私が居るこの部屋は緊迫した空気が漂っている。その理由は緊迫した私が表情の外交担当の魔王で魔女っ子(笑)のセラフォルー・レヴィアタンと悪魔政府高官の悪魔達と応接間らしき部屋で対面しているからだ。
何故、セラフォルー達が緊迫した状態になっているかと言うと現在、この建物の外部には奴良組の精鋭とも言える妖怪たちが居て、直ぐにこの場を蹂躙出来るように待機している。
それ以外にも悪魔には教える気も更々も無いのだが妖怪達を引き連れ各主要都市にはヤマトが艦隊を構成し何時でも光学兵器、侵食兵器、超重力砲等の全武装を放つ事ができる状態で冥界を蹂躙出来るようにスタンバっているのだ。
ちなみに、ぎゃあぎゃあ騒ぐ老害である高官の悪魔は次元の狭間での超重力砲の試し撃ちの動画を見せて『四肢を切断してからお前の持つ領地に放置した上であれをブチ込んでやろうか?』と言ったら顔を真っ青にして黙り込んだ。
ちなみに標的は推定でも厚さ3kmはあると思わしき浮遊物体だったは超重力砲によって消失した。
そして、重苦しい空気がその場を支配している中で私が所有していている端末が着信音を発する。
ちなみにこの端末は゛霧゛の技術を惜しみもなく使用した、外見上が妙に近未来的で空間に仮想ディスプレイを表示する端末だ。
「「「「っ?!」」」」
その着信音に過剰に反応し怯んだ悪魔達を他所目に私はその通信に出る。
そして目の前の空間に現れた仮想ディスプレイに表示されたアイコンを確認するとヤマトからの通信がだった。そして、通信を繋げると私の周囲に更に仮想ディスプレイが現れヤマトが映し出される。
『雅、準備完了よ』
「了解した。引き続き、攻撃状態で待機していてくれ」
『分かったわ。願わくば、罪の無いものを殺したくはないものだけどねぇ……』
その会話でその場に居る全ての悪魔に緊張が走る。
それもそのはず、悪魔達は今この瞬間から滅亡の瀬戸際に立たされたからだ。
そして、自分達が選択を間違えると自分達が悪魔と言う種の滅亡の引き金を引いてしまう、その事実が重くのし掛かった事で雅をこの場で排除すると言う選択肢も悪魔からは無くなってしまった。
私は仮想ディスプレイを消しセラフォルーと真正面から向き合い、彼女に問い掛ける。
「で、セラフォルー?貴様ら、悪魔の言い分を聞こうじゃないか?
黒歌、白音姉妹が貴族の上級悪魔に追い回され、黒歌は重傷を負い瀕死の状態になっていたかと言うことのな」
「そ、それは……。み、雅ちゃん、落ち着いて話せば」
「私の問いにハキハキと答えろ、言い訳なんて聞きたくない」
「ひぃっ?!」
セラフォルーがぐだぐだ言ってきそうなので私は直死の魔眼を解放してセラフォルーを睨み付け黙らせる。
直死の魔眼が発動すると副作用で相手が私に斬殺される光景を幻視してしまうレベルの殺気がたってしまう。
だから、こう言う恐喝紛いの話し合いをするときには非常に便利なのだ。
「なぁ……セラフォルー?私は以前、お前とサーゼクスに忠告した筈だぞ?『これ以上、私達に危害を加えるな。でないと、私はお前達を根絶やしにしてしまうから』とな……」
「……」
私のその言葉には黙り込んでしまう。
「その様子じゃあ、タカを括っていたようだな。私はそんな事は出来ないとな」
思い出すのも忌々しいのだが実は以前、優衣がまだ3歳位の頃に徳重と優衣が中級悪魔と下級悪魔に襲われたことがある。
その理由はごく単純でそいつらの主が私を自分の配下にしたいが為にしたことだった。その時は徳重が決死の覚悟で退けたが、あいつは今日生きているのが奇跡と言うレベルの体だったのだ。
負荷が大きい禁手化を使ったせいで死にかけた。
私と鈴音が三日三晩代わり代わり治療して漸く峠を越せた位だったのだから。
その後、私は単身で冥界に乗り込み中級悪魔にした拷問で得た情報を元に関わった悪魔を一族もろとも皆殺しにして、その課程でセラフォルーとサーゼクスが会議中と言う事を知り、その会場を強襲、その時に二人を今回と同じ様に脅し、余りにも現実的な死を幻視しビビっている二人の魔王に土下座させて謝罪させた。
その時に、私は確かに二人に忠告した筈なのだが……。まぁ……所詮はコウモリだからな……。
「はぁ……所詮は散々人間他勢力を見下している割には、それらに寄生しないと種の存続まで危うい奴等になに言っても無駄かな」
「き、貴様ぁぁぁぁぁぁ!!!!」
おっと、独り言を聞かれてしまったようだな。勿論、聞こえるようにわざと聞き取れるレベルの声で言ったわけだが。
その時、私の態度に遂に痺れを切らしたキレた上級悪魔が魔法を放ってくる。
が、奴等が見ている私は虚像に過ぎない。激昂した悪魔の放った魔法は私の虚像をすり抜ける。そして………
「ぐぎゃ!?」
私の真後ろで待機させられていたSPかそれに準じる役職の悪魔に被弾し、絶命させた。
「なっ……」
「ん?今なにかしたのか?まぁ、何であれ私に攻撃したんだ。死ぬ覚悟は出来てるよな?」
私は快楽メモリの用途の一つである《拒絶》を発動し、攻撃してきた悪魔の周りの大気を拒絶して一瞬で真空の空間を形成する。
突然だが、人間が真空の空間に居るとどうなるかご存じだろうか?
正解は気圧の変化によって肺の中に存在する空気が膨張し肺が破裂する、または酸欠による窒息死だ。
まぁ、肺の破裂に関しては真空の空間に放り出されて直ぐに肺の中から空気を吐き出せば回避することができる。
ちなみに血液が沸騰とか体が爆散とかは科学的にはあり得ないらしい。
「……………………っ?!!!!!」
魔法を放った悪魔は対処法法なんて知るはずもなく肺が破裂して口からは鮮血が止めどもなく溢れている。そして、暫くすると出血多量のショック死で事切れた。
「み、雅ちゃん?!何してるの!?」
「そうだ!!さっきから聞いていれば妖怪風情が我々悪魔に歯向かうとは何事か!!」
悪魔政府高官の一人がそう怒号を上げると同時に彼方此方から他の悪魔政府高官が現在の状況を忘れて思い思いに私を罵ってくる。が、私が一睨みして黙らせ、言葉を紡ぐ。
「何って、正当防衛だが?それと、お前達は何を勘違いしている?
私達、奴良組は確かに悪魔勢力とは付き合いは有るさ。だが、それはビジネス上の関係に過ぎない。まさか私達が貴様らに下ったとでも思っているのか?
はっ、笑わせるな。言っとくが私達は貴様ら聖書の連中以外……例えばオーディンの糞ジジイの所や帝釈天の所、ハデスが居る冥府にも繋がりがあるんだ。
利益が無くなれば貴様らとなんてさっさと縁を切りたいよ」
私が総大将になってから我が奴良組は私の指示で様々な分野の産業に手を伸ばし、その一部を大企業の基部として成長させる事に成功した。
現在でも聖書の連中との取引がある。連中との取引はその規模が非常に大きく、売り上げの約8分の1を締めているので関係を切るに切れない。
「さて……どうしたものか……。ここで見せしめとしてセラフォルーお前も含めた全員を殺しても良いが……それじゃあ面白くないな……。寧ろ生きている方が良いかもな」
私は帯に差していた三大勢力が原因で死んだ死者の怨念が込められた妖刀を引き抜く。
この妖刀の恐ろしいところは悪魔、天使、堕天使の三種族の血を啜ると血を啜った血筋を未来永劫に呪い続けるけると言う代物だ。
ちなみに呪いの効果はある一定の年齢になると魔力が急速に減少していき、最終的には奪った魔力で自壊させるものだ。
「雅ちゃん!!!ごめんなさい!!!これからは貴族達には貴女達に干渉しない様に徹底するから!!!だからっ!!!」
本能的にこの妖刀は不味いと感じたのかセラフォルーは土下座をしてきて、許しを求めてきた。
「………ふん。セラフォール、魔王のお前がそこまですると言うなら私はもう、ここに居る貴様らには何も手出しはしない。………私はだがな……」
そう言って私はスキマを開き、冥界から去る。
~冥界・鈴音に消された一族の領土~
雅が悪魔政府にカチコミをかけ、情報が錯綜しているなかで悪魔の中でも特に評判の悪く、黒歌達を襲った上級悪魔とその一族が納め、悪魔の屑の肥溜めと揶揄される程治安が悪いその土地は今、正に地獄みたいな光景になっていた。
その領土に寄生していた力がなく、抗う術を持たなかった善良な悪魔達を虐げ、搾取していた中級、上級悪魔達は突如現れた荒れ狂った極東の日本妖怪達、約30人の圧倒的な実力の前に為す術も無く蹂躙され駆逐された。
それを物語る様にある地域では地面には大きなクレーターが無数に有ったり、また中央にある豪華な城とその中に住む黒歌、白音姉妹を襲った貴族の一族は永久に溶けることのない氷河に覆われていたり、建物は廃材と成り果て生きている者は虐げられた下級悪魔と言う地域など、異常な光景が広がっていた。
「うりゃあああああ!!!!死ねやぁぁぁぁ糞コウモリがぁぁぁぁ!!!!」
「あんなチビッ子達を怖がらす屑共に紳士(意味深)の鉄槌を!!!」
「駆逐してやる……駆逐してやるぞおおおおお!!!!」
「鈴音たんを悲しませたのは貴様らかぁぁぁぁぁ!!!!」
「くっくっくっ、今宵の我輩の相棒は血に飢えているぞ」
「フフフフフ………、お姉さんの沸点はかなり高いけど……久し振りに頭に来たわよ?」
「鈴音殿と同じ様に子を持った親として貴様ら、子供の敵は生かしてはおけんなぁ……」
それを実行したのは奴良組の中でも一段と灰汁が強い。戦闘狂だったり、妖怪ながら孤児院を営む者、変態紳士、娘LOVEな子煩悩、ショタとロリ両方イケる変態淑女、自身が厨二的な存在の癖に重度の厨二病等々の奴良組随一の変た………もとい、色物集団でもある二代目総大将直属の実働部隊の面々だった。
最後に単独で宙に浮く潜水艦イ401が徐々に変形していき、船体前方部が開く。そして、その内部から現れたのは超重力砲から眩い極光が放たれ貴族の住む城は跡形もなく消し飛ばす。
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後に、一部始終が収められた記憶媒体が悪魔政府に送り付けられ、悪魔政府を恐怖のドン底に叩き落とす。
更に、生き残った下級悪魔達からの証言もあり映像が紛れもない事実だった事を確認した政府高官やサーゼクス、セラフォルーと言った悪魔は早急に
今回の
そうした事態を避けるため
本来の予定は奴良組所属の霧の艦が超重力砲の発射シークエンスに移行した状態で雅さんの背後にスタンバり、脅迫紛いの会合をして悪魔側から膨大な賠償金をぶんどって終わりだったのですが、又々悪魔に百鬼夜行+αを実行します。
まぁ、メインは脅し外交ですが雅さんは確実に一族ものとも根絶やしにするつもりだったので裏で実働部隊を動かし、一族皆殺しを可能にしました。
あと黒歌、白音の件が起こった理由を入れるのを忘れていたので補足説明です。
前回の上級悪魔の様に実は奴良組の事を見くびっている上級悪魔は多数存在し、自分はあんな低俗な奴らにバレる筈無いと言う自己中心的な考えの元で黒歌と白音の様な事を時々引き起こします。
また、現魔王が注意勧告程度で終わっている事も一つの一因になっています。しかし、雅VS.サーゼクス、綾VS.グレイフィアが言わば伝説の様な事になっていて、まともな判断が出来る上級悪魔は魔王や魔王に匹敵する最強の女王と引き分ける存在を敵に回したく無いので普通は妖怪には手出しはしません。
あくまでも個人的に感じた事ですが原作でも三大勢力、取り分け悪魔は人間や他種族を見下している節が多いと言う印象を受けますのであの様な展開にしました