ると稲妻の着物のような胸元になっていたのでこれには驚いた。

 

「インナー、ここでとまってるんだ」

「ええ、わかりづらいでしょ?」

 

 会話の流れでボタンを外した俺は、遅まきながら千織の状態を把握する。首が解かれたことによって重力に従って落ちたインナーを千織が胸ごと抑える形を取った。下着つけてないってこと!?

 

「……ちゃんとカップが入ってるのよ」

 

 露になった上半身をインナーで隠しながら振り向いた千織の言葉に空返事を返した俺はその美しさに呆然とした。千織の方もさすが羞恥心はあるのかほんのりと頬を朱に染めている。

 

「…つぎ、スカートね」

「…っ、千織。さすがにもう…」

「……嫌、なの?」

「そんなわけ……千織こそ、どうなんだよ」

「……こうして赤面するあなたを見てるのは、ちょっと楽しいわね」

「……」

 

 なんだろう。そう言って笑う千織を見ていると、ちょこっと反抗心が湧いてくる。俺はおもむろにスカートに手を伸ばした。

 

「……これ二重に着てるのか?」

「…ええ。それぞれ同じ場所にチャックがあるから…ひゃっ」

 

 俺は仕返しを込めて千織を抱き寄せると、スカートのチャックを手探りで探し出した。千織の身体に触れそうで触れない絶妙なラインで手を一周させる。くすぐったそうに身をよじる千織の唇を奪いながら、チャックを探し出した。

 

「…ちゅ、…お風呂入るまでに何回キスするのよ」

「そりゃこっちのセリフだよ」

 

 そんなやり取りの間に羽織とおなじ色のスカートのホックを見つけて下げてやる、すとんと床に落ちたスカートを足から抜くと、今度は下の黒いスカートが目に映った。続いて黒い方も下ろそうとホックを探したところで。

 

「……ぁ、その前に…タイツを…」

「お、おう」

 

 た、確かにスカート無しでタイツ脱がされるよりはマシなのか。というかもう俺が脱がすって言うところには突っ込まないのね。と自分で自分に突っ込んでる辺り俺も末期だ。

 

 俺がしゃがみこむと、千織は正面からだと恥ずかしいのか、くるりと後ろを向いた。黒いスカート中に意を決して手を滑り込ませる。タイツを下ろすには1番上の部分を探す必要があるので、俺の手が千織の腰に着地した。

 

「……んっ」

 

 これは仕方ない。仕方ないんだ。タイツ脱がすにはタイツの上限の部分を見つけないといけないからっ。

 

 もはや誰に言い訳してるのかもわからないが、俺の手はもう俺の言うことを聞いてくれないようだ。千織の腰から、彼女の肌を撫でながら上に進む。未だに黒いスカートと一体になってるインナーで胸を隠した千織が反応する度にその布がだんだんズレて来ている。幸い後ろからなので見えては無いのだが、力が入った腕に押し潰された彼女の横乳が俺の理性に銃口を突き付けて来た。

 

 そんな中ようやくタイツの上限が見つかった。両側から指をひっかけて少しずつ下ろしていく。そしてタイツが太ももまで下がった……その時。

 

 突然、千織が前傾姿勢になった。俺の方に尻を突き出して、見せつける感じだ。当然短いスカートから、黒の下着がチラリと見える。

 

「…ぶっ!?」

 

 今しがたタイツを下ろしたせいで現れた眩しい肌。その白い肌に黒の下着がくい込んでいる。横を紐で縛るタイプのようで、タイツを下ろす時引っ掛けなくてよかった。……って違うだろぉ!?

 

「…千織っ!?何してっ…」

「……いや?」

「嫌ではないけども!?」

 

 というか、こんな間近で千織のお尻を見ることになろうとは。芸術的というか、黄金比というか……人が美しいと思うお尻を体現しているような気がする。黒いタイツで細く見えてたせいか、なんだか量感も増したように思えるし、この場面で理性が吹き飛ばなかった俺を本気で褒め讃えたい。

 

 色々瀕死になりながらタイツを下ろした。ちなみにに俺のもう理性はボロボロだ。というか、なんで理性なんて保ってるんだろうと不思議にすら思えてくる。だって夫婦なんだよ?

 

 ……こんなことを考えている時点で、俺はもう止まらないみたいだ。俺はタイツを脱がし終わると、そのまま流れてスカートの中に手を入れて下着の両側の紐をするりと解いた。

 

「…ぁ!…ちょ、ちょっと……!」

「なんだよ、全部脱がせるんだろ?」

 

 今更になって怖気付く千織の唇を後ろからこちらを向かせるようにして奪う。この脱衣所での仕返しを込めて舌をねじ込み、同時に黒スカートのホックを外してチャックを下ろした。千織の裸を守る最後の布が重力に負けて落ちようとするのを胸で抱えて防いでいるので、それを解かせるように舌を絡ませる。

 

「……ちゅ、ちゅるっ…んちゅ…ぁ、…だめ…ん、…ちゅ…んぅ…」

 

 しばらく堪能して唇を離すと、膝のところで引っかかっていた下着が床に落ちた。ぐしょ、という布とは思えない音を立てて落ちた事実に顔を真っ赤にしている千織にバスタオルを渡すと、一足先に浴室へ移動した。

 

 

 

 

 

「……あ〜……」

 

 何してんの俺(正気に戻った)。

 

 熱いシャワーを頭からかぶりながらさっきの俺の行動に自己嫌悪する。いくら誘惑に次ぐ誘惑に負けたって行ってもあそこまでやる必要はなかったのに。あれじゃ俺もう変態じゃんか。

 

 そんな事を考えながらぬぼーっとしていたら、後ろの戸が開いた。ぺたぺたと裸足の足音が聞こえて、千織が浴室に入ってくる。

 

「……後ろ、見てもいいわよ?」

「…ああ。……えと、背中を流すって……っ!?!?」

 

 俺は確かにこっち来る前に大きめの、体に巻けるくらい大きめの(ここ重要)バスタオルを渡したんだけど!?

 

 何気なしに振り向いた俺の視界に飛び込んだきた千織の体を隠すタオルがサイズダウンしているんだけど!?

 

 バスタオルというかもう手ぬぐいの領域だ。それを抱えるようにしているせいでタオルの両脇から彼女の双丘がほとんど見えてしまっている。

 

「いやダメだろ!それは後ろ見ていいって言っちゃダメだろ!」

「……見たくないの?」

「そんなわけないだろって、さっきならなんなんスかその最強の質問っ!?」

 

 もしや恥ずかしいのは俺だけなのかっ!?「私にもお湯ちょうだい」とシャワーを浴びる千織の肌にタオルが張り付いて艶めかしいと言うのさえおこがましい。

 

「千織は平気なのかよ」

「…そんなわけないしょ。……でも、それよりも貴方と一緒にいたかったから…」

「……好きです」

「私も大好きよ」

 

 千織は貴方も浴びるわよねと、シャワーを背中に当ててくる。二つの意味で暖かくなる体にむず痒さを感じていると、背中に極上の感触が走った。

 

「ちょっと!?」

「こうした方が効率的でしょ?」

 

 千織はシャワーを流した俺の背中に抱きついてきた。背中越しに最強の柔らかさと、トクトクと早鐘を打つ彼女の心音が聞こえてくる。

 

「……クレイ」

「なんだ?」

「………こっち向いて?」

 

 言われるがままにこっちを向くと、やっぱりキスをされた。お互いにシャワーで濡れたことで感触が変化した唇をお互いに味わう。もう帰ってきてからキスした回数が20は超えてる気がする。別に最高だから辞める気はサラサラないが。

 

 キスが終わるとら頭を洗ってくれるのか、泡を手にした千織が優しく髪に指を通してきた。

 

 人に頭洗って貰うのってなんかいいな。気持ちいい。

 

 ……ただ、俺の首筋に時々当たるのは一体なんなんでしょうね(白目)。

 

「ほら、流すから目を瞑って」

「あい」

 

 言われた通り目を閉じるとシャワーが頭からかかって泡がみるみる落ちていった。タオルで軽く髪を拭かれたところでもういいかなと目を開けようとしたとき、唇を塞がれる。

 

 ちゅぱ、と音を立てながら唇が離されたと思ったら、今度は泡が背中に付けられて手で撫でられる。

 

「つぎは、身体…ね?」

「い、一応それようのタオルあるけど…?」

「……どっちがいいの?」

「手でお願いします」

「………手だけでもいいの?」

「え?」

 

 俺の声の返答は、今までを遥かに超える極上の極上。背中に感じたそんな感触だった。

 

 下を見ると腹に回された千織の腕。ちゅっと座れる首の裏側。そして、背中側に感じるぬるぬるぽよぽよとした感触。

 

 一体何が自分の背中を洗っているのかを察知した俺は千織を止めようとした。

 

「……気持ちいい?」

「ぅ、ぅうううう(大ダメージ)」

 

 泡に塗れた千織が俺の背中に抱きつきながら上下に動く。当然ダメージは計り知れず、俺の視界がぐらぐらと揺れる。

 

 しかも上に上がってくる度に俺の首筋にキスを落としていくのが辛い。首だけで振り向いたら唇にちゅっとキスをされて、これはさすがにもうヤバい(語彙力)。

 

「……お、おまっ、こんなのどこで…?」

「……秘密よ。……ちょっと目を瞑ってて?」

 

 耳に囁かれるままに目を閉じたら千織に腕を取られた。直後、俺の腕が柔らかい感触に包まれる。感覚で言うと3方向。左右と上から張りのある柔らかな感触が挟み込んでくる。特に上部分に当たるところはなんかすごく熱くない?

 

「な、なにこれっ?」

「あっ、ん、動かないでよ」

 

 いや、ほんとになにこれっ?俺の腕一体何で洗われてるのっ!?

 

 さすがにこれは経験も知識もない。

 

 何が何だかわからないけど腕は超気持ちいい。そうこうしているうちに身体が洗い終わった。泡を流してもらいながら俺は椅子から立ち上がる。

 

 たぶん、この流れだと……。

 

「じゃあ、私もお願いね」

「任しとけ」

 

 予想通り今度は千織が椅子に座る。タオルで隠しているのは前だけなので、背中からお尻まで完全に見えてしまっている。もう悟りを開いた俺はシンプルに綺麗だなぁとか思いながら手に泡を付けて背中に触れる。

 

「……ん…」

 

 千織の背中はやはりというなんというか、すべすべしてて触っていて気持ちいい、そのまま背中の下の方まで洗うと、今度は腕に泡を広げる。さっきから身体をなぞる度に千織の身体が跳ねて声が出ているが極力無視した。ここで止まったら本当にダメになる。そんな気がした。

 

「…髪も、洗ってくれていいのに」

「千織の綺麗な髪を俺の手で傷付けたくないから、頼むよ」

「そういうふうに言われると弱いのよ」

 

 渋々髪を洗い出す千織。これで俺のやることは終わったと言っていいだろう。手に着いた泡を流すと、千織に気づかれる前に浴室から退散した。

 

「…あ、クレイっ、まだ…」

「ごめん千織っ、さすがに勘弁っ!」

 

 まだ夫婦になってから30分しか経ってないからっ!

 

 

 

 

 

 着替えた俺は、ふらふらとした足取りでベットに身体を投げ出す。この数分で起こったことが濃厚すぎるだろ。一気に疲れがきた。

 

 しかし、夫婦かぁ。元はと言えば自分から言い出したことだけどまさか本当に叶うとは。

 

 正直なところ、今のデレ千織だってまだ慣れてないところあるくらいだ。最初の何言ってもビクともしない千織さんは一体どこへ行ってしまったのか。知らず知らずの内に何度も重なった唇を手の甲で抑える。

 

 

 

「……まぁ、今の千織の方が何万倍もかわいいけどな」

「……ひ、一人でなに言ってるのよ…」

 

 声の方を見るといつものラフなTシャツ姿の千織が顔を赤くして立っていた。とてとてとこっちにやってくると、かがみ込んで座ってる俺にキスをする。そしてそのまま俺の上によじ登り、ベッドに押し倒してきた。

 

 俺は唇を受け入れながら、千織の存在を確かめるように彼女を抱きしめる。千織ももう離れないとばかりに首にすがりついてくる。

 

「ちゅっ、…今日は…休憩とかないの?」

「………休憩、したいの?」

「全然」

 

 俺は抱きしめた腕の位置を上げて、キスを続けながら千織の耳を撫でる。嬌声を上げて仰け反る千織の口に舌をねじ込み、指で耳を刺激し続ける。

 

 

 

 それを、1時間続けた。

 

 

 

 

 そして1時間耳すりすりと、一方的なディープキスを続けられた千織がこちらです、

 

「…ぁ……ぅ…ちゅ、…ぅぁう…ちゅ、……んんっ、ちゅ…あ…」

 

 もう耳たぶを撫でる度に反応し脱力しながらもキスだけは辞めない可愛い生命体が出来上がった。途中も暴れるどころか脚まで使って抱きついてくるし、息継ぎのために口を離したら「…やだぁ」とかいってまだキスをしてくる。なんでこの人こんなにかわいいの?

 

「…はぁ…はぁ……く、クレイっ……」

「……ごめん、やりすぎた。……大丈夫か?」

「……いやよ」

 

 どうやら俺は許されないらしい。俺を押し倒した格好のまま、顔を寄せて俺の首や胸元にキスを落とす。

 

「……言ったわよね。……クレイは、私のだって」

「あ、ああ。…その、…なんでもお申し付けください」

「……言ったわね?……ちゅっ」

 

 俺のおでこにキスした千織は、俺の両手を掴んだ。そのまま自分の肩に乗せる。

 

「……ね、あの時のセリフ、覚えてる?」

「あの時?」

「クレイが任務行く前の日のこと」

 

 思い出した。そういえばお預けになったことがあったっけ。それに「帰ってきてから」と言質をとったこともあった。

 

「……店主命令よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 千織のその時の顔は、俺もまだ見た事ないもので。

 

「…………最後まで……。……夫婦、でしょ?」

 

 期待と不安、それと同時に、堪えきれないほどの嬉しさの感情が浮かんだ顔で。

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────千織は妖しく笑った。






 続きは大人版で出します。

千織、集録祈願で来るけど引く?

  • 引く。確保目的
  • 引く。凸進める
  • 武器引く
  • するーで………
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