とある科学の反物質   作:妄熊

3 / 5
1話、2話ともに添削しました。
チェッカーから突きつけられる無慈悲な宣告に抱いていた幻想を打ち砕かれましたが、これからも努力していく所存です。


第3話:運命起点

突然だが、皆様は困っている人が居たら迷わず助けるだろうか?

困っている人が知人や友人なら助ける人もいるだろう。しかし、それが全く知らない赤の他人なら?

大抵の人は我関せずな態度を取るだろう。同情や哀れみの感情を向けど、自分以外の誰かがなんとかしてくれるだろうと無視して...

 

「助けてくれてありがとう」

 

俺は今、昨日コンビニに向かう道中に偶然見つけてしまった童女から礼を言われている。

しかし、好意的な感情を感じるのは何分と久しぶり・・・・なので、少し調子が狂う。

 

「い、いや...別にいいよ、偶然み、見かけたから助けただけだし」

 

自分が感謝される事に弱いとは思ってもいなかった。

てか、キョドりすぎだろ!俺はコミュ障か!!...いや、コミュ障だったわ

仕方ねぇだろ、行く先々でいっつも喧嘩三昧なせいでまともな会話した奴がほとんど居ねぇんだよ...

って、俺は向かって言ってんだ。

 

とりあえず、俺のコミュ障はいずれなんとかするとして、今は童女をどうするかだな。

 

「なぁ、お前これからどうするんだ?」

「お前じゃない、紫月 杏沙(しづき あずさ)

「...そうか、でだ杏沙ちゃん。君はこれからどうs「名前」はい?」

「あなたの名前、教えて?」

 

何だこの童女は、今それ関係あるか?

...雰囲気的に話さないと進まないだろうし、仕方ないか

 

「筑井 祥太だ」

「ショータ。よろしくね」

 

調子狂うなぁ、本当。

 

「それで、自己紹介も済んだわけだし...もう一度聞くぞ?杏沙、君はこれからどうしたいんだ?」

 

今一度童女に尋ねると、童女は下を向いて唸り始める。

しばらく唸った後、顔を上げて俺を見ながら

 

「じゃあ、ショータの家に住みたい」

 

なるほど、俺の家に...

 

「いや、さすがに男子学生の家に住むのはよくないんじゃないですかね?」

 

いくら俺が学生だといっても、犯罪者のレッテルは免れない。友達100人作りたい筑井さんからしたらそんな肩書欲しくないのでやめてほしいところだ。

それに、学園都市で子供とか厄介事でしかないからな。

できるなら関わりたくないし、このまま帰っていただいt「でも、行く場所ないんだよ」...

 

「実験場から逃げてきたから、私にはいく場所がないの。だから「いいよ」...え?」

「ここに住んでいいって言ったんだ」

 

何やってるんだろ、俺。

転生して、最初は浮かれてたけど。

漫画で見た様な転生人生なんてのは無くて、あるのは能力を使った実験ばっか、街を歩けばスキルアウトに絡まれる。

学校に行っても誰も近寄って来やしない。

近づいてくる奴は全員俺の肩書に興味があるやつか、研究員だけ。

俺っていう存在が希薄になったみたいで、正直うんざりしてたんだ。

...あぁそうか、俺

 

寂しかったんだ

 

ただでさえ転生して、知らない場所で生きていくって状況で、周りに味方もいない。

こんな状況が辛くて、苦しくて、誰かと関わりたかったんだ。

 

「さて、人も増えたわけだし、買い物にでも行っとかねぇとな」

 

今までは一人で生活するのに差し支えない程度の食料しか冷蔵庫なんかに入れてなかったが、これからはそうもいかない。

俺は財布を手に取り、着替えを制服に着替え、外に出る準備を済ませる。

 

「行くぞ?」

「え?」

 

キョトンとする杏沙に手を差し出し

 

「お前の服とか、下着とか、色々買っとかないといけないだろ?それを俺一人で買いに行くのはさすがに無理だからな。お前も一緒に来い」

「...うん」

 

差し出された俺の手を杏沙は握り、俺たちは近くのセブンスミストへと向かった。

 


 

「おや?おやおや?接触したみたいですねぇ!」

 

薄明りが照らす暗い部屋の中で白衣を着た女性が画面モニターに移った映像を見ながら興奮気味に立ち上がる。

画面には筑井 祥太と紫月 杏沙が買い物に出かけている場面が映し出されていた。

 

「第二位か第三位のどちらかと接触を図れればと思っていましたが、こうも早く接触が起きるとは...!こちらも急いで準備しないと」

 

白衣の女性は急ぎ周辺に散らばった書類や電子機器の中を探り出す。

 

「どこにやったか、ここら辺においてたと思うんだけど...あ、あった!」

 

取り出されたのは一部の資料のようだ。

そこには【暗闇の五月計画:支部研究所資料】と書かれていた。

 


 

「どうだ?見つかったか?」

 

ホスト風の恰好をした青年が頭に土星の輪のように見える機械を付けた青年に尋ねる。

 

「見つかったには見つかったっスけど...」

「なんだ?見つかったなら早く言えよ」

 

青年は言われた探し物を見つけたようだが、何か問題があったのか言いよどんでいた。しかし、ホスト風の青年は青年に迫り早く言えと急かしている。

 

「一人、リストに載っていた子を見つけたんっスけど、どうやら他のレベル5と一緒にいるみたいで...」

「なんだと?」

 

青年は後ろに立っているホスト風の青年の雰囲気が変わったのを気配で察したのか、体をガタガタと震わせている。

 

「そのレベル5ってのは何処のどいつだ?」

 

その問いに青年は言葉ではなくPCの画面を見せて答えた。

そこには学園都市第三位と目的の被験者が一緒にショッピングをしている光景だった。

 

「チッ、よりによって第三位かよ」

 

ホスト風の青年は画面に映る青年を睨みつけながらソファーへと座り込んだ。

 

「その言いようだと、第三位だと何か問題があるの?」

 

ソファーの後ろからまるでキャバ嬢風の女性がホスト風の青年に話しかける。

 

「そうっスよ、順位だって下だし、垣根さんの未元物質(ダークマター)なら何も問題ないんじゃないっスか?」

 

青年は本当にそう思ったからこそ口に出したのだろう。

しかし、それが垣根と呼ばれた青年の神経を逆なでしたのか、先ほどよりも険悪な雰囲気を漂わせ始める。

後ろで話しかけていた女性は危機を察知したのかすぐさま距離を取ったが

ソファーの正面に居た青年は逃げ遅れ、体を小刻みに震わせながら涙を流していた。

 

その一方で、垣根は第三位の情報を頭の中で整理していた。

 

『奴の能力は反物質(アンチマター)。あらゆる物質と反対の性質を持つ物質を創り出す能力だ。この世界にある物質を創り出す、それだけなら何にも問題はねぇ...問題は能力開発の際の資料にあった情報だ。』

 

垣根は資料に書かれていた文章を今一度よく思い出していた。

 

【...最終実験の結果、未元物質(ダークマター)も対消滅可能であると判明した。】

 

この文から彼は考えをまとめる。

 

『この情報が確かだっていうなら、俺の能力は奴に通用しない可能性が高い。こちらの手札は悉く封殺されるだろう。チッ、厄介な能力だ。俺の未元物質(ダークマター)が通用しない能力ってのは...これだけだと俺に勝ち目がねぇ話になる』

 

つまり、彼の能力よりも第三位の能力の方が強い。それが情報上での優劣になる。

しかし、何かが引っかかるのか、彼は熟考していた。

 

『これが本当なら俺は第三位に勝ち目がないはずだ、ならなぜ俺が第二位で反物質(アンチマター)の奴が第三位なんだ?まだ俺の理解できていない何かがあるのか?』

 

黙り込んだ彼の険悪な雰囲気に誰も近寄れず

同室にいる青年と女性は彼の機嫌が直るまで黙って時が過ぎるのを待つのだった。

 

 

 

次回

とある科学の反物質

第4話:木原 空孔




皆様、お久しぶりです。
前回投稿から1週間もたってしまいましたね。本当なら3,4日程度で書き上げるつもりだったんですけど、文章が思いつかなくて...結果1週間ほどかかってしまうという事態になりました。
まぁ、裏事情はこのあたりにして
今回は色々な人物が出てきましたね。
オリキャラ、オリキャラ、既存キャラと、あと主人公も含めると合計で6人ものキャラが出てきました。
最後の方に出てきたスクールの方々はこれから先で絡ませる予定はありますが、今のところはないですね。具体的には一方通行さんが頭撃ち抜かれて以降にならないと絡むことはないと思います。

投稿頻度は不定期なので、もしかしたらまた1週間かかるかもしれないし、もっと長いかもしれませんが、気長に待っていてくれたらうれしいです。
それではまた次回~
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。