設定自体はポケモン蟲スカーレット準拠ですが、世界線がバイオレットになっていて、完全にIFになっています。楽しんでいただけると幸いです。
「……やらかした。なあ、マメバッタ。タマンチュラ」
ネモに連れられ、
「コフキムシの何が弱いだって!?たしかになあ、むしタイプのベビーポケモンは貧弱だ!だが弱いからこそ経験を吸収しやすく、進化も速い!どんなポケモンよりも最速で最終進化できるのに弱いはずがないだろう!撤回しろ!なに?その最終進化も弱いだって?そんなもん、短所も長所も理解してない奴が使うから弱いんだよ!!!!!!」
その初授業の生物の授業で、生徒の一人が「むしポケモンは弱い」なんて言い出すもんだから、手が出てしまった。俺が憶えているのがそれぐらいだからって、自分でも信じられないぐらい怒りがわいた。そのあと我に返って謝って、蟲ポケモンがどれだけ素晴らしいか説いたが多分逆効果だったな。完全アウェイで笑えない。
「ネモに申し訳が立たねえ……」
逃げるようにテーブルシティの路地裏に駆け込み、バケツの上に座って頭を抱えていると、ポンポンと頭を叩く感覚がして、見上げる。星形サングラスと目が合った。
「うわあ!?な、なんだ!?」
「君、何があったのか知らないがお悩みしていると見た。なら気分転換にスター団に入らないか!?」
「スター、団…?」
そこにいたのは制服を着崩して星形サングラスとヘルメットを身に着けた生徒の男女二人で、スター団とやらに勧誘している様だ。なんか響きからして嫌な感じがするが……まあ話は聞いてみるか。
「そう!君もスター団に入れば、お星さまのように輝けるのよ!」
「……馬鹿にされた蟲ポケモンも、輝けるかなあ」
「えっ。……不可能じゃないわ!馬鹿にされたってのなら見返せばいいの!」
「スター団の仲間と眩しい青春送ろうぜ!」
「……それも、悪くないかもなあ」
つまりスター団ってのは部活みたいなもんだろ。試しに入ってみるのも悪くないはずだ。
「わかった。スター団とやらに入るよ」
「え、本当!?先輩、やりましたよノルマ達成です!」
「くうっ、長かった……!」
「泣く程嬉しいのか…?」
諸君。俺は蟲が好きだ。蟲ポケモンが好きだ。愛してる。だからこの愛を以て証明する。蟲ポケモンはかっこよくてかわいくて美しくて最高で最強なのだと。スター団に入って、証明してみせる。蟲ポケモンこそ綺羅星の様に輝くポケモン界のスターだと!
「じゃあ行こうぜ……俺達どく組チームシーのボス!」
「シュウメイ殿のところに!」
これは、記憶喪失の俺が拾ってくれたスター団でのし上がり、第六のチーム、スター団むし組チーム・カストゥラ頭領となるまでの物語だ。
もし寄り道せずアイアールに会わずに直行していた場合こうなる。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。