カス小説オキバ 作:ゲボナポリタン共和国
「ここは…どこだ…?」
女子高生を助けて車にはねられた俺は目を覚ました。
「俺はあの時死んだはずじゃ…?」
辺りを見回すが、真っ暗で何も見えない。
しかし人肌と布に挟まれているような感触がある…気の所為だろうか。
そんなことを考えていると、急に布が下がり出して視界が真っ白に染まった。冷たい空気を肌に感じ、視界の輪郭が定まってくる。真っ先に目に飛び込んできたのは
ーー
白い壁だった。
二度目の生で初めて見たものだからだろうか、光を反射し輝くそれは、なぜか神々しく見えた。
とその時、突然視界が塞がれた。布ではない。濁った液体で何も見えなくなった。
思わず目をつぶろうとした。が、できない。ばかりか、手で覆い隠すことさえできない。
そして気づく。自分が一切身動きが取れないことに。
いや、動くための手足の感覚がなかった。
液体が止まった。
視界は開かれたが、白い壁と思っていたものはさっきの液体で汚されていた。
よく見ると大理石であった。
ーー
周りを見渡して、自分の目の前にあるものの正体が分かり始めた。これは、
「・・・便器だ。」
トイレメーカーに勤めていた俺にかかれば、これがTOTO製の最新式便器であることも分かってしまう。これくらい朝飯前さ。
・・・って、トイレメーカーのことなんて考えている場合じゃない!とにかく、自分の今置かれている状況を考えなければ!
と言っても先ほどまで私を覆っていた白い布、そしてトイレで視界が晴れたこと、、もはや結論はでてしまっている。
認めたくないが、、、俺は、ちんちんになってしまったらしい。
体の感覚も徐々に下りてきた。どうやら、今の俺にできる動作は、
ーー
「…ふんっ!!…あれ?出ない…」
そう、俺——すなわち、ちんちんの持ち主である男がおしっこをするのを踏ん張って耐えることだけだ。
「おっかしいなぁ…って、ええ!?別に今そういうこと考えてなんて……!?」
一つ一つ、できることを確認していく。俺はこの男のちんちんそのものであり、ちんちんの動きを支配している。
だから、こうやって意味もなく屹立させることもできるし、
「…あれ?急に萎えた…どういうこと?」
しぼませることも自由自在。
しかし、俺の意思をこの男に伝えることはできない。このまま俺はこの男のちんちんとして、男の嫌がらせをするしかないのか……!?
いや、できることがあるはずだ、考えろ、考えろ!!
ーー
そうだ!俺の得意なアレを使えば!
俺は瞬時に勃起すると全力で回転し始めた。
前世でアイススケーターとして活躍していた時のバランス感覚をもって美しい円を描く。
「いやこれはおかしい!ちんちんが勝手に回転するはずがないだろう!」
思った通り。流石に異常事態が起こっていると気づいたようだ。なんとかちんちんに俺が宿っていることをこの男に伝えたい。
「俺のちんこを誰かが操っているのか…?」
違う、惜しいけどそうじゃない。ただそれをどうやって伝えようか。
俺は勃起と萎えを高速を繰り返してなんとか意思の疎通を試みる。
「動きが変わった…やはり誰かが俺のちんちんを乗っ取っているんだな!誰だ貴様は!」
ヤバい。俺の高速ピストンを肯定と捉えた男が勘違いを加速させていく。否定の意思を伝えるため、俺は車のワイパーのように左右に振れてみる。
「人のちんちんを弄んで楽しいか!絶対に許さないぞ!探し出してとっちめてやる!」
もうダメらしい。
男は自らのちんちんを操る存在しない人物を探すため、旅に出てしまった。
ーー
俺が宿っている男...宿主の行動は、迅速果断だった上、頭に血が上っていた。図書館でちんちんを操るようま伝承をみつけるか、ネットで噂を聞くとその出処へ赴き、怪しい者を片っ端から殺していた。素手で。
流石に俺が潰されることはないだろうが、安心はできない。宿主に自分の存在と意思を伝えられるようにしなければ。
何回目かの飛行機の中で、俺はある方法を思いついた。
ーー
宿主がトイレにいき、ズボンのチャックを下ろし、俺を出す。今だ。
俺は精一杯の力を込めた。
おしっこの黄色みが増し、そのおしっこは便器に貼り付いた。
これこそが、俺が考え抜いてたどり着いた最善の策だ。
真っ黄色で、粘度が高くなったおしっこで文字を書く。こうすれば、宿主に俺の意思を伝えることができる。
俺はこの方法を「ション形文字」と名付けた。
だが、おしっこの量には限りがある。少ない文字数で、俺が自我を持っていること、俺が潰されないようにしながら怪しいやつを倒してほしいことを伝えなければならない。
難しいミッションだったがなんとか成し遂げた。ちなみに、私がどのようにしてこのミッションを成し遂げたのかは、ぜひ特典映像つきBlu-rayを買って確かめてほしい。
ーー
あの時を振り返ろうじゃないか。
午後16時、或る高等学校のグラウンド端のトイレで。とうとうその時は訪れた。
彼は「ションベンの色変え部」に所属しており、そのエースだったようだ。エースにはションベンの色の中で、真っ黄っ黄を選ぶ権利があり、宿主も例に漏れず黄色を選んだようだ。
だからこそ、俺の作戦が活きた。
「これは…?」
狙い通り、俺(ちんちん)が操ったネバネバ黄色しっこは小便器の壁に貼り付く。宿主は俺のション形文字
を見て、異常な形に便器を覗き込む。
俺は勝利を確信した。しかしそこて予想外のことが起こる。ションベンに意識を向けすぎた俺は、自分の意識までもがちんちんからションベンへ移ってしまったのだ!
だが、俺はそれでも良かった。俺の意思を伝えることができれば、もう後は宿主に全部任せられる。
最後の力を振り絞って、俺は書いたのだ。
『コナン みちしるべ はんにん ふくしろ』